ちなみにママがママするのは後二〜三話先になります。
今から十五年程前の事。
呪術高等専門学校東京校には四人の異端が居た。
血濡れの狂戦士御母家聖
暴食の術師殺し和気家咲心
奇妙な画伯屋代稲壱
そして……
神速の盗人屋鋪交(やしきまじり)
一年生の教室では四人の生徒が座っていた。
全員女子だが、一人一人が個性的過ぎて扱いづらい。
右から語ると
ロングヘアーにロングのスカートと女番長の言葉がピッタリ当てはまるタバコを一箱分まるまる吸っているヘビースモーカー。
名前は御母家聖。
ボンボンヘアーで頭にねじり鉢巻き、そしてやたらと制服を短く切っているトランジスタグラマーな屋代稲壱。
改造はせず、ただ渡された制服を着ているだけで腕力で無理矢理丸めた呪霊を食べている和気家咲心。
そして、中学に入ったばかりの幼い子供に見える銀髪をフィッシュボーンにしている屋鋪交。
当時、まだ学長ではなく、でも新人でもない夜蛾正道は扱いに困っていた。
「あー……取り敢えず自己紹介くらいはしておこうか
俺は夜蛾正道、このクラスの担任だ
では右からな」
「御母家聖、呪霊ぶち殺せるって聞いたから来てやった
感謝しろよクソ野郎」
ちなみに、歌姫の知るデストロイヤー時代はこんな感じ。
御母家はタバコを空の一斗缶に捨てると気だるげに席についた。
「和気家咲心だ……
以上だ、うん以上だ」
「かぁ〜お前さんは活気がねぇなぁ!!!
手本見せてやるからこうしろってんだ
性は屋代、名は稲壱!
生まれは大江戸隅田川側!
ちょいとはなしゃ長くなるんで飛ばしちまうが、呪霊なんて見えるもんだから市民を守らにゃ女が廃る!」
「うっっっさ……」
「んだとたこ焼き野郎!!!」
「やかましいわデカイおっさん信者!」
「あぁ!!!」
「しばいたるわ!!!」
突然喧嘩を始める二人、夜蛾は止めようとするが素知らぬ顔で呪霊を食べ続ける和気家。
そしてそれを見て手を叩き笑っている御母家と、混沌を極めていた。
「拡張術式『灯盗武羅歩拉(ひとりぶらぶら)』!」
「術式裁『はばかり』!」
屋鋪が口を開くと火や電気全てが止まり、全身に双方を纏い神速で殴り掛かるが、屋代は術式の奥義である極ノ番に近い『裁』を発動し一部の映像を固定し近付けなくした。
そして二人を殴り付ける御母家。
その拳には黒い閃光が迸る。
「おいクソチビ共、テメェ等のせいでヤニの火が消えたじゃねぇかよ
どう落とし前つける?あ?」
「やかましいわデカイだけのババア!!!」
「おうよ!オメェさんにゃ関係ねぇ話だ!
此方とら西の虎好き迷惑野郎に江戸っ子ってのを見せなきゃいけねぇんだ!!!」
「よーし解った、死にてぇんだなゴラァ」
拳を鳴らしながらメンチを切り、二人を相手にしてやると態度で教える御母家。
この時代、最も狂っていた者達の話が始まる。
ちなみに夜蛾は自身の呪骸で辛うじて無傷とか。
御母家聖(十五歳)
気に入らないから潰す、ムカついたから消すを行っていた女子。
実家の武術と高い呪力で『ねじ伏せる』戦闘方法を行っている。
黒閃は自由に使えるので一発一発が戦車の砲撃並みに危険。
十五年前の高専
異端児四人により無法地帯と化している。
当時の御母家が掲げた「実力だけが全てだ」の名残は割と続き、五条、夏油が自由に出来ていたのはこれのためである。
ちなみに業者は潤うが高専は干からびた時代。