ーside刹那ー
「これで良かったか?」
そう言い、本を差し出した。
「あっ、ありがとうございます。」
「別にいいよ、気にしないで。」
俺も最初はめんどくさがってたし。
「他にも取って欲しいやつあるか?あるならとるけど…」
「ううん、大丈夫。ありがとうな。」
「気にすんなって。じゃあな。」
そう言い、俺は本を探すことを再開しようとした…んだけど、
「なぁ、時間あるんやったら、少しお喋りせえへん?」
なんで?
まぁ、どうせ暇だしいいか。
「別に構わないよ。」
「じゃあ、向こうに移動しよ。」
そう言って少女がベンチがある方へ行ったので、俺は付いていくことになった。
ーside endー
ーsideはやてー
うぅ…勢いで誘ってみたけど、何話せばいいかわからへん。
男の子と話すのなんて久しぶりやし、ましてや初体面やし……
本を取ってくれたお礼をしたいと思うたけど、何したらええんやろ?
見たところ同い年くらいかな。
そんなに短くない黒髪で、顔もまあまあ整ってるほうなんかな。
あんまり同い年の子と一緒におったりせんけんわからんなぁ…
なんか落ち着いた雰囲気をもtt「おーい、聞いてるかー」
「ひゃい!」
あかん、あまりに緊張して男の子と話そうとしよったこと忘れとった。
「悪い、なんか驚かしたようになったな。」
「あ、いや、ボーとしてたうちも悪いし…」
「で、なんか用でもあった?」
「あ……えーと…、さっきは本取ってくれてありがとうな。おかげで助かったわ。」
「いいよ、気にすんな。困った時はお互い様ってやつだ。」
「ふふ、そうやね。」
良かった、迷惑やなかったみたいや。
「よく図書館には来ているのか?」
「うん。
見ての通り足が不自由でな、学校にもいっとらんのよ。
だからしょっちゅう来てる。」
「そうか。
なら俺ぐらいの年の子とはあまり話したことがないとか?」
「そうなんよ。
だからお話できてうれしいわ。」
ホント、こんな体やけん友達も少ないしなぁ。
やっぱ、お話しするんは楽しいわ。
「そうや。まだ名前教えてへんかったな。私は八神はやていいます。平仮名ではやて。ちょっと変わった名前やろ。」
「そんなことないよ。いい名前だと思うよ。
響きがきれいだ。」
「ふふ、お世辞でもうれしいよ。」
「お世辞じゃないさ、本当にそう思うよ。
じゃあ、次はこっちだな。俺の名前は斎藤刹那。よろしくな。」
「うん、よろしく!」
ーside endー
ーside 刹那ー
八神はやてという女の子と出会って話をしてからだいぶ時間がたった。
久しぶりに同年代の子と話をするというだけあって、話している間すごく楽しそうに話していた。
「ふふ、刹那君おもろいわ。もっとお互いのこと話したかったわ。」
「俺も楽しかったよ。でも残念ながらもう時間だ。」
結構長い間話をしていたようで、もう夕方だ。
「うん、そうやね……」
少し沈んだような声だったので八神のほうを向く。
八神はちょっと悲しそうな顔だった…
「そんな顔をしない、八神。せっかくの顔が台無しだよ。」
「あはは、ごめんな。でもな……」
まったく…
「そんなに心配しなくてもまた会いに来るよ。そしたらまた話そう。」
「えっ、会いに来てくれるん!」
「当たり前だ、友達なんだから。」
「友達……」
「そう、友達。」
「ありがとう、刹那君。
やっぱり刹那君は優しいなぁ。」
「そんなことはないさ。」
そんなにはっきりといわれるとさすがに照れる。
「じゃあ、またな。」
「うん、また。
今日は楽しかった。ありがとうな。」
「俺もだよ。じゃあな。」
そう言って俺は八神と別れた…
~帰り道~
「う~ん…」
《どうした、刹那》
エンペラーが話しかけてきた。
《いやな、八神はやてってどっかで聞いたことがあるんだよ》
《気のせいじゃねいのか?》
いや、気のせいではないような気がすんだな~
《えーと…あ、思い出した》
八神はやてって………
原作のヒロインじゃん……
ーside endー