【超短編】ライスシャワーのアンチテーゼ   作:NINOBANANA

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前回の続きです。

相変わらず短編ですがのんびりお付き合いください


幸せのパン屋へ 2

「おじさんはね、感動したんだよ。」

 

「感動...?」

 

店主はパンを袋に手際よく詰めながら楽しそうに語る

 

「君のレース..おじさんは強い衝撃のを覚えたんだ。ミホノブルボンやメジロマックイーンを打倒した...あのレースさ...」

 

「あぁ.....」

 

少し胸がきゅっ...となった

 

ああ、この人も....、と、少し唇を噛むが..

 

 

店主は明るく、パンを包装しながら語る

 

 

 

「僕は感動に感動したんだ、もちろん当時はミホノブルボンやマックイーンの記録を見たかった人がいただろう。でも他人の記録の為に手を抜くなんてあり得ない事だろう?全力で...精一杯走っていた君の姿を見たとき..心が強く震えたんだ」

 

「こころ..が..」

 

「実はおじさんね、少し前に店を畳もうと思ってたんだ...」

 

「えっ....こんなに美味しそうで..素敵な場所なのに..?」

 

「ははっ、ありがとう。 でもね、今パンはどこでも買える手軽な物になっているだろう?

 コンビニやスーパー...駅や自動販売機...それに美味しいし安価な物が多くてね、ここみたいな小さな街   のパン屋さんは...厳しいと思ってたんだ。」

 

「そう...なんだ....」

 

 

確かに、パンはとても安価でかつ美味しいものが増えた

 

パンの競争率はおにぎりなどよりも高い....

 

 

「でもね、さっき言った通り君を見て心が震えたんだ。 なんて僕は間違ってたんだろうなってね。

 だから...おじさんは畳むのをやめて、もっと頑張ろうって決めたんだ。

 客足は相変わらずだけど...でも、あきらめないでパンを作り続けるって決めたからね

 だから....ライスシャワーちゃん、君にはとっても感謝しているんだ、君おかげで..僕は希望を持つことができた」

 

「ライスの...おかげで......」

 

「おっと、話が長くなって申し訳ないね。お会計は...」

 

 

 

 

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カランカラン...

 

「ありがとうね....」

 

「また来ますから、必ず!」

 

 

パン屋を出た彼女は柔らかく大きな袋を両手いっぱいに抱え来た道を戻っていく 

 

パンの甘い香りを体に...そう、幸せシールドを体に纏いながら

 

自分の走りが誰かに希望を与えている、その事実と感謝で...胸をいっぱいにしながら

 

 

彼女のトレーナーも、ライスに似たような言葉をかけていた

 

でも実際に感じると...こんなにもあったかいんだ

 

 

 

 「次はライスの番だ....何とかあの人...うーん、あのパン屋さんをみんなに広めることができないかな..」

 

あったかいパンとライスは、香りを運びながら帰路についたのだった

 

 

続く




ベタな話ですが書きたかったので書いてみました。仕事の片手間なので毎回短いです....いつかは長編を書きたい


大きな紙袋を前に抱えて耳だけ前から見えたら可愛いだろうなとか思いながら書いてました

もう少しだけ続きます.次は早めに......
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