転生したらデモンズだった件 Re START!   作:ポンノ

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ギャグを盛りながら伏線を張り、新しいエピソードを書く……当然時間がかかるのだ!
ちょっと投稿が遅れた我を許し給え!
そんな訳で3話、始まります


03話 新たな名前、革命前夜の幕開け!

 

 「始まりはいつも突然」……言いえて妙とは、まさにこのことだね。

 

 異世界へと転生した新田 進は、己の悪魔ネクスと共にとある洞窟内を散策していた。

 そんな彼に衝突してきた青いわらび餅……じゃなくてスライムのトンデモ発言により、巨大なドラゴンを怒らせてしまう事に。

 

 彼の物語はここで終わってしまうのか……ってね?

 

 

 

 ……なんて、心配を煽るような文言を書いてみたけど、どうかご安心くださいな。

 その不安が杞憂であると、読者の皆様は今から体感することになるでしょう。

 

『なんと!お前達は異世界からの『転生者』なのか!』

(そうなんすよ!)

「もぉめっっっちゃくちゃ大変でしてねぇ!」

『ゆーてそんな苦痛じゃなかったろ』

「ちょっと黙ってな」

 

 ……ほらね?

 

――――――――――――

 

 このクソデカいドラゴン……もとい、暴風竜ヴェルドラがキレた際はどうなるものかと焦ったものだ。

 神なんて信じてないくせに十字切ってたから、相当焦ってた。

 

 そんな絶望的な状況だったのだが、スライムが色々と弁明したお陰で何とかなった。

 なんでもこのスライム、先程まで目が見えていない上に喋る方法がわからなかったらしく、先程の失礼な発言も、心で強く思った事が聞こえてしまったらしい。

 まぁそれはそれで失礼なやつではあるのだが、この際それはどうでもいいだろう。

 結果良ければすべてよしだ。

 

 とは言え、途中からこのスライムの言ってることが分かるようになったのは今でも不思議ではある。

 

『そりゃアレだ。俺ちゃんが『魔力感知』っつースキルを入れてやったからだな』

 

 さいですか。

 そんなら連絡の1つでもしやがれください。

 

 んで、スライムもその『魔力感知』とやらを入手して前が見えるようになり、最初はヴェルドラにビビってたが、話してく内に打ち解けていったのだ。

 

 離してる途中で分かったことが一つあり、このスライムは俺と同じ元日本人だったらしい。

 俺と同じく刺されて死んで、何故かスライムに転生したんだと。 

 何がどうしてそうなったのか。

 

(……ん?なんか俺の顔についてるか?)

 

 そんな事を考えながらスライムの方を見てると、俺の視線に気付いたらしく、話しかけてくる。

 

「いんや?何もついてないぞ。ゴミどころか目も鼻も口もない。何もないからマジで怖い。なんで生きてんの?」

(いきなり毒放つじゃねぇかよ!一応俺のほうが先輩なんだぞ?)

「年上だからって敬意を払って貰えるなんて思ってんじゃねぇぞ。スライム如きが」

『まぁ作者の後輩ちゃんがそれだもんなー……あ、読者のみんなはこうはならないようにするんだぞ!特に後輩!貴様はマジで敬意を払えってんだこんちくしょう!!問題教えた時だけ先輩呼びしやがってよぉ!!!』

 

 出来るだけ嘲笑う用にスライムの質問に答える俺。

 このスライム、存外面白い反応をしてくれるから飽きない。

 いじりがいのある奴は大好きだ。

 

 つーか、ウチの悪魔は誰に話しかけてんだか。

 途中から作者の私怨入ってたし。

 醜いぞ。

 単に尊敬されるべき人間じゃないってだけなんだから。

 

『……お、おい!我をのけものにして楽しそうにするでない!』

 

 俺とこのスライムとで話してたのがあまり気に食わなかったのか、めんどくさい奴のムーブをするヴェルドラ。

 数百年位一緒に居たやつくらいしか喜ばんだろ、コイツの行動。

 

「嫉妬は見苦しいぞハゲドラゴン。後でアデランス紹介してやるから黙ってな」

『なっ、貴様まで我をハゲと呼ぶか、ヒューマンミュータント!』

「実際毛らしきものはないんだしハゲだろ。ツルッパゲドラゴンのヴェルドラ」

 

 我ながら、つい先程までビビっていたとは思えない立ち振舞である。

 それもそのはず。

 なんとこのドラゴン、この世界に存在する『勇者』の容姿に見惚れたあげく、2つのユニークスキル、『絶対切断』と『無限牢獄』により300年間も封印されているのだ。

 敗因が見惚れていたからってのが分かったからにゃ、もうこのドラゴンも怖いものではない。

 思う存分煽れるってもんだ。

 

『……なんつーかさ、お前って悪魔よりも悪魔してるよな。十数年近くで見てたからわかってたけど』

「だったら文句言うな。俺も姉貴もそういう人間なんだ」

『血の繋がりは無いのに……』

「一緒に住んでたら悪影響は受けるもんだ。関西弁もそのせいだし」

 

 そんな感じでネクスと駄弁る。

 どうやらコイツの声はスライムやヴェルドラ達には聞こえていないようなので、どうにか声量を調節して話してる。

 正直めんどい。

 

 少しの疲労感からかため息を吐くと、俺に近付いてきたスライムが労いの言葉を発する……

 

(……なんていうか、お前って礼儀がないよな)

 

 わけじゃなかった。

 しっかり攻撃してきた。

 油断したところを刃物でグサッと刺されたような感覚だわ。

 

「ほほーん?随分と失礼なことを言ってくれるじゃないか。暴言を吐くような奴は滅んだほうが良いぞ」

(今までの記憶飛んだか?全部ブーメランになって返ってきてるぞ)

 

 予想外の反撃をくらい、スライムから目を逸らす俺。

 まぁどこに目があるかわかんないけど。

 

 ……しゃーない。

 それらしい理由をちょいと長ったらしく語ってやろう。

 

「ったりめーよ。人間関係に限らず、一度でも話せば縁ってのが生まれる。俺は縁が出来りゃズケズケと踏み込んでいくような人間だ。例えそれが良縁だろうと、悪縁だろうとな」 

『すなわち、とても迷惑な奴だ!』

「ちょっと黙ってな」

 

 ネクスが取り出した、桃と歯車のようなものが印刷された扇子を開き、堂々と語る。

 『「親しき仲にも礼儀あり」、私の苦手な言葉です』ってね。

 

 なんやかんや駄弁ってると、隣りでぷよぷよしまくってたスライムが口を開く。

 まぁどこに口があるかわかんないけど。

 

(なぁヴェルドラ。俺と……いや、俺達と友達にならないか?)

 

 突拍子もない発言ではあったが、何も考えずに言い放ったわけではないだろう。

 

 先程も言ったが、ヴェルドラは300年間封印されていた。

 それも一人でだ。

 気が狂いそうになるほどには退屈だったのだろう。

 

 それに加えて、コイツは恐らく人間が好きだ。

 勇者に負けたという、普通なら悔しそうに語りそうな内容を、ヴェルドラは楽しそうに語っていた。

 まぁ単にMな可能性もあるのだが、その可能性はこの際省こう。

 だって嫌じゃん?

 世界に四種しか居ないとされる最強格のドラゴンが、実はドMのド変態だったなんて。

 

『ス、スライムの分際でこのヴェルドラと、この暴風竜ヴェルドラとトモダチだと!?』

(い、いや嫌ならいいんだけど……)

『馬鹿お前!誰も嫌だなどと言っておらぬだろうが!!』

(え、そう?じゃあどうする?)

『そうじゃなぁ……どうしてもと言うなら。考えてやっても……』

(……)

 

 スライムの提案に、最初は怒ったように声を荒げるも、スライムが引こうとすると焦る。

 そしてちらっちらっとスライムを見ながら質問に曖昧な回答を出すヴェルドラ。

 めんどくさい男の典型例だ。

 こうはなりたくない。

 

(どうしても、だ。決定な!嫌なら絶交。二度と来ない!)

『ちょっ』

 

 ヴェルドラが出した曖昧で面倒くさい問の答えに対し、ベストアンサーで答えた後、ぷいっと背を向けるスライム。

 まぁどこに背があるかわかんないけど。

 それにしても随分強く出たもんだ。

 

 そんな2人……いや、2体のやり取りを眺めていると、コチラを向いたスライムがぷよぷよと跳ねながら近寄ってくる。

 

(それで?お前はどうするんだ?)

「あ、俺も対象か」

(そりゃそうだ。言ったろ?俺達って)

「あー……そういやそうだったな」

 

 随分とまぁ、一輝みたいなお節介なスライムですこと。

 とは言え、友好関係は築くに越したことはない。

 

「ま、そんなら断る理由も無いな」

 

 ここは1つ、コイツ等と友達にでもなってやりますか。

 

 俺はコチラに寄ってきたスライムを持ち上げ、未だに戸惑いが隠しきれていないヴェルドラのもとに近付く。

 

「ってことで、俺もお前の友達だ。問題ないな?」

『し、仕方あるまい!この暴風竜ヴェルドラが貴様等と友達になってやろう。感謝せよ!』

(素直じゃないなぁ)

 

 ヴェルドラは『無限牢獄』越しではあったが、俺達3人は拳を合わせる。

 竜とスライムと人間もどき……うん、共通点もクソもないようなメンツだな。

 

 ……まぁ、そういうのも悪くない。

 

『ちょいちょーい。俺ちゃんのことはどうしたー?』

「あ、忘れてた」

『おぉい!!!』

 

 怒りを伝える為か、俺の周りをグルグルと回りまくるネクス。

 それやってダメージ喰らうのお前だけだぞ?

 

『……やっべ、気持ち悪くなってきた』

 

 ほれ言わんこっちゃない。

 

「ったく……いいかネクス。お前は俺にとって、「友人」なんて言葉じゃ形容できないくらいにゃ大切な存在なんだわ。それで納得してくれよ」

『……ほ、ほーん?なるほどなるほど?そういうね?ちょっと潜在意識の奥に潜ってるわ』

 

 我ながらだいぶ臭い発言をしたが、どうやらそれで正解だったらしい。

 アイアンマスクでだいぶ隠れてはいるものの、それでも頬が赤くなっているのがわかる。

 俺の勝ちだ。

 

 とまぁ、そんな訳で友好関係を結んだ俺等は、手始めにヴェルドラを捕らえている『無限牢獄』をぶち壊せないかと考えていた。

 「三人寄れば文殊の知恵」とはよく言うし、四人も寄れば奇想天外な答えが見つかるというものだ。

 

(……ヴェルドラ。お前、俺の胃袋に入る気ない?)

 

 奇想天外を通り越してしまった。

 

 どうやらこのスライム、俺と同じようにユニークスキルを所持していたようで、その名は『大賢者』。

 その『大賢者』が言うには、スライムの持つ2つ目のユニークスキル『捕食者』でヴェルドラを喰らい、『無限牢獄』を内側と外側から解析すれば破壊できるかもしれないらしい。

 おまけに、スライムの胃の中は隔絶された空間である為、魔力が漏れることは無い。

 消滅する恐れがないってわけだ。

 

『……ククク……クハハ……クハハハハハハハッ!!』

 

 あまりにもおかしな案だったから、見事なまでな笑いの三段活用をしたのだと思った。

 けど違った。

 

『面白い!ぜひやってくれ。お前達に我の全てを委ねる!』

 

 案外ノリノリだった。

 

 ま、一人で俺達の帰りを待つよりかは、一緒に『無限牢獄』をぶち破った方が面白いのだろう。

 

(じゃあ今から『捕食者』でお前を喰うけど……)

『おっと、その前に。お前達に名をやろう。お前達も我ら共通の名を考えよ。同格ということを魂に刻むのだ』

(ほほう……?)

「新しい名前ねぇ……」

 

 そんな訳でヴェルドラに諭され、俺達は名前を……俗に言うファミリーネームを考えることにした。

 

 ファミリーネームってことは、つまり名字ってこと。

 となりゃ、新田とか窪田、神田に綾田……色々あるもんだ。

 

(テンペストはどうだ?)

 

 ……ははっ。

 もう笑うことしかできねぇよ。

 んだよこのセンスの格差。

 酷いとは思わないか?

 

『君、名付けのセンスないよ。てかナチュラルに作者のリアル名字出してるのは嫌がらせの類?』

「ちょっと黙ってな」

 

 先程まで何処かに引っ込んでたネクスが突如として出現、そのまま煽りの体制に入りやがったもんで、言論で統制する。

 神出鬼没過ぎるから恐い。

 

『テンペスト……素晴らしい響きだ!今日から我はヴェルドラ=テンペストだ!』

(気に入ったのかよ!)

『よし、ではスライムよ、貴様には"リムル" の名を授ける。リムル=テンペストを名乗るがよい!!』

 

 かくしてスライムの名前はリムルに確定した。

 リムル……うん、良い名前だ。

 

『そしてヒューマンミュータントよ、貴様は……』

 

 その時、俺の頭にとある名前が過ぎる。

 俺の記憶に間違いなければ、その名を使ったこともなければ、聞いたことも無い言葉の羅列だった。

 

「プロス……」

『む?』

「プロス=テンペスト……そう、プロスだ!プロスにしてくれ!」

 

 だが、それにしたくなった。

 いや、そうしなければならないと思ったのだ。

 

『ふっ、良いだろう。ならば貴様はこれからプロス=テンペストと名乗るがよい!!』

 

 ヴェルドラから与えられたその名は、俺の魂に刻まれたような気がした。

 見た目や能力が変わったわけではないのだが、間違いなく何かが変わったのだ。

 

『……では頼んだぞ、我が友リムル、プロスよ。必ずまた相見えようぞ!』

 

 最高の名と再開を誓った言葉を残し、ヴェルドラ=テンペストはリムルの『捕食者』により、胃袋に姿を消したのであった。

 

――――――――――――

 

 この日、世界に激震が走った。

 天災級モンスター“暴風竜”ヴェルドラの消滅が確認されたのだ。

 

 そんな原因を作った一匹のスライムと一人の人間もどき、そして一人の悪魔はそんな騒ぎは露知らず……ってね?

 




名前も決まったことですし、ステータスを開示しておきましょう

ステータス
 名前:プロス=テンペスト
 種族:ヒューマンミュータント
 加護:暴風の紋章
 称号:なし
 魔法:なし
 ユニークスキル:『代償者(カケルモノ)
         『超越者(コエルモノ)
         『仮面ライダーデモンズ』
 エクストラスキル:『魔力感知』

耐性?そんなのウチには無いよ
とっとと帰んな
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