【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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182話 地震と違和感と

「次の部屋、広くってモンスターがいないやつです」

 

【りょ】

【お、今日の寝床か】

【巣穴だよ?】

【それが分かるって便利ね】

【今日はがっつり攻略したな】

 

【えーっと、討伐98体でしょ? 通過した部屋が43部屋、休憩以外で歩いたのは多分……二十数キロ?】

【並みの幼女じゃ到底無理な偉業だな】

【※プロどころか上位陣でも無理です】

【世界の上位陣でも無理だよな、これ】

 

【そもそも20キロって……まぁダンジョンの中なら行けるのか……?】

【ただの平地じゃないぞ、ダンジョンっていう敵地でだぞ】

【そうだった】

【※そもそも遠距離職でソロ、かつ情報無し、しかもレベルダウンで放り出されてここまでさくさくなのが異常です】

【ま、まあ、最初の1ヶ月はこのために力を蓄えてたから……】

【ちゃんと準備しての攻略だもんな】

 

【きちゃない袋さんのおかげでもあるから……】

【本当に大活躍しかしてないきちゃない袋】

【でも洗ったげて……】

【そろそろ洗ったげて……お願いハルちゃん……】

【こんなに酷使されてるから、もっときちゃない袋になってきてるし……】

【この前おしゃけこぼした跡がシミになっちゃってるでしょ!!】

【草】

 

このダンジョン、結構ムラがあるっぽい。

 

今日はくたくたになるくらい歩いたけども、だいたい1時間おきにモンスターがわーっと出て来る感じで、それ以外はただ歩いてるだけの時間って印象だったし。

 

魔力の流れが普通のダンジョンとは違うんだ。

 

なんて言うか……粗と密が激しい感じ?

違うかな?

 

……きゅぽんっ。

 

「んくっ……ぷはぁ」

 

もうモンスターとの戦闘がないって分かったから、さっそく新しいのを開けてまずは1杯。

 

「仕事上がりのお酒は最高ですねぇ」

 

【草】

 

【日本ダンジョン協会「ハルさんの実年齢はダンジョン内で成人です。 日本の法律では20歳以下の飲酒が禁じられていますが、ダンジョン内では16歳を過ぎていたら問題なく、現在ハルさんが居ると想定されているこちらのダンジョンもまた日本国内と推測されるため日本の法律が適用されます。 ハルさんの肉体もダンジョンの何かにより変容させられているというのがダンジョン協会及び政府の公式見解のため、ハルさんは法律上、現在の肉体年齢ではなく元の肉体年齢に依存しますので問題はありません。 For English…」】

 

【草】

【草】

【とうとう毎回テロップのごとく出て来るようになったダンジョン協会】

【なっがーい】

 

【ハルちゃんがおしゃけ吞むたびに長くなっていくコメント】

【担当さんお疲れさまでーす】

【ああうん、ハルちゃんがお酒呑むたび世界中から狂った数の問い合わせが来るらしいから……】

【そらそうよ(現在の同接7億5千万】

【他の国じゃ飲酒可能年齢低くたって、ハルちゃんお子ちゃまだし】

【見た目も声も幼女だもんな……】

 

【でも、肉体は幼女なのに元の体がJKだから合法って言う謎理論】

【それな】

【そうでもしないと……大変だろ! 察しろ!】

【草】

【語彙力足りなくない??】

【まぁ、それ言っちゃったらハルちゃんがお酒呑めないからね、しょうがないからね】

【あと、ダンジョン協会と政府機関の窓口さんたちが死ぬ】

【それな】

 

【そもそもハルちゃんを止める術がないんだよ……ハルちゃんもハルちゃんで、1回堂々と見せちゃってからは遠慮せずに吞んで、感想まで語ってきちゃうし……】

【この合法幼女、どうしてここまで開き直ってるのか】

【もしかして:叱られないの良いことに好き放題】

【くしまさぁん!】

【くしまさぁんでもえみちゃんでも良いから「めっ」したげてー!】

【草】

 

「ふぅ」

 

お酒の瓶のフタ……これはワインだからコルクだね……開けるのって力要るんだけど、今日はすごく楽だった。

 

ってことは今日1日で結構レベルも上がった……んだよね?

うん、良いこと良いこと。

 

何があるにしても、1人で生きていく以上は僕自身のレベルとスキルだけは――

 

「!」

 

地鳴り。

 

周りの石がかたかた。

ぱらぱらと天井や壁から砂ぼこり。

 

――避難訓練って言うのは、なんにも考えないでとりあえず体が動くのが理想なんだって。

 

だから小さい頃から何回も何回も練習するんだって。

 

そんな知識が頭に浮かんだころには、僕はきちゃない袋から無意識で引っ張り出していたあのイスの下に潜り込んでいた。

 

ワイン?

 

もちろんワイン用の栓をきゅって締めて抱きしめてるよ?

 

「………………………………」

 

……けど、このイス……や、もっといいのあったでしょ……みんなが食事してたテーブルとかさぁ。

 

まぁ無意識だからしょうがない。

 

僕の無意識が「これの下なら安全そう」って意識したんだろうし、一瞬思い出した小学生のころの記憶から学校のイスも思い出したんだろうし。

 

【何があった?】

【急にだんまりしてしゃがんだと思ったら地震か】

【ハルちゃんにしてはめっちゃ素早かったな】

【地震訓練のたまものだな】

 

【ってことはハルちゃん、本当にうちの国の学校通ってた!?】

【お前疑ってたのかよ草】

【だってハルちゃんだもん……】

【ああうん、気持ちは分かる】

 

【けど、こんだけ有名になって時間も経ってるのに「JKの方のハルちゃんの同級生でした!」ってのが居ないんだよな……】

【ああ、ふつうなら出て来るのにな……】

【明らかにフカしてるのしかいないもんな】

 

【ハルちゃん、どこの学校行ってたの……?】

【追求するな  ないないされるぞ】

【追求しませんからどうか許してください俺には家族が居るんです育ち盛りの子供が居るんですお願いしますお願いします】

【草】

【必死すぎて草】

【お父さんお父さん、うかつな書き込みはダメよ?】

 

【「あなたのお父さんね、ノーネームちゃんにないないされちゃったのよ……こんな書き込みをして……」って語られたくなかったら気をつけろよ】

【そんなの嫌すぎる】

【悲しいのに悲しめないとかひどすぎる】

【ノーネームちゃん許したげて? ね?】

【草】

 

揺れが収まったから、そろそろと体を起こす。

 

「……地震?」

 

きゅぽんっ。

 

ん……おいし。

 

まぁ地震大国の地下だし、そこそこ大きな地震があっても不自然じゃない……のかな?

 

【さりげなくらっぱ飲み】

【地震】

【地震とかどこの田舎だよ】

【ダンジョンだよ  未知の】

【え、でも、今国内で地震なんて】

【趣味で地震モニタも付けてるけど、どこも揺れなかったぞ】

【……ってことは?】

 

【もしかして:海外】

【もしかして:ダンジョン内で何かが起きた】

【こわいよー】

【ハルちゃんにこれを知らせる手段がないのがつらい】

【ノーネームちゃん! ちょっと伝言お願いできる?】

【いや、できないだろ……できたらとっくちなんとか】

 

【……いない……?】

【ハルちゃんぺろぺろしても良いんだな! ぺろぺろし尽くすぞ! ……居ないな】

【草】

【チャレンジャー過ぎるけど、最近はレスポンス早いノーネームちゃんが居ない……?】

【ま、まあ、この瞬間もるるちゃんに酷使されてるから忙しいだけかもしれないし……】

 

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