【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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191話 ドラゴンの手のひらの僕

『――我は万年を生き、話が魔界の魔物を統べる魔王である』

「僕は……えっと、この体だと1歳……? ダンジョン潜りで生計立ててます」

 

【なにこれ】

【分からん】

【ハルちゃんにドラゴンが……】

【跪いてお話ししてるぅ……?】

【なぁにこれぇ……(混乱】

【とりあえずハルちゃんにしかできないってことは分かった】

 

【あ、ついでにハルちゃんのお口から1歳って言うワードが飛び出したぞ】

【知ってたけど直接聞くのは破壊力高い】

【1歳とかロリどころじゃねぇな】

【つまりあのドラゴンは……】

【ま、まぁ、この見た目に求婚してる時点で……】

 

あれからのらりくらり、会話をあっちこっちに飛ばしてしばらく。

 

このドラゴンさん、よっぽど僕が……何が気に入ったのかは分からないけども、僕のことを気に入ったらしく、どうやら本気で手に入れたいらしい。

 

だって、僕、その巨体でしばらく痛めつけられたらうなずくしかないのに、そうしないもん。

 

僕に嫌われることなく、好かれたい。

そういうところは紳士的だね。

 

ノーネームさんも変なところで常識的だったりしたし、ドラゴンさんはそういうものなのかな。

 

『おお……わずか1年でその秘めし力……! やはり我が見込むだけのことはあるぞ、姫……!』

「や、だから姫とかじゃないですって」

 

『しかし、人間の幼体がわずか季節を1回で……やはり貴様は人間にしておくには惜しい才能を持っていたのだな』

「あ、いえ、ちょっと特別な状況でこうなったので、前は違う姿でしたね」

 

【で、普通にお話ししてるハルちゃん】

【なぁんでこんなでっかいの相手にへーぜんと会話できてるのぉ……?】

【ハルちゃんだからだよ(諦め】

【もうそれでいいや……】

【ハルちゃんのカメラ視点だから、ほんとドラゴンが真上から見下ろしてきてるのがなぁ……】

 

『人間が……そうか。 流石は王族、魔力が薄めの世界だが、我も知らぬ魔法を使い変化したのだな。 益々興味が湧いたぞ』

「いえ、僕はただの一般庶民ですし、そのへんに転がってる大多数の町民Aみたいな感じです」

 

【?】

【ただの?】

【ハルちゃん、一般庶民は天使とか呼ばれないのよ?】

【一般庶民はダンジョンの中でキャンプしたりしない】

【一般庶民は1ヶ月のあいだひとりぼっちで平然としてない】

【町民Aとかモブなレベルの見た目してない】

【ああ……ハルちゃんの認識は町民Aなのな……】

【だからお顔が映ったりしてても平常心なのね……】

【やけに俺たちと感性が近いと思ったら……】

 

言葉は通じてるけども、常識は通じてない。

そんな印象。

 

まぁそもそもこんなドラゴンさんと言葉が通じてるだけで奇跡なんだ、相手が怒らない程度に情報を引き出さないとね。

 

話してるのめんどくさいけども、僕の命どころか世界の命運的なのもそれなりに掛かってるって……さすがの僕でも分かるから、できるだけ穏便に穏便に。

 

『……フハハハ! なるほど、それが人間の好む冗談というものか! だが我は騙されぬぞ! 貴様の魔力は人間が言っていた王族などという、魔力の血筋の頂点よ』

 

「いや、僕、ごくごく普通の平民なので、王族とかじゃないですって……本当」

 

【ほんとぉ?】

【もうここまで来るとハルちゃんの発言全てが怪しい】

【なにしろ、ハルちゃん自身の認識がちょっとおかしいんだもんな】

【ハルちゃんほど自己認識がずれてる子はいないもんね】

 

 

 

 

あれから10分くらい。

 

僕は普通に……ドラゴンさんの両手の上にお座りさせられて、なぜか求婚されていた。

 

あー、スカートの下の脚が痺れてきたー。

 

うん。

 

でっかいね、ドラゴンさん。

このまま両手できゅってやられたらぐちゃってなるよ?

 

【ねぇ……なにこれ?】

【分からん……】

【分かってたまるか】

【ハルちゃんでさえ理解できてるかどうか怪しいぞ】

【落ち着け、理解できているようで理解できていないのがハルちゃんだぞ】

【そうだった】

【草】

 

【理解しているように見せかけて独自の解釈してるハルちゃん】

【今後はより一層、彼女の発言の真意を探らねば……】

【とりあえず、ハルちゃんが落ち着いてるのは安心】

【ドラゴンの手のひらの上だけどな】

 

【っていうかハルちゃん、求婚されてる?】

【ハルちゃんの返事の内容的にはどうもそうらしい】

【なんか乗り気じゃないお見合いな発言ばっかしてるよな】

【ついでに王族とか姫とか言われてるっぽいぞ】

 

【そういえばさ】

【やめて】

【やめないで】

 

【るるちゃん、最初言ってたじゃん。 「お姫様みたい」って。 あれって頭の上の配信機材とかハルちゃんの見た目とかもそうだったんだろうけど……もしかしたら本能的に……とか】

 

【えっ】

【繋がっちゃった……?】

【繋がってしまったか……】

【いやいやさすがに……ないよな?】

【ハルちゃん自身、思いっ切り庶民的だし】

【少なくとも金銭感覚は庶民だな】

 

【いや、でも、ハルちゃんの見た目でさ、これまで目撃情報ないんだろ? デビューするまでの】

【そうだよなぁ……この国でこの見た目じゃ、インターとかでも絶対目立っただろうし……】

【もしかして:本当にどっかの国のお姫様】

【もしかして:リリちゃんみたいに、どっかの国からお忍びとかで来てただけ】

【えぇ……】

 

【いやいや、去年まではJKだったんだろ? さすがにそこまで行ったらその国の人はみんな知ってるレベルじゃね?】

【いやいや、本の虫でめんどくさがりで酒乱なお姫様だなんて……】

【バレたら国民からの好感度が……】

【草】

【ああうん、仮にそうだったとしても、もう絶対に言い出せないよな……】

【これだけ目立っちゃったらなぁ……】

 

【もしそうだったとして……リリちゃんは大丈夫だったけど、ハルちゃんのは下手に言い出せなさそう……】

【ちょっとクンカーなだけのリリちゃんと、常時酒瓶携帯してるハルちゃんはなぁ……】

【比較対象があんまりすぎて草】

【王女?が誘拐されても非難すらできないその国かわいそう】

【全部ハルちゃんのせいだけどね】

【草】

 

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