【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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192話 ドラゴンさんとの頭脳戦

僕は、しょうがないから正座……してたら痺れてきたから体育座りしてお話し中。

 

こういうときにスカートがめんどくさいって感じるよね。

 

座るときはお尻の下からふとももの裏を抑えないと行けないんだもん。

 

こういうときの擦れる感覚が好き。

女の子にならなかったら一生知らなかった感覚。

 

で、ドラゴンさん。

 

僕が答えるほどに喜ぶらしく……多分、今不意打ちで攻撃しても普通にダメージ通りそうな感じ。

 

まぁ、どう考えても地力が違いすぎるから止めとくけどね。

さりげなーく地球の危機っぽくもあるし。

 

ヘタなことして怒らせて地球滅ぼされた上に、ついでで僕も女の子としてやられちゃうとか悲しすぎるもん。

 

それならまだ僕の貞操を捧げてみんなは無事って方が何倍もマシ。

 

で、よく分かんないけど、とにかくこのドラゴンさんは僕のことが気に入った。

 

で、ドラゴンさんなりの論理で僕に求婚してる。

 

種族自体が違うから、多分僕の見た目とかはあんまり関係ないんだろうね。

 

きっと……ほら、戦うと相手の色々が分かるとか言うし、何かそういう関係の僕には難しい概念なんだろう。

 

とにかく話を合わせないと両手で「きゅっ」「ぐちゃっ」ってされる気持ちだから、できるだけ穏便に対話を試みる。

 

気持ちは就職の面接。

会話の内容から、相手が聞きたい言葉をささやくんだ。

 

『……我は近々、我が魔界と繋がっていたこの異界から軍勢を引き連れ、新たな世界を征服するつもりだったのだ。 どうだ、その暁には貴様にその世界をやろう』

 

「え、別に世界なんて要らないです」

 

何言ってるのこのドラゴンさん……僕の世界はとっくに覇権主義は終わってるんだよ?

 

『なるほど、心まで清純……少々かき混ぜたら互いに疎み合い妬み合い、自らの欲望のために同族殺しまで平気でする人間族の中でも、こんな存在があったとは……ますます気に入った!』

 

「いえ、僕でも普通にやな気持ちになることはありますよ?」

 

『それならば半分でどうだ。 我と共同統治だぞ』

「半分だって要りません、世界なんて」

 

何気に人類への解像度高いねドラゴンさん。

伊達にこういう交渉できてるわけじゃないんだね。

 

【あの、今「世界」って】

【「仲間になるなら世界の半分をやろう」的な?】

【そこは「我が妻になるなら」……ってところか】

【そんなはず……ないって言いたいけど、この光景見たらそう言えない……】

【会話の内容、ハルちゃんのだけの推測でも、やっぱどう考えても……】

【やばい……よな?】

 

【俺たちのはるか上の次元で、さりげなく世界級の会話が繰り広げられている】

【はるか下じゃね?】

【いや、ドラゴンの後ろ見ろよ……どう見ても魔力で作った空間的な何かだろ】

 

【とりあえず俺たちも危機に瀕していることだけは分かった】

【かと言ってなんにもできないって言うね】

【ああ……】

【もしかしたら10年前なんて比じゃない何かが起きるんだとしても、俺たちにはハルちゃんを応援することしかできないんだ……】

 

 

 

 

その後も「あれをやろう」「これをやろう」「召使いを何百人やろう」「好き勝手して良い奴隷も好きなだけやろう」とかまくし立ててくるドラゴンさん。

 

うん……価値観が完全に古代とか中世基準だ……つまりはドラゴンさんの世界は、そういう世界。

 

力が正義な世界なんだね……魔界とか滅ぼすとかそういう単語からなんとなく分かってたけどさ。

 

でも、内容はとにかく僕に「これあげる」「あれあげる」「かわいがったげる」。

 

……なんでこのドラゴンさん、僕のこと好き好きアピールしてくるの……?

 

僕、異種族には興味ないんですけど……?

 

いやまあ、このままぷちっと殺されるよりはマシだけどさぁ……。

 

さくっと殺されたりじわじわといたぶられるよりかは、まだペット枠としてそれなりに優しくしてもらえるならマシって言う感じ。

 

子供産まされるのとか、そのための何十何百何千何万回のそれとかが優しいのかは分からないけども。

 

あ、想像したら吐き気して来た……。

 

「……と言うか、ドラゴンさんの結婚とかってどうやるんですか。 あ、今のは質問ですからね、合意とかじゃないですからね。 話の内容を勝手にねじ曲げる人は嫌いですからね、僕は」

 

そうして保険も掛けて。

大丈夫、このドラゴンさんは僕に執着してるらしいから。

 

――でも、最悪。

 

最悪……この、どう考えても勝てっこない存在にぷちっと殺されるくらいなら、尻尾振ってペットになるつもりではいる。

 

お嫁さんって言っても、多分ドラゴンさんは人間とはケタ違いの性能な生物のはずなんだ、力の差的にも「あの子かわいいからうちで飼って良いよね!」っていう認識のはず。

 

で、生物学的に繁殖……できるのかなぁ、このサイズ差で……できるから、好き勝手できるペットって言う感じ。

 

ほんとは、やだよ?

 

だって僕、男だもん。

女の子に入ってる男だもん。

 

偏見はないけども、僕は男趣味もなければ受け入れる側になる趣味もない。

 

僕はノーマルなんだ。

 

でも死にたくはないし……まだ読んでない本も呑んでないお酒もいっぱいあるし。

 

ひどい目に遭わないんだったら、まぁ生きてはいたいかなって感じ。

 

女の子として産まされちゃうのが、どのくらいかってのは分からないけども……多分、これから先の何十年かの人生で読むはずだった本と吞むはずだったお酒に比べたらマシなんだ。

 

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