【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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26話 ホテルに戻ってひと息。 あ、次の配信はコラボだって。 るるさんとの

あのあと。

 

「で、僕たちはどうしたら?」って聞いたら「僕が女の子になったこと――TSしたことと、るるさんの呪い(ガチ)について、ここで聞いたことをしゃべらなければ別にいいよ?」って言われた。

 

なんでもるるさんのリスナーさんたちが言ってる程度ならいいんだって。

 

あと、「でも大変だろうから協会からと国からいろいろ助けるよ」って言ってくれたから、今後は見えないとこで警護とかつけてくれるんだって。

 

特に行動の制限とかもないらしいね。

よかった……まぁ僕はそんなに出歩かないけども。

 

で、僕は。

 

「? ハルさん、別に正座なんてしなくてもいいんだぞ? そもそもここは絨毯ですし」

 

「いえ、何となく自主的にしているだけですのでお気になさらず。あと、呼び捨てでいいですよえみさん。今の僕はえみさんより年下ですし」

 

戻ったホテルの部屋で――綺麗に正座している。

 

幼女の正座。

それはそれは立派なものだ。

 

誠意は態度で示すものだってどっかの誰かが言ってた。

 

だから僕は、逃げ出しちゃって配信しちゃってたのを態度で謝る。

 

けどもここで僕から「逃げ出しちゃってごめんなさい」とは絶対に言っちゃいけない。

 

なぜか?

 

それは……女の人は怒るための地雷をいくつも持っていて、どれかが爆発するといっぺんに怒るもの。

 

それはもう、1個爆発したら映画みたいに画面いっぱいがめちゃめちゃになるくらいには怒り散らす。

 

だからここで僕から謝っても、謝ってほしい気持ちのときじゃないと謝っても意味がなくって謝り損。

逆にこれで尻尾を踏んづけちゃった形になって、ついででいろいろまとめて怒られることもあるもん。

 

まぁえみさんたちとは知り合って間もないからそうはならないだろうけど……念には念を、ね?

 

「……ハルちゃん? えみちゃん、怒ってないよ?」

 

「あ、るるさんなら分かりますか」

「うんうん。怒られそうなときって怖いよねー」

 

えみさんの家に住んでるってことだし、年上で面倒見がいいらしいえみさんの……手の掛かる妹的な感じなんだろうか。

 

「あ、ハルちゃんも、ちほちゃんのこと『ちほちゃん』って呼んであげて? ちほちゃんって恥ずかしがり屋さんだから」

 

「……いいですから。ハル……征矢さんは男性ですし……」

 

「でも今はちっちゃい女の子だよ?」

「……それはそう、ですけど……」

 

ちほちゃん?

誰それ?

 

……ああ、救護班さんな九島さんだっけ。

 

僕は人の名前覚えるの苦手なんだけどなぁ……。

まぁ3人くらいならなんとか。

 

「……それで、です。征矢さん」

 

「今までどおりハルでいいですよ、ちほさん」

「っ!!」

 

ばっとそっぽ向いちゃったちほ……九島さん。

 

え?

 

もしかして「見知らぬ大人の男に下の名前で呼ばれて吐き気催したわ……気持ち悪い……」とかじゃないよね?

 

そんなこと言われたらさすがの僕でも傷つくよ?

それこそ、ダンジョンの中で1週間くらいサバイバルしたいくらいに。

 

「……こほん、失礼しました……それで、ハ……ルさん」

「はい」

 

……真相は不明だけども、普段通りの落ち着いた顔と声な九島さん。

 

社会人的なスキルでとりあえず置いとくってことね。

今までどおり「九島さん」呼びが無難だね。

 

「ハルさんと深……るるさんの新しい住居が決まりました。おふたりの利便性も考え、三日月さんたちの所属する事務所や三日月さんのお宅のすぐ近くのタワーマンションです」

 

「へー」

「ほへー」

 

「……ハルたんかわいあふんっ!」

 

タワーマンションっていろいろ大変だっていうけども……この感じだとご近所付き合いとかなさそうだし、るるさんも僕もある程度のレベルあるから階段で上り下りしてもそこまで苦労しないからいっか。

 

1回住んでみたかったしさ、高層マンションって。

 

何階なんだろうね?

 

「おふたりの立場は……配信者として注目されすぎているのと、先ほどの話の通りと言うことで、可能な限りに人目につかないよう配慮します。買い物なども、警備の人間に伝えてもらえたら」

 

「それって僕自身が外に出ちゃダメってことですか?」

「あ、いえ、言ってくだされば……でもそうですね。ハルさんは、おふたりと一緒に外出はされない方がよろしいかと」

 

「なんで!? 私たちダメなの!?」

「私は耐えるわ!? 外では絶対隠し通すから!!」

 

「いや、さっきやっちゃってたじゃん……お偉いさんの前で……」

 

「ぐう」

 

あのとき、みんな何も聞かなかったことしてくれたけども……絶対バレたよね、三日月えみさんって人もやっぱりなんかヘンだって。

 

「……るるさんとえみさん。おふたりは以前から顔出し配信をされており、しかも今は国内どころか全世界でも1番に有名な立場です」

 

「有名……えへへぇ……」

「ですがハルさんは、特徴こそ知られてはいますけれども顔はまだ。ですから……ハルさんがその姿のあいだ、外に出る際の警護体制やハルさんご自身が気楽に外へ出られるようにと考えますと」

 

「あー、るるさんとえみさんが一緒だと僕が『ハル』だってバレますね」

「ええ。ハルさんが別に構わないというのでしたら顔が知られても」

 

「いえ、僕、2日に1回は適当にぶらぶらするのが好きなので」

 

「……ハルちゃーん……」

「ハルたん……あふんっ」

 

「我慢してくださいヘンタイさん」

 

「ハルたん」とか言いながら近づいてくるから優しく蹴ってあげて恍惚としてるえみさん……君、それでいいの……?

 

ああ、ヘンタイさんなら幼女に蹴られて喜んじゃうんだっけ……ごめんね、僕、男なのにヘンタイさんの気持ち理解できなくってさ……。

 

「……今日ハルさんが無断で外出」

「その度は誠に申し訳」

 

僕は再び正座の構え。

 

「あ、謝らなくて結構です! ……されたのも、元はと言えば私たちがハルさんの希望を聞かなかったせいですから……」

 

よく分かんないけども怒られないらしい?

 

「今後は伝えてくだされば可能な限り対応しますから……お願いですから」

 

「はい、勝手に外に出ません」

 

これ以上怒らせて外出禁止にされたら困るし。

まぁ逃げようって思えば罠抜けの応用で壁抜けできちゃうんだけどさ。

 

 

 

 

「……ああ、あとうちの社長が聞きたいと言っていたんですけど……」

 

「なんですか? えみさん」

 

気まずいのは苦手。

 

だからとりあえずコーヒータイムにして……こっそりアルコールを垂らしたコーヒーリキュール的なカクテルを飲んでご機嫌な僕。

 

今のところバレてないみたいだし……今後はジュースとかに混ぜる感じでごまかそう。

 

だってお酒飲もうとするとすごい目で見てくるんだもん、みんな……。

そりゃまあ幼女が飲もうとしたらそういう目もするだろうけどさ……。

 

「保護する役目も公的な機関に引き継がれたのよね、ハルさんは。……だから、今後はどうしたいのか、と」

 

「今後ですか?」

 

「そうだ! ハルちゃんハルちゃんコラボしよコラボコラボ!」

「近いでするるさん」

 

「いーじゃん、カメラハルちゃんには向けないようにするからさー」

「近いでするるさん」

 

るるさんはすきあらば僕にひっついてくる。

 

……嫌じゃないんだけども気恥ずかしいし、そもそも年頃の女の子相手だから僕の方が恥ずかしい。

 

だから近づいてくるほっぺをぐにーっと押し出す。

あ、でもこの子ならえみさんみたいには胸ないから、

 

「ハルちゃん?」

「なんでしょう」

 

「………………」

 

「それで、コラボ……うーん」

 

最近のるるさん、僕がこの子の平坦なことを

 

「ハルちゃん、やっぱり」

 

「いいですよ」

「私の……え、ほんと!? やったぁ!!」

 

僕が深遠な思考をしようとすると女の子の勘ってやつでわかるらしいんだよね……この子ほんとになんなの……?

 

……って言うか、今思わず「いいよ」って言っちゃった。

まぁいいや。

 

「ハルさんのカメラは今日と同じように被る、本人視点のもの。るるのカメラは、普段の3方向ではなくハルさんの方向からに限定すれば……ええ、るるがハルに話しかけるようにすれば行けそうね」

 

「えみちゃんありがとー!」

 

あー、僕の顔映さないってなるとそうなるのかー。

 

そうだよね、最近知ったけどもプロの配信者さんたちってドローン飛ばして撮影するんだよね、何方向からも。

 

科学の進歩ってすごいね。

ぱっと見るとSF的なポッドが浮いてるようにしか見えないんだもん。

 

「配信の終わり際……仕方がないんだけど、ダンジョン一帯を封鎖したりした影響で、ハルさんの身を案じるコメントが耐えないの。だから、配信で安全を……ということらしいの」

 

「あ、そういえば」

 

ちほ……九島さんがスマホを取り出して……僕を見てくる。

 

「?」

 

「……ハルさん、マナーモード」

「あ、はい」

 

「! そうだよハルちゃん! ダンジョンの中でも休憩のときくらいマナーモードオフにするかスマホ見て!」

「いえ、でも僕、普段からスマホ見るのは朝晩くらいで……」

 

おかげで電池は2日とか3日とか持つんだよ?

あ、でもゲームとかする時期は持たないかな。

 

「……男性とはそういうものなのでしょうか?」

「いや、今の時代なら男性でももっと見ると聞いていたが……」

 

めんどくさいなぁ……あ、そうだ。

 

「九島さん」

 

「ちほちゃんって呼んであげて!」

 

「九島さん」

「はい」

 

「ちほちゃんっむむむ」

 

えみさんの華麗なインターセプトで「ちほちゃん」呼びを回避。

こういうときはえみさんっていい子だね。

 

「ダンジョンに潜ってるとき以外は僕のスマホ、管理してくれません?」

「えっ」

 

「だって僕、そういうのめんどくさくって……あ、ヘンタイさんスイッチが入ってないときのえみさんでもいいですよ」

 

「……ハルさん、いいの……?」

「はい、別に」

 

「……男性は女性に見られたくないコンテンツをスマホに入れていると」

「僕は特に入れてないのでどうでもいいです」

 

お、なんかえみさんのレアな顔。

 

あ、九島さんも結構レア。

 

……るるさんは顔真っ赤。

 

なんで?

 

「……ハルちゃん?」

 

「はい」

 

「ハルちゃんって……もしかして男の人、好き……?」

「なんでそうなるんですか」

 

「だって、男の子が女の子のそういうの持ってないって……」

「男だってそれぞれですよ? ほら、るるさんとえみさんみたいに」

 

ここに集まってる3人の女の子たちでさえ、みんなばらばらなんだ。

 

だから男だって全員が全員スケベなことが好きって思わないほうがいいと思うよ?

 

まぁだいたいみんなそうだけどさ。

 

僕?

 

…………とりあえず、今は女の子だからノーコメントで。

 

 

◆◆◆

 

 

こちらまでが1巻の内容になります。

 

ここからかなり改稿しており、なによりかわいい挿絵が入った書籍版はまたちょっと違ったテイストになっています。

 

『幼女になった僕のダンジョン攻略配信 ~TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話~』となっています。

 

よろしければお手に取っていただけたら幸いです。

 

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