【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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321話 「ハ<ア>ル・ノーム///アルム」

【速報・朗報・悲報・驚愕・あとなんかもういろいろ  ハルちゃんとノーネームちゃん、この世界の神様だった】

 

【あとついでにハルちゃんノーネームちゃん、数百歳~数千歳】

【ロリばばあか……ふぅぅぅぅぅぅぅ】

【ショタじじい……なんでないないしてくれないのノーネームちゃん!!】

【姉御……】

 

【なぜかノーネームちゃんにことごとくスルーされる姉御】

【出オチ担当で草】

【草】

【まぁハルちゃんたち、ショタっ子じゃないからね】

【事実無根だからスルーされるのか……】

【今日もノーネームちゃんは元気】

 

【とびきりのニュースだね】

【ああ……】

【今、全世界の全ての番組で騒ぎになってるな……】

【そらそうよ……】

【なまじ、どこの国でも大抵1局はこの配信中継しててみんな知ってるとこに】

【こんなどでかい物証が出現しちゃったらなぁ……】

【どでかい(物理】

 

【でもハルちゃんの様子……ちょっとおかしくない?】

【何かよく分かってないっぽいよな】

【でも懐かしいって言ってるぞ?】

【もしかして:おしゃけでいろいろ忘れた】

【草】

 

【地球での暮らしが、それだけ楽しかったのか……】

【ま、まあ、その分地球を気に入ってくれてるってことで、ひいては俺たちを見捨てるまでの期間が延びるってことで……】

 

静寂。

 

漆黒。

 

石碑。

 

双神。

 

女神。

 

天使。

 

いろんなことが頭を通過している。

 

多分、「この体になった」1年前くらい以来の衝撃だ。

 

だってその前は「どこにでも居る普通の男として生きてきた」もんだから、良くも悪くも平凡で平均で凡庸な人生しか送っていなかったから。

 

あれ?

 

僕――「本当にそんな人生を」――――――、

 

「……あるむ」

 

ぽつり。

 

ずっと静かだったノーネームさんが、つぶやく。

 

「あるむ」

 

「……石碑の上の文字……」

 

巨大な僕たちらしき姿の上に、何文字かで掘ってある文字。

 

それは、どうやら「アルム」らしい。

 

【あるむ?】

【アルム?】

【ある、のむ……ハルとノーム!?】

【ふぁっ!?】

【え? え?】

 

【いや、でも、ノーネームちゃんのノームってのは、こっちに来て子供たちのために呼びやすく付け直したやつで】

【そう、だよな……?】

【それに、「ある」って……】

 

【あのさ  子供たち――ずぅっとハルちゃんのこと「ある」とか「あるて」、ノーネームちゃんのこと「のーむ」って呼んでなかった……?】

 

【あっ】

 

【……もしかして……】

【知ってた……?】

【この世界の、この町の末裔ならあるいは……】

【さすがに主神の名前と姿くらいなら子孫代々……】

【伝わる……のか……?】

【直接知らなくても、この世界の女神様の名前を知ってたら、ハルちゃんを見てすぐに……】

 

「……ばか」

 

『……?』

『あるあ……?』

 

ぽつり。

 

僕の口が、そう、勝手に言う。

 

「ばか。 ばか。 人間たちの、ばか」

 

そっと手を引いてくれるノーネームさんに身を任せた僕は、子供たちに向き直る。

 

「こんなの残すくらいなら、どうしてもっと、生きててくれなかったの」

 

【ハルちゃん……?】

【ハルちゃんが……】

【泣いてる……?】

【泣かないで】

 

ぽた、ぽた。

 

気が付くと、僕の足にあったかい感触。

 

涙。

 

それは、本とか映画で感動したときにしか出て来ない液体。

 

それが、どうしてか、僕の両目から、目じりから、ほっぺたを伝って、止まらないんだ。

 

もう、頭の中はぐちゃぐちゃだ。

もう、気持ちはぐちゃぐちゃだ。

 

何もかも、分からない。

何もかも、思い出せない。

 

――でも。

 

「でも」

 

『ある――』

『のうむ……』

 

ぎゅ。

 

ノーネームさんと一緒に、子供たちを抱きかかえる。

 

「……まだ、生き残ってくれてたんだね」

 

涙は、さらに増える。

 

増えて増えて、まるでひどい花粉症のよう。

 

そうだ。

 

きっと花粉症なんだ。

 

じゃなきゃ――僕が何も分からないでこんなに泣くはずないもん。

 

『……うぇぇぇ……』

『あるてぇ――……』

 

ほら、だからみんなも釣られて花粉症で涙を出しているんだ。

 

【ぶわっ】

【俺も涙が……】

【俺も】

【なんかもう、ハルちゃんたちの身の上が察せられてなぁ】

【ああ……】

 

【みんなで泣いてる……】

【そらそうよ……】

【ノーネームちゃんは……さすがに泣かないか】

【でも、じっと抱きしめてる】

【ノーネームちゃん……】

 

【あのハルちゃんが……】

【こんなに泣くなんてなぁ……】

【かわいそうなのにかわいくて、悲惨なのに神々しい】

【ハルちゃんだもんな……】

 

 

 

 

「はぁ……疲れたね」

 

子供たちは、すっかりぐったりしている。

 

そうだよね、なぜか急に涙が止まらなくなって、ずっとだったから疲れたんだ。

 

「とりあえず、どこかに降りよう。 ……ちょっと、僕も休みたいし」

「あっち」

 

子供たちを静かに降ろしてイスさんの操縦に戻ると、ノーネームさんがあるビルを指差している。

 

「ん……あのビルですね」

 

ふぃぃぃぃん。

 

イスさんは、今日も静かに滑り出す。

 

「………………………………」

 

僕は、ハル。

 

征矢春海。

 

25歳男性。

 

だけども「一時的に」「見知らぬ女の子の姿に」なっている存在。

 

そのはずだ。

 

そのはず――なんだ。

 

【今日いちばんに静かだな……】

【ああ……】

【コメントも露骨に落ちてる】

【そらそうよ……】

 

【さっきまでのボス戦が、遠い過去みたいな気がしてくるな……】

【ああ、たったの1時間前のことなのにな……】

【ハルちゃんが魔法ぶっ放したり、ホーリージャッジメントぶっ放してるの見てきゃっきゃしてたのが……】

 

【誰がこんな展開思いつくよ……】

【まさか、コメント欄でみんなが言ってたのの集合体が】

【本当だったとはなぁ……】

 

【けど、もしそれが本当なら、ハルちゃんたちって……】

【……合法ロリ?】

【合法ショタね!】

【草】

 

【姉御ォ! 姉御ォォォォ!】

【もうめちゃめちゃだよ!!】

【さっき否定されてただろうが姉御ォ!!】

【この気持ち! この気持ち! どうしてくれる!!!】

【すっごくしっとりしてたのに台無しだよ!!】

【草】

 

【ま、まあ、ハルちゃんの配信って最初っからこのノリだったから……】

【俺たちにはしっとりなんて似合わないんだよな!】

【よし! 合法ロリなハルちゃんをどうにかして口説いてえっちちちちちちちちちち】

【俺はノーネームちゃんと触りっここここここここ】

【せっかくだから俺はハルちゃんとノーネームちゃんをダブルででででででで】

 

【草】

【あーあ】

【ノーネームちゃん、グッジョブ】

【存分にないないして良いからね、そんなどうしようもないやつら】

【草】

【辛辣で草】

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