【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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351話 おかわりがたくさん

「はーい、こっちこっちーこっち来てー」

「こっち」

 

気が付いたら一升瓶とワインを空けてた僕。

 

慣れないことをして疲れると、お酒とか食べものに逃げちゃうよね。

反省だ。

 

ひらひらと降りて行って、何かといろんな言葉で泣きながら近寄ってこられるのをほどよく離しつつぐるぐる回ってかき集めるっていう、まるでばらばらになってた羊の群れを集めて回る犬っころみたいなことをしながらノーネームさんたちと合流。

 

「最初に助けた人たちは?」

「あっち」

 

「あ、町まで行ってますね。 さすがです」

「てれ」

 

【かわいい】

【かわいい】

【わざわざ「てれ」って言いながら照れるのがとてもかわいい】

【分かる】

 

【もうないないされない……もうないないされないんだ……!】

【ちょっとかわいいって褒める程度じゃされなくなって俺歓喜】

【大丈夫、世界中だから】

 

【これで、これまでにノーネームちゃんを純粋な気持ちで褒めてないないされた人たちも報われるな……!】

 

【勝手に殺してて草】

【ひでぇ】

【えみちゃんたちもこの前1回ないないから出されてたし、そのうち出てくるでしょ】

【そうそう、ぺって吐き出してくれるよ】

 

【何それ素敵】

【ちょっとないないされてくる】

【草】

【もうちょっとでノーネームちゃんの言ってた到着期限だから楽しみだね!】

 

『――――、――――』

『■■■■■■▼■■』

『○○○○◎、○○◎』

 

『こっち』

『あるむ、こっち』

 

僕が聞き取れないいろんな言葉が一緒くたに浴びせられるけども、イスさんで元気に飛び回る子供たちが口々に町へ案内してくれる。

 

「でも、良かった。 これでノーネームさんも安心できますね」

 

索敵スキルから見ると、囲んできている陸上戦力はまだまだ。

 

魔力を回復させて、これからちょくちょく襲撃して壊滅させていけば、いつもの通りに一方的な攻撃でタワーディフェンスミッションも達成できるはずだし。

 

「まだ」

 

「え?」

 

ぽつり。

 

彼女がそう言った途端に、また索敵スキルへ何十の反応。

 

「……ノーネームさん」

 

僕は、思わず――なんだか涼しい顔でそう言ってのけたノーネームさんに近づいて、肩をがしりと掴んで。

 

よく分からないけどもやもやする気持ちのままに、彼女の僕とおんなじ顔にずいっと寄せて咎める。

 

「あと何組ですか」

「たくさん」

 

「質問を変えます。 あと何回召喚するんですか」

「たくさん」

 

「………………………………」

 

「たくさん」

 

「………………………………」

 

【ハルちゃんが】

【なんだか複雑な表情に】

【ハルちゃんがそっち側に回るとは……】

【まだまだ感情が薄いノーネームちゃんに比べたら、すっごく人間くさいのがハルちゃんだからね】

 

「ごめん」

 

「……ふぅ……怒ってませんから……」

 

僕は、思わずで天を仰ぐ。

 

あいかわらずに真っ暗で、けども細いあやとりみたいな糸がいろんな方向に張り巡らされていて、月も綺麗で星も綺麗な空を。

 

ああ、綺麗だなぁ。

 

お酒飲みながら、あれをぼーっと見てたいなぁ。

 

無理だろうなぁ。

 

「……子供たちは賢いので、ほっといても避難誘導はやってくれますよね」

 

ノーネームさんの脇の下に手を差し込んで、彼女の体重を僕の腕に載せる。

 

「くすぐ、たい?」

「疑問形ってことはくすぐったくないんでしょ」

 

彼女の体をイスさんの運転席から引き離し。

 

【猫みたいに引っ張り出されるノーネームちゃん】

【かわいい】

【この無抵抗っぷりよ】

【ハルちゃん相手なら何でも良いもんな!】

【これ、布1枚でその下は……】

【ノーネームちゃんなら歓喜だろ?】

 

 

【♥】

 

 

【草】

【この無表情っ子……!】

【この期に及んで堪能してやがる】

【ハルちゃんに構われること自体がご褒美だもんなぁ】

 

「なにハートマーク出してるんですか……」

「はーと」

 

「それは良いとして……みんな。 運転、できる?」

 

『うんて』

『でき!』

『かり!』

 

ノーネームさんを、抵抗しない猫みたいにぐいーって持ち上げたら一瞬ぐらついたイスさん。

 

それですぐにイスさんの運転席に飛び乗った白髪の妹さんが操縦桿を手にして、なんなく建て直す。

 

「ほら、子供たちだけで充分ですよ」

「じゅうぶん」

 

「なら、一緒に仕事してください。 座ってないで」

 

「きょうどう」

「さぎょう?」

 

「どうでも良いですからさっさとやりますよ、1人だけ楽しないでください……ほら、羽動かして自分で浮いてくださいって」

 

僕に脇の下で抱っこされながらじっと見てきてたノーネームさんは、しばらくじっとしてからようやくぱたぱたとゆっくり黒い羽を動かして、もうちょっとしてからふわりと浮き出す。

 

「まったく、めんどくさがりなんですから」

 

【かわいい】

【かわいい】

【ハルちゃんが叱る立場になってて草】

【ハルちゃんがちょいおこで草】

【怒り方もかわいいハルちゃん】

 

【でもハルちゃん? めんどくさがりなのはハルちゃんもよ?】

【むしろノーネームちゃん、たぶんハルちゃんを学習したのよ?】

【いっせいに言われてて草】

【でもかわいいよね】

【かわいい】

 

【普段はのんびりな子が、自分よりものんびりな子を見つけてちょっとだけお姉さんぶってるっていうほほえましい光景に似てるね】

【似てる】

 

【※ふたりとも、最低でも1000歳です】

【だから?】

【ロリババア……は怒られそうだからひよこババアは嫌いか?】

【年上合法ロリとか大好物です】

【分かる】

【草】

 

【ハルちゃんが余裕になった途端にコメントが爆発してて草】

【だって2人がかわいいんだもん】

【ねー】

【ねー】

【ああ、とっくに情緒も理性も破壊されていたのか……哀れな……】

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