【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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374話 つらそうなノーネームさん

「――――あなたたちも転んで。 ……ふぅ……」

 

「るる? それだけ……ノーネームの力を使って、大丈夫なの?」

「うんっ、まだまだ全然! それに!」

 

際限なく出現してくるトレントたちに、通常なら上級者ダンジョンに出てくる「以上」のモンスターたちを前にしても、彼女たちは怖れることなく向かっていく。

 

「ハルちゃんとの1年分のいちゃいちゃが待ってるんだもん! やる気が止まらないよ!」

 

「アルコール中毒のカウンセリングのマニュアル……ありました。 ひと段落したら受けさせましょう。 あ、魔力酔いの対処マニュアルも……」

 

ちほは――治癒をかける合間にリュックを開けて、A4のファイルを確かめてほっとし。

 

【草】

【悲報・ハルちゃん、カウンセリングかまされる】

【えみちゃん対策だけじゃなくて、ハルちゃん対策も持ち込んでいたのか……】

 

【まぁねぇ、毎晩どころか昼間っから子供たちにお酌させたりしてたからねぇ……】

【いい加減、ちょっとはお酒から離れようね、ハルちゃん……】

 

【成長してもせいぜいが中学生だしなぁ】

【ま、まあ、上位種族だし大丈夫なんでしょきっと……】

【人間換算ではお子さまでも、女神族?換算だと最低千歳だしな!】

【ロリばばばばばばばばばば】

【草】

【あーあ】

 

るるが言葉だけで巨大モンスターを転倒させるのを「そういう能力」と認識している様子の、るるたちと同じタイミングで出現した――出自がばらばらだろう「人間」たち。

 

彼らは戦闘の合間、恐る恐るといった具合でるるへ近寄り話しかけてくる。

 

『――――――――!』

『――、――――?』

 

「あ、はい! 何て言ってるかさっぱりだけど、分かりました!」

 

そしてるるは、持ち前の明るさで、言葉など通じなくても意思疎通を叶え、自然と仲間になっていく。

 

【草】

【これがコミュ強よ】

【分かってなくてもとりあえず会話する強メンタルなるるちゃん】

【るるちゃん、言葉通じない外国人とでもすぐに仲良くなれそう】

 

【言葉が通じたら一瞬、通じなくても数分でなるだろうな】

【るるちゃん、誰とでもすぐに仲良くなれる技能持ちだもんなぁ】

【不幸少女呼びだった時代でも、腫れもの扱いにならなかった理由がこれか】

 

【るるちゃんのせいでみんなすっ転んだりスカートとかズボン脱がされたりしてたのに、それでも配信者友達多かったからねぇ……】

【清楚系の子とかが公然で脱がされたのに友達してるって、冷静に考えたらすごいよね】

【草】

 

【画面越しだとモザイク掛かるけど、一緒に居たメンバーにはぱんつまる見えだったはずなのにね】

【笑ってネタにできるくらいにはるるちゃんの好感度が高いんだよ】

【すげぇ】

【そういやそうだったわ】

【あの不幸っぷり……まるで今のちょうど真逆……?】

【普段はかわいいんだ……普段は……】

 

【でもヤンデレモードもそれはそれで】

【普段は明るい子がスイッチ入ると……ふぅぅぅぅぅぅぅ】

【草】

 

【ノーネームちゃん???】

【ハルちゃんの画面では苦しそうにしてるの分かってるんだからやめなさい!!!】

 

「一緒にがんばろうねー! ……えみちゃん、ハルちゃんたちがすっごい魔法使おうとしてるから、みんなで連携して私たちの前から居た人たち……町の方に動いた方が良いかなぁ?」

 

「ええ、そうね。 みんなるるを見て動いているし、私たちが移動すれば来てくれるはず。 声をかけたりしながら行きましょう」

 

るるの髪は、周囲の魔力を受けて鮮やかな桃色に。

 

えみは、美しい緑に。

 

ちほはそれほど変わらないが、治癒魔法を使うたびに目が赤く光る。

 

彼女たちのそれは――なぜか他の人間たちよりも輝いているため、周囲の人間は彼女たちを灯台のように位置関係を把握しながら、その動きに合わせて移動していく。

 

――召喚陣から出現してくるモンスターたちは、十何度目に、るるのひと言でおよそ転倒。

 

そんなことをできる技能持ちのるる――ではなく、彼女の姉のように振る舞っているえみが、いつの間にかに数十人の指揮を執る形となり――上級者ダンジョンでも余裕な実力な勢力ができあがり、言葉が通じなくとも、その勢いは増していく。

 

ワープアウトしてくるモンスターたちに合わせ、そこかしこで――これまでよりはずっと少ないが――まだまだないないから召喚されてくる人たち。

 

彼らはすぐに戦況を把握し――るるとえみ、治癒魔法を使いながらもA4用紙を広げているちほへしたがっていく。

 

「ハルちゃんと早くいちゃいちゃするために――がんばるよ!」

 

転倒させたモンスターへ一緒に突撃する中、るるは――およそ1年ぶりの明るい笑顔で、声を――張り上げた。

 

 

 

 

「ふぅっ……魔力、全部注ぎ込むのって結構疲れる……」

 

思わずでため息も出るし、汗もかいてる僕たち。

 

……ノーネームさんはずっとくたっとなってるけど、大丈夫なんだろうか。

 

鐘に魔力を注ぎ込んでて手持ち無沙汰だから下の戦いを見てみる。

 

【うへぇ】

【しゅごい】

【るるちゃんたちももちろんすごいけど……】

【音と光と絵面じゃ、やっぱ巨大海軍だな】

 

【駆逐艦、巡洋艦、戦艦……大戦艦とか超戦艦みたいなの】

【航空戦艦の時代が来たな】

【ああそうそう、空飛んでる戦艦とか普通に強いよね】

【下から攻撃されなければ確かに強いな】

【誰だ今の】

 

【みーんな狂ったように撃ち続けてるぅ……】

【地球の海戦では絶対起きないレベルの大砲撃戦だぁ……】

【単純な威力なら、ミサイルとかドローンより戦艦の砲弾か】

【制空権確保してるからこそだな】

【ハルちゃんたちが居ること前提の大艦隊だもんな】

 

【けど、弾薬足りる? 撃ち尽くしちゃわない?】

【ハルちゃんたちが攻撃止めてでっかいの作ってるから、何か察してるんだろ】

【どう見ても神様なハルちゃんたちが大技用意してるんだ、自分たちがってなるよな】

【あー】

 

【遠距離~中距離と中程度までの空は、船からの砲弾】

【近距離は普通に戦ってる人たちに、気が付いたら合流して盾になったりしてる戦車とか装甲車】

【さらにはドローンも飛行機もヘリも飛び回って、撃ち漏らしがないように警戒してるし】

【これが……次世代の戦争……】

【人類対魔王軍のな……】

 

「みんなすごいなぁ」

「ん」

 

「もう増えない……あ、ちょっとずつは増えてるのか……けど勢いは相当減ってるみたいですけど、おしまいなんですか?」

「ん」

 

「……しゃべるのもつらいですか?」

「ん」

 

「…………もう少しですからね」

「ん……」

 

【かわいい】

【かわいい】

【でも、ノーネームちゃんの顔……】

【苦しそう……】

 

【汗もかいて、息も荒くてててててて】

【ふぅぅぅぅぅぅぅぅ】

【草】

【分かるるるるるるるるる】

【えぇ……】

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