【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

390 / 743
390話 配信しちゃってたらしい

配信。

 

こっちに来てからの僕が、全部配信。

 

全世界に。

 

………………………………。

 

「……そっか。 そういうこともありますよね」

 

……よく考えたら大したことないかな、うん。

 

「まぁハルさんも無意識にか気をつけていたようですし、何より危ない画面はAIが処理してくれていましたから……」

 

「処理?」

「ハルさん……地下でひとり暮らしだったとき、お風呂に」

「そうでした」

 

そうだった。

 

僕、あのときは「まだ配信してるかも」って思ってたから、結構真剣に話しかけてたんだよね。

 

その後は完璧に忘れてたけども。

 

や、だって、さすがに何十日も経って何の音沙汰もないのを覚えてるなんて無理じゃん?

 

結構いろいろあったし?

 

「一応、壊滅的な問題はありませんでしたが……ハルさん基準では」

 

「壊滅的?」

「ええ、壊滅的」

 

【草】

【くしまさぁんのジト目】

【草】

【うん……そうねぇ……】

【壊滅的(お酒に酔って脱いじゃった】

【壊滅的(真横でお風呂入った】

【壊滅的(サバト】

 

【草】

【どう考えても、ハルちゃん自身よりも……】

【うん……】

【子供たちの方がねぇ……】

【あれについてはハルちゃん自身は悪くないからなぁ……】

【知らないってしあわせだよね……】

 

「それ、みんな見てたんですか?」

 

「ええ。 おかげでハルさんの無事は分かっていましたから安心はできましたね。 ……私は安心できませんでしたが」

「ごめんなさい」

 

すっかり身に染みついた謝り方。

 

僕はこういうのは得意なんだ。

 

「……本当、良かった」

「え?」

 

そろそろ怒りも収まって来たかな、そう思って顔を上げると――。

 

「ハルさんが、とんでもないことになって……地下でのひとり暮らしのときは、本当、手持ちが尽きたら水分補給すらって……弱っていて、安全な高台へ避難もできなくなっていて……ただの岩の上で横になっているしかなくて……っ」

 

「く、九島さん、大丈夫、大丈夫でしたから」

 

え。

なんで九島さんが泣きそうなの?

 

やめて、九島さんが泣くってのはなんかこう、ものすごく罪悪感あるから。

 

【くしまさぁん……】

【ままぁ……】

【やはりくしまさぁんは母だった……】

 

【くしまさぁん、泣いてる……】

【そうだよなぁ、あのときは俺たちも胸が締め付けられてたもんなぁ】

【ハルちゃん自身は呑気だったけど、どう見てもピンチだったしなぁ】

 

「あと、まだハルさんが明らかに普通の人間でないって薄々としか理解できていなかったので、あんな暗闇でろくに動かず酒まみれで生活をしているのがやるせなくて……」

 

「いえ、僕的には最高」

 

「ハルさん?」

「ごめんなさい」

 

【草】

【草】

【ハルちゃん、何度目よ草】

【染みついている……どうやら500階層RTAの前に相当怒られたらしいな……】

【そらそうよ……】

【今でこそ「女神様だから」って笑うだけだけど、当時はなぁ……】

【まだ普通の幼女疑惑が残ってたからなぁ……】

 

「……ふふっ」

 

目じりを拭いながら、九島さんが笑う。

 

「見た目は少しだけ変わっても……ハルさんはハルさんですね」

 

そんな九島さんは、なんだかちょっとだけ――

 

「ハルちゃん!!!」

 

……僕の珍しいセンチメンタルな感情を破壊したのは、いつもの元気な声。

 

「もー! 探したよー!!」

 

「髪の毛ぼさぼさですよ」

「ハルちゃんが居ないって気づいて必死に探したのに!!」

 

エレベーターから直進してきたのはるるさん。

 

……うん、ちょっと髪の毛伸びてるけど、あと今はすっごくぼさぼさだけど、僕の知ってるるるさんだね。

 

【るるちゃん!】

【るるちゃん……】

【良かったね、良かった……】

【けど、くしまさぁんが……】

 

「………………………………」

 

【草】

【くしまさぁんが良い雰囲気だったのにって顔してる】

【かわいそう】

【ま、まあ、これが普段だったんだろうし……】

【るるちゃん? いくら嬉しくても人の邪魔はダメよ??】

 

彼女は、たたたって駆けてきて――

 

「ぐぇ」

「ハルちゃーん!!」

 

……顔が痛い。

 

【草】

【ハルちゃん】

【すごい声】

【るるちゃん??】

【るるちゃんには衝突を軽減するエアバッグがががががが】

【草】

【あーあ】

 

【絶壁を中傷した下手人を始末してくださり有り難うございますノーネーム様】

【ノーネーム様】

 

【ひぇっ】

【こわいよー】

【こいつらもなかなかにやばいよな】

【今さらか?】

 

「ハルちゃん……良かった、ハルちゃんだよぉ……生きてるハルちゃんだぁ……!」

 

「苦しいので離れてくださいるるさん」

「このツンツンっぷりもハルちゃんだぁ……!」

 

るるさんの匂いが僕を包んでくる。

 

昨日戦って、たぶん僕と同じでお風呂とか入らないで寝ちゃったからだろう、覚えてるよりも濃い匂い。

 

でも……なんだかちょっと、安心する。

 

「聖女様……」

「お美しい……」

「あのお方が……女神様のお付きの……」

「ええ、アル様ノーム様が守護されている世界の……」

 

【ギャラリーがすごい】

【ギャラリー(各世界の要人】

【ギャラリー(各世界、部族、種族のお姫様的な存在×数百人】

【ハルちゃんが寝泊まりするからって、このへんのフロアは基本男子禁制らしいからなぁ】

 

【もしかして:神殿】

【神様と巫女さんたち……】

【だって、キマシタワーだぜ?】

【草】

【お前、間違っても他の世界の奴らにバレるなよ?】

【他の世界の人たちに取っては普通に神威の塔だからね……】

 

【ハルちゃんたちがアナウンスしてから遙か上空まで届いてる塔だからね】

【その先には未だに響いてるベルがあるっぽいしなぁ】

【キマシタワーが伝説になるとは……胸が熱いな……】

【キマシタワーやめろ!!】

 

【でもさ、ここに居るのはハルちゃんたちを始め、絶世の美女美少女美幼女だけだよ?】

 

【素敵ですわわわわわわわわわわ】

【草】

【あーあ】

【とうとうお嬢様までないないされたか……】

【私欲と情欲は禁制でございます百合お嬢様方!!】

 

 

◆◆◆

 

 

またないないされてきますので来週はお休みです。延びたらアナウンスしますので、再来週になっても更新されなければXをご参照くださいませ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。