【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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41話 『【速報】偽ハルちゃんたちを辻ハルちゃんが襲う』

「くぁ」

 

お昼寝から目覚める僕。

 

お昼寝っていいよね。

この体になってから1日2回くらいするけど、ほんと気持ちいいもん。

 

特に、難しい本と格闘したあとにお酒呑みながらやさしい本読んで落ちる瞬間が最高。

 

「んぁぁ……」

 

静かな室内、ぐっと猫みたいにのびーっと。

 

小さくなった僕の体が、全身で弓みたいにしなっている。

 

小さい指が20本、わきーってなる。

 

脳天から足先のうぶ毛まで、わさーってなってる気になる。

 

「ふぅ」

 

……いいよね、やっぱりひとりって。

 

ひとりぼっち最高。

 

今日は、誰もこない日。

これが、失われた日常。

 

女の子たちが僕の部屋にたむろしてるのは悪い気持ちじゃないけども……とにかくきゃっきゃって笑い続けてるし、僕の髪の毛好き勝手してくるしで、あんまり気が休まらない。

 

あと、えみさんがいるときに今みたいなことすると、確実にヘンタイさんになるから抑えなきゃだし。

 

「んー……」

 

前は全然見てなかったスマホも、気が付けば習慣でちらちら見るようになってる。

 

「……………………………………」

 

ぼーっとした頭の僕は、ふと、えみさんに言われたことを思い出す。

 

「ハルさんも、気が向いたら配信などを見てください。 いわゆる普通の配信というものを……無駄でしょうが、知るのは無駄ではありません』って。

 

確かにそうだよねって思って、アプリを開く。

 

そうだ、僕にはいわゆる「普通のダンジョン配信」っていうものの知識が皆無なんだ。

 

普通って大事。

 

そうだよ、僕はごく普通の男だったからこそあんなに楽だったんだから。

 

そんな普通を知らないからこそみんなから変な反応されるんだろうし、ここはおすすめに出てくてる適当なのへお邪魔してみよう。

 

本ばかり読んでいても、飽きることはある。

 

なら新鮮なのを体験しておくのも悪くないだろうし。

 

なに、つまんなかったらるるさんとかえみさんの配信のアーカイブ流しながらぼーっとお酒飲んでればいいさ。

 

「……ん」

 

これでいっか。

 

どこかで見た、「僕」って感じのキャラのアイコン。

 

「ハル」って名前と絵文字で女の子らしい感じがなんとなく気に入った……んだけども。

 

……?

 

僕の名前?

 

僕の特徴で?

 

なんで?

 

……見てみよう。

 

ぽちっとな。

 

『見ててください、今からヘッドショットをれんぱ――きゃあ!?』

 

【偽ハルちゃん、初心者がいきなり狙撃は無理よ?】

 

【そもそも銃って反動すごいし】

【下手すると肩壊すからやめた方が……】

【体って、1度壊すと歳取っても痛むんだよ?】

【治癒魔法あっても完全に治る保証はないし……】

 

【そうそう、あの幼女のマネしちゃダメ】

【ハルちゃんがちょっとおかしいの】

 

「……えー……」

 

画面には……頭の上にコスプレ用の王冠っぽいのを乗せた、長い金髪の女の子。

 

マントというかローブも着けてて……え?

 

もしかしてこれ、僕のコスプレ?

 

なんで?

 

というか、撃ってからバランス崩して尻餅ついてるし……。

 

【偽ちゃん、ハルちゃんならそんな声出さないよ?】

 

【うん、配信でも大半の時間は黙ってるし】

【そんな普通に会話しないの】

 

【そもそもハルちゃんならそんな無様は晒さない】

【ハルちゃんは俺たち斥候職の師匠なんだ、許されない】

 

【ハルちゃんさんを愚弄するな】

【落ち着け、相手は子供だぞ】

【ごめんね、つい】

 

【もっと勉強しよ?】

【始原とかいうやつらが乗り込んでくる前にやめよ? ね?】

【ことごとくダメ出しされてて草】

 

偽ちゃん……偽ハルちゃん。

 

つまりは僕……らしい。

 

……なんでこの子、僕のマネしてるんだろ。

 

『だって! お店の人言ってたもん! このスコープあれば初心者でもやれるって!』

 

【ああ……かわいそうに】

【あなた、騙されちゃったのよ】

【いや、品物は確かに値段相応なんだろう】

【まぁうちの国ならすっごいぼったくりはそうそうないからな】

【なによりダンジョン前のお店は管理が厳しいし】

 

【おう、俺も持ってるが中級者でも使えるいいパーツだぞ】

【けど……うん……まともに撃ったことがない初心者じゃあなぁ】

【初心者には初心者にふさわしい装備と狩り場があるんだよ?】

 

【いいカモだもんねぇ……ハルちゃんフィーバーに便乗しようとしてる子に、いろいろ理由つけてグレード高いの売りつけるのって】

【ダンジョン自体は初心者の行くところってのだけは、かろうじての良心か……】

 

【偽ハルちゃん偽ハルちゃん、ちなみにその一式、他の配信でもおんなじの着けてる子何人もいるんだけど……おいくらで?】

 

『……にじゅうまん……うぅ、高かったのにぃ……』

 

【ああ……】

【たっか!?】

【普通に初心者卒業くらいのランクのね】

 

【ま、まあ、初心者脱出まで続けたらペイできるから……】

【使い続ける前提なら、まぁ……?】

【そ、そうそう、普通にパーティー組んで普通にやってればいつかはね……】

 

【でもケガしないようにね?】

【脱出装置、1回当たりのお代はその何倍よ? 気をつけてね?】

【ダンジョンはね? こつこつ潜るものなの  一攫千金よりルーチンワークなのよ】

 

【しかし、止めない店主も店主だよなー  この子、中学生になったばっかとかだろ?】

 

……20万……え、そんなしょぼい装備で?

 

……いやいや思い出そう……昔の僕もその価格帯のを使ってたんだ、初心を忘れちゃダメなんだ。

 

そうだよ、この前の素潜りも楽しかったでしょ?

 

『……も、もう1回! 今度はちゃんと狙うから!』

 

【ハルちゃんのマネしないで素直にパーティー組みなって】

【モンスターから襲われてトラウマになる前にさ】

【そうだよ】

 

【知ってる? ソロって全体の5%もいないのよ?】

 

【サッカーとか野球を1人チームするようなものなの】

【チーム戦のスポーツを、片方が1人っていうちょっとおかしい絵面思い浮かべてごらん? ね?】

 

【なおそれをたったの1人で完封する側のハルちゃん】

【やっぱりあの子、ちょっとおかしい……】

【ちょっと……?】

 

【みんな優しいな】

 

【おう、そこそこハルちゃん似かもしれない幼女だからな】

【かわいいからね】

【やっぱり顔か……】

【しょうがないよ、男は馬鹿だもん】

【確かに】

 

『私、中学生だもん! 今年からなったもん! 親の許可なしでOKだもん!』

 

【おお……もう……】

【去年までランドセルで草】

【もん!とか言ってる時点で……】

【お前それるるちゃんに言えるの?】

【ごめんなさい】

 

【ああ、なんか似てるなって思ったらるるちゃんか……】

【不幸体質がなかった場合の天真爛漫なるるちゃんの性格+ハルちゃんの見た目か……】

 

【危なっかしすぎるな……】

【危険極まりないな……】

【え? ひとりでるるハルを!?】

【それは危険すぎるな……!】

【草】

 

画面に映ってる子はもたもたと立ち上がって新品っぽい銃を……ああもう、見てらんない。

 

『えいっ!』

 

【当たってない】

【あさっての方向】

【もしかして:ノーコン】

 

……いや、たぶんちがうなこれ。

 

たぷたぷ……んー、スマホだと打ちづらいなぁ……けど、なんとか……よしっ。

 

ぽん。

 

僕の書いたコメントが――コメント欄へ、なぜか色つきで表示される。

 

【ハルちゃん★「その構え方のままでいいから、右目つぶって撃ってみてください」】

 

【え?】

 

【は?】

 

【え? え?】

 

【!?】

 

【????】

 

【アカウント名が、「ハルちゃん★」  ……ゑ?】

 

【「ハルちゃん★」の後に……るるちゃんえみちゃんと同じ事務所のマーク……え?】

 

【本人?】

【は?】

【どうせまた偽ハルちゃん何号ちゃんだろ】

 

【アカウントは……待って、飛んだらガチだこれ!?】

【あー、ちゃんとえみちゃんのとこの公式マークついてますねー】

 

【マジ!?】

【草】

【ハルちゃん、意外とフットワーク軽いのね……】

【アクティブ幼女ハルちゃん】

 

【始原だがハルちゃんが書き込みをしたのは初めてだ  誇るがいい、少女よ】

【お前は、特別だ】

【正直嫉妬するね】

【相手は子供だ、落ち着こうみんな】

 

【え、始原!?】

【始原までいたのかよ草】

 

【ああ、俺たちはどこにでもいる】

 

【始原……!】

 

【ハルちゃんを名乗る不届きものだが、ハルちゃんを慕う以上には我らの同士だからな】

 

【いやちょっと引くわ……】

【草】

 

【これ、そういう企画?】

【いや、辻ハルちゃんだ】

【辻ハルちゃん!?】

【辻ハルちゃんで草】

 

【俺たち始原はだな、偽ハルちゃんの配信を巡回して】

【危なさそうなら最寄りのダンジョンの知り合いを通じて、危険なら助けるようにと伝えて回っているだけだ】

 

【それなのにまさか本人が来るとは俺たちも想定外】

【この偽ハルちゃん17号ちゃんにも、すでに応援を呼んでいたんだが……】

 

【始原……!】

【やってることはただのストーカーで草】

【事案ですか?】

【でも、一応は人助けだし……】

 

ん、始原さんもいたんだ……ヒマだね。

 

まあいいや、ぽけーっとしてる子に伝えておこうっと。

 

【ハルちゃん★「撃つ直前まで両目閉じて、撃つって思ったら左目だけ開けるのでもいいと思います。 反応速度は、初めてにしてはけっこういいと思うので」】

 

『え!? ハ、ハルちゃん!? うそ!?』

 

【速報・ハルちゃん、偽ハルちゃんの配信に降臨】

 

【天使降臨】

【虐殺天使降臨な】

【いや、これ指導してるから……】

【虐殺天使師匠降臨……?】

【草】

 

【ハルちゃん★「フォームは基本通りにできてるし、そのスナイパーライフルも普通にいいやつみたいだから、ちゃんとやれば当たると思いますよ」】

 

『あっ、ありがとうございます! ハルちゃんが私の配信に……ぐすっ……』

 

【なかないで】

【ぺろぺろ】

【でももうすっかりハルちゃん名乗ってたこと忘れてて草】

【だって本人来るとは思わないだろ?】

【まさかハルちゃんまでホーミングしてくるとは……】

 

【ホーミングハルちゃん!?】

【ホーミングるるちゃんより害はないはずだから……】

【草】

 

【というか、そうか  この子、利き目が……】

【あー、なるほど。 逆の目で狙ってたなら外すわな】

【利き目ってわからないんだよなぁ】

【それな】

 

【基本はみんな右利き、右目でマニュアルとかも作られてるし】

【なんなら利き手、利き足も自分でわからない人すらいるし……】

 

【それをひと目で見抜いたハルちゃんと、何十分も見抜けなかった俺たちか】

 

【やめろ】

【やめろ】

【ごめんなさい】

 

【生まれてきてごめんなさい】

【ナメクジから生命やり直します】

【大ダメージで草】

 

コメント見てる限りだと、どうやらこの子は僕を騙った――じゃない、いわゆるなりきりコスプレみたいなのをしたかったらしい。

 

集まってる人たちもそれわかっててからかう感じ……だよね?

 

で、この子……何年分のお小遣いとかはたいてライフルまで手に入れて、お母さんに頼んでダンジョン探索許可取り付けたとか、堰を切るように話し出した。

 

うん、えらいね。

 

でも無謀じゃない?

 

中1でいきなりとか……今どきはこんなもんかな。

 

そうだよね……CMとかでごく自然に「ダンジョンへ行きましょう!」って政府広報出てるしねぇ……。

 

ダンジョン以前の世界を知ってる僕としてはちょっと引くけども、今どきの子供からすれば、ダンジョンは憧れの場所なんだし。

 

実際、ちょろっとでもダンジョン潜りしたことある人の方が就職に有利らしいとかなんとか。

 

『……ほんとだ、当たったぁ!! 買ったときの講習みたいにちゃんと真っ直ぐ飛んだぁ! ……ぐす、ハルちゃんありがとぉぉぉうぇぇぇん……』

 

【偽ハルちゃんおめ】

【でもなるべく早く名前変えた方がいいと思うよ】

【そうそう、ハルちゃん本人見てるし】

 

【ハルちゃん★「僕は別にいいですけど、マネしてケガしたら痛いですから。 ダンジョンは楽しんでください」】

 

【やさしい】

【いい子だ】

【やはりハルちゃんは天使……】

【本物の幼女だった……】

【これが女神の幼体か……】

 

ぺこぺこと、すんごい勢いで画面に向かって頭下げてる子。

 

……あ、金髪ロング、ウィッグだったのね……取れてる取れてる。

 

「……………………………………」

 

けど……なんだろ。

 

これ、なんか楽しい。

 

「……………………………………」

 

……別のとこも行ってみよっと。

 

 

 

 

【ハルちゃん★「隠蔽スキルが低いときは基本、壁に背中くっつけた方がいいですよ」】

 

【ふぉっ!?】

【え、ハルちゃん!?】

【……本物のハルちゃんのアカウントだ】

 

【え? なんか初心者のところにあのハルちゃんが!?】

【贅沢どころじゃない指導で草】

【いいなぁ……】

 

【俺もハルちゃん名乗って配信しよっかな】

 

【通報しました】

【通報したぞ】

 

【始原も急行します】

【貴様、こんなことをして表を歩けると思うなよ】

 

【なんで!?】

【こわいよー】

【草】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「あ、その持ち方まちがってます。 肩抜けますよ? ……あ」】

 

【え、ハルちゃん】

【来てくれたけど……うん……】

【痛そう……救助要請出しな……初心者&ケガ済みなら割引あるからさ……】

【うわぁ……】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「石はですね、なるべく丸っこいのがいいです。 真っ直ぐ飛ぶので」】

 

【なるほど】

【普段コスト削減に石を厳選しているだけはあるな】

【丸っこいのとか表現がかわいい】

 

【……これ、今をときめく規格外の新人なハルちゃんが、つきっきりで指導してるようなもんじゃ……?】

 

【ハルちゃん★「なるべくいい感じの石を見つけてくださいね。 慣れれば見渡すだけでわかります」】

 

【優しいけど言ってることはスパルタ】

【やっぱり:虐殺天使】

【ああ、俺たちのハルちゃんだ……】

【この偽ハルちゃんも感動して泣きじゃくってる……】

【偽ハルちゃん21号も陥落したか……】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「弓矢は真っ直ぐ飛ぶようになってからの方がいいと思いますよ。 射撃場とかで、簡単なのでいいので指導も受けて……せめてコンポジットボウ、えーっと、機械みたいなやつとかから。 あ、和弓は難しいので初心者には難しいかも」】

 

【初心者がいきなり弓はやっぱ無茶だよなぁ】

【誰だ! 去年まで小学生だった女の子にこんなもん売ったのは!】

【いや、親からの許可と購入代金あれば断れないし……】

【あー、この子の配信も辻ハルちゃんであっという間に……】

 

【ハルちゃん★「あ、でもフォームはいいのでもう1回……そう、それで矢の方向意識して離してみてください」】

 

【ハルちゃん★「コツ? 背筋意識することですかね。 単純に弱い力でも長時間安定して撃てるので。 自分の体を大きな弓って意識するんです」】

 

【ふぇぇ……贅沢すぎる指導だよぉ……】

【ハルちゃんハルちゃん、これ普通にお仕事なの  商売なの  たぶん30分何百万だって出す人いるの】

 

【むしろ出すから連絡先ちょうだい】

【通報しました】

【待て、俺は純粋に技術を習いたいんだ!】

 

【絵面がどう考えても事案ですのでやっぱり通報しました】

【おいぃ!?】

【草】

 

【で、気が付けばいなくなってるのまでワンセット】

【偽ハルちゃんがお礼言ってるの聞かずにどっか行っちゃう……】

【野良猫ハルちゃんだからね】

 

【ああ、この感じで普通に救助要請も受けて達成して帰るんだな……】

【ハルちゃんは、ほら……気分で動く系の天然幼女っぽいから……】

【だてに辻ハルちゃんしてないな】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「む、僕はそんなお下品な会話しません  えみさんに言いつけますよ」】

 

【あーあ、ハルちゃん怒っちゃった】

【まあ当然だな】

【というかこの子、なんでハルちゃんが下ネタ系って思ってたん……?】

【あー、配信→切り抜き→MAD→のループでいろいろ混じってる……】

 

【けどえみお母さんに言いつけるとかかわいい】

 

【ぺろぺろしたい】

【通報しました】

 

【開示請求】

 

【姉御は勘弁してくれ】

【草】

【姉御、どこにでも湧くな……】

 

 

 

 

声が高いけど、ぎり声変わりしてない系の少年の配信。

 

【ハルちゃん★「……なるほど……僕がショタ説ってのになるとそんな感じなんですね」】

 

【声の感じとかそっくりだったし、これでもう少し声高くしてたら、トークだけなら完全に騙されてたよ俺たち】

【でも本物のアカウントが来ちゃったらなぁ】

 

【でもつまり君は偽ハルきゅんってことね? 後で私のアカウントにいかがわしくないぎりぎりの写真送ってくれたら許すわ】

 

【ああ、かわいそうに……姉御の餌食に……】

【保身はしっかりしてる姉御で草】

【今は子供のセンシティブ画像は即お巡りさんだからね……】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「あ、そこ爆発系の罠あります  あ、そこから2時の方向、1メートル先は転送の罠です」】

 

【え?】

【なんで?】

【えーっと……ハルちゃん、なんでそんなの画面越しでわかるの……?】

 

【ハルちゃん★「なんとなく  試しに石投げてみてください」】

 

【石さんが消えた!!】

【草】

【えぇ……】

 

【いくらハルちゃんでもそんなはずは……マジかよ】

【罠の種類まで合ってる!?】

【なぁにこれぇ……】

 

【ああ……偽ハルちゃん、辻ハルちゃんのやばさを目の前で見てこの前のるるちゃんみたいに……】

 

【「僕、初心者講習から出直します……」って言って引き返してる……】

 

【草】

【画面越しでも容赦ない幼女】

【ま、まあ、それが正解だから……】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「るるさんたちとですか? えっと、るるさんはお風呂に入ってきた程度ですけど」】

 

【程度!?】

【なにそれ、ハルちゃん的にはその先があるってこと!?】

【ここに塔を建てよう】

【こ、今度ぜひえみお姉ちゃんとのお風呂実況を……】

 

【偽ハルちゃんの配信がすっかり辻ハルちゃんに乗っ取られてて草】

【ま、まあ、最初に乗っ取ったのは、偽ハルちゃんたちの方だし……】

 

 

 

 

【ハルちゃん★「コアですか? ……とりあえず目がしょぼしょぼするくらいの時間、じっと観察してみてください  はい、まずは6時間くらい。 なるべく目を閉じないで、何も考えないで、世界と自分が一体化するような感じで。 あ、寝ちゃダメです、寝ちゃうとたぶんリセットされます」】

 

【草】

【アドバイスが完全に根性前提なんよ】

【いやまあ普通の人には見えないんだし……】

【あの、それって、お寺とかの過酷な修行とかなんじゃ……】

 

【偽ハルちゃん偽ハルちゃん、君は素直にパーティー組んで普通にやった方がいいと思うよ……?】

【うん、その方がよっぽど楽だと思う……】

【このハルちゃん本人による真摯だけどぶっ飛んでるアドバイス試そうって思えないんなら、君は一般人なんだよ……?】

 

【優しいコメントのはずなのに言ってる内容で諦めさせる、高度な会話技術を使いこなすハルちゃん】

 

【いや】

【ハルちゃんだからたぶん何も考えてない】

【考えてたらハルちゃんじゃない】

【まちがいないな!】

 

【始原もそう思います】

 

【草】

【みんなの信頼で草】

 

 

◇◇

 

 

「……楽しかった」

 

気が付いたら何時間か経ってたらしい。

 

……他の人の配信にお邪魔するって楽しいかも。

もしかして僕、配信の才能が……なさそう……。

 

けどそっか。

 

僕、そこまで有名になってたんだね……僕のマネした子たちが出るくらいには。

 

なんかちょっと恥ずかしい気がしてきた。

 

「もうひと眠り、しよ……」

 

慣れないスマホでのチャットばっかりして疲れたからか、もう1回眠くなった僕。

 

もぞもぞと新しいお布団に潜り込む。

 

……ん、るるさんの匂い。

 

 

 

 

【速報・ハルちゃん、辻ハルちゃんとなり偽ハルちゃんたちを一掃する】

【最近乱立してたハルちゃんを名乗るアカウントも落ち着くか】

 

【ダンジョン協会からの声明『ハルちゃんという子のマネは大変に危険ですから止めましょう  まちがってもマネしないように  初心者は保護者や監督と一緒に』  まちがってもマネはしないように】

 

【ハルちゃんの衣装一式を売りつけていた悪徳業者、何故か自首してくる】

【『勘弁してください』以外会話が通じず、何らかの脅迫があったと……】

【草】

【なにそれこわい】

 

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