【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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450話 【女神&異世界勇者&現地人連合部隊結成】4

ノーネームさんと到着した先は、欧州の中世の町――から広がった現代風の町。

 

最初こそ結構中規模までのモンスターが居たけども特段強くはなかったし、なんか僕たちの体もちっちゃくなってるけども――敵じゃない。

 

ノーネームさんと滑空しながら倒していった先には、なぜか子供たちとリリさん。

 

よく分かんなかったけども、ひとまず無限湧きになってるダンジョン前は子供たちに任せて僕たちは町中を再度見て回っている。

 

運がいいことに索敵範囲内にも空を飛ぶ系統のモンスターがいないのと、でっかい強そうなモンスターがいないためか、基本的に建物に居れば安全の様子。

 

町の住人と思しき人たちは高い階の部屋からそっと顔をのぞかせていることから、やっぱゾンビものの映画は普通の人が導き出すこういう時の正解らしい。

 

まぁ石造りの家ばっかだから、別の地域とは事情はちがうかもだけども。

 

で、高い部屋からからはぼんぼこと石とか家電とかが――下の人たちの掛け声に合わせて投擲されている。

 

「おー、命中すれば一般人でも倒せるんですね」

「おー」

 

【つよい】

【すげー】

【これ、家と家が離れてるうちの国みたいなのじゃ無理よね……】

 

【建物同士が完全に密着してて頑丈で、いざとなったら屋根伝いでほぼノーリスクで同じブロックの家に避難できるからこそだな】

【あー】

【そうか、こういう地形だと地域ぐるみで籠城戦できるのか……】

 

見てるあいだにみるみるモンスターたちが落下物でダメージを負っていく。

 

それで倒せなくとも、再びの掛け声で投擲が止んで突撃した人たち――箒とかスコップとか、あとどう見てもレプリカの……博物館とかのなのかな……剣とかでべしべし集団で袋叩き。

 

『ぐっ……!』

『爪がでかい! 気をつけろ!』

『ケガ人は退避! あと3匹だ!』

 

「この調子だと、他の町も1日2日で壊滅することはなさそう――だけど」

 

僕は、羽を折りたたむ。

 

さらにばさりとそれを下/上に押し出して――僕は、地面へ加速する。

 

【ひぇっ】

【ひゅんってする】

【おしりがぁぁぁぁ】

 

そのまま、頭上に地面が迫り始める。

 

――モンスターは、HPが危険域のままでいると攻撃モードが変わる。

 

攻撃力も高くなるし……まぁ野生動物とかでも死を意識したら普段よりずっと危険ってのは感覚で分かるあれになる。

 

『! しまった!』

『後ろ! そっちにモンスターが――』

 

「――ダンジョン潜ってない普通の人にしては相当がんばった方だし、ねっ」

 

――ひゅんっ。

 

「GAAA――――!?」

 

放った矢が、暴れようとしていたモンスターを後ろから貫く。

 

とんっ。

 

伸ばした片手が、地面に触れる。

 

石畳に頭がつく直前にモンスターへ矢が着弾する――と同時に、

 

たんっ。

 

敵からの攻撃を受け流すスキルを発動。

 

「爆発罠で落ちるときの……でっ」

 

そのままくるりと半回転、衝撃を殺して着地。

 

【おろろろろろ】

【ろろろろろろ】

【懐かしすぎるアクロバティック着地】

【すごいだろ? これ、ハルちゃん、羽がないときにやってたんだぜ……?】

 

【やっぱりちょっとおかしいよハルちゃん……】

【あれ、十数メートルとかでやってたんだよな……】

【※今のは建物の高さ的に最低でも50メートルから急降下してました】

【これが急降下爆撃か……】

【草】

 

『何だ!?』

『子供!?』

『いや、羽が……!』

 

暴れそうになったモンスターさんをさくっと倒したからか、一瞬しんとなった大通り。

 

『……羽。 純白の羽が』

『綺麗なブロンド……』

『天使様……?』

 

「……あとは、2匹っと」

 

きり――ひゅんっ。

 

物理の武器は、万が一で暴投して外す可能性がある。

 

特に今はダンジョンの外――魔法とかスキルが減衰する場所だし、そもそもこの武器とかもあのダンジョンでの普通のドロップ品で、信用はできない。

 

だから、光る弓矢を無意識で構えていた僕は、最後の2匹を――人々をすり抜けて、確実に仕留める。

 

「よしっ」

 

【ヒューッ】

【やっぱ久々のスナイプは健康に良い】

【分かる】

 

【王国「¥1650000」】

 

【ふぁっ!?】

【草】

【もしもし公式さん??】

【国家規模での投げ銭はやめてもろて】

【金銭感覚……】

 

【貯金を放出するときが来たようだな……】

【草】

【やめろぉ!!】

【ハルちゃんが配信観返したら投げ銭返還しちゃうからほどほどにね?】

【草】

【そうだったよ草】

 

「ふぅ」

 

着地した姿勢――立て膝のままで仕留めた僕は、残心を取りつつ索敵スキルを展開。

 

「さんじゅうなな」

 

「匹、ですね」

 

ばっさばっさと――あれ、なんで羽を羽ばたかせてるんだろノーネームさん、普段はしないのに――黒い羽を動かしながら、僕の真横に降りてくるノーネームさん。

 

【ノーネームちゃん!】

【心なしか誇らしげ】

【ハルちゃんの活躍に大満足の様子】

 

 

【♥】

 

 

【うんうんそうだね】

【けど今は目の前に集中しようね】

【大切な場面なんだからね】

【草】

【視聴者たちが慣れてきている】

【ノーネームちゃんはね、俺たちの娘なんだ……】

 

『――ハル様』

 

『リリさん』

 

たんっ、と降りてきたリリさん……え、まさか屋上から?

 

『将来の国民の方々を代表し、私からお礼を』

『や、良いって良いって』

 

なんか急にこっちの言葉にしてるリリさん。

 

そして普通に……今さらだけども、それを聞けてすぐに言語を切り替えてる僕。

 

『――あ、貴女方は……神の使徒……天使様でございましょうか……?』

 

モンスターもいなくなって脅威が去ったからか、さっきまで地上で戦ってた人たちが集まってきている。

 

『綺麗……』

『頭の上にも光輪が……』

『で、でも、黒い紙の……』

『堕天使様も降臨なされていらっしゃるのですね……!』

 

みんな口々に言いながら、なんか胸の前で手を動かしたり、跪いてぶつぶつ言いだしたり。

 

……なんかこれ、デジャブじゃない?

 

具体的には子供たちに初めて会ったときとか、ないないされてきた人たちを助けて回ったときとかの。

 

 

◆◆◆

 

 

ハルちゃんの書籍版、発売中です!

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