【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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464話 リリさんが壊れてる

「……アルさまぁぁぁぁ、ノームさまぁぁぁぁ」

 

ふぃぃぃぃん。

 

後ろを見ると、イスさんに乗ったリリさんが追いついてきていた。

 

【リリちゃん!】

【かわいい】

【普通にイスさん乗りこなしてるリリちゃん】

【いや、だってリリちゃんってば自称白髪妹ちゃんだし】

【なるほど】

 

「ドロップ品を回収して参りましたぁぁぁぁぁ」

 

「ありがとうございます、でも静かにね」

「おしずか」

 

イスさんを、まるで僕たちの羽のように乗りこなして淀みのない制御で――ぴたりと静止する彼女。

 

「なにしろ出番が無かったので!」

「だから出番って何ですか」

 

「ね! 視聴者様たち!」

 

「カメラ……そういやこれ、配信されてるんですか」

 

そういやそうだったね。

 

あっちでも……僕がリリさんたちとはぐれてから今日まで、ずっと配信してたらしいし。

 

【草】

【めっちゃ食い気味のリリちゃん】

【かわいい】

【ああうん、出番なかったもんね……】

 

【そういえば、リリちゃんは確か……】

 

【合衆国のミサイル着弾と同時にリストバンドで離脱中にないない→1年間すっ飛ばしたんだぞ】

 

【そうだったわ】

【てかそれ自覚してるの?】

【あっ……】

 

【もしかして:リリちゃんもリリちゃんで何かとんでもないの持ち】

 

ふよふよと僕たちの周りを浮かんでいたカメラさんをがっしりと掴んでのぞき込んでいるリリさん。

 

「ねっ! そうですよねっ!!」

 

……おかしいなぁ……この子、こんなにアグレッシブだったっけ……?

 

【リリちゃんのガチ恋距離】

【やっぱ綺麗だわこの子】

【なんていうか、ザ・お嬢様って感じよね】

【まぁガチお嬢様だし……】

 

【ガチお嬢様(異世界&地球の王国の王女】

 

【そうだったわ……】

【お姉ちゃんよりも慎ましいお胸のライン……うむ】

【うむ】

【美しい……】

 

【でも……】

【重度のクンカーなんだよね……】

【草】

【か、かわいいから……】

 

「……ん。 ドロップ品も、倒したモンスターたちの強さ相応のものですね」

「はい! 恐らくはるる様とえみ様がふたり掛かりで討伐できるランクかと」

 

「ほー」

「ほー」

 

「アル様とノーム様がっ!!!」

 

【草】

【草】

【リリちゃんステイ】

 

【リリちゃん? なんかキャラ変わってない?】

【出番に必死だからな……】

【まぁ最初からクンカーとしては食い気味だったし……】

【草】

 

かちゃかちゃ。

 

いろんな武器、アイテム、回復薬。

それらが――イスさんの上に積み上げられている。

 

「本当に便利ですね、イスさん」

「はい! 聖遺物です!」

 

「聖遺物?」

「はい!!」

 

「………………………………?」

「………………………………?」

 

こてん。

 

それがなんなのかって説明を待つ僕に対して、こてんと首をかしげ、その長い銀髪をイスさんの床に垂らしているリリさん。

 

「……まぁいいや、便利ってことで」

「はい!!」

 

【悲報・やっぱボケしか居ない】

【トリプルボケだもんなぁ……】

【ツッコミ……どこ……ここ……?】

 

【急募:くしまさぁん】

【くしまさぁん……】

 

【えみちゃんでもいいや】

【そうだね、ハルちゃんへの劣情を抑えられるんなら……いや無理でしょ】

【無理だね】

【草】

【えみちゃん……】

 

【ていうか聖遺物て】

【だって、ハルちゃんに酷使されてるイスさんだし……】

【草】

 

【女神の乗り物、しかも魔王討伐の際にめっちゃ役に立ってて、女神を慕う子供たちを保護したり移動するのにもとにかく役に立ったんだもんな……】

 

【神話とかなら間違いなく聖遺物だよね】

【宗教的にもそうかも……】

 

【王国「イス様の所有権は、現在数十の国同士で絶賛議論中です」】

【王国「最大の強敵は異世界です」】

 

【草】

【草】

【だから公式さん? そんな気軽に出てこないで??】

 

イスさんの上に積み上げられた山は、手すりの内側の何分の1程度。

 

まだまだ乗りそうだね。

 

「ちょっとだけ銃と弾、弓と矢をもらって……と。 残りは町の人たちにあげられそうですから……この後も僕たちがさくさく倒して進むので、集めて回ってくれます?」

 

「はい!!」

 

「で、いっぱいになったら下がって……そうですね、前衛の人たちから順に必要なのを分けてあげて、今は要らないってのはダンジョンの入り口に居る九島さんたちのとこで置いてからまた引き返して」

 

「はい!! 荷馬車のごとくにこき使われます!!」

 

「や、そこまでしなくて良いです」

「私がしたいのです!!」

 

「え、したいんですか……?」

「はい!!」

 

「……そう……」

 

「はい!!」

 

……どうしよう。

 

リリさんが……なんかちょっと、怖い気がする。

 

るるさんとも違うベクトルで。

九島さんとも違うベクトルで。

 

えみさん?

 

隙あらば僕の服から覗く場所を見ようとしてくるだけだし……本気で手を出してくる度胸はないし、正直無害でしかないかなって。

 

えみさんはヘンタイさんだけど、良いヘンタイさんなんだ。

 

良いヘンタイさんってなんだろうって思うけども、無害だからね。

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