【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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469話 「ダンジョンがあるからこそ」楽な戦い

「ぐ、う……! 万全の状態であれば、こんな幼体、しかも雌どもになど……!」

 

「戦いってのは、戦いになる前の準備が大半なんです。 レベリングとか知識とか……戦う場所も、飛ぶのが得意なドラゴンさんなら狭い空間にとか、魔王軍なら各地のダンジョンに別々に隔離するとか」

 

もう、何十分になる戦い。

 

その中で、やっぱり痛感するけども――僕たちの攻撃は、強くはない。

 

だってノーネームさんは回避と誘導に専念しているし、僕は石投げしかしていない。

 

弓矢とか銃とかの予備はあるけども、なんとかなりそうなら温存したい。

 

で――その半分くらいのダメージを、リリさんが与えてる印象。

 

普通の人間の、リリさんが。

 

つまりはノーネームさんと僕のセット=リリさんの火力ってわけで……よくわからないなりになんかすごい力使えてたあっちの世界を出るまでとは雲泥の差だ。

 

――でも。

 

僕たちは誰ひとり、まともにダメージを食らっていない。

 

ほとんどの攻撃をかわし、攻撃をキャンセルさせている。

 

お互いに疲労は蓄積しているし、魔力も消耗している。

 

けれど、ダメージレースでは圧倒的に優位だ。

 

「あと戦いの相手に対して、うまく行かなくなってから『子供だから』とか『女だから』とか、そういうみみっちいこと言うからダメなんですよ。 戦いになった時点で、大人も子供も老人も赤ちゃんも、男も女もなにもあったもんじゃないんです。 たとえ相手が象さんでもネズミさんでも全力を出すのが、強者としての礼儀なんですから。 あなたは強者……じゃないですね、済みません」

 

【ふぅ……】

【ふぅ……】

【\50000】

【\99999999】

【草】

【えぇ……】

 

【ハルちゃんによる久々の罵倒】

【ハルちゃんってナチュラルに罵倒するよね】

【女神様に罵られる……いい……】

【わかる】

 

【ハルちゃんがここまで言うのって、あの炭火焼きくらいだよね】

【内心ではそれほどおこなのかもね】

【でも涼しい顔してるし、声音も落ちついてるハルちゃん】

 

【これこそが、猛者よ】

【然り】

【ああ、主人公の師匠的なポジの老師もとい幼女か……】

【ほんそれ】

 

【あの子供たちを育てたり、町の人たちを育てたり……うん、本当に師匠ポジよね、ハルちゃんって】

 

【まぁ神様だからな】

【女神です】

【それでいて育ってきたら後進を任せて、自分はさらなる戦いに、か……】

【ハルちゃん……】

【俺たちは、なにがあってもハルちゃんの配信を見るぞ  絶対にだ】

 

ごう、と、特大のブレス。

 

けれどもひらりとかわす。

 

「~~~~お、おのれおのれおのれおのれ――――!!」

 

「あ、怒り方まであの魔王さんとそっくりですね。 あの、ダメダメだった人と」

 

再びに、ブレス。

 

けども――僕たちの回避を予測もせずに、ただただ直情的にはなってくるだけのそれは、まったく怖くなんかない。

 

「そうやって怒りに任せて勝手に消耗してくれるんなら、もっとお話しします?」

 

「ハル様の責め……そういうのもいいですね!!」

「いい」

 

【草】

【リリちゃん……】

【リリちゃんはもうダメだ】

【リリちゃんの株価がストップ安に】

【ああ、リリちゃんがえみちゃんにまで堕ちている】

 

【いやいや、概算ですでに数千万人に慕われてる女神へ事あるごとにセクハラかますあのえみちゃんと比べたらかわいそうだろ】

 

【そうだよかわいそうだよ】

【そうだった、すまん……】

【草】

【えみちゃんが流れ弾食らってて草】

【かわいそう】

 

【えみちゃんの配信では、キリッとしながら即席部隊を指揮してるのに……】

【現地の人たちに尊敬のまなざしで見られてるのに……】

【知らない方がいいって、よく言うよね】

【ああ……】

 

ま、あとはこのまま――取り巻きさんたちはさくっと倒しちゃったし、たぶんこのへんで1番強そうな発言してたし、この親戚さんを倒しちゃえば当分は楽になるでしょ。

 

その親戚さんでさえこの程度――ってのは「ダンジョンの中だから」なんだけどね。

 

これが、魔王軍があっちのせかいみたいに隊列を組んで、何百何千何万で攻めてきてたらとてもじゃないと無理だったもんね。

 

今の僕でやるんなら……うん。

 

犠牲覚悟で撤退戦、遅滞戦からのゲリラ戦しかないよね。

 

あー。

 

なんか、魔力をたくさん供給できる場所があればなー。

 

ほら、ちょうどこの親戚さんそっくりの魔王さんと戦ってた、あの謎空間みたいにさ。

 

「ほんと、ちっちゃい男ですね」

 

「貴様――――――――ぐぬぅ!?」

「こんな挑発で乗るほどちょろいのは血筋でしょうか」

 

あー、楽。

 

ちょっと煽ったらすぐ口開くから、それ目がけて強めに石を放り込めば首元のコアにダメージが入る。

 

……コアは見えてるのに、一瞬でさくってやれないのはもやっとする。

 

けども、これがきっと普通なんだろうね。

 

だって――「僕が男だったころは、そうだったから」。

 

「ん」

 

「? あ、ノーネームさん、ありがとうございます」

 

なんだかノーネームさんがそばに来て僕をさわさわしてきてたって思ってたら、どうやらきちゃない袋さんからお酒を出してくれたらしい。

 

「おしゃく」

「ありがと。 ……んくんくんく……」

 

「小娘がぁ……! どこまで愚弄――がぁ!?」

 

「最弱種族の子供の女から腹を切られる感覚はいかがでしょうか?」

 

【すげぇ】

【リリちゃんまで煽ってる】

【イスさんが大活躍】

【イスさん……!】

【てかあの親戚さんが煽り耐性なさ過ぎるんだよ】

【それな】

 

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