【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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510話 深夜の迎撃戦は順調みたい

小学校の校庭。

 

ごうごうと燃える松明に照らされたその空間は――まるで、砦。

 

「えい! やっ! あ、アルテさま!」

「ノーム様が立てこもれっつうからそこの門だけ開けて、ちょろちょろ流れてくるのをあたしたちで倒してるぜ!」

 

その入り口で――校庭に引き込んではモンスターを倒している黒髪姉弟。

 

「ふぅん……なるほど。それなら少ない戦力でも……あ、でも、他の人たちは?」

 

「女神様。全ての町民を、この校舎に押し込めてありまする」

「え? あ、そうなんですか」

 

姉弟と一緒に戦っていたお爺さんが、ちょっと息を弾ませながら言う。

 

……お爺さん、強くない?

 

たぶん、今回来てるのは中級者ダンジョン以降のモンスターだよ?

 

なのにまだレベルが上がってない状態で……ああいや、もしかしたら普段から武道とかしてる人は適性が上がってるとか?

 

それにお爺さんだもんね、聞けば道場の師範代とかいうし。

 

ふむ。

 

……どのタイミングからかは分からないけども――ダンジョン以外で鍛えたのも、ダンジョン適性に関係あるのかもね。

 

「左様。黒き女神様のご指示で。かなり窮屈ですが、収納しきっておりまする。……援軍が来るまでの持久戦と」

 

校門が1メートルくらい開けられた状態で固定され、そこから1体ずつ狭そうに入ってきてる魔王軍。

 

その正面には未だにどっちが姉でどっちが弟か間違えがちな2人に、お爺さんと同じ袴を着てるお兄さんからおじさん、おじいさんたち。

 

「おっさんたち! ちゃんと3人以上で囲んで倒せ!」

「ケ、ケガしたらすぐに下がって……!」

 

「おっさん……」

「俺ももうおっさんかぁ……」

「ああ、小学生から見れば大学生だっておっさんなんだね……」

 

あ、ダメージ受けてる。

 

……僕もそういう経験あるなぁ……つらいよね。

 

【うっ……】

【(心停止】

【流れ弾で草】

【子供って残酷ね】

【まぁ小学生とか、1年差でも大きく感じるし】

 

【子供のころは大学生とかもう立派な大人でさ、社会人とかはなんでもできてなんでも知ってて誰でも結婚できるんだって無邪気に思ってたよな……】

 

【      】

【      】

【      】

 

【いかん! 流れ弾が跳弾している!】

【草】

【かわいそう】

【お前、若いか? なら覚悟しとけ……どうせ10年後には、お前も】

【うわぁぁぁぁぁ!!!!】

 

あの子たちが全体を見て迎撃戦してるし、大丈夫そうだね。

 

たぶんあのペースで戦闘続けてたらレベルも上がってるだろうし、元から剣を振ったり体鍛えてたりしたら普通の人よりはかなり長く参加できるだろう。

 

けども……。

 

「援軍? 来るんですかノーネームさん?」

「くる」

 

「いつ?」

「ん」

 

ぷいっと目を逸らすノーネームさん。

 

あ、答えない。

 

……これ、来るは来るけどいつ来るか分かんないやつかな。

なんとなくノーネームさんの言いたいこととか分かってきたね。

 

【援軍?】

【なんか来るのか】

【誰だ……?】

【女神族の生き残り……とか?】

【あー】

 

【何千歳のBBBBBBBBBBBBBBB】

 

【ひぇっ】

【あーあ】

【おい、ノーネームちゃんは淑女なんだぞ!】

 

【そうだそうだ、こんなにロリっ子でペペペペペペペ】

 

【は?】

【草】

 

【と、とにかく、顔は広いはずだから……】

【人類の守護者やってたんだからな!】

【異世界越しでないないしたりできるし、普通に世界渡ってるし】

 

【最低でも十数の世界からないないして避難させてる時点でな】

【女神ネットワークとか、いくつもの世界にまたがって普通にありそうだしな】

 

【けど籠城戦か……初めてかこれ】

【確かに】

【今まではハルちゃんがどっかーんてやってたからな】

【草】

 

【基本がハルちゃんの開幕ぶっぱor手加減でのちくちく攻撃だからなぁ】

 

【なにしろハルちゃんが強すぎて】

【それで安心できたんだが……】

【魔力が心配っぽいしなぁ】

【ハルちゃん……おとなしくしててね……】

 

【いや、籠城戦は前にもあったぞ  まぁ地下から上がってきた古代都市にあらゆる世界の兵士とかダンジョン潜り、戦車や飛行機、果ては戦艦に駆逐艦に原子力空母とか盛りだくさんで規模が違いすぎただけだ】

 

【あー】

【草】

【うん……あれは迎撃戦っていうより戦争でしたねぇ……】

【あれはまさに魔王軍VS女神・人間連合軍っていう最終決戦だったから……】

 

「じゃ、ちょっと僕、外に出て迎撃を――」

 

「だめ」

「ということですじゃ」

「ダメですハル様!」

 

「えっ」

 

しようと思ったら、ノーネームさんに抱きつかれて動けない。

 

【草】

【草】

【全員にNOされてて草】

【あー、ノーネームちゃんがそのへん説明してたっぽいのね】

【ハルちゃんのすやすや配信だったから俺らはさっぱりだがな……】

 

【ハルちゃんの寝息を聞いてるとな……ブラックな会社でのあれやこれやで体じゅうと口の中にできた謎の発疹とかがな……完治し続けて再発しないんだ……】

 

【ひぇっ】

【かわいそう】

【ちなみにそれ、労基とかには】

 

【無駄だよ  働いてる人が……こんなとこまでノーネームちゃんのないないが効くのかは分からないけど、それくらいまで行って大事にならないと門前払いだよ】

 

【ぶわっ】

【涙が……】

 

 

【怒】

 

 

【!?】

【じょばばばば】

 

【――町ダンジョンゲート公式「ただ今、最寄りのダンジョン警備隊があなたの位置情報に急行しています  ノーネームちゃ――様が激おこになる前に対処するので、そこから動かないでください  危険なら個室に避難しておいてください  ご家族が居る場合にはご一緒に避難してください」】

 

【え?】

【は?】

【速報・ノーネームちゃん、やばいの扱い】

【そうでないとでも?】

 

【ああ……ハルちゃんとノーネームちゃんへのセクハラを始め、フットワーク軽すぎるないないしてくるからなぁ……】

 

【ノーネームさんがおこだからね……】

【人外の上位存在がなにするか分からない恐怖】

【こわすぎる】

【こわいよー】

 

 

◆◆◆

 

 

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