【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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553話 すんすんとかに歩きとムール貝

「ロケットランチャー……は、使い切りましたか」

 

「はい、残りはスナイパーライフルだけで……これならもっとぱちってくれば……」

 

「やっぱりぱちったんじゃ――」

 

「言い間違えです!」

「そうですか」

 

【草】

【景気よくぶっ放し続けたハルちゃんが楽しそう】

【なんだか声の調子が嬉しそうだね】

【かわいいね】

【かわいいね】

 

【ああ……頭お花畑もといちょうちょにならず、純粋にかわいさを堪能できるこの喜び……!】

 

【草】

【ユニコーン聖女ロリの方はなぁ……】

【やっぱりハルちゃんがNo.1だね】

【始原は激しく同意します】

【草】

 

【良かったよ、ハルちゃんがうきうきしてて】

【なにしろ遠距離攻撃だからね】

【初めて触ったおもちゃを堪能したからね】

【おもちゃ(ぱちった、どう見ても一般人が持たないレベルの軍用装備】

【※普通に11年前の合衆国軍の装備です】

 

【もしかして:西海岸の富裕層の別荘とか、軍からの横流しを】

 

【白い家「大恩ある女神の愛する大和の方々へは、なるべく『不幸』に遭わせたくありません」】

 

【!?】

【ひぇっ】

【……そんなどうでもいいことよりハルちゃんたちを眺めようか!】

【そうだな!】

 

【でもハルちゃん、横流し兵器使い切ってちょっとしょんぼりしてるよ】

 

【草】

【お前……お前!】

【わ、悪い人からぱちったから……】

【そうそう、悪い人に悪いことした=良いことだから……】

 

【その論理は危険だけど、こうして非常時にめっちゃ役に立ってるし】

【ま、まぁ、ゾンビものとかでは生きるためにいろいろ拝借するのは定番だから……】

 

「あら? ハル様ハル様、私、今、一応王位継承権第1位の王女で、外交的にもプレゼンスが高いという扱いなのですけど」

「そうなんですか」

 

「それはともかくとしまして」

「はい」

 

リリさんはなんでも突発的にしゃべる。

そして隙あらば風下に立ったり髪の毛を手に取って嗅ごうとする。

 

「合衆国様の中でいろいろぱちったの。これ、外交問題とかになるでしょうか」

「さぁ? 非常時ですし、なんとも」

 

リリさんはこんな空の上で、こんなボスモンスターの真横でもマイペースだ。

 

リリさん、意外と神経とか図太いよね。

多分るるさんとかえみさんでもここまではできないと思うよ。

 

【草】

【草】

【リリちゃん! そういうのは言っちゃダメなの!!】

【あーあ】

【言わなきゃ問題にならないのに】

 

【グレーゾーンでお目こぼしされるのとかでも、当事者がいちいち直接に公式へ問い合わせたりするとアウトになったりするんだよなぁ】

 

【いらんことしいってやつね】

【正直過ぎるのもダメなんよ】

【リリちゃんが正直で偉いのは分かった】

 

【白い家「『始原』との条約により、既に解決済みです」】

 

【!?】

【ふぁっ!?】

【もしもし始原!? 始原!?】

【始原、何やったお前!?】

【あの、条約って国家とかそういう扱い……】

 

【※始原は「11年前からハルちゃんたちの存在を知って蠢いていました」】

 

【あっ……】

【草】

【……変なやつらってきゃっきゃしてたけど、実はやばいやつら?】

【そうでないとでも?】

 

【だってお前、今確認できてるだけでも大和ダンジョン協会会長にダンジョン商会社長、んで合衆国でぶいぶい言わせてた政治家の婆だぞ?】

【もうだめだ……】

 

【そんなお偉いさんたちがハルちゃんの配信を独占してさ、ネット特有の口調学んで配信画面できゃっきゃしてたと思うと……】

 

【草】

【草】

【あの、今ボス戦】

【ハルちゃんが何十発も対戦車ミサイルとかぶっ放してたおかげか、まだチャージ終わってないみたいだから……】

 

「まぁ合衆国へはなんとでもなるとしまして」

「なんとかなるんですか」

 

すんすんと僕の髪の毛を吸い込みながら彼女が言う。

 

「もっと探索してもっとぱちってくれば、ハル様のお役に立てたと思いますと」

 

「良いんです。リリさんのおかげで回復能力持ちって分かりましたし、わずかでも魔力を損耗させてますから。……けど」

 

――ずしん、ずしん。

 

ばしゃっ、ばしゃっ。

 

「……僕たちに全力で警戒しつつも……かにさん歩きで湾の中に入っていきますね」

 

僕たちに真正面を向けているのは、最大限の警戒だから。

けれどもそれじゃ致命的なダメージにはならない。

 

たぶん、横とか後ろからならもっとダメージも入るんだろうけども……今みたいにかにさん歩きしてくれなくなったら、足もそうだけどでっかい尻尾でもっと周囲を破壊しちゃいそうだし。

 

あと、そのせいで攻撃ルーチンとか変わったら困る。

 

だからこのまま顔の前をひゅんひゅん飛ぶ程度に留めてはいるんだけども。

 

「かにかに」

 

ノーネームさんが両肘を動かしている。

 

たぶんなくなっちゃった指先で2本の指を立てて「かにかに」やってるんだろう。

 

そんな気がする。

 

「おや、ノーネームさん、かにさん好きですか?」

「かに」

 

「クラブ……サーモン……北の海の幸もおいしいですけど、うちのムール貝も絶品です!」

 

「あ、はい、おいしいですよねムール貝。僕、ちょっと前に南海岸旅行したとき、バケツいっぱい食べて虜になりました」

 

「ハル様が我が王国の特産品に虜に!!!!」

「リリさんうるさいです」

 

【ふぁっ!?】

【速報・ハルちゃん、かにさんが好き】

【かにさんとかかわいい】

【速報・女神様、ムール貝をご所望】

 

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