【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

555 / 741
555話 打開策を求めて

「――――――えいっ」

 

ひゅぱっ。

 

光の矢が――分裂させずに、そのまま一直線にコアへと向かっていく。

 

――ずしゅっ。

 

「GAAAAAAAA!!!!」

 

【ナイスショット】

【お見事】

【まぁあの光る弓矢、ホーミングするんだけど】

【対戦車ミサイル並みにはダメージでるっぽいな】

【すげぇ】

 

「……効いてますけど……結構魔力込めたので、コアは中破程度。そこそこの魔力で3発は必要……しかも、すぐ回復される……か」

 

「……ぱち、もといいただいた武器は、もう……」

 

使い道のなくなった毛布をノーネームさんの肩に掛けつつ、しゅんとしているリリさん。

 

あ、毛先をつまんでいじいじしてる。

焦げちゃったもんね、髪の毛。

 

「リリさんのおかげで少しは魔力を削れましたし、警戒もさせられてます。だから次のレーザーにも力込めてるらしく、かなり長いチャージですけど……」

 

――僕が攻撃してるあいだは、恐竜さんも動きが止まって全力で迎撃態勢。

 

けども、ひとたび休憩を入れると――すぐに動き出して、一路、陸の方へ。

 

その繰り返しの最中にも、次のビームのチャージは続いている。

 

……火力と手数が足りないんだ。

 

何か。

 

何か――最低でも対戦車ミサイルを近距離から撃つレベルのダメージを出す戦力が、あれば。

 

魔力を使わないでできる方法……うーん。

 

「……モンスターたちの本能は、人間の捕食……このままだと、陸に上がって……」

 

「はる」

「ハル様」

「your hiness…」

 

「分かってます。無茶はしません。しません、けど……」

 

――無茶をしないと、もう、手立てがない。

 

むぅ、まずい気がしてきた。

 

魔力を使えば――かなり消耗すれば、なんとかはなるかもしれない。

 

けども、それはノーネームさんにも――リリさんにも、きっとイスさんにも反対される。

 

僕が動けなくなっても、大丈夫。

 

その考え方は、待ってる人が辛いって、さっき知ったばかりだから。

 

だからこそ、手詰まり。

 

何か。

何かないかな。

 

「………………………………」

 

下は、海。

 

海か。

 

……異世界だったら、ノーネームさんがいろんなところの人から応援を呼べたんだけどね。

 

ほら、たとえばでっかいお船たちとか。

や、ノーネームさんならこの世界のとか別の世界のも呼べそうだけども、

 

「よぶ?」

 

「ダメです」

「ないない……」

 

僕がもどかしい思いをしているのと同じく、ノーネームさんもきっと同じ。

 

やろうと思えばやれるんだけども、それしちゃうと魔力がなくなってどうかしちゃってみんなに心配させちゃうからってやつだ。

 

【本格的に厳しいな】

【打つ手無しか】

【何か……何か、こう、威力のある攻撃がハルちゃん以外にできたら】

 

【リリちゃんは?】

【リリちゃんも強いどころか、ハルちゃんを除けば人類最高峰の戦力だけど……】

【リリちゃんは速剣使い――物理攻撃だからなぁ】

【相手がでかすぎるし固すぎるし、そもそも海の中だし】

【あー】

 

【ノーネームちゃん……には絶対に戦わせられないな】

 

 

【たたかう?】

 

 

【だめ】

【絶対ダメ】

【やろうとしたら俺たち、全力で泣くぞ】

【そうだぞ、一斉にないないさせてパンクさせるぞ!】

【草】

 

 

【@ @】

 

【恐怖】

 

 

【だろ?】

【草】

【とにかくノーネームちゃんはおててとあんよないないなんだから静かにしてなさい!】

【みんな、ノーネームちゃんのことが大好きなの  だから、やめて】

【リリちゃんに抱っこされてるから大丈夫……だよね?】

 

【……けど、そうなると……】

【もう……】

【何か、何かないのか……?】

【そんなの、無いってぇ……】

 

【そもそもハルちゃんが特別に強いんであって――特に当時の人間なんて、まともに戦えなんか】

【魔力とか……発現しててもレベル1とかだからなぁ】

【この前の爺さんたちとかで5とかだろうし、それでもこのレベルのボスモンスター相手じゃあ……】

 

――きぃぃぃぃぃん。

 

「2分後――計算完了、最初の威力の7倍の予測です」

 

「ありがとうございます、イスさん。………………………………」

 

次の、攻撃。

 

――今度こそ、離脱するべきかな。

 

いや、でも、僕たちが逃げたらきっと――人がたくさん集まってるエリアへ向けて、あの威力のレーザーが。

 

いくらノーネームさんがないないしてくるって言ったって、完璧じゃないのはキャシーさんのときにも分かってたんだ。

 

もし、大人数が1度に蒸発させられて、ノーネームさんが間に合わなければ?

 

「あの空間のノーネームさんみたいな子」でも、処理しきれなかったら?

 

………………………………。

 

――ぎゅっ。

 

物質ではない、魔力で形成された光の弓を――強く、握りしめる。

 

――何か。

 

何か、他に手立ては――――――。

 

――きぃぃぃん。

 

「お、戦闘機さんたち」

 

「む……」

 

「今のイスさんは素敵ですよ」

 

「……そう言われちゃあ、おとなしくしてるしかありゃせんですな」

「そうですよ、僕たちが信じてるのはイスさんなんです」

 

「歓喜!!!」

「静かにしてくださいね」

 

【草】

【草】

【戦闘機に嫉妬するイス様】

【かわいいね】

【かわいいか……?】

 

さっきから僕たちの周囲をうかがうように飛び回ってる飛行機さんたち。

 

……確か機銃とかあるはずだし、ミサイルとか……あれ?

 

なんかちょっと、見慣れてるのとは違うタイプの飛行機さんっぽい?

 

「やはりあの形の方がよろしいですか……マイレディー」

 

「イスさんはそのままで良いですからね」

「かに」

「ハル様の言うことが絶対です!」

 

【草】

【イスさんがかわいく見えてきた】

【おかしい……マジで思えてきた……】

【草】

【ハルちゃんとの付き合いが長いイスさんだからね】

 

 

◆◆◆

 

 

TSっ子ハルちゃん、女装っ子ユズくん、女装悪役令嬢ジュリオンくんの3作同時投稿中です。

 

ついでにイラストや動画も週にいくつか上げています。

ぜひ見に来てください。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。