【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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568話 【悲報・援軍来たのにはちゃめちゃ】

ひゅんひゅんっ……どぉんどぉんっ。

 

「GAAAA――――――!」

 

次々と砲弾が飛んで来始め、もはや「あのへんに居る」ってしか分からなくなってるティラノさん。

 

飽和攻撃――物量に任せてのそれが、回復を上回れば良いんだけども。

 

というか、戦艦の砲撃よりもダメージ出そうな兵器って、もう大型ミサイルとかしかないんじゃないかなぁ。

 

きぃぃぃん。

 

「景気よくぶっ放してんな。誤射はないとは思うが、攻撃停止の連絡来るまでは可能な限り距離取っとかねぇとな、神様よ」

 

僕たちにぴったり張り付くように――運転が上手だね――さっきのパイロットさんたちが真横で説明してくれる。

 

イスさんに平行して――左右から挟むように、戦闘機なのかヘリコプターなのか分からない飛行機が飛んでいる。

 

……こういうのもニュースとかで頻繁に取り上げられてたはずなんだけど――

 

「先ほどの威力でも火薬は入っておらず、そして入ったらあの威力……世界大戦が秒読みだったあの狂った時代の狂った発想による砲弾は、サイズだけで脅威なのに、これほどとは。大型ミサイルや小型ドローンの現代で活躍するとは思いませんでしたが」

 

「ないない」

 

【草】

【それはそう】

【まぁねぇ】

【ド正論で草】

【ま、まあ、何十年も経って今役に立ってるから……】

 

【わー、砲弾の軌跡がきれー】

 

【きれー】

【かっこいー!】

【せんかんだー!】

【わーい!】

 

【草】

【童心に返る視聴者たち】

【男の子は何歳になっても戦艦が好きだからね】

 

「議会もこのときばかりは……いや、まだ残ってんのか……?」

「残ってますよ?」

 

「さすがは神の遣わせし天使……全知なのですね……!」

「そうです! ハル様は万能です!」

 

「なんでもは知りませんよ?」

「ないない」

 

【草】

【リリちゃんが】

【どうせ静かなときもすんすんしかしてない子だから】

【ああ……】

 

湾内に侵入しようとする動きは、完全に沈黙。

 

数秒おきに――やがて一定間隔、安定して5秒おきくらいに1発ずつ着弾するようになって、さらにはその隙間にもリズミカルに砲弾が混じってきて、どんどんどんどんって音と振動が安心感を与えてくれる。

 

「戦艦ってすごいですね」

「すごい」

 

「イス様の方がすごいです!」

「お嬢……!」

 

【草】

【リリちゃんがイスさんを持ち上げてる】

【対抗心で草】

 

「……あ、見えてきた」

「みえ……」

 

「ノーネーム様! ハル様の下をのぞこうとしないでください! 落ちてしまいますよ!?」

「みえ……」

 

「? 見たいんですか? いつも見てるくせに」

「みえ……」

 

遠くの水平線からお船っぽいのが見えてきたと思ったら、振り返るとリリさんの腕の中をもぞもぞもぞもぞしながら見上げてきてるノーネームさん。

 

……なんで君、女の子覗こうとしてる男子みたいなことしてるのさ。

 

僕は男だし、君は女の子でしょ……や、今は僕も女の子だけども。

 

「ノーネームさん、いつもお風呂で見てるじゃないですか」

「べつばら」

 

「? そうやって覗く方が好きなんですか?」

「しゅきぃ……♥」

 

「……分かります!!」

「リリさんは静かにしましょうね」

 

【草】

【ノーネームちゃん……】

【リリちゃんも壊れちゃった】

【元からでは……?】

【草】

 

きぃぃぃぃん。

 

ずっと僕たちのそばに居る彼らの機体以外の飛行機が何機かずつ固まりながら飛んできて、僕たちを飛び越していく。

 

「はぇー」

 

「む……!」

「イス様は素敵です!!」

「しゅきぃ……♥」

 

【草】

【かわいい】

【ハルちゃんがお口開けてお空見てる】

【かわいい】

【もはや唯一の常識人枠になってるハルちゃん】

【ノーネームちゃん……】

 

ノーネームさんとリリさんが変なことしてるあいだにも、海の向こうから続々とお船が見えてきているし、飛行機たちも飛び越していく。

 

それに合わせ、ひゅんひゅんと小さめな砲弾も――や、ひとつひとつはでっかいんだけども――びゅんびゅんと飛び始めてお空も湾内もにぎやかになっている。

 

「わりと小さめなお船……駆逐艦とか巡洋艦かな」

 

「はい、先行した小型艦艇が先に到着したと」

「なんだよあいつら……60ノット出るとかおかしいだろ……」

 

「それって速いんですか?」

 

「……巡航速度の倍です。なのに航行に支障がないと……」

「戦艦すら倍の40ノットとか出るとか……なんだよあれぇ……」

 

頭を抱えてるおじ――兄さん、かわいそうなものを見る目を注いでいるお兄さん。

 

確かになんだかかわいそうだね。

 

でも大丈夫、すぐに慣れると思うよ。

人類って適応能力高いからさ。

 

【なぁにそれぇ……】

【ああ、この兄ちゃんたちも「なぁにこれぇ……」に染まったか】

【草】

 

【かつての俺たちがハルちゃんを見て思っていた、あの気持ち……】

【取り戻すためにちょっと最初のころのアーカイブ観てくる】

【俺も】

【私も】

 

【始原は常にサブモニターで切り抜きをループしています】

 

【こいつらマウント取りやがった!?】

【草】

【草】

【なぁにこれぇ……】

 

【ほ、ほら、画面をご覧よ  合同水上打撃部隊の見せ場だよ】

 

【うん、すごいね】

【草】

【ダメだ、すごい援軍が来たってのにハルちゃんたちと場外がおもしろすぎて】

【こういうのでいいんだよ】

【わかる】

 

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