【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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587話 最後の一斉射

完全に浮かび上がった、鉄のお城。

 

5つの城塞。

 

彼女たちの使える全砲塔をティラノさんに指向できるよう、1隻ずつ回しながら――

 

「――――――――――――GAAAA!」

 

「――ずいぶんと早いです……ねっ!」

 

予想していたように、ティラノさんから――全力ではないにしても、ものすごく威力の高いレーザーが放たれる。

 

それらはお空に浮かび始めたばかりの戦艦さんたちを狙っている。

 

けども。

 

 

【反射】

 

 

ぴこっ。

 

ノーネームさんが、そうつぶやいたかと思うと――

 

――ちゅいんっ。

 

「GAAAAA――――――――!?」

 

――ずしんっ。

 

自分が撃った捨て身の攻撃が――なぎ払うように放たれた攻撃が、そのまま跳ね返っていき――それを真正面から受けたティラノさんが、背中から海に沈む。

 

【!?】

【えっ】

【今、何が】

 

【レーザービームを……反射、したぁ……?】

 

【なぁにそれぇ……】

【あ、あれ! 戦艦たちの前に薄いけど金色のシールド的なのが!】

【もしかして:バリア】

【すごい】

【さっきノーネームちゃんが言ってたやつを、戦艦を守るために……?】

 

 

【1%】

 

【はる】

 

 

「ありがとうございます、ノーネームさん。――じゃっ」

 

僕は「彼女たち」を、ティラノさんを囲むようにぐるりと展開させる。

 

海に沈んだ「彼」を撃つために、かなり傾けて――よし。

 

【戦艦が5隻……】

【空を飛びながら、傾いて……】

【数十メートルくらい?の距離で……】

【砲塔を、ぴたりと合わせてる……】

【かっこいい】

 

【ハルちゃん、お願い】

 

【がんばって】

 

【いっけぇぇぇ!】

 

【がんばえええええ!!】

 

【残りのHPが1%、奴は仰向けで動けないからお腹を晒してる】

 

【そして、戦艦の交戦距離を考えると】

 

【語弊はあるだろうけど――実質、ゼロ距離射撃】

 

【戦艦を持ち上げ続ける魔力がどれほどか分からないけど、それでも遠距離攻撃手段としては未だに最強格の52センチ砲と16インチ砲が、たった数キロの位置から――】

 

「――――――――みんな、お願いします」

 

それぞれの戦艦たちが――「人」によっては壊れちゃってる大砲、主砲の根元を壊しながらでもぐるりと回し、上がらなくなっていた砲塔を無理やりにでも持ち上げて。

 

――がしゃん。

 

動かすために、壊れちゃったそれを振り落としてでも。

 

じゃぶん。

 

下の海に叩きつけられる、壊れちゃった刃。

 

でも、それは残りを動かすための犠牲。

 

――今動くのを全部合わせて、32本の砲塔。

 

砲塔の中の機械が、ミリ単位で誤差修正をがんばっている。

 

それらが――弾を込められたそれらが、ぴたりとティラノさんの最後のコアに照準を合わせる。

 

「発射――――――

 

僕が腕を振り下ろした瞬間――世界が、光と振動に包まれた。

 

 

 

 

【見えない】

【何も見えない】

【人生の先が見えない】

【もうだめだ……】

 

【草】

【ここまでテンプレ】

【ここまでいつもの】

【ハルちゃんがやらかした直後のいつものあれ】

 

【既視感あるよね】

【どころかもはや実家のたたずまい】

【俺、もうここに住む……】

【待て、それはまずい気がするぞ、帰ってこい】

【ま、まあ、帰ってこられなくてもないないされるだけだから……】

 

【※ノーネームちゃんのないないも完璧じゃないって言ってたので無茶はダメです】

 

【そうだよなぁ】

【でも帰ってこられなくてもそれはそれで】

【ハルちゃんのそばでじゅっされたら成仏できる気がする  した】

【↑成仏して】

【こわいよー】

【草】

 

【………………………………】

【………………………………】

 

【……長くね?】

【そろそろ3分経つが……】

 

【あの  戦艦5隻の砲撃を、あんな至近距離で――砲撃されてなくっても、近くを飛んでたら……】

 

【え?】

【あっ……】

【ハルちゃん、戦艦5隻の真上に居たよね……?】

【居たよな……】

 

【※戦艦の砲撃は、衝撃波っていうエネルギーだけで甲板に逃げ遅れた人が居ると物理的に分解すると噂です】

 

【※かつてジェンガと呼ばれた戦艦は演習中に主砲全門斉射で自身の船体が裂けました】

 

【じょばばばば】

【ハルちゃん……? 嘘だよね……?】

【そんな結末だったら悪夢過ぎる】

 

【! 画面が】

 

【ハルちゃんが生きてるぅぅぅぅ!】

【感動した】

【良かった……良かった……】

 

【それに、ティラノさんが……!】

 

【草】

【ティラノさん言うなよ草】

【だってハルちゃんが言ってるし……】

 

【始原はハル様に名付けされたあの怪獣に深く嫉妬します】

【いやらしい……】

【処す? 処す?】

【あの泥棒猫】

【GはGで良い響きだから許すが】

【親しみを込められているティラノ……お前だけは許さない……!】

 

【草】

【草】

【お前ら、信仰する女神が言ってることだぞ】

【草】

 

【こいつら、敬虔なように見えてわりと学生のサークルみたいに軽いノリしてるから……】

【構成メンバー、やばいのばっかりなのにね……立場とか経歴的に……】

【そうだよな、あのえみちゃんも始原入りとかそういや言ってたしな!】

 

【三日月えみ「えっ」】

 

【草】

【草】

【えみちゃん……】

【さすがにかわいそう】

 

【ハルちゃんに興奮したロリコンなだけでそこまで言われるのはほんとかわいそう】

 

【ひでぇ】

【背中撃ってて草】

【草】

 

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