【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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609話 【速報・聖女降臨】

【けど、「小さな女の子になっちゃってから」……?】

 

【それって……】

【……ハルちゃん、やっぱ前は……】

【ああ……】

 

【もっとおっぱぱぱぱぱぱぱぱ】

 

【あーあ】

【不敬罪・ないない】

【そらそうよ……】

【数千歳の女神様だし、何かがあって幼女に……?】

 

目をつぶると――悲しいことに、彼女たちと別れてからの時間もかなりになっているし忙しかったから、結構記憶が薄れている。

 

けども、

 

「うん。楽しかった」

 

僕は、結論づけた。

 

「この世界で生きてきた時間の中で、いちばん楽しかったんだ」

 

【ハルちゃん……】

【ぶわっ】

【なかないで】

 

【そうだよね  なんだかんだって感じで一緒だったもんね】

【自由気ままでひとりぼっちも快適だけど、誰かと一緒も良いよね】

【わかる】

 

【けど、こういうの聞いちゃうとつらい  もう、お別れ前提なんだって】

 

【ぶわっ】

【年に何回か帰省してくれるって言ってたから  るるちゃんたちのところに「帰って」きてくれるって】

【ああ……!】

 

 

【:】

 

【受信】

 

【ハル】

 

 

「……? ノーネームさん?」

 

ぐっすりで体があったかくなってる小さなるるさんを抱き上げた僕の前に――なにやら誇らしげな無表情を向けてくる、小さなノーネームさん。

 

 

【仲間】

 

【来】

 

 

「? 仲間?」

 

あれ、てっきり僕、ノーネームさんが地上を目指してたと思ってたんだけど……違うのかな?

 

【仲間!?】

【仲間って!?】

【もしかして:神族】

【親族の神族だって!?】

【草】

 

【え、でも、ハルちゃんたちの仲間はもう居ないって……】

【ハルちゃんたちみたいな生き残りとか】

【! きっとアルちゃんだよ】

【そうか!】

 

――ぶぉん。

 

空間が歪む音。

 

そこから、ノーネームさんの仲間って人が来てくれている気配がある。

 

……けども、仲間ってどんな人なんだろう。

 

ノーネームさんみたいに小さかったり――――――――。

 

「?」

 

……かぽっ、かぽっ。

 

映画とかで聞いたことのある、ヒヅメの音。

 

ふしゅるるる。

 

旅行先の牧場で餌やりをしたときに聞いた、鼻息。

 

「馬? ノーネームさんの仲間って、馬なんですか?」

 

【草】

【馬! それは意外!】

【馬……いや、まさかな……】

【? 駄馬は爆発四散したよ?】

【だよなぁ……】

 

【なぜだか猛烈に嫌な予感がしてきたな……】

【奇遇だな……末裔も兼任してる視聴者だから分かるんだ……】

【草】

【草】

 

――かぽっかぽっ。

 

「――きゅぃぃぃ!」

 

ぬっ。

 

黒い穴から出てきたのは――真っ白な肌に真っ白な毛並み、それに真っ白で立派なツノを生やした、馬。

 

「……ユニコーン? ノーネームさん、この人が仲間なんですか?」

 

馬でしかないし、いや、見た目からしてユニコーンとかペガサス?とかで、なのにノーネームさんが呼び寄せたってことはほぼ確実に普通の存在じゃないんだろうけども。

 

 

【チガウ】

 

【上】

 

 

「? 上?」

 

ぴこっと出た文字を読み取った僕は、お馬さんの上を見て――――

 

「……あれ? 女神様?」

 

「……誰?」

 

――そこから出てきたのは、予想していなかった姿。

 

普通の人間――に見えて、背は今の僕と同じくらいで。

 

黒髪は片方の目を覆うくらい長くって、片方はヘアピンをつけいて。

 

真っ白な記事に刺繍がしてある、落ち着いた――それでいてシスターさんっぽい清楚な服で。

その後ろには、半透明な羽?があって。

 

「ぴっ」

 

――ふぁさっ。

 

後ろまで出てきたら見えた、お馬さんに生えている銀色の羽根が鳴き声を上げていて。

 

「………………………………」

 

「?」

 

何だろ、この子。

 

【ふぁっ!?】

【!?!?】

【せ、聖女!?】

【え、これって】

【もしかして――】

 

「………………………………」

「………………………………」

 

僕たちは、見つめ合う。

 

「………………………………」

「………………………………」

 

僕たちは、もっと見つめ合う。

 

「………………………………?」

「………………………………?」

 

こてん。

 

僕たちは、お互いがよく分かっていない。

それだけを理解し合った。

 

【草】

【かわいいね】

【かわいいね】

 

【いかん……ちょうちょの侵食だ】

【ハルちゃん逃げてー!】

【わりとガチで全部理不尽に破壊してくる系統の聖女だ、逃げろ!】

 

【いくら女神でもまずいぞハルちゃん!!】

【精神攻撃は全てにおいて凶悪だからな】

【いや、ハルちゃんもメンタル面はかなり強いぞ】

【草】

 

【扱いがひでぇ】

【え、これって……】

【い、今はハルちゃんに集中したげないと……】

【脳が……ふたつの世界にまたがる……】

【それもう別世界の自分とか同位体とかなんよ】

【草】

 

「……あ、えっと。来てくれてありがとうございます」

 

「え? あ、はい、どういたしまして」

 

ぺこり。

 

僕たちはお辞儀をし合う。

 

「実はですね、僕、これから人助けに行く用事がありまして」

 

「そうなんですかぁ」

「そうなんです」

 

僕たちは情報を交換し合う。

 

「なので」

「はい」

 

「……その前髪、目、見えづらくないです?」

「え? あ、はい、慣れてるので」

 

「へー、そうなんですか」

「そうなんです」

 

「………………………………」

「………………………………」

 

【………………………………】

【………………………………】

【………………………………】

【………………………………】

 

【(……長くないか?)】

【(精神世界で壮大なバトル中だったり)】

 

【(ショタよ!!)】

【(うるせえ!!)】

【草】

【なぁにこれぇ……】

 

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