【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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633話 これでもかと魔力を込めた鐘はでっかい

「上手くやってくれたら相打ちしてくれる気もするし……んじゃ、こっちもそろそろやるかな」

 

僕は、遠くの花火大会から近くの線香花火へと振り返る。

 

ノーネームさんは……勝ったらくっころさんと一緒に意気揚々と帰ってきて自慢してくるだろうし、負けてもさっきみたいにお人形さん状態で胸元に戻ってくるはず。

 

よく分からないけどもあの子、体が消し飛んだりすると僕の服の中で再生するみたいだから……本当になぜか。

 

そういうとこまでとことんにえっちな子なのかな。

 

本気でそういうところをそういう感じで触ってきたらはたき落とすけども、あの子はただすりすりぺろぺろするだけだからそこまで嫌ってわけでもないし……うーん。

 

えみさんほどには下心は感じないし、けどもるるさんに近いなにかは感じる……うーん?

 

『GAAAー!』

『シャアアアー!』

 

「……あれ、君たち、いつの間に来たの?」

 

なんかすごくたくさん近くにドラゴンさんたちが居る。

 

あ、いや、違うか、なぜか頭がふわふわしながら一緒に飛んでたときに比べたら遠いし、密度もあのときくらいだ。

 

「……結構離れてもそこそこの大きさ……君たち1人ずつでも普通の世界なら魔王とかになれるんじゃない? あの人についてないでさ、それぞれ独立してみたら? 大帝国の下っ端よりも一国一城の主だと思いますよ?」

 

【うわすっげぇ集まってる】

【こわいよー】

【ああ……さっきは一緒にひらひらしてた仲間なのに……】

【草】

 

【あれは例外だから】

【くっころGの謎の演説は一種のちょうちょだったからね】

【ちょうちょはやめて!!!】

【ごめんなさい】

【草】

 

【女神でも敵わないちょうちょについての言及はお控えください】

 

【さりげなく分離工作を画策するハルちゃん】

【※たぶんそこまで考えてません】

【だろうねぇ……】

【普段通り、なるべくなら倒したくないって理由からだろうし】

【あのガッドなジーラにも、ぎりぎりまで説得してたくらいだしなぁ】

 

【自分を攫おうとしてたGにすら……おのれくっころ!】

 

【大丈夫、あれはもうノーネームちゃんレベルに格下げされたから】

【草】

【草】

【ヘイトが減った代わりに恐れられなくなった魔王……それがGだ】

 

【もっかい炭火になったら?】

【おじゃる魔王を弱らせてからな!】

【ノーネームちゃんと一緒にな!】

【草】

 

僕からそう離れていない距離――数キロくらいと、普通なら遠いはずだけども上下左右が無限なこの空間では、実質的に真横も同然。

 

そんな距離感の場所へ、僕がノーネームさんたちの戦いをしばらく眺めてるうちにわらわらと密集して包囲してたらしく、魔法の玉を守るように物理的な壁を作りながらしゃあしゃあと威嚇してくるドラゴンさんたち。

 

……そういや羽から吸えてた魔力、すっかり届かなくなってるや。

 

あのドラゴンさんたちがあの玉から僕を遮るように、上下左右に壁になるように集まってきてるからなのかな。

 

おじゃるさんから命令されたのか、それとも自主的なのか……ほとんど満タンくらいになってるから良いけどさ。

 

「えっと、あなたたちを倒す必要はないのでほっといてくれたら見逃しますけど……ダメですか。お仕事って大変ですね」

 

『シャー!!』

『ギャギャギャ!』

 

彼らからの意思は――そういやこのドラゴンさんたちはすごく強い気配はするのに、しゃべれるほどの知性はないみたい。

 

それでもおじゃるさんの大切な玉を守っている精鋭部隊なんだ、遠慮はできない。

 

サイズもでかいし、普通の世界ならそれぞれが魔王クラスなんだろうし、彼らを倒せばまたおじゃるさんの玉から魔力吸えるし、出し惜しみは悪手だ。

 

「……なら、倒します。僕の、大切な人たちを守るために」

 

――しゅいんしゅいんしゅいんしゅいんしゅいんっ。

 

おじゃるさんの玉から吸収した、膨大な魔力。

 

それは……まだ魔力がたくさんあった、どこかの世界で四方から押し寄せるモンスターの群れへ放った攻撃をも凌駕する輪っかを形成していく。

 

『GA!?』

『キー! キー!』

 

体から魔力がごっそりと抜けていく感覚。

 

それでも最近は魔力がすっからかんな時期が多かったもんだから、そこまでつらいわけじゃないけども。

 

とにかく、普通じゃ使えない量の魔力が一点に集まってるんだ、君たちも恐怖くらいは感じてるはずだよね。

 

だから、せめて。

 

「……戦いたくない人は、今すぐ退いてください。加減は――できませんから」

 

僕の、頭上――全天が遠くからの星々しかない空間だから上か下かなんて分からない。

 

けども、仰ぎ見れば――大きすぎてサイズ感が消失している黄金の鐘が、ちりんちりんってなるところを中心に少しずつ大きくなっているのが映る。

 

「はぇー」

 

【でっけぇ……】

【でかすぎんだろ……】

【ハルちゃん、でかいのね】

【ふぅ……】

 

【\10000】

 

【反応に困る額の投げ銭だな……】

【草】

【あ、投げ銭が乱舞し始めた】

【そういやしばらくそれどころじゃなかったからな】

 

【巨人さんたち&ギガントたちの登場でしょ、おじゃる魔王の登場でしょ、くっころGの登場でしょ  なぁにこれぇ……】

 

【草】

【草】

【ちっちゃいるるちゃん助けてからいろいろおかしなことになってて草】

【外の世界は怖いな……】

【やだ怖い、鎖国しよ……】

 

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