【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

672 / 739
671話  【悲報・ハルちゃん、分裂する  『だから本物だよ!?』】

「しゅきぃ……♥♥♥」

 

「うん、ノーネームさんはいつも通りに元気ですね」

 

「できたてほやほやの卵へ認知を!!」

 

「うん、くっころさんも元気すぎて嫌ですね」

 

「しゅきぃぃぃぃ……」

「はいはい、元気ですね」

 

「にんちを!」

「はいはい、落ち着きましょうね」

 

僕を認めたとたんにすり寄ってきた2人は、ちょっと前に飛ばされる前とぜんぜん変わらなかった。

 

……僕を送るために危険な目に遭ってたってのはスコープ越しに見てたから無下にするわけにもいかないし……あ、でも認知はちょっと……。

 

「はるぅ……♥」

「うっ……産まれる……!」

 

「……はぁ……」

 

【草】

【草】

【この適当すぎる返事は……!】

【構われすぎると出るため息は……!】

【間違いない……ハルちゃんだ!】

【本物のハルちゃんだ!】

 

【ああ……ショタっ子の心底嫌そうな声と顔が子宮に響くの】

 

【ひぇっ】

【!?】

【姉御ォ!】

【気持ち悪いから早く隔離してお願い気持ち悪いの】

【えっ】

【草】

 

【すべてが台無しで草】

【なぁにこれぇ……】

【姉御だよ  手に負えないショタコンだよ】

【上位存在な神様のロリっ子でも勝手にショタ扱いするやべーやつだよ】

【草】

 

『――通常空間の視聴者たちへ警告する』

 

ハルの隣で、少女が告げる。

 

その声は、普通の声量のはずなのにもかかわらず、全世界の配信を通じてすべての人々へと届く。

 

『あの戦いを勝ち残った魔王が、この程度で斃れただなんて油断はしない。次弾の装填は済んでいる――聞こえているみんな。作戦行動中のみんなも、観てくれているみんなも。――対ショック、対閃光、対爆音防御してね。しなかったら責任は取らないよ』

 

あ、そういや僕たち、船のベランダ――艦橋から顔出して浮かんでるのに息も苦しくないし、声も聞こえる。

 

しかも僕そっくりのこの子の声、普通に話してるだけなのに拡声器でしゃべってるみたいに遠くまで響いてる。

 

……いやまぁ、やってることのスケールも違うし、そもそも僕と同じく頭の輪っかに羽まで生えてるからもうなんでもありなんだろうけども。

 

【!?】

【ハルちゃんの声!?】

 

【いや、ハルちゃんは基本的に「ですます」で優しくって、たまーにひとりごとで……このニセモノめ!】

 

『私は本物だよ!?』

 

【えっ】

【え?】

【草】

 

「? どうしたんですか?」

「いや、偽物扱いされたから」

 

なんか急にどこでもないとこを見上げて抗議している子。

姉さんっぽい子。

 

情緒不安定なの?

 

「偽物なんですか?」

「ううん、本物だよ」

 

「じゃあ別に良いじゃないですか」

「……君、純粋過ぎるよね、その歳で」

 

なぜかため息をついている金髪の子……なんでだろ。

 

あと君、僕の年齢知ってる?

僕が25の大人って知ってる?

 

【もしかして:やっぱハルちゃんのお姉ちゃんのアルちゃん】

 

【観てないやつに説明すると、ちょうちょ(人間?)の元に現れたハルちゃんのニセモノだ】

【偽物じゃない言ってただろ草】

【だって……】

【ここまで似てたら双子とか姉妹なんだろ、本当に】

 

【けど、ちょうちょ……あー】

【あのユニコーンロリの】

【つまりはさっきのちょうちょの元凶か……】

 

【なんてことだ、ちょうちょのせいでハルちゃんが増殖してしまったのか】

 

【草】

【ちょうちょこわい……】

【よく見たら結局偽物扱いしてて草】

【つまり……ハルちゃんのお姉ちゃんってこと?】

 

【ちょうちょって誰よ】

【なぁにこれぇ……】

【あはは! ちょうちょちょうちょ!】

【落ち着け】

【コメント欄が大混乱で草】

 

【勇者にして聖女にして魔王にしてサキュバスにしてインキュバスにしてリリスで、ひらひら羽ばたいて行方不明のロリっ子が関与しています  ユニコーンを乗りこなすちょうちょです  そのちょうちょはちょうど今、わけ分からん空間でやべー規模のモンスター……魔王軍と戦闘中との情報です】

 

【戦場を完全にコントロールするちょうちょか……それはまずい】

【ちょうちょはね、すべてをひっくり返す存在だからね】

【バタフライエフェクト……その証拠たる存在だからね】

【脳が……ハルちゃんの分裂を幻想する……】

【もうアルちゃんの存在がめちゃくちゃで草】

【ハ、ハルちゃんが平気そうなんだからお姉さんだとは思うんだけど……】

【草】

 

「……はぁ。まぁいいや……というわけでもう1回頼むよ、ハル」

 

「? もう1回ですか?」

「うん。あの船の耐久が、まだちょっと残っているからね」

 

そう言いながら渡されたのは――さっき覗いてたスコープのとこについていた、引き金。

 

ただの拳銃だけどもたぶん弾は入ってない重さで、けども本体にはおっきすぎるスコープが上にぺたりとつけられているもの。

 

「それは、ただのスイッチ。遠隔で、撃てる」

「なるほど」

 

【えっ】

【もう1回!?】

【さっきのやべー攻撃を!?】

【もうだめだ……】

 

【まて  さっきのが、ハルちゃんの攻撃だとすると……?】

 

【!!??】

【そういや、あの光の矢とかベルの攻撃と同じく、綺麗な金色の光だったよな】

【ああ……】

 

【てことはハルちゃんの遠距離攻撃だったのか】

【もしかして:ハルちゃん、やべー攻撃してた】

【ハルちゃんの遠距離スキルが、宇宙規模の大砲?まで……】

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。