【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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681話 姉さんはおしゃべり好き

「……そう、ハルが居た世界の概念に合わせたら、それが1番近いかな。――私たち光の被造物はみんな、頑丈な体と短いライフサイクルで多様性を重視して、また同時に魂の生涯ごとの出力を向上させる造り」

「へー」

 

「で、彼ら魔の存在、闇の被造物たちはみんな、もろい体の代わりに魔力さえあればいつまでも存続でき、分裂できる代償として多様性は限定的な造り。どちらが良いってわけじゃない、生命としての生存戦略の違いなんだ」

「へー」

 

なんだか結構興味深い話。

 

「そのシステムの中で、君たちの魂は頻繁な頻度でリサイクルされる……さすがに知ってるかな?」

 

「生まれ変わりってやつですか? 数十年おきの」

「そうそう」

 

姉さんは一見して――表情もころころと変わるし抑揚もあって、るるさんみたいに喜怒哀楽も激しい女の子。

 

けどもその中身は――僕と同じ見た目なのに、常識が決定的にちがう感じで。

 

「もっとも、彼ら魔の存在も一定以上の知性と位階に達すると、こっちのシステムを真似たそれで寿命は短くなるんだけどね。やっぱり濃い魂ほどどうしても長生きするのは辛いから……自然、見た目も人間のそれに寄せていく。不思議な現象だね」

 

「そうなんですか」

「そうなんだ」

 

分からないところもあったけども、とりあえずで僕が納得した感じで答えると満足げになるから適当に返事。

 

……これ、目の前ですごい規模の戦いをしてるときにしていい話なのかなとは思うけども。

 

【        】

【        】

【        】

【        】

 

【あっ  配信を観ながら中継してた学者さんたち、一斉に卒倒してら】

【あの……お寺の中継で、今まで必死でご祈祷してたお坊さんたちが……】

【神父さんが泡吹いてる】

 

【そらそうよ……】

【さりげないどころか堂々と当たり前のように世界の真実をぽろぽろしゃべられたらなぁ】

 

【これだから上位存在は……】

【アルちゃん、マジで神様なのね】

【アルちゃん……どうして……】

【ハルちゃんを見習ってもろて】

【そうそう、お口をぽかんと空けて話を聞いてる癒やしのハルちゃんをだな】

【草】

 

【今の話、ハルちゃんも初耳っぽい?】

【なんとなくだけど距離感あるし、本当に年離れてそうね】

【アルちゃんは短くても数千歳で、ハルちゃんは数十歳?】

 

【でもあの異世界の墓標とかにはハルちゃんとノーネームちゃんの姿が】

 

【いや、あれ、アルちゃんなんじゃ? ハルちゃんじゃなくって】

 

【あー】

【あー】

【見た目、本当にしゃべらなかったら見分けつかないくらいにそっくりさんだしなぁ】

【双子レベルだよね、ハルちゃんとアルちゃん】

【表情とかけっこう違うけど壁画とかにしたら見分けはつかないし】

 

【それならハルちゃんがあの異世界でなんにも分かってなさそうだったのにも納得行くな!】

【完全に観光に来てる気分で不思議そうだったり感心したりしてたもんな!】

 

【草】

【草】

【か、かわいかったから……】

【ちょくちょく記憶が戻ってたっぽいけど、結局詳しいことは知らないっぽかったもんね】

 

【もしかして:ハルちゃん、マジで幼女】

 

【え? じゃあ1歳とか2歳とかマジなの?】

【いやいや……いやいや】

【せめて10歳……いや、それにしては……】

【?????】

【もうやだ! やだぁ!!】

【かわいそうに……】

 

【新事実があふれ出すほどに疑問があふれ出す配信】

【なにしろ全てを知ってるっぽい上位存在がカジュアルに惜しみなく真実を教えてくれろろろろろ】

【かわいそうに……】

 

索敵スキルのマップは、もうたくさんのアイコンで埋め尽くされている。

 

敵側は無数――それに対する味方も、すでに数千。

 

けども、うん。

 

でっかいドラゴンさんたちに対抗するには、おなじくでっかい巨人さんたち。

 

僕たち神族――「僕」って言っても「僕の体の」だけども――の特徴を持ってるおかげでみんな羽も生えていて、だから敵と同じく上下左右のないこの空間でも自由自在にひゅんひゅん飛べるはず。

 

確かにこれなら同等、いや、数を揃えたら同等以上の戦いが――

 

「いや、巨人族の末裔たちは、ここで打ち止め。彼らは長い耳の子――エルフたちと同じく、長寿だから子供は少ないんだ。彼らはこれからタンク役を引き受けてもらう――防衛専門だよ」

 

「そうなんですか。じゃあどうするんですか?」

 

そう尋ねた僕は――膨大で巨大な気配に、顔を上げる。

 

――――――ごぉぉぉぉぉ。

 

彼らが現れたのと同じ座標から、彼らと同じくらいでかい光の渦から鼻を突き出してきたのは――――――

 

「文明が進めば、当然の帰結として動く要塞は思いつくだろう? ――そしてここは、遮るものもない宇宙空間に近い場所。なら――」

 

――ばしゅううううっ。

 

金属の塊に砲塔を備え付けた船たちが、一斉にその主砲を放ちながら体も現していく。

 

「――――――艦隊決戦。叡智と物質の力で作り上げたパワードスーツで武装した、小さい生物――人間たちの船の出番だよ」

 

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