【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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714話 過保護な父さんのせいで、僕は蠢く

「んー……」

 

くるくる。

ふりふり。

 

僕が動くのに合わせて輪っかたちも羽の1本1本も、それはもう元気に蠢いている。

これが僕の体の付属品じゃなかったら鳥肌が立つくらいには蠢いている。

 

「しゅきぃ……♥」

「そうですか?」

 

うーん、蠢いているんだけども……ノーネームさんの趣味は分からないね。

 

【なぜか不満そうなハルちゃん】

【あの……ノーネームちゃんの声が】

【ハルちゃん相手だといつものことだろ?】

【そうだけど……】

【くるくる回ってかわいいね】

 

【かわいい(魔王のブレスと同等の威力でリサイクル可能な光輪≒チャクラムが頭上で激しく回転しながら物理演算みたいにわさわさ動いてる&背中の羽が細長くなってるもんだから宗教画とか彫刻の光輪みたいに全方向に揺らいでる】

 

【おろろろ……いや待て、ハルちゃんなら大丈夫だわ】

【草】

【かわいいに何を掛けてもかわいいんだもんな!】

【かわいいは大正義だもんな!】

【もうやだこの文化圏】

 

くるくる、わさわさ。

 

見たことない量だけども、でもちゃんと生えてるし、使おうと思えば使える感覚が確かにあるんだ。

 

「……もう。父さんったら、ちょっと守ってくれる程度だって言ったのに。あるに越したことはないとは思いますけど、ちょっとごつごつしてますよね」

 

「しゅき……ないない……?」

「や、嫌いじゃないですよ?」

 

「しゅきぃ……♥」

「うーん……過保護はいけないと思うんですけどね」

 

僕の父さんと母さんを見習ってほしいね。

 

父さんは尻に敷かれてるから悲しい目をしてるだけだし、母さんは母さんで放任主義だし。

 

「おやばか?」

「過保護です」

 

【草】

【悲報・ハルちゃんの病弱お父さん?は過保護】

【ハルちゃんみたいな娘が居ればそうなるわなぁ】

【てかマジで居たんか、お父さん】

 

【ハルパパ……一体どんな人なんだ……】

【↑人じゃなくてガチ神様だぞ】

【序列的なのだと現状最上位のアルちゃんの上だもんなぁ】

【そうだったわ……親バカな神様とか怖い……】

【それはそう】

 

「……姫様」

 

「あ、くっころさんにドラゴンさんたち」

 

ノーネームさんの後ろからおずおずと来た――なんか顔色悪くない君たち?

 

「その……あまりの神力に、気を抜いたら魔力ごと消滅してしまいそうで……」

『ギギィ……』

 

「あー、あれですか。お化けがお祓いで、ゾンビが朝日に焼かれるとか系統ですか」

 

それはかわいそうだ。

僕はちょっとだけ離れてあげる。

 

【なるほど】

【そこまで強くなってるのかハルちゃん】

 

「でも大丈夫です……!」

「なにがですか?」

 

青い顔で赤くなるとかいう絶妙な器用さを発揮する彼女が、身震いしながら言う……いや、汗かくほど怖いんなら離れたら?

 

「消滅する際、卵を遺します……! 温めてもらえたなら私は、姫から生まれたということに……!」

 

「要りませんし、そんなとこになんかなりません」

 

よく見たら、なんだかはあはあしてるし。

 

僕はちょっとだけ距離を取った。

これは気配りと自衛のためなんだ。

 

男は身に覚えがあってもなくても「認知」って言葉が心に刺さるんだ。

 

【草】

【くっころ……お前……】

【何しても最強だなこいつ】

【変態は最強だからね……】

 

【にしてもハルちゃんが元気になってるっぽくてなにより】

 

【お父さんが手を貸したっぽいからね】

【良かった……病弱らしいけど娘ラブでバフもりもりにする程度には元気っぽい……】

 

【え、でも、神族は全滅したって  数千年前に】

 

【あっ……】

【?????】

【なんかそれっぽいところに隠れてたんじゃね?】

【あー】

 

【お父さんのことに言及してたってWikiにあるし、なにかしらの手段で定期的にお父さんのとこ帰ってお世話とかしてたのかなぁ】

 

【隠れてたんなら見つからないように……ああ、ハルちゃんにはぴったりだよな】

【そういやそうだわ草】

【あー、敵兵から見つからずにお見舞いと物資の受け渡しをしてた感じか】

【あの執拗な隠れたい欲求……ハルちゃん以外に適任は居ないな!】

 

【ハルちゃんやノーネームちゃんの神出鬼没っぷり、アルちゃんのでたらめな強さとか見ると、もうそうだとしか言えないよなぁ】

 

――――――どぉん。

 

「ん。姉さんたちが」

 

しばらく収まっていた気配がぶり返す。

 

――――――どごぉっ。

 

――――――ごうっ。

 

しばらく見てると、2人の居ると思しき場所――ここからは小さな光にしか見えない――あれ、おじゃるさん縮んだ?――から上下左右へと金色の波と赤色の柱が突き出して、そのずっと周りで小競り合いをしている存在――船とドラゴンたちだろう――へ届いて爆発を繰り返している。

 

「不毛すぎません? あれ」

 

あれ、どう見ても巨人同士がリングの上で殴り合っていて、その周りの観客席で起きてる乱闘にときどき飛び込んだりして、みんながダメージ受けてる感じに見えるんだけども。

 

【うん……】

【そうだね……】

 

【でもこの状況にしたのはハルちゃんなのよ……?】

 

【草】

【あーあ】

【ま、まあ、アルちゃんがそれをうまく利用して結果的にはプラスになってるらしいから……】

【ほんとぉ? 妹煩悩なお姉ちゃんがそういうことにしてるだけじゃない?】

【おろろろろろ】

 

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