【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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724話 【速報・ハルちゃんのお父さん、生きてる】

「……ハル? その……お母さんって」

 

「? 母さんは母さんですよ? 姉さんと、肉体的には僕と。ノーネームさん藻ですよね?」

「ん」

 

「……いや、それはない。あるはずがない。だってお母さんは、もう……」

 

姉さんの様子がおかしい。

僕が口にした「母さん」ってのに過剰反応しているんだ。

 

「お父さん……お父さんならまだ分かる……ああそうか、ハルは言い間違えたのか……しょうがないな、ハルは……」

 

なんだか憔悴している。

 

悪いものでも食べた?

あ、魔力切れかな。

 

【悲報】

【草】

【ハルちゃん……どうして……】

【ハルちゃんたちのお母さんって、確かもう……】

【なのにハルちゃんが変なこと言うから】

【あーあ】

【これまでの心労がたたって、ついに……】

 

わなわなと、青い顔で近づいてくる彼女。

 

……あ、そっか。

 

「まず、父さんが生きてるのは知ってますよね」

 

「うん……そうだね。お父さんは生きてるよ……魔王もあんな状態で聞こえないだろうし、もう隠す意味はないから言うけど、生きているんだ……唯一、前の戦いを生き残った純粋な神族の大人として……」

 

【朗報・ハルパパの生存は確定】

【アルちゃんが言うんなら間違いはないな!】

【え、でも、さっきからハルちゃんが】

 

【幼女だぞ?】

【ボケだぞ?】

【ごらんよ、ちょうちょもセットだよ?】

【ボケとボケとちょうちょの特盛りだよ?】

【情報の正確性が全くに存在しなかったわ……】

【草】

 

「でも、相当弱ってたんですよね、父さん」

「そうなんだ……本当、ぎりぎりで救出したから……千年くらい魔力を与え続けて、ようやく意識を取り戻したくらいに……」

 

「そこまでですか」

 

「……魂の欠片しかなかったから」

「あー」

 

姉さんたち神族って存在のすごさは、同じそれになってるらしい僕の肉体とか能力とか、魔王さんを取り囲んで今も魔力を反射炉みたいに繰り返し照りつけて増幅させてめっためたにしている輪っかさんたちを見れば、よく分かる。

 

魔力って魔法の元だし、それがあればあるほどなんでもできるのは理解できるし納得するしかないし。

 

で、父さんは結構前の戦いで大ケガをして、魂が欠片――体で言えば指の先っちょって感じなんだろうか――しか残ってなかったのを、治癒魔法のすごい版でずっと治し続けてたってことなんだろう。

 

「ノームに頼んで、この世界から最も遠い空間に避難させていたんだ……父さんが回復してきたら、その魔力で絶対に魔王に嗅ぎつけられるから」

 

なるほど、ノーネームさんに。

ないないとかしてるし、そういうのがぴったりだもんね。

 

「あー。たしかくっころさんも僕を遠いとこから見つけてたはずですし、巨人さんたちもやっぱりしてましたね」

「それは良く分からないけど、魔力の周波数みたいなもので……特に私たち神族のそれは特異だから……」

 

「へー」

「へー」

 

僕と一緒に口を開くノーネームさん。

 

どうやらノーネームさんも知らなかったらしい。

 

でも君、姉さんに頼まれて父さんをないないしてたんでしょ?

知ってたよね?

 

ああいや、ノーネームさんも結構気分屋だし、頼まれたのをぼーっとやってただけかもね。

 

興味ないことってすぐ忘れちゃうもんね。

うん、分かるよ。

 

「しゅきぃ……♥」

 

【なるほど】

【分かりやすい】

【ハルちゃん、感心してかわいいけどお口は閉じようね】

【ノーネームちゃんもマネしてないで閉じようね】

【かわいいからそのままで良いよ2人とも】

【草】

 

【ああ、ハルちゃんたちが完全に幼女になっている】

【アルちゃんを見ると……うん、やっぱ幼いわ2人とも】

【精神年齢がね……】

【しかもちょうちょだしな】

【もうだめだ……】

 

【ちょうちょのせいで精神年齢半壊してそう】

【草】

【怖すぎるワードで草】

【脳が……幼児返りしたくなるわこんなん】

 

「じゃあ母さんは?」

 

「……死んだ。消滅した。……数千年前の戦いで、敵の魔王たちと相打ちになって」

 

「でも生きてましたけど?」

「……ハル」

 

ぎゅっ。

 

「?」

「ぎゅー」

 

なぜか姉さんが抱きついてきて――ついででノーネームさんまでが。

 

「……もう、無理はしなくて良いんだよ、ハル……」

 

「特にしてないですよ?」

「ぎゅー♥」

 

【●REC】

【てぇてぇ】

 

【……もしかしてハルちゃんもまた、ストレスで……】

【あー】

 

【そういやハルちゃん、過去に跳んでから……いや、その前から、るるちゃんたちと500階層どころかその前の250階層ダンジョンあたりから戦って移動してばっかで、さらに言えばるるちゃんと遭遇したあの日から魔力もすっからかんで負担大きそうだもんなぁ】

 

【あー】

【あー】

【……もしかしてハルちゃんって、おいたわしい……?】

【かもな……】

 

【ハルちゃんの性格がおっとりぽんやりしてるから気づきにくいだけで、実は相当なストレス環境で丸1年以上も……】

 

【ちょっと神社行ってくる】

【ちょっとお寺行ってくる】

【最近できたハルちゃん教会行ってくる】

【酒を供えよ!】

【本もだ! 手当たり次第に奉納せよ!】

 

 

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