【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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729話 【速報・ハルちゃん、ガチのお姫様だった】

『ゆえに、滅ぼす。神族――我らが宿敵。宇宙誕生の瞬間よりの天敵――その被造物の1匹に至るまで、絶滅させる』

 

「いやさ、前の戦いだって数千年前、親世代のことだよ……? そのときも相打ちでほぼ決着ついたじゃん……しかもそっちはそれから勢力拡大して強いじゃん……君も、この戦いで相当いろいろ失ってるしさ、ここはもう手打ちってことで良くない? 私たちからは攻めたりしないからさ。ほら、こっちは数が減ってるから現状維持でもなんとかなるし。みんなへは……私が、説得するから。どれだけかかっても、1人1人と話し合って。復讐とかは、止めてみせるから」

 

【アルちゃん……】

【お姉ちゃんが優しすぎる】

【でも確かに、滅ぼされたりした世界の人からは反感買うだろうなぁ】

【あー】

【自分の故郷や家族、知り合いがモンスターに襲われたらなぁ】

 

【なんなら地球ですらないないされなかったと思われる、ダンジョン関係の死者はそこそこ居るし……】

【だよなぁ】

【侵略者に対してはどうしても遺恨が残るわなぁ】

【崩落した建物とかモンスターの攻撃で崩れた場所の人とか、ね……】

 

【私も、11年前のあの日に、自分より小さな子を助けるためにがんばってた子が……ってのも見ちゃったからねぇ……あれは辛かったよ  優しい子だったのにさ】

 

【ぶわっ】

【なかないで】

【そういうのを忘れられない人にとっては、アルちゃんたちに魔王を倒してほしいんだろうけど】

 

【でもそれが、ずっとがんばってきたアルちゃんの選択なら受け入れるよ】

 

【俺も】

【私も】

 

「だからさ、もうこんな不毛な戦いは――――――」

 

『――その親世代である貴様の親が、のうのうと生き残って力を蓄えていたというのにか? たったの1柱――だが、「無」と「一」という絶対的な差があるのにか? それを秘め、我が弱ったら襲わせよう――その企みがあったのにか?』

 

「!? なんでお父さんのことを!?」

 

【えっ】

【あっ……】

【そうか……確かに、ハルちゃんたちのお父さんが生きてるってことは、魔王からすれば……】

【で、でも、魔王はそれ、知らないはずじゃ……?】

【でも治療のためにどっかで隠されてるお父さんが回復したら……】

【あー】

 

「……そんな予定はなかったし、お父さんは、そんなことしない。そこまでできるほど、回復もしていない。だから、君たちが手を引いてくれたなら」

 

『かの神は、旧世界の主神――――――我ら魔族を、最も討ち滅ぼした存在。そうであろう?』

 

「倒したのは、君たちが『アルマゲドン/ハルマゲドン』を挑んできたからなんだけど……でも、なんで分かっちゃうかな」

 

『姫――そこのハルからの攻撃を受けた際に、思い出したのだ。その魔力を』

「あちゃー……ほんとにお父さんのとこ行ってて、そこでもらった魔力でかぁ」

 

【!?】

【ふぁっ!?】

【しゅしん……主神!?】

【主神って……つまり……】

 

【1番偉い神様……最高神!?】

 

【ハルちゃんのパパンが……?】

【なぁにこれぇ……】

【おろろろろろ】

 

【え、てことはハルちゃん  ……最高神の娘?】

 

【あっ……】

【1番偉い神様の娘さん……】

 

【どんな政治形態かは不明だけど、王政なら……】

【「姫」……ゑっ】

 

【ハルちゃんがお姫様ぁ!?】

【しかも神様たちの!?】

 

【……あのさ  思い出してみれば、くっころもおじゃるも、どっちもハルちゃんへの最初期の呼び方は「姫」……だったんじゃ……?】

 

【あっ】

【え?】

 

【……繋がっちゃった?】

【繋がっちゃったねぇ……】

【ハルちゃんの正体が分からない段階から、魂か何かで薄々と……?】

【種族単位での天敵なら、あるいは……?】

 

【くっころも、ドMなぽんこつに成り下がってるけど、その前は魔王として……それこそハルちゃんが羽根生やすまでは脅威でしかなかったくらいに強い個体だったし……】

【なぁにこれぇ……なぁにこれぇ……】

 

『その存在が、ハルへ手を貸し――朕を、此処まで追い詰めたのだ。ゆえに、貴様の戯れ言なぞ信用できるはずもなかろう』

 

「……あー。そうかぁ、そうなっちゃうかぁ……これは私のミスかなぁ……」

 

なんだか姉さんが困っているらしい。

 

話の流れがいまいちつかめてないけども、どうやら第2父さんは偉い人――神族で、姉さんはその娘さん。

ついでで姉さんそっくりな僕もまた、義理ではあってもその息子ってこと。

 

………………………………。

 

……お互いに滅ぼすまでの戦争してる敵国のお姫様と王様が生きてたら、そりゃあ許せないか。

おじゃるさんも、このことを知っちゃったもんだから余計に後戻りはできないと。

 

なんだかこういうのを聞くと、姉さんもおじゃるさんも――神様も魔王さんも、人間となにひとつ変わらないんだなって思う。

 

片や宇宙を征服しようとしてる魔王、片やそれに抵抗してる女神様なのにね。

 

けども、僕があの球の中で父さんと会ったことがこんなにも尾を引いてる――や、そうじゃなかったら姉さんがじゅってやられてたかもだけど。

 

困った。

 

この状況、半分くらいは僕のせいっぽい。

 

いや、嘘ついた。

6割くらいは僕のせいかも。

 

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