【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

752 / 752
751話 【朗報・きちゃない袋さん、カムバック】

「君が最弱と定義した存在になった者同士、地味な結末になりそうだ。うん、派手な魔法もスキルも使えず、ただただ肉体の限界まで殴り合うだけ。……うん、2人とも、良い仕事をしたね。これなら、チャンスはある」

 

「むふん」

「むふん」

 

【かわいい】

【かわいい】

 

【かわいいいいいいいいいいいいい】

 

【あっ……】

【草】

【ノーネームちゃん!! それともノームちゃん!!】

【お、こっち監視してないないできるようになったのね】

【弱体化?してもネットを支配する力は健在か】

 

【ノーネームちゃんかわいいいいいいいいいいいいい】

【ノームちゃんもかわいいいいいいいいいいいいい】

【かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい】

【かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい】

 

【安易なないないは残された家族が大変だって言ってるでしょ!!!】

 

【かわいいね  ……普通にかわいい言うだけならないないされないのに……こいつら……邪念を込めやがって……】

 

そっか。

 

……今のおじゃるさんは「ちょっとすごい力を持っているだけの人間でも相手になる」――その域を出ない存在にされているんだ。

 

「つまり、僕と仲間です。おじゃるさん」

 

羽が生えていない僕なんて、ただの幼女。

 

いくら装備と地形で有利でも、何十人のベテランさんに追い詰められたら……せいぜいが10人20人を狙撃して、それでおしまい。

 

今の僕は、敵に回ると高難易度のダンジョンのボス部屋の高いところにあるいい感じのくぼみで寝ているタイプのボスモンスターレベルでしかないんだから。

 

それに、今の僕には武器もなにもない。

 

きちゃない袋さんっていう切り札すらなく、せいぜいが……あれ、拾って投げる石ころさんすらここにはない。

 

つまり、僕はこの場において、本当にただの幼女。

戦うこともできず、ただぼーっとしてるだけなんだ。

 

「……ハルは動揺してないんだね」

 

「?」

 

振り返ってきた姉さんが、よく読み取れない目を向けてくる。

 

「……ああ、そうか。君も元は――――――」「だんじょん」「ぼす」

 

ノーネームさんにしては珍しく、姉さんの声を無理矢理に断ち切って、少し大きな声で話し始める。

 

「ぼすは、みんなでたおすもの」

「ぼすは、れいどせん」

 

「「だから」」

 

ぶぉん。

 

――ぶぉんぶぉんぶぉんぶぉんっ。

 

僕たちの周囲へ、次々と現れる小さな渦。

 

うん、小さい。

 

これまでよりも、ずっと。

 

それこそ、「人ひとりがぎりぎり通れる」サイズしか――

 

「よんだ」

「よびつけた」

 

「はるのこと」

「たいせつなひとたち」

 

「じゅんばん」

「よういして、まってて」

 

「ちから、とっといた」

「きんきゅうないない」

 

「へそくり」

「とっておき」

 

「ほんだな、たんす」

「ほじくりかえしてつかう」

 

緊急ないない?

 

順番?

 

「? それって、どういう――」

 

――――――ぱさり。

 

「わぷ」

 

……と思ったら、僕の顔になにか柔らかい感触。

 

「ぷは。……あ、きちゃない袋さん」

 

絶妙なシミが特徴的な、一瞬見ただけだとはき古したぱんつに見えたりもするきちゃない袋さんが、僕の両手にあった。

 

【!?】

【きちゃない袋さん!】

【おかえり】

【草】

 

【黒髪っ子たちが意味真に言うから何かと思ったらそれかよ!?】

 

【え、でも、ハルちゃんの武器とかって……あの中に……】

 

【あっ……】

【そうだよな  きちゃない袋さんがないからお酒も飲めなかったし武器もなかったんだよな】

【でも、帰ってきた】

【てことは】

【武器はほとんど使い切った  でも、ちょっとはあるっぽかったよな】

 

「んー」

 

ごそごそ。

ごそごそごそごそ。

 

「久しぶりだからどこになにがあるのか……このへんにあったはずなんだけどなぁ……」

 

あっちをごそごそ、こっちをごそごそ。

 

前に仕舞った、なんとなくの位置関係とかもすっかり忘れたもんだから、僕はちょっとだけ戸惑う。

 

【あー】

【わかる】

【それ、俺の机の引き出しのことだ……】

【それ、私の汚部屋のことだ……】

【それ、この前床ぶち抜いて倒壊した、上の階にあった書庫のことだ……】

【草】

【定期的にお掃除と断捨離はしようね?】

 

【収納袋の中は整理とかしようがない気がするが……500階層攻略のときと子供たちのときに貯め込んでたからなぁ、いろいろと】

 

ん、あった。

 

「……少ないって言っても、全部合わせれば100発は撃てるはず」

 

じゃきんっ――在庫僅少になっていたけども「もしものために」って取っておいた狙撃銃、その十数丁のうちのひとつ。

 

「……とと、結構重い。筋力強化とかなくなってるからか」

 

2歩、3歩。

てしてしってサンダルでたたらを踏んで、おじゃるさんみたいにすっ転ぶのを回避。

 

……銃って、重かったんだな。

 

そりゃそうだ、確か男のときにダンジョンで手に入れたときもそう感じたくらいだもんな。

 

【あー】

【あー】

【ふらついてるハルちゃん】

【そっか、ハルちゃん、デフォルトの筋力とか体力は少ないって言ってたもんな】

【け、けどさ  相手はレベル100だぞ? いくらハルちゃんが武器を取り戻したとしても、魔力もそこまではないだろうし……】

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。(作者:あずももも)(オリジナル現代/冒険・バトル)

【護られる系柚希姫なユズちゃん】【姫が男? 寝ぼけてんの?】【あの可愛さで声と話し方は中性的なのが、ぐっとくるよな】【天然でちょうちょすぎる】【ちょうちょ(物理】(視聴者の声より)▼◆病気な母のために高校を休学し、バイトを掛け持ちする生活の星野柚希。髪が伸び切るほど忙しいある日、モンスターに襲われている小さな何かを助ける。懐かれたため飼うことにしたが、彼は知…


総合評価:2983/評価:7.59/連載:604話/更新日時:2026年06月02日(火) 21:32 小説情報

この苦しみ溢れる世界にて、「人外に生まれ変わってよかった」(作者:庫磨鳥)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

美少女が謎の生命体と戦うソシャゲみたいな世界で、『謎の生命体』として生きていくことになった主人公が色々と活躍するお話。▼【二・五章完結】▼※カクヨムにも投稿を始めました▼登場人物の短編を別枠で投稿しているものがありますので、よろしければこちらもご覧ください。▼[くるがい ストーリー集]https://syosetu.org/novel/306231/▼活動報…


総合評価:48883/評価:8.95/連載:101話/更新日時:2025年06月11日(水) 18:00 小説情報

星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~(作者:イワシロ&マリモ)(オリジナルSF/冒険・バトル)

冴えない社畜中年サラリーマンは、幸の薄い人生を歩んでいた。▼だが、今まさに電車へ飛び込もうとしていた少女を救い代わりに命を落とす。最後に意味がある死に方が出来て良かったと安堵しながら。▼再び彼が目覚めたのは地球から遥かに離れた惑星で、天使のような種族が住まう世界だった!▼もう一度地球を見たい。そして緩やかな滅亡へ進む故郷を救いたい!▼これはそんな少女が星々を…


総合評価:8098/評価:7.85/連載:472話/更新日時:2026年06月01日(月) 07:00 小説情報

転生して電子生命体になったのでヴァーチャル配信者になります(作者:田舎犬派)(オリジナルSF/日常)

気が付くと何もない真っ白な空間にいた私。▼どうやらここはネットの片隅で、私は肉体を持たない電子生命体になってしまったようだ。睡眠も食事も必要ない上に寿命もない。ネットの海をたゆたうことで暇な時間をつぶしていたが、やっぱり人と関わりたい。掲示板に書き込むだけの些細なふれあい以上のものを求めた私は決心する。▼「そうだ、配信者になろう」▼これは真っ白な空間に、今は…


総合評価:58976/評価:9.11/完結:271話/更新日時:2024年06月15日(土) 18:00 小説情報

ハンマー少女はバズらない! 固有スキル【隠遁】で自由に探索してたら伝説になってました(作者:chikuwabu)(オリジナル現代/冒険・バトル)

 魔物からも認識されないし、人間からも認識されない。そんな癖の強いスキルのおかげで人知れずソロ探索をしていたら、いつの間にかドワーフだとか座敷童子だとか、変な目撃証言が広まっちゃった、見た目子供な女の子(18)のお話。▼ そんな噂は気にもせず、妖精少女をパートナーに従えて、カレーを作ったり、ハンマーを振ったり、探索したり、人助けをしたり、たまに目撃されたり、…


総合評価:10004/評価:8.74/連載:631話/更新日時:2026年06月02日(火) 23:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>