【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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753話 【ハルちゃんと、るるちゃん】

「……ハルちゃん」

 

「るるさん」

 

るるさんの、声。

るるさんの、目。

るるさんの、ふわふわな髪の毛。

るるさんの、線の細い体。

 

……過干渉で、僕を男として見てなくって、かわいがりが過ぎて、かわいいとくればすぐに暴走して。

 

けども、僕が最初に出会って――――――そうだ。

 

「僕が中学生のときに出会った彼女」は、こんなにも大きく元気に育っていたんだ。

 

「ずっと、見てたよ。みんなと、一緒に」

 

「見てくれてたんですね」

「うん……うんっ……!」

 

久しぶりに見てちょっとだけ大人びた彼女は、けれども前に会ったときから変わらずに喜怒哀楽が激しくて。

 

【るるちゃん……】

【ぶわっ】

【なかないで  いや、ないて】

【泣いて良いんだよ】

 

【ハルちゃんが戻ってくるって言ってから、それはもうとんでもない長さの大冒険  何度もピンチになって……ようやく、来れたんだもんね】

 

 

【話数にしておよそ350話――ここまでの半分以来に会えたね、るるちゃん】

 

【かなりの時間軸と相当の距離が離れていたから転移にかなり時間掛かったけど、ようやく転移魔法完了】

 

【あっ】

 

【え?】

 

【ちょっと、繋がってるってば】

 

【あ、やば】

 

【消せ消せ】

 

【#このコメントは削除されました】

 

 

【?】

【!?】

【話数?】

【もしかして:上位存在】

 

【気をつけろ  深く追求すると】

 

【a】

 

【#このコメントはなかったことになりました】

 

【ひぇっ……】

【この配信、ときどきちょっとやべーのが顔出してるよな……】

【ちょっと……?】

【うん  ハルちゃんに比べたら「ちょっと」だぞ  ハルちゃん関係のありとあらゆることに比べたらな】

【草】

【それはそう】

 

【てか……ちょくちょく今みたいなの合ったけど……もしや俺たち、「外」以外にも「上」の存在に観察されてる……?】

 

【e】

 

【#このコメントはなかったことになりました】

 

【おいばかやめろ】

【そういうのこわいからやめてっていってるでしょ!!!】

【おろろろろろ】

 

【……よし! るるちゃんが幸せそう! それで充分だな!】

【そうだぞ! るるハルを愛でる時間なんだから!】

 

――――――ぴこん。

 

【深谷るる】

 

【Lv.42】

 

「……レベル、すごく上がったんですね、るるさん」

 

「ハルちゃんを……ただ待ってるだけなのは、私……できなかったから」

 

「すごく、待たせちゃいましたね」

「……ふふっ。ほんとだよ」

 

目尻から流れる涙を止められない、るるさん。

でも……少し、笑った。

 

「レベル42ってどのくらいなんです?」

 

「あ、これ、ハルちゃんに言うならレベル21ってとこ。さすがに前の4倍とかにはなってないんだ」

 

「確か前は十いくつでしたね」

「うん。あれから……がんばったよ」

 

レベル10くらいから20超え。

 

確か、すごくがんばっても何年も掛かるはずだし……20を超えるとなると、才能とか運もかなり絡んでくるはずだもんね。

 

……そのために、ずっとがんばってきた。

 

でもきっと、それを言ってもるるさんは困るだけ。

だから。

 

「レベル表記、2倍になったんです?」

「うん。……そういうのも、ハルちゃん……ずっと居なかったから知らないんだね」

 

「けどるるさん、髪の毛すごいことになってますよ」

「あはは……恥ずかしいな。ずっとダンジョン、潜ってたから」

 

「無茶、してませんでした?」

 

「して――ううん、ちょっとだけ。でも、みんなが止めてくれたから」

 

「なら大丈夫ですね。九島さんなら安心です」

「うん。何度も怒られちゃったけどね」

 

「帰ったら僕も一緒に謝ります」

「あはは……嬉しいな」

 

ぽつり、ぽつり。

 

久しぶりすぎるはずなのに、ゆっくりと……けれどもすぐに通じ合う会話。

 

るるさんらしく、ぽんぽん飛ぶ会話。

でも、それが心地良いんだ。

 

「……髪の毛、短くした方がいいかな。もう、1年くらい切ってないから」

 

「いえ? メデューサみたいでかっこいいですよ?」

「メデュ……う、ううん。ハルちゃんがいいんなら」

 

そうそう、前髪も後ろ髪も伸び放題で、そのひとつひとつのふわふわからピンク色のヘビさんがこっち見てきてもかっこいい気がするから。

 

【草】

【草】

【かっこ……いい……?】

【やっぱりこの子のセンス、ちょっと変わってる……】

【ちょっとか?】

【ヤン最盛期の怖さとは違うけど、慣れてないと一瞬びっくりする髪型なのに】

【ひたすらダンジョン潜ってたからなぁ、るるちゃん】

 

「……そうだった……ハルちゃんだもんね。ちょっと、不思議だもんね」

「むっ」

 

よく分からないけど、なんだかバカにされてる気がする。

僕の男らしい感性は、女の子に笑われることがあるんだ。

 

【草】

【ちょいおこハルちゃんで草】

【ハルちゃんの独特のセンスよ】

【さすがのるるちゃんでもちょっと引いてて草】

【まぁ、そうなるな】

 

【そうだった  2人はるるハル――あのときと全然変わってない関係なんだね】

 

【尊いな】

【ああ……】

【やはりるるハルこそ正義だな】

【リリちゃん推しだけど同意】

【くしまさぁん派閥だけどうなずくしかない】

 

【えみちゃんを慰める会part666から来たけどそれな  あ、みんなもぜひ来てコメント書いたってください  えみちゃん、ときどき見てるっぽいので、ここ】

 

【草】

【草】

【ことあるごとに被弾するえみちゃん】

【えみちゃんかわいそう】

【おいたわしい……】

 

【立派にお姉ちゃんしてたときとは別ベクトルのおいたわしさよ】

【おかげでリアルタイム実況の次に伸びちゃってて草】

【すっかり「かわいそうがかわいい」ポジに……】

【でも俺だけはえみちゃんを推すんだ】

 

【大丈夫大丈夫  くっころっていう超新星のおかげでいくらか風評被害は改善されたよ、えみちゃん】

 

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