【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~ 作:あずももも
【最悪でもハルちゃんとくしまさぁんだけでも無事に生き延びられそうで安心したわ】
【それな】
【俺たちの推しと母だけでも助かれば……!】
【気が変わったらどうかは分からないけど、さっきのえみちゃんのおかげで語り合うことはできたから希望は捨ててないよ】
【そういやハルちゃんと朕だって、くっころを前にして仲良くなったもんな!】
【あー】
【草】
【やはり変態……ちょっとおかしい存在を前にすると、敵も味方もなくなるんだね】
【敵対してたところへ第3の新しい敵が出現したからね】
【つまりえみちゃんは敵か】
【まあ、そうなるな】
【草】
【悲報・えみちゃん】
【あとくっころ】
【とうとうくっころと同レベルだよえみちゃん……いや、ちょっとは上か やばさって意味でな】
「――魔王。私の故郷は……あなたの手先によって滅ぼされました。ですが、その大半は女神様たちにより救われました。ですから……あなたが降参したら、1度でいい。私の世界の人々へ――他のそれらへも、謝罪をお願いします」
「敗者は勝者の要求を呑む。無論よ」
しゃらん。
リリさんが、レイピアを抜く。
その顔は、さっきまでの使えないそれではなくなっていて――まるで。
いや、本物の王女様としての風格があって。
……これが、リリさんの本来の姿。
うん、さっきまでのはちょっと……おかしくなってただけなんだ。
【人類最強 期待してるぞ】
【ハルちゃんの近くに行かないで戦ってね じゃないとクンカー発動して使えなくなるからな】
【人類最強が人類最弱になっちゃうから気をつけようね】
【草】
【草】
【リリちゃんの扱いが】
【さっきまでは期待されてたのにね……】
【ま、まあ、その強さだけは期待されてるから……】
【ハルちゃんじきじきの「使えない」発言が効きまくってるんだよなぁ】
【そら女神様から直接名指しされたら、そりゃあねぇ……】
「……このあとも」
「もうちょい?」
リリさんが前に出るのを見ていた僕の横でつぶやく、2つの声。
小さい声だけど、服と装備の立てる音しか存在しないこの空間だからこそ、ちゃんと届くんだ。
「構わぬ。神はともかく、人間がどれだけ来ようとも、朕には――魔王には敵わぬ。数に負けた時点で、魔王失格。幾らでも連れて来い……しからば貴様らの消耗も早いであろう?」
ぴとり、ぴたり。
僕の左右へ張りついてくるノーネームさんたち。
「げんち」
「とった」
こくこくこく。
少しだけ嬉しそうにうなずく2人。
【定位置の黒髪っ子たち】
【いつもの】
【ハルちゃんの邪魔にならない……?】
【あ、でもハルちゃんにくっついてるけど腕じゃなくて背中だな】
【ならよし】
【草】
「――――――――じゃあ」
「応よ」
――ざっ。
僕たちは静かに距離を取る。
――――ちゃきっ。
きちゃない袋さんの存在を――腰の鎖に繋いだそれをもういちど確かめた僕は、久しぶりに持ってすごく重く感じる狙撃銃さんと一緒に、スタンバイ。
弾は、数発。
残っている他の遠距離武器も、どれも同じようなもの。
だからこそ冷静に、必要な場所に、ピンポイントで使わないといけないもの。
【ハルちゃんの……】
【ああ】
【ハルちゃんのメイン武器の狙撃銃 今みたいに体力も魔力もない状態だったらしい、かつての無言配信時代の相棒だ】
【感動した】
【始原はただいま涙を流しております】
【ショタ……ショタ……うぅ……】
【俺たちの時代に輝いていたハル様の軌跡を思い浮かべると……】
【草】
【すーぐ出てくるなこいつら】
【自慢できると思ったら一瞬で湧いてくるんだよ】
【しばらく静かだった姉御が鳴き声上げてて草】
【まぁさすがに4人姉妹としてしか見れなくなってたし】
【てかハルちゃんのことショタ呼ばわりしてたのが異常だったわけだし】
【大丈夫? この戦いのあと、どっちの勢力が勝ってもえみちゃんのついでで処刑されない? 姉御】
【された方が平和になると思うよ】
【1人を除く始原全員もそう思います】
【えっ】
【草】
【草】
【大丈夫、えみちゃんが仲間だよ姉御 だから安心して一緒に処刑されてね】
【私、処刑される前提なの!?】
【違わないとでも?】
【むしろそうじゃないと思っていたのか……?】
【地球はともかくリリちゃんの世界とか他の異世界ではガチで信仰されてる女神をショタ扱いして、本気で平気だって思ってたの……?】
【草】
【えみちゃんとくっころと仲良く処刑されようね、姉御】
【あ、くっころも処されるんだ?】
【そうでないとでも?】
【そうだったわ……3人仲良く悲鳴を上げようね】
【ひでぇ】
【あの……シリアスさんは儚い存在だから、えみちゃんとかくっころとか姉御みたいなギャグ要員は静かにしてもらえます?】