【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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768話 女神と魔王と人間の最終決戦1

「それでは、行くでおじゃ――――――ハァッ!」

 

ごうっ――おじゃるさんの吐き出すブレスが、戦いの合図。

 

けれどもそれは……えみさんへ直撃したときと比べると、わざと大きく吸ってタメを作ってから吐いていて。

オレンジのまばゆい柱が、僕たちから少しだけ外れた方向へと広がっていて。

 

……おじゃるさんは僕たちが束になっても倒せるか分からない強さだから、本気を出していないだけかもしれないけども――僕は、別の理由で……少なくとも合図だけはそうしたんだって、思いたいんだ。

 

「人間の子たち! 私が気を引いてハルたち3人に攻撃を当てさせないようにする! あの子もわざとはしないと思うけど、特にブレスの直撃は避けて! レベル、倍近く開いてると危険だから!」

 

「分かった! 私たちはアルちゃんの動きの隙間に入るね!」

「る、るる……相手は……言ってる場合じゃないわ――ねっ!」

 

【草】

【えみちゃんがお姉ちゃんモードになってる!】

【さすがの決戦でやらかしたら……分かってるな? えみちゃん】

 

【そしてさすがは初対面でも人懐っこいるるちゃんの「アルちゃん」よ】

【るるちゃんは基本誰にでも距離近いもんなぁ】

【まぁ俺たちもそう呼んでるし問題ないでしょ】

【アルちゃんも寛大だしへーきへーき】

 

【※本来は「様」付けどころかガチの敬称とかで呼ぶべきお方なのは忘れないで、戦後にどうなるかよく考えで書き込みましょう】

 

【※この配信は女神様を崇める異種族異世界から監視されています】

 

 

【大丈夫大丈夫】

 

【大切にしてあげる】

 

【適切に管理してあげるから安心して】

 

【初心な人間ちゃんたちも千年くらいじっくり教えたら学習するよね?】

 

【あ、この子たち、まだ生まれたてだから100年どころか80年くらいしか生きないみたいですね】

 

【え、悲しい】

 

【じゃあ遺伝的多様性も考えて雄と雌と無対を50匹ずつ育てれば良いかな?】

 

【あれ、この世界の人間ってエルフたちと同じようにオスとメスしか居ないのではなくて?】

 

【そうなのか……難しいのね】

 

【ああ、餌と魔力量とかも意識しないとすぐ死んじゃいそうですね】

 

 

【!?】

【ひぇっ】

【おろろろろ】

【あの……これって……】

【なんか不穏な表現がいっせいに書き込まれてるんですけど……】

 

【分かったな? 敬意を持って接しろよ? でないと女神様側が勝ったあとでも実質的に魔王側が勝ったのと大差ない地獄になるぞ】

 

――――――ごうっ。

 

数秒で、次のブレスが放たれる。

 

太いそれを、ひょいっとかわして駆けていく姉さん。

その反対側を走るのはるるさんとえみさん、リリさん。

 

前衛で戦うのに慣れているみんなは、お互いをちらちらと見るだけで連携が取れているらしい。

 

……たとえ魔力が万端でも動きが鈍いしすぐバテる僕が心配する必要はなさそうだね。

 

「ハルさん。それにこの結界を守るノーネームさんにノームさん。こちらを」

 

彼女たちとは逆に僕たちへ走り寄ってきた九島さんが、ひょいっと白い何かを投げてくる。

 

「よっと」

「「ん」」

 

それを、僕は銃に乗せていた手で、ノーネームさんたちは両手と胸元でぽすりと受け取る。

 

「それで、首と胴を可能な限りに巻いてください。乱戦になったら、あのブレスがこちらへ直撃する可能性もありますので」

 

そう言いながら自分のものも用意していたらしい九島さんが、くるくると白い布を首へと巻きつけ始める。

 

「あ、これ、えみさんのだ」

 

片手だとこぼれそうなサイズにぐるぐると巻いてある、白い布。

 

包帯。

えみさんを守った実績のある、あのすごいやつだ。

 

「んむ……」

「むぅ……」

 

「……気持ちは分かりますが、命を守るためですのでお願いしますね? 女神様たち」

「ですね。ノームさん、ノーネームさん、ちゃんと巻きましょう」

 

「んんむぅ」

「むー……」

 

……なんかすごく嫌がってる?

 

無表情が崩れて眉毛がへの字になってる?

 

なんで?

 

【草】

【ノーネームちゃんたちが嫌がっている】

【そらそうよ……】

【とはいえ魔王が弱っているのはノームちゃんたちのおかげだし】

【狙撃手っていう後衛のハルちゃんにデバフ担当の2人は守らないとなぁ】

 

「……私は、るるさんたちよりもレベルも低ければ支援職です。いざというときのバックアップとして動きますので、しばらくはここで待機していますね」

 

「分かりました」

 

「めがみ……?」

「だしんしとく」

 

黒髪の子たちが後ろでこくこくとしているし、確かに予備戦力は大切だもんね。

 

【!?】

【打診!?】

【待ってノーネームちゃんノームちゃん!? 打診って誰に!?】

【女神……打診……あっ……】

【もしかして:人から女神になる可能性】

【そうか……くしまさぁんはとうとう神に見初められて自らもまた……】

 

【地球人類から女神として崇められたんだ  もしや科学の発達した現代で初めて観測される現人神ってものになるかもしれないのか……】

 

【くしまさぁん is goddess】

 

【くしまさぁん is goddess】

 

【くしまさぁん is goddess】

 

【くしまさぁん is goddess……】

 

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