【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

773 / 773
772話 おじゃるさんが、「僕たち」を見た

「……あ、これ、ハルの世界の人たち、もしかしなくても……配信を通じて拡散したハルの影響で、軽い精神同調状態に……ああ、だから最初からずっと違和感が……そうか、ハルの精神安定に、幼子が好きっていうあの子とかの汚染……あ、匂いが好きなあの子のも数%が……うわぁ……」

 

「?」

 

「ぬ゛ぉぉぉぉぉ……」

 

姉さんが下を向いてぶつぶつつぶやいている。

 

おじゃるさんもうずくまって唸っている。

 

おじゃるさんはともかく、姉さんはどうしたんだろう。

お腹でも空いた?

 

きちゃない袋さんからおにぎり出そっか?

 

「……それに、うん。ハルは父さんの戦闘狂の血を引いてるね……感情の振れ幅が大きい母さんじゃなく、消失直前で救出したときも平気そうだったし、魂だけで一撃かまそうとしてた父さんに……」

 

「そうですか? 姉さんの方が引いてる気がしますけど」

 

だって僕、あの2人の子供じゃないし。

 

長女っていうんならアル姉さん――この体を抜きにしたら僕は蚊帳の外だし、アルさんこそがあの2人の血を濃く引いてるんじゃないかなぁ。

 

【悲報・どっちもどっち】

 

【姉妹だからね】

【見た目じゃマジでわかんないくらい似てるからなぁ、このふたり】

【だな】

【一応アルちゃんの方が背が高いけど、ほぼ誤差なのと、なにより戦闘への意欲がそっくりでなぁ……】

 

【育った環境と年齢の差でアルちゃんは常識的、ハルちゃんは幼女だけど、それ以外は姉妹って感じよね】

【草】

【そ、それがかわいいから……】

 

 

【Love♥】

 

【らぶ♥】

 

 

【!?】

【草】

【ノーネームちゃん!! ノームちゃん!!】

【ああ、そういや君たちもそっくりさんでしたねぇ……】

 

「しかし……ハルを入れてようやくに――互角、って言ったところだねっ!」

 

「む……痛いことは痛いが、こんなものは致命傷になどならぬわ!」

 

ひゅばんっ――――ばしんっ。

 

姉さんの正拳突き――それを正面から受け止めるおじゃるさん。

この場面だけを見ると、どっかの道場の稽古をしているようにも見えるね。

 

……しゅううう。

 

けども姉さんたちの拳と手のひらは、衝突の衝撃で煙と……

 

ぼっ。

 

あ、ちょっと火が上がってる……あ、消えた。

 

「……手のひらが痛いのだが。神聖魔法で焼いてくるのはやめぬか。大して効かぬが、この肉体では地味に痛い」

 

「痛くなきゃ対話はできないよ? 魔王」

 

「その頭には魔力しか詰まっておらぬのか?」

「失礼な、いろいろ詰まってるよ」

 

【?】

【?】

【魔力?】

 

【もしかして:「脳みそに筋肉でも詰まってるのか」の魔族とか神族版】

 

【あー】

【あー】

【魔王の方が俺たち寄りの感性で草】

【アルちゃんは戦闘となるとウォーモンガーになるからね……】

 

【まさか初登場からここまで印象が変わるなんてなぁ、魔王……】

【だってハルちゃんに振り回されたからね】

【やっぱりハルちゃんは魔性  宇宙の支配者すら、ここまで落として堕とすんだもん】

 

「――じゃあ、君が小さくさせられてここに押し込められる前。今のように、ここまで私たちの話、聞いてた? こうやって正面から、真剣に?」

 

「………………………………」

 

ぴたり。

 

「君たち魔族やモンスターが生存するために必要な分の『狩り』以上の侵略を始めてから、何度聞いた? ……調べたら、確かに君の気まぐれで滅ぼされなかった世界、あるいはたった1つの町とかはあるようだ。けど、彼らからの助命とか悲鳴に――――――――今みたいに、耳を傾けたかな」

 

「………………………………………………………………」

 

「――私たち神族が宿敵なのは、よく分かってる。でもその被造物の子孫だし、なによりも『存在として遙かに格下だけど知性があること自体は理解してた』彼女たちのような人間へ――言葉を返そうと。気まぐれ以外で、したことは……あった? 魔王」

 

おじゃるさんが、動きを止める。

 

「………………………………」

 

動きを止めて――ぐるりと、僕たちを見渡す。

 

「……チホ……カースドメデューサ……こわいやつ……強いやつ……」

 

――たぶん。

 

きっと。

 

「今この瞬間」に、おじゃるさんは初めて――真正面から見たんだ。

 

似たような存在の僕たちはともかく――普通の人間のるるさんを、リリさんを――えみさんを、そして九島さん……は、特別扱いしてたけど。

 

そんな、人間のみんなのことを。

 

「………………………………朕は。魔王として。……しかし……」

 

ちらり。

 

そして――最後に、僕を見てくるおじゃるさん。

 

【くしまさぁん is goddess】

【魔王から唯一名前呼びのくしまさぁん】

 

【るるちゃんは……まぁ、うん……】

【カースドメデューサるるちゃんとかぴったりすぎるからね……】

【メデューサってのをハルちゃんに褒められて嬉しそうだったし……】

 

【※えみちゃん】

 

【草】

【草】

【「こわいやつ」で草】

【もはや「えみちゃん」で笑っちゃうんよ】

【アルちゃんの声掛けを聞いて涙ぐんでたのにどうしてくれるえみちゃん!!】

【完全にとばっちりで草】

 

【リリちゃんは……まぁ強いよね】

 

【「つよいやつ」だもんね】

【ハルちゃんの匂いにやられなければ普通の美少女だから……】

【普通に人類最高峰だから……】

【そうか、この面子だとこの扱いになる  だからこそのクンカーか】

【草】

 

【そんで最後にハルちゃんの様子をうかがうおじゃる】

 

【キマシ】

【ハルちゃんのことマジで好きなんだなぁ】

【好きな子に嫌われるかもって顔してるよね】

 

【できれば無事に戦い終えて大団円  難しすぎる道だとは分かってるけど……この2人が気兼ねなく仲良くしてる姿を、見たいんだ】

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。(作者:あずももも)(オリジナル現代/冒険・バトル)

【護られる系柚希姫なユズちゃん】【姫が男? 寝ぼけてんの?】【あの可愛さで声と話し方は中性的なのが、ぐっとくるよな】【天然でちょうちょすぎる】【ちょうちょ(物理】(視聴者の声より)▼◆病気な母のために高校を休学し、バイトを掛け持ちする生活の星野柚希。髪が伸び切るほど忙しいある日、モンスターに襲われている小さな何かを助ける。懐かれたため飼うことにしたが、彼は知…


総合評価:2986/評価:7.59/連載:625話/更新日時:2026年07月09日(木) 20:20 小説情報

星渡りの少女~TS転生したポンコツ美少女天使は故郷と地球の架け橋となる~(作者:イワシロ&マリモ)(オリジナルSF/冒険・バトル)

冴えない社畜中年サラリーマンは、幸の薄い人生を歩んでいた。▼だが、今まさに電車へ飛び込もうとしていた少女を救い代わりに命を落とす。最後に意味がある死に方が出来て良かったと安堵しながら。▼再び彼が目覚めたのは地球から遥かに離れた惑星で、天使のような種族が住まう世界だった!▼もう一度地球を見たい。そして緩やかな滅亡へ進む故郷を救いたい!▼これはそんな少女が星々を…


総合評価:8099/評価:7.85/連載:484話/更新日時:2026年07月08日(水) 07:00 小説情報

【本編完結】 ハンマー少女はバズらない! 固有スキル【隠遁】で自由に探索してたら伝説になってました(作者:chikuwabu)(オリジナル現代/冒険・バトル)

 魔物からも認識されないし、人間からも認識されない。そんな癖の強いスキルのおかげで人知れずソロ探索をしていたら、いつの間にかドワーフだとか座敷童子だとか、変な目撃証言が広まっちゃった、見た目子供な女の子(18)のお話。▼ そんな噂は気にもせず、妖精少女をパートナーに従えて、カレーを作ったり、ハンマーを振ったり、探索したり、人助けをしたり、たまに目撃されたり、…


総合評価:10386/評価:8.78/完結:649話/更新日時:2026年07月03日(金) 23:00 小説情報

魔法少女タイラントシルフ(作者:ペンギンフレーム)(オリジナル現代/冒険・バトル)

社会人としてストレスを抱えながら働く水上良一は、30歳の誕生日に異形の怪物と戦う魔法少女を目撃した。▼それを切っ掛けにスカウトを名乗るカボチャのお化けに取り憑かれ、無理矢理性転換させられたあげく年齢を下げられあどけない少女になってしまった。▼生活のために泣く泣く魔法少女になることを承諾した良一だったが、実はとんでもない才能を秘めており初変身にして強化フォーム…


総合評価:16085/評価:8.52/完結:215話/更新日時:2023年07月24日(月) 19:14 小説情報

転生して電子生命体になったのでヴァーチャル配信者になります(作者:田舎犬派)(オリジナルSF/日常)

気が付くと何もない真っ白な空間にいた私。▼どうやらここはネットの片隅で、私は肉体を持たない電子生命体になってしまったようだ。睡眠も食事も必要ない上に寿命もない。ネットの海をたゆたうことで暇な時間をつぶしていたが、やっぱり人と関わりたい。掲示板に書き込むだけの些細なふれあい以上のものを求めた私は決心する。▼「そうだ、配信者になろう」▼これは真っ白な空間に、今は…


総合評価:59042/評価:9.11/完結:271話/更新日時:2024年06月15日(土) 18:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>