【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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774話 おじゃるさんへ、力を合わせて一太刀

「るる!? あなた、なにを……」

 

「ううん、これでいいの!」

 

「そうです――――えっ」

 

僕たちから見て奥の方、リングで戦う2人を挟んで反対側に居たるるさんが、黒いものを投擲する。

それにみんながびっくりして、九島さんの声で動き出そうとしたのが止まっている。

 

近くに居るえみさんもリリさんも、お口をぽかんと開けている。

 

そりゃあそうだ、戦闘再開って言ったばかりの九島さんですら目が点になってるんだから。

 

でも――――――あのかっこいい鎌。

 

「るるさんのあれなら、僕の銃弾よりも――おじゃるさんにダメージが入る」。

 

「ふっ……メデューサの人間。どこを狙っておる」

 

かくっと曲がった真っ黒な武器は、ふわりと浮き上がってくるくると緩い放物線を描きながら空中を飛び、おじゃるさんたちを余裕で越えていて。

 

【あーあ】

【悲報・るるちゃんが魔王に恐れられる理由、なくなる】

【草】

【魔王が笑いながら見上げている】

【嘲笑……まぁしゃあない】

 

【あれ  でも、鎌、気のせいかハルちゃんのカメラの方に……】

 

【えっ】

【まさか……】

 

「――――ハルちゃん!」

 

「オォォォォ……」って声が、おじゃるさんたちの頭を越え――そのまま僕の方へと、回りながら飛んでくる。

 

遠くから見てくる、るるさんの目。

 

それを見て、察した僕は――――――。

 

「九島さんは離れてくださいね」

 

「え、ええ……」

 

「はなれる」

「きけん」

 

「あ。ありがとうございます」

 

あ、ノーネームさんたちがずるずると連れてってくれてる。

 

【朗報・くしまさぁん、好かれる】

 

【だってママだもん】

【くしまさぁんは私の母になってくれる人だ……】

【ただ、あともう10歳ほど幼ければ……】

【↑おまわりさんこの人たちです】

【草】

 

「かま」

「あーてぃふぁくと」

 

「にんげん」

「ささると」

 

「たましい」

「ないない」

 

「かなしい」

「だめ」

 

魂?

 

………………………………。

 

え、そんなに恐いの、あの鎌さん。

 

「オオォォォォォ……」って言うだけじゃなくって?

 

【!?】

【ひぇっ】

【ヒュッ……】

【こわいよー】

【もしかして:マジで呪い】

【刺さる……え、刺さるだけで!?】

 

【あの……鎌を手に入れてからのるるちゃん、ずっとえみリリくしまさぁんと一緒に行動してて……なんなら戦闘中にえみちゃんのすぐそばで振り回しててぇ……】

 

【おろろろろろろろろろ】

【よかった……よかった……】

【うっかりかすっただけで死んでた可能性あったとか怖すぎる】

【さすがはるるちゃんだ……ぞくぞくさせてくるぜ】

【こわいよー】

【だって魔王が恐れるレベルだぞ?】

 

「うーん……かっこいいのになぁ、あの鎌さん」

 

【は?】

【え?】

【草】

【ハルちゃんの感性が独特すぎる】

【※上位種族の幼女です】

【それならしゃあない】

 

【ハルちゃん、1ミリも怖がってなくって草】

【だってハルちゃんだぞ?】

【そうだった……】

【ふたりはるるハル……そうか、これが最終形態……】

【やっぱ、るるちゃんの相方はハルちゃん  相思相愛だね!】

 

くるくる。

 

飛んでくるそれを、じっと眺める。

 

……唐突にるるさんが僕へぶん投げてきた、かっこいい鎌さん。

 

その光景でなんとなく意図を察した僕は――――

 

たぁんっ――――――ちゅいんっ。

 

その鎌さんをいい角度で狙撃――じっと見続け、接近してくるかっこいいオーラを眺めながら狙いを澄まし、ほとんど停止して見えたところで狙撃。

 

『オ゛っ!?♥』

 

あれ?

 

君、今なんか言った?

 

【ふぁっ!?】

【草】

【気のせい……気のせいのはず……】

【マ、マイクさんのノイズ……だよね?】

【残念ながら……】

【草】

 

【ヒント:ハルちゃんは魔性の女神】

 

【あー】

【あー】

 

【ヒント:イスさんもハルちゃんのためにめっちゃ進化してました】

 

【あー】

【あー】

 

【ヒント:きちゃない袋さん】

 

【あー】

【草】

【無機物とか機械とかにも好かれるハルちゃん】

【森羅万象に好かれるのは当然だよ  だってかわいい女神様だもん】

 

【でも、ハルちゃんに至近距離で撃たれてあの声って】

 

【ああ、えみちゃんソウル入っちゃったかー】

 

【草】

【草】

【よかったねえみちゃん  お友達だよ】

【お友達(刃がかすったら即死っぽい】

【ちょうどいいんじゃない? えみちゃんには】

【そうだよな、えみちゃんだもんな!】

【草】

【やらかしすぎてどこまでもいじられるえみちゃん……それでもしゅき……】

 

『……オオオォオオオォォォ……』

 

銃弾の力でモーメントの方向だけを変化させた鎌さんを、魔王さんへとお返しする。

 

今度は弾速も乗せて、ストレートに。

 

僕は変化球とかできないし……あ、でも、普通にダンジョンの通路の先とか下の階とか撃ってたから得意なのか……次は試してみよっと。

 

――――――ひゅんひゅんひゅんっ。

 

刃と棒、両方で風を切りながら加速していく鎌さん。

 

『オオオオォォォォ……!』

 

それは、

 

「んなっ!?」

 

るるさんが僕へ投げ、それを僕が10メートルの距離から角度をつけて撃ち返す連携プレー。

 

さすがのおじゃるさんも、このコンボは予想できなかったらしく――

 

『オォォォォォオオオォォォォォォ……!!』

 

「ぬおぉぉぉぉぉ!!!?」

 

――――――ざくっ。

 

そこで、たぶん、初めて。

 

――――――ぶしゅううう。

 

人間形態になったおじゃるさんの肉体から――はっきりと見える量の血が舞った。

 

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