【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

78 / 739
78話 『ハルちゃんの初めてな雑談配信』4

「……改めまして、このような予定での攻略となります。本来ならこの倍以上の準備をすべきではありますが……」

 

「なによりハルちゃん自身の魔力、まだすっからかん……」

 

「ええ、よく寝付いてしまっていますし……」

「あ、それは元々です。この体、たくさん寝るので」

 

すっごくたくさん寝るんだ、成人男性に比べて。

眠気が急に、ふわっと降りてくる感じ。

 

「毎日何時間くらい寝てるの?」

「んー。大体10時間から12時間くらい?」

 

お昼寝とか夕方寝とかも含めたら、そのくらいかな?

 

【ハルちゃんお子ちゃま】

【えっと、小学生でもそこまで寝ない気が……】

【もしかしてハルちゃん……いや、止めておこう……】

【うん、そこまで行くともうガチロリからガチペドだし……】

 

気が付いたら結構おしゃべりしてて……いやまぁ僕は話に乗っかってぽつぽつとだけどね……もう配信終了間近。

 

えみさんが攻略の詳細をみんなに伝えたりしてるとこ。

 

……みんなもまさか、こんなまじめな子がヘンタイさんだなんて思わないよね。

 

うん、僕だってこの姿しか見なかったら思わない。

 

これからもがんばって隠してね、えみさん。

理解されない性癖は隠し通すしかないから。

 

【あのとき悪ノリした俺らがノーネームちゃんに嘆願して期限が1ヶ月に延びて、今日で1週間】

 

【500階層の攻略……それも時間制限付きだなんて前代未聞だし、攻略期間が2週間でも短すぎるもんなぁ】

 

【2週間の強行軍か……大変そう】

【しかも持ち込みとか人員まで制限あるもんな】

【こんなの、もしするにしたって……最低でも何ヶ月か使って慎重にするべきだし】

 

【ノーネームちゃんノーネームちゃん、なんとかならない?】

 

【ほら、1ヶ月かけてじっくりならハルちゃんがダンジョンに潜ってる時間も今の倍よ?】

【そうそう、楽しいよ?】

 

 

【No】

 

 

【草】

【シンプルにお断りなノーネームちゃん】

【なんで急に英語なの】

【本当なんでいきなりなんだよ草】

【ノーネームちゃんなんかご機嫌?】

 

 

【Oui】

 

 

【は?】

【なんで言葉変えてるのよノーネームちゃん】

【草】

 

【もはやマスコットになりつつあるノーネームちゃん】

【ノーネームちゃんが荒ぶっている……】

【た、楽しそうだから……】

 

「……うん! そういうこともあるよね!! 私のときはただ怖かっただけなのにね!」

 

「るるさん……」

「るる……」

 

あ。

 

るるさんが一緒に潜ったときみたいな顔になってる。

もう疲れてきた?

 

「……こほん。みなさん、すでにご存じだと思いますが、どうかいたずらにはやし立てたり――」

 

「ノーネームさん」

 

 

【What】

 

 

【草】

【一瞬でお返事するノーネームちゃん】

【悲報・ハルちゃんからアクション起こす】

【ハルちゃん? 今、えみお姉ちゃんが言おうとしたのよ??】

 

【今まで触れてこなかったのに急にどうしてなのよ草】

【あれじゃね? ハルちゃんだから気が乗らなかったとか】

【ああ……】

 

【気分屋だもんねぇ……】

【幼女だもんねぇ……】

【ありえるねぇ……】

 

「ちょ、ハルさ――」

「今日はもう、るるさんも疲れてるみたいなのでノーネームさんはおとなしくしててくださいね。しないと……んー」

 

【ハルちゃんストップ】

【思いつきで変なこと言っちゃメッでしょ!】

【急に怖くなってきたな……】

【ハルちゃんがアクティブに動いているからな……】

【もうだめだ……】

 

ノーネームさん、旧名・呪い様がいじめてたのは、るるさん。

 

だからるるさん、さっき遠い目してたんだ。

 

そりゃそうだよね、自分が何年も……自分の親御さんとかもひどい目に遭ってたんだから、そりゃヤだよね。

 

けど、おとなしくしててもらうにはどうしたら?

 

話してあげる……と、話の流れとか単語で勝手に言質取られても困る。

何かしてあげるとかいう約束も、拡大解釈される可能性から論外。

 

……監視カメラをハックしてたって始原の人たちが言ってたからなぁ……まぁあの人たちっていう限定公開だったからマシだったんだけども。

 

で。

 

どうしよ。

 

「あ」

 

「はっ、ハルちゃん待って」

「ほら、るるも元気になったからハル」

 

「邪魔したら嫌いになります。君のこと」

 

そうだ、これが良い。

 

小学校とかで居たみたいに、構ってほしいからやんちゃしてくるような相手には、無視が効くんだ。

 

「嫌い」って言って、言うこと聞かなければ無視。

 

よし。

 

 

【不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可不可】

 

 

【ひぇっ……】

【ガチでこえーよ!?】

【呪い様の雰囲気出て来た】

【だって呪い様だもん】

 

【そういや呪い様って言っても平気になってるんだな】

【そんなこと言ってる場合か?】

【ノーネームちゃん落ち着いて】

【画面がゲシュタルト崩壊してるんですけどー】

 

 

【ユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテユルシテ】

 

 

【お、ノーネームちゃん、何気に日本語レアだよね】

【そんなこと言ってる場合か!?】

【草】

 

【いやまぁハルちゃんの言葉にしか反応しないだろうし】

【というかどんだけ好きなのよ、ハルちゃんのこと……】

 

【あと何気にハルちゃんさ、僕っ子だし誰かのこと「君」って言うよね】

【ショタ推し勢が荒ぶりそう】

 

【安心して、もう私のサーバー歓喜の渦だから】

 

【草】

【ああ……たしか「ハルきゅんでおねショタきゅん」とかいうサーバー立ち上げてましたね……】

 

「ノーネームさん」

 

呪い様って呼び方からの怨霊的なイメージが残ってるから、部屋のあっちこっちを見回してみるけどやっぱりいない。

 

じゃあやっぱ、今どきの怨霊ってことで電子の存在なのかも。

 

そう思った僕は、カメラをのぞき込むようにして言う。

 

【ハルちゃんのガチ恋距離!!!!!】

 

【髪の毛が……まつげが……】

【あっあっあっ】

【ノーネームちゃんもイチコロ】

【やべ、一瞬脈拍飛んだ】

【ああ……ああ……】

 

「変ないたずらしないんだったら、嫌いにならないです。特にるるさん相手に」

 

 

【静】

 

 

「そうそう、静かにしてたら嫌わない」

 

 

【静】

 

 

よし。

やっぱり言うこと聞いてくれた。

 

【草】

【良い子】

【えらい】

【どっちが?】

【決まってるだろ  ノーネームちゃんだよ】

 

【ハルちゃんが偉くないって言うのか!!!】

 

【うん】

【そうだな】

 

【草】

【ああうん、今のはハルちゃんが悪いよねぇ……】

 

「……はぁ……」

「ハルちゃーん……」

 

【悲報・ハルちゃん、こわいものなし】

【だってハルちゃんだし……】

【やっぱりちょっとおかしい幼女だった】

 

【うん、この空気の読めなさは逆に強いねぇ……】

【天然幼女最強説……】

【圧倒的優位から好き勝手する存在……それがハルちゃんだ……】

 

「?」

 

なんかるるさんだけじゃなくてえみさんもリリさんも、パソコン操作してくれてる九島さんも――それ以外のスタッフさんたちも、みんなが突っ伏してる。

 

なんかへにゃへにゃになっている。

なんだか新鮮だね。

 

【きょろきょろハルちゃん】

【その原因が自分だって分かってない】

【だってハルちゃんだし……】

【死屍累々】

 

【ただひとり立つは伝説の幼女、ハルちゃんだけ】

 

【ああ……これが配信事故……】

【こいつ配信事故しかしてないな】

【今さらか?】

【うん】

【お前は今まで何を見てきたんだ】

【草】

 

【全員の矢印がハルちゃんにしか向いてないからこその業前……】

 

【なお天然のため完全に偶然な模様】

【逆にすごくない?】

【何が逆なのかはさっぱりだが、すごいな】

 

みんな疲れてるみたいだけど、これでよし。

 

【そこはかとなくどや顔ハルちゃん】

 

【あのさ、思いついたんだけど】

 

【おいやめろ】

【だから止めろ】

【お願いだからやめて】

【それで何回ひどい目に遭ったと思ってるんだ!】

 

【おねがい、あれからおうちにかえってないの】

 

【かわいそう】

【草】

【おい、ハルちゃんの被害者がここにもいるぞ】

 

【ハルちゃんが最下層から落ちたのとかもさ  もしかしたらハルちゃんが口にした「何か」に反応してたんじゃ? とか思ったり  だからハルちゃんとるるちゃんの配信の両方の会話とかを書き出せば、いろいろわかるんじゃないかなーって】

 

【やめてって言ったでしょ!!】

【なんでお仕事増やすの!!】

【やだ!!! 帰りたい! やだ!!】

【草】

 

【でも確かに、なんなら最初のるるちゃんの件すら、その可能性出て来たよね……】

 

【あのときのハルちゃん、声も出してなかったけど?】

【だからそのときは取り憑いてたるるちゃんの雑談の何かってこと】

【ああ、普通に配信していつも通りにリスナーと冗談とか言い合ってたから……】

 

【ああ……】

【単語とかだけ取ればどうとでもなりますねぇ……】

【悪戯心があればなんとでもできちゃうよね】

【つまり?】

【るるちゃんの今までのいろいろも……?】

 

【繋がっちゃった……?】

【えみままー、たすけてー】

【まーた繋がってる……】

【なぁにこれぇ……(n回目】

 

【もうやだおうちかえる!! かえるのぉ!!!】

【安心しろ、次の配信が終わるまでダンジョンシステム関係は缶詰だぞ☆】

【安心して、パンフ関係もみんなで作り直そ?】

【大丈夫、ダンジョン協会スタッフもだから】

 

【大丈夫大丈夫、霞ヶ関も大臣さんたちまでそうだから】

【平気平気、全ダンジョンの点検作業に比べたら何てことはないよ】

【みんないっしょ、こわくない】

【ひぇっ】

 

「……予定より少し早いですが、本日の雑談配信を終えます……みなさま、本日も有り難うございました……」

 

「ありがとうございました……」

 

ぷつっと途切れる配信。

 

あれ?

こんな終わり方だったっけ?

 

【草】

【えみちゃんめっちゃ疲れてて草】

【でも英断だよね】

【それしかないよねぇ……】

 

「? もうおしまいですか? なんかコメント欄が盛り上がって」

 

「おしまいにしよう。な?」

「あ、はい」

 

そうだね、なんかるるさんも疲れててえみさんも疲れてて九島さんも疲れてる。

 

リリさんは?

 

『やはり――は、ハル様にだけ執着……なら、その前は? いつどのタイミングで対象となる人間を……まさか、あのときから……』

 

……なんか彼女の国の言葉でぶつぶつ早口過ぎて、さすがの謎能力でも聞き取れないから別にいいや。

 

確かに疲れたかもだし、ごはん食べたらお酒呑もーっと。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。