【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~ 作:あずももも
僕は、姉さんたち3人とドラゴン魔王さんたち――るるさんたちにリリさんたちを眺める。
「ですね。どうせやらなきゃいけないことなら、さっさとやっちゃわないとですよね」
「そうそう」
「じゃないとのんびりお風呂に入ってお酒飲めないですよね」
「そうそう」
「隠れっぱなしとかやられっぱなしとか、なんかこう……いらっとしますし」
「そうそ……ん?」
【草】
【悲報・ハルちゃん、イラッとする】
【イラッてしちゃうかー】
【ハルちゃんがそうなるのはかなりやばいね】
【やばい】
【相当やばいな……】
【なるほど 過去の脱走癖とかも考えると、ハルちゃんは行動を束縛される&不意打ちで邪魔される系統が嫌いなのか】
【あー】
【あー】
【マイペースを乱されるのが嫌いか】
【「自由の象徴」って言えば、それっぽいけど……】
【自分の気分で自分の好きなことをしたい 野良猫だな】
【飼い猫じゃないんだよね】
【野良猫ハルちゃんだからな】
【そこそこ好戦的なアルちゃん、逃げ回るくらいならさっさと狙撃したいハルちゃん うん、ぴったりな姉妹だね】
「ていうことで……もうひと踏ん張り、いいです?」
「他ならぬハルの望みと……他ならぬ朕の力、及ばない不始末ゆえ」
「姫様のためなら万年の逃避行でも――万年の戦いでも、お供致します」
おじゃるさんとくっころさんが、うなずく。
「私はもちろん。魔力もそこそこ回復してきたし」
「ん」
「おし、おす」
こくこくこく。
姉さんに2人が、うなずく。
「私たちに、何ができるか分からないけど……でもきっと、私たち人間も……」
髪の毛がしゅんとしているるるさんが、変なことを言っている。
「? るるさんたちは一緒に戦ってくれて、応援してくれるじゃないですか」
確かに、るるさんたち人間は――弱い。
種族としての制限も、多い。
でも、
「一緒に来てくれるだけで……こう、元気出ますよ?」
「……ハルちゃん……!」
だから、ちょっとだけ。
ちょっとだけ恥ずかしいけど、今の流れなら大丈夫そうなことを言って……元気になった髪の毛が、くるりんっとした。
【ぶわっ】
【即答のハルちゃん】
【ハルちゃん……】
【ハルちゃん そういうとこだぞ】
【そうだよ】
【そういうハルちゃんだから、みんなが着いていくんだ】
【女神様も――魔王たちも 配信コメント、見れるんだもんな】
【俺たちの声も、応援に……力になるのか】
【だな】
【なら、力の限り連投しないとな】
【おう】
【ダンジョン潜りですらないけど、応援だけなら任せて】
【戦いには参加できないけど、応援は続けるよ】
【場合によっちゃ、今回のるるちゃんたちみたく局地戦へ助けを求められるかもしれない 装備、着込んで応援するよ】
【それはいいな】
【俺は戦えないから、とりま、今スーパーのバックヤードに着いた分の酒類は奉納するよ 奉納品の争奪戦なら任せとけ】
【草】
【草】
【それ、貢ぎ物の総量は変わらないから意味ないんじゃ……?】
【神々への祈りには、酒 我が国では古事記からの伝統だからな!】
――――――ぐぉん。
空間がねじれていく感覚。
いや、これは。
「転移魔法が……私たちを魔王の本拠地へ連れて行くプロセスが、完了したのか」
「ぼせい」
細長く、どこまでも広がる灰色と紫色でできた筒。
それが、もくもくと晴れていく。
「うむ。朕――そして最初の龍族が産まれし、母なる星……朕の城と巣穴のある、故郷よ」
「私も早く姫様から産まれたいです!」
「ぽっ……」
「ノーネームさん?」
みんなが空を眺める中、ノーネームさんがなぜか下を向いている。
のぞき込むと――なぜかほっぺたがりんごみたいに赤くなっている。
「? 風邪ですか?」
「ふぅ……」
「! 産まれる気配!」
【草】
【草】
【ノーネームちゃんステイ】
【くっころシャラップ】
【悲報・カオス】
【悲報・シリアスちゃん】
【知ってた】
【ノーネームちゃん……お前……】
【やらかした所業的には、ノーネームちゃんってくっころよりもやばいんだよな……ただ静かなだけで……】
【知ってた】
【見てた】
【聞いてた】
【※500階層RTAまではわりとおしゃべりでした】
【くっころの自爆に巻き込まれる危機だったのはともかく……ね……】
【たぶん緊急事態ではあったんだろうけどね……】
【結果的にでも我欲を満たしちゃったノーネームちゃんんんんんんんん】
【ノーネームちゃん!!!!】
【問】
【詳細】
【ダメ】
【?】
【何故】
【ダメ】
【情報開示】
【同期】
【拒否】
【怒】
【悲】
ぴこぴこぴこぴこ。
僕と同じくノーネームさんを眺めていたノームさんの眉が、微妙にへの字になっている。
……なにかあったのかな。
【草】
【コメント欄で問答してて草】
【1人コントみたいだけど2人分か】
【朗報・ノームちゃんは汚染されてない】
【よかった……よかった……】
【なるほど、ノーネームちゃんと同じく配信へ干渉とかできるけどノーネームちゃんの同類ではないと】
【そっくりさんだから魂とか意識まで同期してるかと】
【採用】
【同期】
【YES/NO】
【NO】
【YES/NO?】
【NO!】
【何故】
【要求】
【ピーヒョロ】
【?】
【ガーピー】
【??】
【hello, world】
【????】
【草】
【草】
【ノーネームちゃんのすっとぼけ方が古すぎて草】
【ノーネームちゃん……】
【困惑するノームちゃん】
【そのままの君で居て いやマジで】
【か、かわいいから……】
【ノーネームちゃんがコメント欄だけの時代からの慣れ親しんだ光景だもんね】