【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~   作:あずももも

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815話 【ハルちゃん以外全員が捨てたがるG】

【とりあえず……ハルちゃんは「ハルちゃん」って枠ってことでOK?】

 

【OK】

【てか女神様だし】

【感謝と尊敬はすれこそ、普通の人間の普通のダンジョン配信者ではないな……】

【最推しではあるけど同時に信仰する女神様でもあるんだし】

【ダンジョン以後の世界で明確に生まれた宗教だよな  ゆるふわにも程があるけど】

【なるほど】

 

【各国政府がフォローしてるどころか国連総会の画面で配信垂れ流しなんだぞ? これを殿堂入りという名の除外にしないと普通のダンジョン配信者がかわいそうでしょ?】

 

【それはそう】

【今後の誰も追いつけるはずもない状況だしな】

【追いつけた時点でハルちゃんに近しい「何か」だからな……】

【ひぇっ】

【こわいよー】

 

【500階層ダンジョンRTAまでなら……いや、あの時点ですでにいろいろとバグってたから……】

【あれが人間の所業と思われてた頃からすでに堂々の除外です】

【ダンジョン以後生まれの世代の所業としてもちょっとおかしい認定だったし……】

【草】

 

【地球上のどのダンジョンとも格の違う本場の戦いにメイン戦力として参加できてるハルちゃんと普通の地球人を比べないでください】

 

どぉん、どぉん。

 

真っ暗な空が、何度目かに細長い太陽に照らされる。

その光景は綺麗だし頼もしいし、みんなで見上げるだけしかないんだけども。

 

「………………………………」

 

けども。

 

……これだけ人が居るんだから、誰かくっころさんを起こすか抱きかかえるかしてくれないの?

 

なんでみんな僕たちを見てるだけなの?

 

なんで?

 

なんでみんな……あ、るるさん。

 

………………………………。

 

や、手を振ってるだけじゃなくって……あ、えみさんが鼻血吹き出して倒れてる。

九島さんも、なぜか手で顔を覆ってる。

 

「    」

 

くっころさんは、いつまで経っても起きる気配はない。

みんなは、いつまで経っても助けてくれる気配はない。

 

「………………………………」

 

……なんで?

 

「ふふっ……いいね。人間形態も楽しみだけど、あのサイズのドラゴンの形態をしている彼女との再戦を思うと、腕が疼くね」

 

「そんなことより、姉さん」

「大切なことだよ?」

 

【草】

【姉妹間での熱量の差よ】

【ハルちゃんはクールっ子だからね】

 

【ハルちゃん「普通に狙撃して勝てば楽なんじゃ?」】

【アルちゃん様「正々堂々と何時間でも殴り愛だ!」】

 

【草】

【同じ顔をした姉妹でもここまで差が出るんだね】

【こういうところは人間を作った上位種族って分かるね】

【分かりたくなかったなぁ……(下位存在の人類】

【え、興奮しない? 私のこの感情も衝動も、全部神様たちが感じてるって思うと】

【うわぁ……】

【もうやだこんな人類】

 

僕は、姉さんをじっと見つめて言う。

 

「いい加減、このくっころさん、なんとかしてください」

 

かくかく。

 

体を揺らすと人形みたいに揺れる、くっころさんの頭。

元はドラゴンさんだから多少揺らしたってへっちゃらなんだろうけども。

 

「羽で引っ叩けば吹っ飛ばせるでしょ? この子が来たときみたいに」

「いや、さすがにそれはかわいそうじゃ……?」

 

あれは緊急回避っていうか、目の前に突然虫が飛んできたときみたいな反射だったから……ねぇ?

 

「まだ悪いことしてませんし」

 

「する前に処分した方がいいんじゃないかな」

 

「してないですよ?」

「力は貸すよ?」

 

だめだ、話が通じない。

なぜかは分からないけど、姉さんはくっころさんが好きじゃないんだ。

 

【草】

【くっころの扱いよ】

【まぁ、そうなるな】

【ハルちゃんの塩対応っぷりとか、くっころの変態っぷりを見ちゃったらねぇ……】

【お姉ちゃんとしては本気で心配してるんだろうしな】

 

【あ、カメラが戻ったら……ハルちゃんの脚が】

 

【あっ……】

【ぷるぷるしてて草】

【ちょっと負けてきてたのね……】

【背中も反ってきてるぞ】

【ハルちゃん、背筋強いね】

【メイン武器は銃だけど弓とスリングショットも使いこなしてるからね】

【草】

 

【この中でいちばん小さいの、ハルちゃんだからねぇ】

【単純に体格差で押されてるな】

【かわいい】

【さすがに早く引っぺがしてあげよう……?】

 

「ん」

「おもい」

 

ふと、軽くなる感覚。

 

あったかくて柔らかくてしっとりしてたのがなくなってひんやりした空気を肌で感じた僕は……ぱたぱたと黒い羽で飛びながらくっころさんを持ち上げてくれているノーネームさんたちを発見した。

 

「ありがとうございます」

 

「とうき?」

「する?」

 

……なのに、そのままおじゃるさんを抱えて割れた天井の方へ行こうとしている。

 

「や、だめですよ」

 

「むぅ」

「いいきかい」

 

「いやいや、くっころさんが味方連れてきてくれてるんですから」

 

なぜかノーネームさんはくっころさんを捨てたいらしい。

 

……いやまぁ、くっころさんもドラゴンさんだし、外にぺいって捨てても気がついたらドラゴンに変身して無事で戻ってくるとは思うけども。

 

これまでもさんざん引っ叩いても引っ叩いてもへっちゃらな顔で戻ってきてたし、人間の女の子に変身したらしたで引っ叩いたらたぶん相当喜ぶだけだろうけども、さすがに今捨てちゃうのは悪いでしょ。

 

「そっと置いたげてください。かわいそうなので」

 

「「む……」」

 

【いけ】

【今しかないぞ、行くんだノーネームちゃんノームちゃん】

【投棄するんだ】

【しょせんはG……またいつやらかすか分からないからな】

【ついでにGスプレーで弱らせよう】

 

【草】

【草】

 

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