【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~ 作:あずももも
「あの……えっと……か、艦隊司令……さん……?」
「呼び方は何でも構わないけど、君たち政治家の方が立場は上だから普通にしてくれたら……それで?」
「あ、はい……え、ええと……」
――ハルの印象としては「展望デッキ」だった空間。
その中心付近から入り口へ戻ってきた銀髪の少女へ、青い顔をしたキャシーが言葉を選べずにうろたえながらも……なんとか絞り出す。
「今、ハル様が途中で……『転移魔法じゃない何か』で、消えましたよね……? 『台座』まで遠いのに……というかまだ、起動してなかったんじゃ……」
「ああ、うん。やはり神族の権能――固有魔法は人知を超えているね。ま、大丈夫だろう。何しろ――――――」
ハルが消失したあたりの空間を眺めながら、眠そうな目をする少女は言う。
「この作戦そのものが、神族の助力あってのもの。過去から連れ戻した彼女も含めて、ね。……僕たち人類は、まだまだ神様におんぶ抱っこのままなんだ。僕たちは――いつになったら、大人になれるんだろうね?」
◇
「んー」
わきわき。
見慣れた小さな手のひらに、5本の指がわきわき。
【 】
【エッ】
【エッ……!】
【オテテ】
【●REC】
【ふぅ……】
「んー」
ぐるんぐるん。
首と肩を、ゆっくりとぐりんぐりん。
【うなじ】
【わき】
【みみ】
【さこつ】
【フゥ……】
【∑88888888】
【lol】
新入社員時代までは気にならなかったけども『これが中年への入り口ってやつか』って妙に感動した、首を回すと痛くなったり腕を上げるだけで肩から音が出るようになった、あの成年男性としての感覚を思い出す。
でもやっぱり、この幼い体はいろいろと柔らかくって、首回りも肩周りも実に快適だ。
「んー?」
前に大きくしゃがんで、足の親指と手の親指をタッチ。
【おしり】
【おしり】
【ふともも】
【ふくらはぎ】
【あしくび】
【うなじ】
「んー」
その反対に大きく反って……あ、これ、やろうと思えばたぶんブリッジできる。
【エッッッッッ】
【ふぅ……】
【さこつ】
【わき】
【にのうで】
【おへそ】
【そけいぶ】
【♥♥♥♥♥♥】
【イイネ*∞】
【おっぱい】
【おっぱい】
【無】
【↑怒】
【無=神】
【cause:神族?】
【アハハ】
【ミーン】
【種族ジョーク】
【コメント欄参照 ムズカシイ】
【コメント欄、掲示板……人間 高度過】
「……やっぱ、なんともないですね」
「ん」
いろいろ調べたけども、やっぱり幼女になってからの僕の体はなんにも変わっていない。
や、ここに迷い込んだときはノーネームさんが変に心配してたから。
だから体を動かして回って、平気だってアピールでもあるんだ。
「で」
【!?】
【 】
【 ミ゜ 】
【アアア! アアアアア!】
【推認知】
【NG】
【多幸】
【わかる】
【フゥ……】
ぴこぴこぴこぴこ、わらわらわらわら。
僕が動くのに合わせて近づいてきたり張りついてきたりしてきていた、たくさんのお人形さんなノーネームさんたち。
彼女たちはちょっとおもしろくって、僕が見た場所の付近からは慌てて逃げ回るんだ。
………………………………。
色合いとかサイズとか的に、なんかこう、じめっとした日の地面をのぞき込んでうじゃうじゃいろんなのが居たときみたいな……いや、やめとこう、さすがにノーネームさんに悪いもんね。
「ここ……どこです?」
「へや」
部屋らしい。
「誰の?」
「ん」
「ノーネームさんのですか」
「ん」
「へー」
どうやらここは、ノーネームさんの自室らしい。
「勝手に入っちゃって、怒ってません?」
「しゅきぃ……」
怒ってないらしい。
ノーネームさん、よく今みたいなため息つくよね。
でも『しゅーきい』って、なんだろう。
ノーネームさんの鳴き声的なものって普段は気にしないけども、なんだか気になるんだ。
「でも僕、なんでノーネームさんの部屋に入っちゃったんだろ。えーっと、確か……」
僕は、ここへ来る前のことを考えてみる。
………………………………。
「?」
【記憶欠落?】
【精査開始】
【終了】
【0%】
【all clear】
【……ヘッチャラ?】
【ウン】
【なんで?】
【???????】
【ハルしゅきしゅきしゅきしゅき】
【アーン】
【至goddess…】
「……そういえば、この小さなノーネームさんたちって」
【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】【!?】
ざざっ。
一面に、ぴこっと『!?』の吹き出しを浮かべながらすごい勢いで――見回した瞬間に吹っ飛んでいく小さいノーネームさんたち。
………………………………。
「……ノーネームさーん」
【!?】
【ミャアアアアアアアア】
【接近!? 何故!?】
【ニ゛ィィィィィィィィ】
【我生涯一片悔無】
ぴこぴこぴこぴこわらわらわらわら。
僕が1歩進むと、何歩分も。
僕が右を見ると、右から。
僕が目で見て動くだけで、まるで綿ぼこりが巻き上がるようにミニサイズノーネームさんたちが逃げ惑う。
………………………………。
これ……ちょっと、おもしろいかも。
改めての告知です。
書籍版ハルちゃん3巻発売と同時に、コミカライズスタートです。
今と1ミリも変わらないメンタルなハルちゃんを、様々な形でお楽しみいただけるようになりました。
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