仮面ライダーガッチャード&賢者の孫   作:仮面大佐

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カウント・ザ・ケミー
現在、それぞれが所持しているケミーカードは。

カケル=パラケルス
ホッパー1、スチームライナー、ゴルドダッシュ、スマホーン、スケボーズ、アッパレブシドー、レスラーG、アントルーパー、カマンティス、ヴェノムダケ、ディープマリナー、ピカホタル、メカニッカニ、ゴリラセンセイ、スパイクル、サスケマル、エナジール、ドッキリマジーン、オドリッパ、バーニングネロ、ホークスター、グレイトンボ、テレヴィ、バクオンゼミ、ミテミラー、スタッグバイン、ライデンジ

ヴァルバラド
マッドウィール、ガッツショベル、???????

クリア=テンフェクト
ビートルクス、クロスウィザード、エクシードファイター

プレデター
ベルゼイーター


第15話 訓練と騒動

 賢者マーリン、導師メリダ、医神ヴァンの3人も、特訓に付き合う事になった。

 

 そしてその翌日───



 

シン「えっ?温泉の中に変なのが居た?」


シシリー「はい。すぐに逃げてしまったんですが、確かに何かが居たんです。」

 

 

 シンはシシリーから奇妙な話を聞かされていた。
 

 シシリー曰く、風呂に入っていると、何か変な生命体が居るのに気づいたそうだ。

 その生命体はすぐにどこかに退散したため、怪我こそしなかったものの、あまりにも突然過ぎる事態に大層驚いたそうな。



 

シシリー「それで、その後代官達から話を聞いたんですが、ここ最近、このクロード領で謎の魔物が現れていると色々と問い合わせがありまして………………。」


シン「なるほど…………確かに怪しいな。」


シシリー「……………それで、私はその件を調べようと思っていまして。」


シン「えっ?シシリーが?」



 

 シンはシシリーの話を聞き、正体不明の魔物について頭に浮かべながらそう返すが、突然シシリーからの思ってもみない言葉に思わずそう反応する。



 

シシリー「はい。この街は、私にとっても大切な場所なんです。だからこそ、この件は調べたいと思いまして。」


シン「そっか……………じゃあ俺も手伝うよ。」


シシリー「シン君もですか?」


シン「ああ。シシリーだけで探すのは困難だろ?だったら、俺も手伝うよ。」


シシリー「シン君……………!ありがとうございます!」

 

 

 シシリーのほんの少しの言動から、クロード領への熱い思いを強く感じ取ったシン。

 彼女のその勇気と優しさに溢れた行動を手助けしようとするシンの言葉に、シシリーは嬉しそうに礼を言った。



 

カケル「───何の話だ?」

 

 

 すると、そこにカケル、エレナ、クリアの3人がやってくる。



 

シン「お前ら……………いつのまに?」


カケル「いや、さっき来たばっかりだよ。」


クリア「二人とも遅いから様子を見に行ってたら、随分と盛り上がってたわね。」


エレナ「確かにね。まるで物語みたい。それでシシリー、いったい何の話なの?」


シシリー「えーっと、実はですね………………。」

 

 

 エレナがそう聞くと、シシリーは先ほどシンに説明した話を3人にもする。



 

シン「そういう訳で、俺とシシリーは、その謎の魔物の調査をしようと思ってな。」


エレナ「なるほどね。それにしても変な魔物ね。襲い掛かったりしないで逃げるなんて。それにどこから入って来たのかしら?」


カケル「さぁな。まぁ、少なくとも無視していいことじゃ無いしな。それじゃあ、シンとシシリーはそれが終わったら合流という形で…………。」


クリア「ちょっと良いかしら?」

 

 

 シシリーとシンの説明に全員納得し、カケルがそう言って集合場所に向かおうとしたが、突然クリアが待ったをかける。



 

クリア「その調査、私も参加しても良い?」


カケル「クリアも?何で?」


クリア「面白そうだからよ。それに、シンを放っておくと、変な事をやらかしそうだし。」


シン「お前………………俺の事を何だと思ってんだよ。」

 

 

 シンはクリアの言葉に不満そうにしながらジト目でクリアの方を見つめ、そんなシンの視線に、クリアがまるで気にしてないように無視を貫いている。

 その状況にカケルとエレナ、シシリーの三人は苦笑いを浮かべていた。

 



カケル「そ、それじゃあ……………シン達はその調査に行く訳だな。分かった。マーリン様達にはちゃんと伝えておくよ。だがあまり時間をかけ過ぎるなよ。」


シン「あぁ、悪いな。」


シシリー「お願いしますね。」


クリア「それじゃあ後でね。」

 

 

 このなんとも言えない流れを断ち切るようにカケルがそう言うと、シン、シシリーの二人はクリアを連れて調査へと向かい、カケルとエレナは、オーグ達の集まっている場所へと向かうのだった。

 



オーグ「………………なるほどな。シンとクロードは、クリアを連れて、謎の魔物の調査へと向かったか。」


マリア「そういえば、クロード領でそんな噂があるって聞いたわね……………。」


リン「謎の魔物………気になる!」


トール「しかし、いったいどこから紛れ込んだのでしょうかね?魔物は目立ちますし、すぐ人間に襲い掛かったりするので分かると思うのですが……………。」

 

 

 シン達と別れ、魔法の訓練に使われる荒野に到着したカケルとエレナ。

 そこに集まっていたオーグ達はカケルからの知らせを聞いて、訓練開始前というのもあってか、未知の魔物に興味を持った各々がそんな風に話していた。



 

トニー「そもそも本当に魔物なのかな?カケル、もしかしてケミーだったりしない?」


カケル「その可能性はなくは無いが………温泉を好むケミーって居たっけなぁ?」


エレナ「もしかしたら始祖様じゃない錬金術師が作ったケミーとか?」


カケル「…………有り得なくはないな。だとしても何のために産み出したんだ?」

 

 

 トニーやエレナの発言から、カケルはプレデターのことを思い出し、何かしらの関係があるのかと疑うも、プレデターの纏う雰囲気やタブー属性のケミーの内容、そしてその魔物の行動が今回の事件とあまり噛み合わない。



 

マーリン「謎の魔物か、何かの予兆でなければよいが……………。」


メリダ「そうだねぇ。………まあ、クリアがお目付役になっているんだ。大丈夫な筈さ。」


ヴァン「あぁ、それにいざとなれば、ワシらも調査に協力すればいい。もしかしたらケミーかもしれんしな。」


マーリン「………それもそうじゃな。それじゃあお前達!魔物の話はそこまでにして、早速訓練を始めるとしよう!」


一同「よろしくお願いします!」

 

 

 魔物の話に夢中になっていたがすぐに訓練の開始の時間となり、マーリンの掛け声と共に、カケル達はすぐに切り替えて訓練を始めるのだった。


 一方、シン達は。



 

シン「それじゃあ……………調査するけど、まずはどこから行く?」


クリア「ねえ、シシリー。そもそもその魔物って、主にどこで目撃されているの?」


シシリー「ええっと……………話を聞く限り、温泉宿で目撃されているみたいです。」

 

 

 シンがそう言う中、クリアはシシリーにそう聞き、シシリーは答える。


 それを聞いたクリアは。



 

クリア「なら決まりね。その魔物が目撃された温泉宿を巡って、情報収集をしましょう。そうすれば、どこで現れるのかというのが、見当がつきそうだしね。」


シン「なるほどな。なら、別れた方がいいのかな?その方が情報が集まりそうだし。」


シシリー「ええっ!?そ、そうですよね………………。」

 



 クリアはそんな風に言う。
 

 それを聞いたシンがそう言うと、シシリーはショックを受ける。


 クリアはため息を吐きつつ、口を開く。

 



クリア「……………まあ、その方が効率は良いんだけど、今回は皆で行くわよ。」


シン「何で?」


クリア「何でって……………。忘れたの?あなたは英雄だって言われてるのよ?1人で歩いていたら、女子に囲まれて、情報収集どころじゃ無くなるでしょ?」


シン「あっ、それもそっか……………。」


クリア「……………それに、シシリーを放っておくの?あなた、シシリーの事が気になるんでしょ?」


シン「お、おまっ……………!?」

 

 

 クリアはシンの耳元でそんな風に呟くと、シンは顔を赤くする。
 

 それを見たシシリーは、首を傾げながら…………。



 

シシリー「二人とも、どうしたんですか?」


シン「な、な、何でもないよ!ほら、早く行こうぜ!あんまり時間かけてると、ばあちゃんに怒られそうだからな!!」


シシリー「そ、そうですね!早速行きましょうか!」



 

 シシリーがそう聞くと、シンは顔を赤くしつつ、早口でそう言いながら移動し、シシリーもついて行く。



 

クリア「………………ヘタレね。」

 

 

 その様子を見ていたクリアは呆れながら小声でそう呟くが、シンとシシリーにはまるで聞こえていなかった。
 

 一方、カケル達の方はというと。



 

マーリン「それでは、魔力制御の訓練を始めるぞ。皆、魔力を集めて。」


一同「はい!」

 

 

 マーリンがそう言うと、皆が魔力制御を始める。
 

 ちなみに、カケルはマーリンのサポートに回っており、マーリンと共に指導していた。



 

マーリン「ユリウス君。魔力が乱れておるよ。」


ユリウス「わ、分かったでござる!」


カケル「トニーも、もう少し集めてみようか。」


トニー「あ、ああ!」

 

 

 マーリンとカケルは、他の人たちの魔力制御を見極めていた。



 

エレナ「…………。」


カケル「エレナ?魔力が乱れてるぞ?」


エレナ「え!?えぇ……こんな感じかしら?」


カケル「うん、そんな感じ。それじゃあもう少し魔力量を上げてみよう。エレナならまだまだいけるよ。」


エレナ(もしかしてそれぞれが集められる魔力の量を見極めているの………………?)

 

 

 カケルは各々が集められる魔力の量の限界の見極めを、マーリンと遜色ないほど的確に見極めており、それに対してエレナは自分とほぼ同い年にも関わらずこれほどの芸当が出来るカケルに驚きを隠せなかった。

 


セブンティア「────……………それで、あの話はどうなっているんですか?」


オーグ「ああ、それに関してはもうすぐだ。心配いらん。」


セブンティア「そうですか。なら安心です。」


ギレーヌ「……………あの二人、いったい何について話してるのでしょうか?」

 

 

 そんな中、皆とは少し離れたところ。

 そこでセブンティアはオーグと共に魔力制御の訓練の傍らで何かを話しており、セブンティアとオーグがそんな会話をしている中、その様子を見ていたギレーヌは、何のことだかさっぱり分からないまま、魔力を制御しながら首を傾げるのだった。
 

 このようにカケル達が各々訓練に励んでいる中───


 

クリア「………………つまり、その謎の魔物は、人が何人か来た後に、現れるという事ですか?」


オーナー「ああ。人が居ない時には出ないんだけど、何故か人がしばらくお風呂に入ってからその謎の魔物が出たってよく言われるんだよ。いったい何が目的なんだか…………?」


シシリー「そうですか………………。」


シン「本当だったのか……………。」

 

 

 シン達は温泉宿でクリアが中心となって情報収集を行なっており、それからしばらくして、聞き込みを続けていたシン達は、一度情報を整理する事にした。
 

 


クリア「……………それじゃあ、これまでに集まった情報を整理するわよ。その謎の魔物は、基本的に温泉がある宿に現れて、人が風呂に入ってしばらくしてから現れる。」


シン「そうだな。となると、夜になるまでは現れなさそうだよな……………。」


シシリー「どうしましょうか……………?」

 

 

 三人はこれまでに集めた情報で、ある程度は魔物の行動パターンは結論づけていた。
 

 だが、あまりそれにかかりっきりになると、合宿の本来の目的であるレベルアップが出来なくなってしまう。

 



子供「ねぇ、本当にあの変な魔物がいたの?」


子供「間違いないって!俺たち、あの秘湯ではっきり見たんだ!あの最近出てくるって噂の魔物!」


クリア達「っ!?」

 

 

 それについてどうすれば悩んでいると、そんな子供の声が聞こえてきて、クリア達は思わずその子供達を見る。

 

 

子供「多分、昼のうちはあそこを隠れ家にしてるんだ!間違い無いよ!」


子供「ああ!だから大人達がのんびりしてる間に、俺たちがあの変な魔物を捕まえちまおうぜ!」

 

 

 そんな子供達の会話に、クリア達は顔を見合わせる。



 

シン「………秘湯?ここにそんなのがあるのか?」


シシリー「は、はい。この街には、知る人ぞ知る秘湯があるんです。確かにあそこなら普段はあまり人が来ないし、あの魔物の大きさなら隠れやすい場所だと思います。」


クリア「なるほどね……………。じゃああの子供達にも聞き込みをやりましょう。」


シン「確かに行ってそうだもんな。それに、もしあの子達に何かあったら大変だし。」

 

 

 今までの情報だけでなく子供達の会話の内容とシシリーの情報が合わさり、三人は彼らに聞けば事件解決に繋がると確信し、子供達にも聞き込みを行なっていくのだった。

 そんな中、カケル達はというと。



 

カケル「それじゃあ、今から基本的な錬金術に護身術を教えようかなと思う。」

 

 

 カケルがそう言うと、周囲がざわめき出す。



 

ユリウス「錬金術に護身術……………でござるか。」


オーグ「カケル、護身術は分かるが何故錬金術を?そこまでする必要があるのか?」


カケル「何故って……………そりゃあ、今後に備えてだ。シュトロームには配下が居るが、一筋縄ではいかないと思うからな。念には念をって奴だよ。」

 

 

 オーグの質問に対してカケルはそう答える。
 

 カケルは究極魔法研究会の中で唯一、シュトロームの配下の魔人と接敵しており、その際に配下達を一目見ただけで強敵と判断した。

 そして、明らかにこちらの味方ではないプレデターの存在もいることもあり、オーグ達にも錬金術を教えて手札を増やすことになったのだ。



 

オーグ「ふむ………なるほど。一理あるな。」


リン「遂にわたしにも錬金術が…………!」


マリア「でもカケル、本当に私達にもできるの?錬金術って選ばれた人間にしか使えないとか、魔法以上に習得が難しいとかよく聞くけど…………。」


カケル「大丈夫大丈夫。魔法と同じで、一度慣れればある程度は出来るようになるからさ。それに、俺や爺ちゃん、そしてエレナも教えるからさ。」


トール「まぁ、確かにカケル殿やヴァン様がいるのなら……………。」


アリス「それにエレナもちゃんと使えるもんね!」


エレナ「えぇ、もちろん。」

 

 

 やはり未知の技術である錬金術を学べるということで皆どこか浮き足立っており、本当に自分達にも出来るのかどうか疑っている様子もちらほら見えていたが、カケルがそう言うと、皆はすぐに納得していった。



 

ヴァン「よーし、皆んなが納得したところで始めるぞ。わしら錬金術師は、このアルケミストリングを媒介として用いて、錬金術を行使するのじゃ。」

 

 

 特訓の前に錬金術についての説明が始まり、そう言ってヴァンは自分のアルケミストリングをオーグ達に見せる。

 ちなみに指導役に関しては錬金術はヴァンが中心になり、カケルとエレナがそのサポートを行うが、護身術に関してはカケルが主に行うことになっている。

 



アリス「へぇ……………じゃあ、これを使えば、色んな物を生み出せるの!?」


カケル「それは無理。簡単に無から有は生み出せないからな。あくまで、その場にある物を変化させたり、擬似的な生命力を与える事が出来る事だな。こんな風に───………万物はこれなる一者の改造として生まれうく。」

 

 

 アリスはそう叫ぶ。
 

 カケルはそう言いながら、錬金術を発動する。
 

 すると、近くに置いてあった人形が動き出す。



 

トニー「に、人形が動いた!?」


ユーリ「嘘ぉ!?」


カケル「簡単な原理さ。その人形に仮初の命を吹き込んだ。だから動いたんだ。」


ヴァン「その通り。錬金術は一見難しそうに思えるが、仕組みを理解すれば、誰にも使えるんじゃ。そこに関しては魔法に通ずるところがあるかもしれんな。」


マーク「これが錬金術…………凄いっすね……………。」


オリビア「ええ……………。」


リン「それじゃあ、ウォルフォード君のゲートみたいな感じにも出来るの!?」


エレナ「……………それは可能だけど、やめた方がいい。」

 

 

 カケルの錬金術を見て、皆驚愕したり感心したりする中、リンは目を輝かせながらそう質問するが、突然エレナがリンの疑問に対してそう肯定すると同時に止めようとする。



 

リン「えっ?何で?」


エレナ「…………空間の再錬成は、禁じられているからよ。」


マリア「空間の再錬成……………?それに禁じられているって?」


ヴァン「その通り。錬金術にも使用が禁じられた術が多数存在しておる。その一つが空間の再錬成じゃ。空間の再錬成による転移や歪曲は、術師本人の体が崩壊しかねない。だから禁術として定められているのじゃ。」


アリス「ほ、崩壊…………!?」

 

 

 リンが首を傾げながら言うと、エレナがそう答え、ヴァンがそれに対して補足する。

 その危険性を聞いてその状況を想像したのか皆、顔が青ざめていた。 

 



カケル「まあ、要するに。使い方を誤ると、身を滅ぼすという事だ。もちろんそうならない様に、俺達がしっかり教えていくからな。」


オーグ「あ、ああ。それじゃあよろしく頼む、カケル。」


カケル「あぁ、任せとけ。」


ヴァン「よーし、それじゃあ特訓開始じゃぁ!」

 

 

 こうして、錬金術と護身術の特訓が始まったのだった。


 一方シン達は───



 

クリア「……………それじゃあ、その秘湯に謎の魔物が居たのね?」


子供「うん!僕たちに気づくと逃げたけど、多分、よくあそこに来ると思うんだ!」


シン「なるほどな……………。」


シシリー「でも、危ないから、お姉ちゃん達が見てくるからね。」


子供達「うん!」

 

 

 先程の子供達にクリアとシシリーが主体となって聞き込みをしており、子供の素直さ故か特に揉めることなく、今までで一番有益な情報が手に入ったのだった。



 

子供「あ、でも捕まえたら俺たちにも見せてよ!」


シシリー「うーん………それじゃあ危なくないって分かったら見せてあげるね?」


子供「ほんと!?ありがとうお姉ちゃん!」


子供「それじゃあまた後でねー!」

 

 

 そう言って素直に帰っていく子供達を見送る中、シンはどういうわけか不機嫌気味な表情を浮かべていた。



 

クリア「どうしたのよ、そんなに不機嫌な顔をして。」


シン「別に……………。」


クリア「まったく、子供の戯れじゃない。気にしない、気にしない。」


シン「だから気にしてないって…………。」


クリア「ふーん、まぁそういことにしといてあげる。」

 

 

 クリアがそう指摘すると、シンはそう言って否定するが、明らかに納得のいってない表情に加えて分かりやすく雰囲気を出しており、その様子にクリアはニヤニヤしながらそう返す。



 

シシリー「シン君?どうしました?」


シン「な、何でもないよ!それじゃあ、早速その秘湯に行ってみようぜ!」


シシリー「そうですね!」


クリア「……………チョロいわね。」

 

 

 シシリーがそう聞くと、シンは誤魔化す様にそう言い、シシリーもついて行く。

 カケルとシシリーの様子を見てクリアはそんな風に呟いていた。



 

ヴァン「ハイ!それじゃあそろそろ休憩にしようか!休む時はしっかりと休む!これこそ人生において一番重要なことじゃからな!」

 

 

 一方、錬金術や護身術などの特訓は、少し休憩を取る事にした。



 

アリス「ふい〜やっと休憩…………。」


リン「私が錬金術を使えるようになるなんて………夢みたい!」


マーク「ホントっすねぇ……ちょっと前までは錬金術なんて御伽話だと思ってたのに、今じゃそれを自分が使うなんて思ってもみなかったっすよ。」

ユリウス「しかし拙者は皆ほどうまくいかないでござる。やはり拙者は錬金術よりも護身術の方が向いてるでござる。」


カケル「でもほんとみんなの飲み込みが早いな。ちょっと教えただけでだいたい出来るようになるんだからすごいよ。」


オーグ「お前ほどではないけどな。それに、お前やヴァン様、そしてエレナの教え方が良かったのもある。」


アリス「ほんと、すごい分かりやすかったよねー!」


トール「ええ、エレナさんの教え方もとても丁寧で…………。」

 

 

 休憩の時間となり、皆そんな風に談笑している中、エレナは一人離れたところでカケルのことをじっと見つめていた。
 

  エレナが休んでいる中、ヴァンが話しかける。

 



ヴァン「どうしたのじゃエレナ?そんな風に黄昏て。」


エレナ「ヴァン様……………その……………。」


ヴァン「カケルの事か?」

 

 

 ヴァンが話しかけると、エレナは反応して、ヴァンはそう言う。
 

 すると、エレナは頷きながら口を開く。



 

エレナ「カケルは、本当に色んな事を出来ていた。魔力制御もそうだし、錬金術に護身術という名の格闘術もそう。」


ヴァン「まあ、アイツは色々出来るからな。」

 

 

 エレナはそんなふうに言うと、ヴァンは苦笑気味にそう言う。
 

 すると、ヴァンは真面目な表情で言う。



 

ヴァン「じゃがな、カケルは決して最初から出来ていたわけじゃないぞ。」


エレナ「…………………。」


ヴァン「そりゃあ、ミッシェルやワシらも教えたとはいえ、最初の頃は皆のように苦戦してばかりで、上手くいかないことばかりじゃった。だがあいつはそれでも腐ることなく鍛錬を続けた。ワシらの指導を受けている時だけでなく、誰も見ていないところでも黙々と反復練習を重ね、ワシらが教えたことを吸収して自分の力にしただけでなく、更に昇華させていった。」

 

 

 ヴァンはカケルの昔話を話し出す。

 その話を聞いてエレナはヴァンの顔を見ていると、その顔は懐かしそうにしているだけでなく、どこか誇らしげに見えていた。



 

ヴァン「………ワシが思うに、カケルが真に優れているところは、何事にも全力で取り組むだけでなく、自分にとって最善の方法を探求し、それを継続していくことだと思っておる。あやつは天才というよりも、天性の努力家と呼ぶのか正しいのかもしれんな。」


エレナ「……………私、この後、カケルに謝ろうかなと思います。変な風に言っちゃった事を。」


ヴァン「そうか、それが良いじゃろう。」

 

 

 話を聞き終え、少し思案した後、エレナのそんな決意に、ヴァンは優しそうに同意するのだった。
 

 一方シン達は───



 

シン「この先なんだよな?」


シシリー「はい。この先に、クロード領の人なら、誰もが知っている秘湯があるんです。」


クリア「……………それは、秘湯と言って良いのかはいまいち分からないわね。」


シシリー「ま、まぁ他の土地から来た人にはあまり知られてないので…………………。」


シン(なんか秘湯って言うよりかは地元の穴場みたいな感じだな……………。)


クリア(多分穴場よりも秘湯の方が響きがいいからそうしてるんでしょうね……………。)

 

 

 現在三人は、シシリーの案内の下、現状ではあの謎の魔物が最も現れやすいポイントと考えられるクロード領の知る人ぞ知る秘湯までの道を進んでおり、シシリーが語った秘湯の少々ツッコミどころのある話にクリアとシンの二人はそれぞれツッコミを入れていた。
 

 そしてしばらく歩いていると、その秘湯に到着した。



 

クリア「で、ここが、その秘湯なの?」


シシリー「はい。ここなら、その謎の魔物も出てくるとは思うんですが……………。」


シン「そうだな…………あ、あれじゃないか?」

 

 

 クリアとシシリーがそう話す中、シンはそう言って、指を指す。
 

 その先には───



 

???「プユ〜…………。」


シシリー「何でしょうか、あれ…………?泥?にしては綺麗な色ですけど…………」

 

 

 透き通るような白色に、ジェル状の身体を持ったバスケットボール程の大きさの魔物がおり、秘湯の中を悠々と浮かんでいた。

 そんな不思議な状況に戸惑うシシリーだが、一方でシンとクリアは別の意味で戸惑っていた。

 



シン「なあ、アレって……………。」


クリア「まごう事なきスライムね……………。」

 

 

 2人は小声でそう話す。
 

 それはまさに二人が前世のテレビゲームなどでよく見かけ、ファンタジー物の作品を知っている者なら誰でも知っていると言わしめるほど有名なモンスター、スライムと言える存在だった。



 

シン「なあ、スライムなんて、この世界に居たか?」


クリア「知らないわよ。この世界にスライムなんて、見た事ないし…………そもそも御伽噺ですら見たことないし。」


シン「だよなぁ…………………いったいどうなってんだ?」

 

 

 基本的にこの世界の魔物と呼べる存在は前世でもよく見たような動物が偶発的に変化したものがほとんどであり、スライムのようなゲームに出てくるようなモンスターは御伽話にしか出てこない。


 仮面ライダーやケミーのような、本来ならここに存在するはずのない前世の産物がまた現れたことに、2人は戸惑いを隠せなかった。



 

シシリー「二人とも、どうかしましたか?」


シン「い、いや、何でもない!」


クリア「そ、そう!あの魔物をどうやって捕獲するのかを話してたのよ!」


シン「なんか呑気に泳いでるだけっぽいし、チャンスだと思ってな!」


シシリー「確かにそうですね。……………でもなんでしょう。ただ泳いでるというより、何かを取り込んでいるような……………?」

 

 

 シシリーがそう聞くと、2人はそう答える。
 

 すると、シシリーは何かに気づく。
 

 それを聞くと、シン達もスライムの方を見る。



 

シン「何だあれ?垢か?」


クリア「もしかして………………あいつ、垢を食べてるの?」


シシリー「垢を食べるんですか……………?いったい何故…………?」


クリア「……………だとしたら、人を襲わないのも、夜にしか出現しないのも納得がいくわね。」

 

 

 スライムは、温泉に浮いていた垢を吸い取っており、それを見たシンとシシリーが首を傾げる中、クリアはスライムの奇妙な行動に対して何かに気付いたようにそう言った。
 


 

シシリー「ど、どういう事ですか?」


クリア「あの魔物は、あの垢が人から出てるのを理解していると思う。だからこそ、人が温泉に入る夜にしか出現しないし、人を襲わないのよ。」


シシリー「な、なるほど…………。」


シン「で、どうする?捕まえるにしても……………。」


クリア「そうね……………あの軟体の姿だと、捕まえるのは至難の業ね。話を聞く限り、逃げ足も速いみたいだし。」

 

 

 クリアの推理に二人は納得し、シンがスライムを見てそう言うが、クリアの言う通り見るからにツルツルかつ文字通り掴みどころのなさそうなスライムを捕まえるのは至難の業。

 スライムもいつまでもここにいる訳ではなく、垢を取り終えればここから去ってしまう可能性も考えられるだろう。

 



シン「………なら、防御魔法を応用して、隙のない結界を生み出す感じにしようか?」


シシリー「そんな事も出来るんですか!?」


シン「まあね。見ててくれ。」

 

 

 クリアはシンの言葉を聞くと、そう言う。
 

 すると、シンはそう言い、シシリーが驚く中、シンはこっそりと光学迷彩の魔法を使って、足音を立てずにひっそりと近寄っていく。
 

 姿が見えないのもあり、スライムは、まだシンが近くにいることに気づいていない様子だった。



 

スライム「プユ〜……………プユ〜……………。」


シン「よし、良いぞ……………今だ!」


スライム「プユっ!?」

 

 

 その隙を見計らい、シンはスライムの周りに結界を施す。



 

シン「よっしゃ!」


クリア「捕獲したわね!」


シシリー「すごい…………防御魔法にこんな使い方があったなんて……………。」

 

 

 そして結界に阻まれたことで身動きが取れなくなったスライムをそのまま捕獲。

 離れたところで見ていた二人は捕獲に成功したシンの元に近づき、スライムの姿を拝見していた。

 



シシリー「それで……………どうしましょうか?この子………………。あまり敵意とかは感じませんが………………。」


スライム「プユ〜………!!」

 

 

 しばらくスライムを見ていてシシリーはそう呟く。

 結界に閉じ込められたスライムは、結界内でジタバタと暴れているが、障壁を破るほどの力は持っていないようであり、ただペチペチと可愛らしい音が微かに鳴るだけで見たところ特に害があるようには思えない。

 しかし未知の存在故に何があるかは分からないため、完全に信用することはなかった。

 



シン「うーん……………ひとまず、オーグに相談するか。」


クリア「そうね。問題が解決したことを報告しないとだし。」


シシリー「それじゃあ帰りましょうか。」

 

 

 クリアとシシリーの二人はシンの案に賛成し、3人は捕獲したスライムを連れてオーグ達の下へと帰還するのだった。
 

 一方───



 

エレナ「ねぇ、カケル。」


カケル「……………エレナ?どうしたんだ?」


エレナ「……………ちょっと良いかしら?」


カケル「まあ、良いけど。」

 

 

 カケルが一人、オーグ達との輪から離れてこの後の特訓プログラムについて確認していると、突然エレナが声を掛け、カケルの隣に座る。



 

エレナ「……………カケル。その……………前はごめんなさい。キツく当たっちゃって…………。」


カケル「キツく?ああ……………大丈夫。気にしてないよ。」


エレナ「え……………?」

 

 

 エレナは今までの無礼を謝るが、カケルは事も無げにそう返し、エレナはそんなカケルに呆気に取られる。

 



カケル「そりゃあ、少しは気になったけど、エレナが頑張っているのは分かっているから。気にしてないよ。」


エレナ「………………ふふっ。何よそれ。」

 

 

 カケルにそんな風に言われ、エレナは思わずそんな風に笑みを溢しながらそう呟く。



 

エレナ「それじゃあ……………これからもよろしくね。」


カケル「ああ、こちらこそよろしくな。」

 

 

 そんなエレナの言葉にカケルがそう返す。

 兎にも角にも、カケルとエレナの二人は、しっかりと仲直りを果たしたのだった。

 2人は話を終えて、皆のもとに戻る。

 

カケル「あれ?マーリン様とメリダ師は?」

オーグ「2人なら、どこかに行っているぞ。」

エレナ「そっか……………。」

 

 カケルは、マーリンとメリダが居ない事に気づくと、オーグはそう言う。

 すると。

 

???「あ!一回死んだ!」

カケル「ん?」

 

 そんな声が聞こえてきて、何かが落ちる音がする。

 鈍い音が。

 

オーグ「何の音だ?」

カケル「ひとまず、確かめに行こう。」

 

 そんな音が聞こえてきて、カケル達は音がした方向へと向かう。

 しばらくすると、とんでもないものが目に入る。

 

エレナ「嘘っ!?」

マリア「女性が落ちてるわよ!?」

トール「しかも、かなりの重傷ですね…………。」

 

 それを見て、3人はそう反応する。

 だが、すぐに別の事に驚く。

 

オーグ「おい、見ろ!」

カケル「火が出たと思ったら、傷が治ってる……………!?」

 

 そう。

 目の前に倒れている女性から炎が出ると次の瞬間には、傷が治っているのだ。

 

トニー「どうなっているんだい…………!?」

カケル「分かんないけど……………取り敢えず、事情を聞きたいから、屋敷に運ぼう。」

オーグ「魔人かもしれないんだぞ?」

カケル「それを確認する為にもです。」

エレナ「そうね。」

 

 トニー達が困惑する中、カケルはそう言う。

 オーグはそう言うが、カケルの言葉にエレナが頷く。

 そうして、その女性を運んでいく。

 一方、その頃───



 

マーリン「ふぅ……………なかなかしぶとかったの……………。」


メリダ「全くさね。」



 

 メリダとマーリンの2人は、目の前で倒れ込んでいる2本のツノの生えた巨人の様な存在を見ながらそんな風に愚痴っていた。

 



マーリン「しかし、こいつは魔人なのかのぅ……………?」


メリダ「それにしたって、大きすぎやしないかい?」


マーリン「……………メリダよ、ワシは、何か胸騒ぎがするんじゃ。」


メリダ「何だい急に。気色悪いね…………。」


マーリン「いや酷くないか!?」

 

 

 マーリンが真面目そうな顔でそう言うと、メリダはそう吐き捨て、思わずメリダにそうツッコミを入れたマーリンの心は傷つく。
 

 


メリダ「……………まあ、言いたい事は分かるさ。この数年、見たことのない魔物が出現し始めているのは、確かだね。」


マーリン「魔人騒動に見た事のない魔物の出現。これらが何を意味するのか……………。」


メリダ「……………何にせよ、気をつけるべきだろうね。」

 

 

 なんだかんだ言いながらもメリダはマーリンの意見に同意し、2人は、そんな風に結論する。

 この事件の裏には得体の知れぬ何かがあることを察した二人は、気を更に引き締めるのだった。

 その一方───



 

シン「なあ、オーグ。相談があるんだけど……………って、どういう状況だ?」


オーグ「こっちも色々あったのだ…………。」

 

 

 崖から落ちてきた謎の女性を屋敷へと運び、ベッドで寝かせていると、シン達も戻ってきた。

 シンはどこか疲れている様子のオーグに戸惑いながらも、お互いに何があったのかを説明する。



 

シン「へぇ、そんな事があったのか……………。」


オーグ「まあな。それより、その魔物はどうするつもりだ?」


シン「それなんだよな…………。」

 

 

 シンがそう言う中、オーグはそう聞く。
 

 今のところ危害を加える様子は見当たらないが、見た事ない魔物というだけでなく、生態があまりにも未知すぎて対応に困っているのだ。



 

スライム「プユ〜………。」


オーグ「魔物………なのは確かだが。そもそもコイツはいったい何なんだ?何故ただの泥のような身体で自由自在に動くことができる?カケルが特訓で見せた錬金術によるものなのか!?そして何故垢を食べる!?その程度のもので栄養を補給できるものなのか!?いや人を襲わぬことは良いことなのだか……………!」


シン「アハハ………流石に俺も分かんないや。」

 

 

 存在そのものが不可思議であるスライムを前にオーグは動揺を隠せず早口でそう叫びながらスライムを観察し、流石のシンもお手上げのポーズで苦笑いを浮かべる中、シシリーが口を開いた。



 

シシリー「あの……………それでしたら、この子をクロード領で引き取る感じにしましょうか?」


シン「シシリー!?」


オーグ「なっ!?本気か!?」


シシリー「はい。特に人間に危害を与えているわけではないですし、寧ろ温泉を綺麗にしてくれていますので………………。」


オーグ「だが、いつ人間に危害を与えるかもしれないんだぞ!?」


シン「………いや、アリかも知れない。」


オーグ「シン!?どういうつもりだ!」

 

 

 シシリーの提案に、オーグは否定的な意見を言うが、逆にシンは彼女の意見を肯定した。



 

シン「オーグ。多分だけど、こいつは人間に危害を加えるとは思えないから大丈夫だって。それに、いざとなったら俺がどうにかするから。」


オーグ「シン………………はぁ。分かった。認めてやる。だがそいつを完全に信用したわけじゃないからな!そのところを忘れるなよ!」


シシリー「はい!ありがとうございます!」

 

 

 シンがそう言うと、オーグは少しの思案の後にため息を吐きつつ、そう言ってシシリーの案に頷くのだった。

 しばらくすると、その女性が目を覚ます。

 

???「ここは……………?」

オーグ「目を覚ましたか。」

 

 その女性がそう呟きながら起き上がると、オーグがそう話しかける。

 その目は、青色だった。

 それを見たカケル達は。

 

カケル(目が青って事は、魔人じゃないみたいだな。)

オーグ(ああ。その様だな。)

クリア(何者なのかしら……………?)

 

 そんな風に小声で話していた。

 それを確認した後、オーグは咳払いをして、その女性に聞く。

 

オーグ「……………それで、お前は何者だ?」

創「私は、東京は六本木のエレンスゲ女学園のトップレギオン、ヘルヴォル所属のアーセナル、序列八位の白城創です。」

 

 オーグはそう聞くと、女性はそう名乗る。

 それを聞いたカケル達は。

 

カケル(東京ってまさか……………!?)

シン(日本人か!?)

クリア(そうみたいね……………。)

 

 創がそう名乗るのを聞いて、3人はそんな風に反応し、小声で話す。

 だが、オーグ達は首を傾げる。

 

オーグ「東京?何だそれは?聞いた事が無いぞ。」

マリア「そんな国あったかしら?」

シシリー「さぁ………………?」

エレナ「聞いた事ないわ。」

創「えっ?」

 

 オーグ達はそんなふうに言う。

 それを聞いた創は、呆気にとられると、口を開く。

 

創「えっ!?アメリカとか、イギリスとかは知らないんですか!?」

トール「アメリカにイギリス?」

ユリウス「そんな国、聞いた事が無いでござる。」

カケル(絶対に日本人じゃん……………。)

 

 創がそう叫ぶと、トールとユリウスはそう言う。

 それを見ていたカケルは、そう思う。

 創は口を開く。

 

創「あの……………だったらここは何処なんですか?」

オーグ「何処って……………アールスハイド王国に決まっているだろう。」

創「アールスハイド王国?聞いた事がありませんが……………。」

アリス「えっ?」

 

 創がそう言うと、オーグはそう答える。

 だが、創はそんな風に首を傾げる。

 変な空気が満ちる中、クリアが口を開く。

 

クリア「なるほど………………彼女は多分、この世界とは違う世界から迷い込んだのね。」

オーグ「違う世界だと?」

トニー「それって、異世界って事なのかい!?」

クリア「そういう事。」

 

 クリアがそう言うと、オーグが首を傾げながらそう言う。

 すると、トニーがクリアの発言に食いつく。

 ちなみに、異世界に関する文献は、この世界でもいくつか確認されているが、大体が捏造である。

 そんな中、創が口を開く。

 

創「ええっと……………そうです。それで、これが証拠です。」

 

 創はそう言って、何かを取り出す。

 取り出したのは、スマホだった。

 

オーグ「それは何だ?」

創「スマホです。これを使えば、遠くに居る人に声を届けたり、伝言をしたり出来ます。」

マリア「へぇぇ……………!」

トール「えぇぇ……………!?」

 

 創が取り出したスマホを見て、皆が興味深く見ていた。

 シンとかは、あまり興味深そうではなかったが。

 すると、創はスマホを使って、写真を撮る。

 

トール「な、何ですか!?」

ユリウス「わ、分からないでござる!」

創「こうすると……………。」

 

 突然のフラッシュに、トール達が驚くと、創は画面を見せる。

 そこには、トール達の姿が映っていた。

 

トニー「僕たちだ!」

ユーリ「嘘ぉ!?」

創「こんな感じに、映す事が出来るんですよ。」

 

 それを見て、トニー達が驚く中、創はそう言う。

 しばらくすると。

 

オーグ「……………まあ、違う世界から来たのは分かった。それよりも、私は休む。色々とありすぎて疲れた。」

 

 オーグはそう言って、去っていった。

 こうして、波乱の1日が終わったのだった。




今回はここまでです。
今回は、オリジナルの話です。
あと、前書きにこの話でそれぞれが持っているケミーを、オーズのカウント・ザ・メダルみたいに書こうかなと思い、書きました。
色々と、展開を入れる事が出来ました。
本来、賢者の孫の世界に存在しない筈のスライムにマーリンとメリダが応戦したオーガ。
それが意味するのは一体…………?
あと、今回の話で出てきた白城創は、ジェットプテラさんの小説、『19人+1人のリリィ×仮面ライダー』の主人公です。
その人が現れた理由は。
次回は、シンとシシリーがくっつく話になる予定です。
感想、リクエスト等は絶賛受け付けています。
マジェードがいよいよ、本編にも登場しますね。
エレナも、マジェードに変身させます。
仮面ライダーヴァルバラドや、仮面ライダーマジェードの様に、ガッチャードライバーをベースにして、別のユニットを付けて変身するタイプの仮面ライダーを出そうかなと考えています。
どんな感じにするのかは、未定ですが。
今後の話で、何人かリクエストが来たオリキャラを出す予定です。
ガッチャードデイブレイクや、ファイヤーガッチャードのガッチャーイグナイターをどうやって出すのかというのがあれば、受け付けています。

フィニッシュを決めるのはどちらにするか

  • ギーツIX
  • ギーツワンネス
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