仮面ライダーガッチャード&賢者の孫   作:仮面大佐

23 / 88
カウント・ザ・ケミー
現在、それぞれが所持しているケミーカードは。

カケル=パラケルス
ホッパー1、スチームライナー、ゴルドダッシュ、スマホーン、スケボーズ、アッパレブシドー、レスラーG、アントルーパー、カマンティス、ヴェノムダケ、ディープマリナー、ピカホタル、メカニッカニ、ゴリラセンセイ、スパイクル、サスケマル、エナジール、ドッキリマジーン、オドリッパ、バーニングネロ、ホークスター、グレイトンボ、テレヴィ、バクオンゼミ、ミテミラー、スタッグバイン、ライデンジ、オジーラカンス、ゲンゲンチョウチョ、バレットバーン、ヤミバット、レンキングロボ、フレイローズ、ヒーケスキュー、サボニードル、サーベライガー

ヴァルバラド
マッドウィール、ガッツショベル、ゲキオコプター

クリア=テンフェクト
ビートルクス、クロスウィザード、エクシードファイター

プレデター
ベルゼイーター

シン=ウォルフォード
仮面ライダーウィザード

シシリー=フォン=クロード
仮面ライダーエグゼイド

アウグスト=フォン=アールスハイド
仮面ライダーレジェンド、1号、2号、クウガ〜リバイス

マリア=フォン=メッシーナ
仮面ライダードライブ

トール=フォン=フレーゲル
仮面ライダーゼロワン

トニー=フレイド
仮面ライダー鎧武

アリス=コーナー、リン=ヒューズ
仮面ライダーW

ユリウス=フォン=リッテンハイム
仮面ライダークウガ


第19話 魔人の離反と出陣

 ブルースフィア帝国を滅ぼした魔人達は、旧ブルースフィア帝国帝城に集まっていた。

 

魔人「帝国は滅ぼした…………!!魔人となった俺たちに敵う奴などいる訳がないさ!」

魔人「次の標的はいよいよ他国……………世界統一だろうが!」

魔人「そりゃあそうだろう!俺たちの力なら必ず出来るはずだ!!」

魔人「貴族どもに虐げられた日々はもう終わった!今度は俺たちが全てを支配する番だ!!」

 

 魔人達はそう話していた。

 帝国を滅ぼした事で勢いづき、他国をも侵略しようとしていた。

 まるで、ブルースフィア帝国がアールスハイド王国に攻め込もうとしたように。

 それからしばらくすると、シュトローム、ゼスト、ミリアの3人が入ってくる。

 シュトロームは玉座に座ると。

 

シュトローム「……………(ようやく終わったよ……………アリア…………。)」

 

 そんな風に思っていた。

 シュトロームは、口を開く。

 

シュトローム「皆さんの働きで、帝国を滅亡に追い込む事が出来ました。大変に喜ばしい事です。」

魔人達「ウオオオオオオオオーーーーーー!!!!」

 

 シュトロームの言葉に、盛大な歓声を上げる魔人達。

 

魔人(シュトローム様……………!!)

魔人(いよいよ世界統一の布告が為されるぞ……………!!)

 

 それを聞いて、魔人達はそう思う。

 だが、シュトロームの次の言葉に呆気に取られる。

 

シュトローム「………………それは喜ばしいんですが……………。」

魔人「いかがなされました?シュトローム様。」

シュトローム「うーん…………帝国を滅亡させることが私の目標でしたからねぇ…………。この後どうしましょうか?」

魔人達「………………は?」

 

 シュトロームがそう言うと、魔人達は呆気に取られて、騒ぎ始める。

 それを見ていたシュトロームが首を傾げると。

 

魔人「何を仰っているのですか!!」

魔人「そうです!この勢いで次は隣国を攻め取り、そのまま世界を統一し………!」

シュトローム「………………世界統一?何の話です?何故そんな面倒な事をしなければいけないのです?」

 

 魔人達がそう聞くと、シュトロームは首を傾げながらそう言う。

 それには、魔人達は動揺しながら聞く。

 

魔人「め、面倒………?一体何を………!?」

魔人「これだけの魔人が居れば、魔人の国を創る事も………まさか、何もしないおつもりで…………!?」

魔人「だったら何故!?何故私達を魔人にしたのですか!?」

 

 魔人達が驚きながらそう言う中、1人の魔人がそう聞く。

 すると、シュトロームからさも当然かの様な答えが返ってくる。

 

シュトローム「何故?帝国を滅する為の手駒を増やしたかったからですよ。」

魔人「駒………だと………!?」

シュトローム「私は”貴族打倒の力を与える”と言っただけですよね?一体何処からそんな話に?」

 

 シュトロームがそう言うと、魔人達は驚く。

 それを見ていたゼストは。

 

ゼスト(やれやれ……………搾取され続けた反動か……………唐突に力を得た事で自尊心だけが膨れ上がってしまっている。”自分は必要な存在として選ばれた”などと勘違いしているのだな。)

 

 ゼストは冷静にそう分析する。

 シュトロームの目的は、ブルースフィア帝国の貴族達の滅亡。

 それ以外の目的には一切興味を持っていなかった。

 そして”手駒が欲しい”という言葉に魔人達は激怒した。

 

魔人「き…………貴様ぁ!!」

魔人「そんな事の為だけに俺達を魔人に変えたのか!!!許さ……………っ!?」

 

 魔人達はそう叫ぶと、魔力を集めて魔法を放とうとする。

 だが、ゼストが率いている斥候部隊に阻まれる。

 睨み合いを続けていると。

 

シュトローム「面倒ですね。」

魔人「なっ……………!?」

魔人「集めた魔力が消え……………!?」

シュトローム「あなた方がどう言う野望を抱こうとも自由ですけど、そこを私に押し付けないで頂けますか?迷惑ですから。」

 

 シュトロームがそう言いながら右手を振ると、魔人達が集めた魔力が霧散する。

 シュトロームは魔人達を睥睨しながら、冷たくそう言う。

 それを聞いた魔人の1人は。

 

魔人「そうですか………。分かりました!ならば俺は俺の好きにやらせて貰う!」

シュトローム「どうぞ。と言うか最初からそうして下さい。彼の考えに賛同する方はどうぞ?彼と一緒に行って頂いて結構ですよ。」

 

 魔人は、シュトロームに対しての決別宣言を行う。

 シュトロームがそう言う中、その魔人は謁見の間から出ていき、他の魔人達も続く。

 謁見の間には、斥候部隊の魔人と一部の魔人だけが残った。

 

シュトローム「一体何を考えているのやら。」

ミリア「不相応な力に酔っているのでしょう。今ここに残っている……………元は軍に在籍していた者達と違って、出て行ったのは戦闘経験など全く無い者達ですから。」

シュトローム「あなた方は行かなくて良いのですか?」

ミリア「私たちは……………”シュトローム様の御力”に心酔する者ばかりですから。」

 

 シュトロームが呆れながらそう呟くと、ミリアはそう言う。

 シュトロームの問いに対して、ミリアがそう答えると、ゼストが聞く。

 

ゼスト「宜しいのですか?彼らをあのまま放置しておいて。」

シュトローム「構いませんよ。既に帝国を滅ぼすと言う目的は達したのです。好きにやらせておけば良いでしょう。」

ミリア(シュトローム様……………御気の毒に…………。本当にもう目標が…………何か………新たな目標を提示して差し上げる事は出来ないものか………………。)

 

 ゼストの問いに対して、シュトロームは興味無さそうにそう言う。

 ミリアがそう思うと、ある事を思いつき、シュトロームに聞く。

 

ミリア「そういえば、シュトローム様。以前、王国でシュトローム様に手傷を負わせた者達が居たと思うのですが……………。」

シュトローム「……………シン=ウォルフォード君とカケル=パラケルス君ですか……………。彼らには痛い目に遭わされましたねぇ。」

ゼスト「シュトローム様に手傷を………!?まさかそんな……………!?」

 

 ミリアはそう聞くと、シュトロームはシンとカケルの名前を出す。

 それを聞いたゼスト達が驚く中、シュトロームは口を開く。

 

シュトローム「私もですが……………あの2人も全力を出していた訳ではなさそうですし、相当に厄介な人間達でしょう。彼らが出張ってきたら、さっき出て行った連中など、瞬く間に全滅させられるでしょうね……………。まあ、彼らには手を出さない方が賢いですよ。死にたくなければね。」

魔人「信じられん……………。」

魔人「そんな人間が……………?」

 

 シュトロームはそんなふうに忠告めいて言うと、斥候部隊の魔人達は驚く。

 それを聞いたゼストは。

 

ゼスト「ふむ……………。(それ程の存在…………我々魔人にとって、放置していいものか…………。)」

ミリア(シュトローム様にそこまで言わせる人間達を標的にするのは流石に……………だけど、帝国を滅ぼした今、他に目標とするものは…………。)

 

 ゼストはそう考え、ミリアはそう思う。

 すると、ミリアはふと何かを思いつき、シュトロームに話しかける。

 

ミリア「あの、どうしてそこまで帝国を憎まれておるのですか?元は帝位継承権を持つ帝国の公爵だったとお伺いしましたが…………。」

シュトローム「そう言えば、話した事が無かったですね。まあ、時間はある事ですし…………少し、お話しましょうか。私がまだ、オリベイラと呼ばれていた時の事を。」

 

 ミリアはそう聞くと、シュトロームはそう言い、話し始める。

 事の発端は、2年前、帝国にあったストラディウス領での話だ。

 

領民「オ、オリベイラ様!」

領民「我々の仕事を、ご領主自ら…………。」

オリベイラ「なに、構わんさ。土も肥沃な状態を保っているし、作物も元気に育っている。これは、今年の収穫高も期待して良さそうだね。」

領民「はい!何処の畑も大豊作です!」

 

 領民が慌ててそう言う中、1人の青年がそう言う。

 彼の名はオリベイラ=フォン=ストラディウス。

 ストラディウス領の領主で帝国の公爵で、彼は領民達から厚い信頼を得ている。

 後のオリバー=シュトロームだ。

 

オリベイラ「ここも大分人が増えたねぇ。」

領民「オリベイラ様の領地改革により、作付面積も増えましたから。人出が足りなくて、他領から流れて受け入れた人達も居るようです。」

オリベイラ「へぇ〜。じゃあもっと増えるかな?」

領民「それでも街では、人出不足が深刻化している業種もある様です。」

オリベイラ「何処もかしこも人手不足かぁ。」

 

 街の活気を見ながら、オリベイラと領民はそんな風に話す。

 そんなふうに話す中、領民はオリベイラに聞く。

 

領民「以前からお聞きしたかったのですが、オリベイラ様は何故ここまで平民優遇の政策を?」

オリベイラ「私も子供の頃は、何の疑問も無く貴族優遇の世界を受け入れていたよ。だが、若い頃旅をした時、ある国で衝撃を受けてね。その国は帝国と違い、奴隷制度も無く、平民達までもが活気に溢れた生活をしていたよ。搾取されている帝国の平民達との違いを知った時、帝国の未来はこうあるべきだと思い知らされたんだ。」

領民「その国とは……………?」

オリベイラ「アールスハイド王国だよ。」

 

 領民の質問に、オリベイラはそんな風に答える。

 実は彼は、アールスハイド王国へ訪れた事があった。アールスハイド王国に衝撃を受け、ブルースフィア帝国を変えようと努力している。

 その夜のストラディウス公爵邸では、書斎でオリベイラが読書をしていると、誰かがノックして入って来た。

 

???「あなた、そろそろお休みになったら?」

 

 そう言って入って来たのは、1人の女性だった。

 名前はアリアといい、オリベイラの最愛の妻である。

 

オリベイラ「この地域の収穫高が少なくてね、どうにか出来ないかと思って居たんだ。」

アリア「民達の為に働くのは良いですけど、あなたの身体も心配ですわ……………。」

オリベイラ「アリア、君の方こそ身体には気を付けてくれよ?漸く授かった私達の宝なんだからね。」

 

 アリアに対して、オリベイラはそう答える。

 アリアが心配そうな声を出すと、オリベイラはそう言って、アリアの膨れたお腹を摩る。

 2人の間に、もうすぐ子供が誕生しようとした。

 しかし、彼の幸せは長く続かなかった。

 帝国にあるリッチモンド公爵領では。

 

???「貴公らに頼みがある。オリベイラを帝都に呼び出して欲しいのだ。」

 

 ある1人の男がそう言う。

 彼はヘラルド=フォン=リッチモンドで、後のブルースフィア帝国の皇帝である。

 

貴族「ストラディウス公爵をですか?」

ヘラルド「奴の事、目障りだと思わんか?」

貴族「それは勿論!!」

貴族「我らの領から、奴の所へ移住する平民は増える一方!!」

貴族「我々は腸が煮え繰り返っております!!」

ヘラルド「奴は帝国の上納金を増やし、貢献代として、このまま行くと次期皇帝の座に就いてしまう。」

貴族「奴が皇帝になってしまったら、平民優遇の政策を執るでありませんか!!」

 

 ヘラルドがそう言うと、他の貴族達が同意しながらそう言う。

 自分達が私腹を肥やそうとしても、平民達が優遇されるのを許さないと言う救いようが無いな貴族達であった。

 

ヘラルド「そこでだ。貴公らはストラディウスを帝都に呼べ。その間に私が失脚を図ってやろう。」

貴族「それは真ですか!?」

ヘラルド「奴を出来るだけ長く帝都に止まらせろ。理由は何でも構わん。」

貴族「歓迎会と称して!」

貴族「平民優遇政策について聞きたいと言えば!」

貴族「そして何度も勉強会を開いて!!」

ヘラルド(オリベイラ、お前はもう終わりだよ。)

 

 ヘラルドはそんな風に提案する。

 その提案に、他の貴族達が乗っかる中、ヘラルドはそうほくそ笑む。

 その翌日、ストラディウス公爵邸に。

 

オリベイラ「やった!やったぞアリア!!貴族達が、他の貴族達が私の考えに賛同すると言って来たんだ!!」

アリア「おめでとうございます!でも、突然どうして……………?」

オリベイラ「最近思うように税収が上がらなくてね、このままだと帝国の上納が厳しいらしい。上納金の遅れは貴族達の剥奪だ。自分達の特権を守る為ならば、何だってやるつもりだったんだろう。手紙には、近い内に帝都で会合を開き、そこで領地経営の指南をして欲しいと書いてある。」

 

 オリベイラは、自分の教えが他の貴族に伝える事が出来ると分かり、喜んでいた。

 だが、妻のアリアはそこまで乗り気ではなかった。

 

アリア「帝国へ…………?本当に大丈夫なんですの……………?」

オリベイラ「え?」

アリア「皇帝選挙で、あなたが優位に立っていると見て、良からぬ事を企む貴族達が居るとか……………。」

オリベイラ「心配無いさ!私の魔法の腕は知っているだろ?」

アリア「それは…………確かにあなたは、帝国有数の魔法使いだと言われてますけど…………。」

オリベイラ「これでも若い頃は、魔物ハンターとして過ごしていた次期もあるんだ。見す見す刺客の手にかかったりはしないさ。」

アリア「けどあなたが、魔物ハンターとして過ごしたのは1ヶ月だけだったでしょう?」

オリベイラ「ははっ、これは手厳しいなぁ。」

 

 アリアがそう言う中、オリベイラはそんな風に言う。

 だがこの行動が、彼をどん底に突き落としてしまう要因になる。

 その後馬車が来て、オリベイラが乗って帝都へ目指す。

 

アリア(どうかあの人の身に、何も起こりません様に…………。)

 

 アリアは、夫の無事を祈っていた。

 するとそこに。

 

執事「奥様、お客様がいらっしゃっております。」

アリア「お客様?どなたなのですか?」

執事「奥様にお話をしたいお方です。」

 

 執事がそう言うと、アリアはそう聞く。

 彼女はお客様が居る部屋へと向かう。

 そこには、1人の男が座っていた。

 

???「これはこれは公爵夫人。お初に目にかかります。」

アリア「あの、あなたは…………?」

???「少し、お話を伺いたいのです。」

 

 アリアに対して、その客人はそう言う。

 その数日後、ストラディス領にある噂話が広まった。

 

領民「神隠し…………?」

領民「女、子供ばかりもう3人目…………?」

領民「聞いた話じゃ、他の所でも同じ様な事が起きているらしいよ?」

 

ストラディウス領で、神隠しの噂が広まり、不安が出ていた。

 すると。

 

???「ちょっと良いかね?」

領民「な、何でございますか……………?」

憲兵「私は、帝都から来た憲兵団の者なのだが……………。」

 

 領民達が話している中、憲兵と名乗る男が話しかけてくる。

 

憲兵「この辺りで人攫いが起こして…………。」

領民「人攫い!?」

憲兵「しっ。声が大きい。しかも攫われた者は奴隷として売り飛ばされていた情報を入手したのだが。」

領民「奴隷…………!?」

憲兵「それについて、何か知らないかね?」

 

 憲兵を名乗る男は、そんな風に聞く。

 それを聞いて、領民が慌てる中、この男は密かに不敵な笑みを浮かべた。

 その後、酒場では。

 

領民「え!?人攫いは領主様の仕業!?」

領民「あのお方は俺達平民にもお優しい領主様だぞ!!」

領民「ウチの女房が聞いた話じゃ、自分の領地に平民を集め、その中から奴隷として売り飛ばしてるって。」

領民「あのオリベイラ様が……………?」

領民「帝国貴族の領主が、こんなにも平民を優遇するなんて可笑しいと思わねぇか?」

領民「確かに……………。」

 

 そんな風に話していた。

 無論、関係ないはずなのだが、信じてしまっていた。

 一方、遠くの道路にある馬車では。

 

帝国兵士「上手く行っているみたいだな。」

帝国兵士「俺達が偽憲兵とは知らず、そんな話を鵜呑みにしてやがる。」

帝国兵士「まぁ、所詮は乙後の悪い平民って訳だ。」

 

 これは帝国貴族の策略だった。

 その頃、リッチモンド公爵邸では。

 

ヘラルド「オリベイラが領地に戻る?」

使用人「歓迎会に経営指南など、何かと引き止めには尽くしましたが、妻の出産が迫っているからと。」

ヘラルド「フム……………奴を帝都へ誘き出して二月。仕上げにかかる頃合いか。」

 

 ヘラルドは、使用人からの報告を聞き、動く事を決めた。

 その数日後。

 

憲兵「我々は遂に、人攫いの足取りを掴んだ!!」

領民達「おぉ!」

憲兵「そいつを取り押さえるのに、協力して欲しいのだ!」

 

 憲兵はそんな風に言う。

 森の中の道を進む馬車があったが。

 

憲兵「止まれ!!止まれぇー!!」

 

 御者が馬車を止め、領民達が馬車を囲む。

 

憲兵「荷を改めさせて貰うぞ!」

御者「これは公爵様の馬車ですよ?そんな事が許されるとでも……………。」

 

 憲兵の言葉に、御者がそう言う。

 すると、憲兵(帝国兵)が1枚の令状を御者に見せる。

 

憲兵「これは公爵様直筆の取り調べ令状だ。口答えは許さん!!」

 

 憲兵がそれを見せた事で、御者は大人しくする。

 馬車の荷を確認するとそこには、5人の若い女性が縛られて、檻に閉じ込められていた。

 

憲兵「攫われた娘達だ!!」

 

 これが証拠となり、領民達の怒りが爆発し、オリベイラへの復讐心が湧いた。

 これがヘラルドの考えた策略だとは知らずに。

 その頃、ストラディウス公爵邸では、アリアが編み物をしていた。

 

アリア「何だか、外が騒がしいですね………。」

 

 アリアはそんな風に呟きながら、カーテンを開けて外を見ると、怒りに満ち溢れた領民達の姿が。

 すると、1人の領民が公爵邸に松明を投げた。

 

アリア「っ!!」

 

 アリアはそれを見て、唖然となる。

 その頃オリベイラは、公爵邸へ急いでいた。

 

オリベイラ(アリア、大事な時に長い間1人にしてすまない。もうすぐ君の元へ。)

 

 オリベイラはそんなふうに思っていた。

 これから起こる悲劇に気づかずに。

 すると馬車が急停車した。

 

オリベイラ「っ!?どうした!?」

御者「お、お屋敷が…………!!」

オリベイラ「え?…………なっ!?」

 

 オリベイラが驚く中、御者の人はそう言う。

 炎に包まれた屋敷を見て、オリベイラは戦慄した。

 

シュトローム『屋敷から火の手が上がってるのを見て、私は急ぎましたが…………既に屋敷は暴徒に蹂躙されていてね…………。漸く妻の部屋に辿り着いた時にはもう…………。』

 

 火事になった公爵邸。アリアの部屋へ行ったが、アリアの部屋は既に炎に包まれていて、アリアが壁に磔にされ、絶命していた。

 

オリベイラ「な…………何故です…………!?何故…………こんな…………酷い事を…………!?」

領民「惚けるな!!」

領民「こっちは全部知ってんだ!!」

領民「お前が娘を攫って、奴隷にして売り飛ばしているのをな!!!」

 

 オリベイラが唖然となる中、領民達はそんな風に言う。

 オリベイラは唖然となりつつも、口を開く。

 

オリベイラ「わ…………私がそんな事をする訳がないじゃないですか……………!!」

領民「しらばっくれるな!!!」

領民「俺達は見たんだぞ!!!」

領民「公爵家の家紋が付いた馬車を憲兵団と共にな!!!」

 

 オリベイラがそう言うが、領民達は聞き入れない。

 すると、オリベイラは口を開く。

 

オリベイラ「憲兵団が一般人と同行させる訳にはいきませんよ……………!!!」

領民達「っ!?」

オリベイラ「私の家紋が付いた馬車で攫って来た人間を運ぶ…………!?違法な奴隷をそんな馬鹿な方法で運ぶとでも……………!?」

領民達「っ……………!!」

 

 オリベイラはそんな正論を言う。

 それを聞いた領民達は、ハッとなる。

 よくよく考えれば、そんな事はあり得ない筈なのだから。

 

シュトローム『私は、気付いたんです。貴族達を使って私を帝都に引き止め、その間に貶める噂を流す……………こんな大掛かりな事が出来るのは誰か。そして私を陥れて一番得をするのは誰か。』

 

 話の中、シュトロームはそう語る。

 全てはヘラルドの策略だと知ったオリベイラは。

 

オリベイラ「フッ…………フフフフ…………フフフフフ……………!」

 

 狂った様な笑い声を発した。

 その様子に、領民達は怯えながら聞く。

 

領民「オ…………オリベイラ…………様…………?」

オリベイラ「あぁ……………私は何て愚かなのでしょうか…………。こんな恩を仇で返すような愚かな人間の為に…………こんな下らない事を画策するような貴族をのさばらせる帝国の為に……………!!」

 

 領民がそう聞くが、オリベイラはそんなふうに呟いていた。

 すると、彼から黒い魔力が溢れ出た。

 

オリベイラ「今まで尽力していたとは……………!!!」

領民「り…………領主様…………お許しを……………!!」

 

 オリベイラは怒りに囚われてしまった。

 ヘラルドの策略だと知った領民達がオリベイラに謝罪するが、時すでに遅し。

 

オリベイラ「許す…………?こんな事を仕出かした愚か者を許す…………!?一体何を巫山戯た事を言っているのですか…………!!許す訳無いだろうが……………!!!お前らを…………お前らを…………唆した貴族達も…………そんな奴らをのさばらしている帝国も…………全部…………全部…………許すものかああああああああ!!!」

 

 彼の絶望が爆発し、衝撃波が周囲に響き渡り、領民達と死んでしまったアリア諸共消し炭にした。

 そして、ストラディウス領に大規模な爆発が起こった。

 その中心には、目を赤くしたオリベイラが居た。

 

オリベイラ「ハハ…………ハハハハハハ…………待っていて下さいね…………ブルースフィア帝国…………全てを…………皇帝から貴族…………平民にまで…………全てを滅ぼしてあげますからね…………!!」

 

 これが、魔人、オリバー=シュトロームの誕生の切っ掛けだった。

 その話の後、ミリアはシュトロームを見ながら思った。

 

ミリア(シュトローム様が……………貴族も平民も全てを憎むわけだ。魔人となった平民達の離脱を許したのも……………シュトローム様にとっては、彼らもまた憎むべき存在だからだ。全く信頼に値しない者達……………傍に置く事すらしたくなかったのだろう。……………だけどそれは、私たちに対して恐らく同じ……………。)

 

 ミリアは、シュトロームが平民の魔人を離脱させた理由を悟った。

 そう考える中、シュトロームは口を開く。

 

シュトローム「出て行った彼らは分かっているんですかねぇ?世界を統一した……………その後の事を。魔人という種がこの世界を埋め尽くしたとして、種の存続は可能なのでしょうか?」

 

 シュトロームはそんな風に言う。

 それを聞いて、ミリアが黙っていると、シュトロームはミリアに話しかける。

 

シュトローム「ミリアさん。仮にあなたと私の間に子が出来たとして……………。」

ミリア「っ!」

シュトローム「……………その子供は人間なのか?それとも生まれながらにして魔人なのでしょうか?魔人自体が自然な存在ではない。血脈が続いていくとは思えません。そもそも、子孫が出来るのかどうかも分からない。そんな事…………連中は考えてもいないんでしょうねぇ。所詮、元は愚かな平民ですから。…………つまらない話を聞かせましたね。自室に戻ります。」

 

 シュトロームがそう言うのにミリアが反応する中、シュトロームは話を続ける。

 魔人というのは、魔物の人間版であり、魔物は子を成せないというのは、分かりきっていた。

 シュトロームの言う魔人の未来は、どうなるのか。

 シュトロームが自室に戻る中、ミリアは。

 

ミリア(シュトローム様……………私は…………私はあなたの為ならば……………。)

 

 ミリアは、そんな風に思っていた。

 その一方、ゼスト達は。

 

ゼスト「ローレンス、シュトローム様の話を聞いてどう思う?」

ローレンス「どうって………。あれだけの事をされれば、貴族も平民も、纏めて帝国を滅ぼしたくなる気持ちも分かるな、と。」

ゼスト「だがシュトローム様は目的を果たされてしまわれた。今のシュトローム様には新しい目的が必要だ。そう思わんか?」

ローレンス「それは、まぁ…………無いよりはあった方が…………。」

 

 ゼストはローレンスにそう聞くと、ローレンスはそう答える。

 ゼストがそう言うのにローレンスが同意する中、ゼストは口を開く。

 

ゼスト「そこでだ。お前は出て行った魔人達に紛れて、スイード王国に攻め込む様に仕掛けろ。」

ローレンス「ん?」

ゼスト「スイード王国は、アールスハイド王国と国境を接する小国だ。そこに魔人の集団が現れたとなれば、必ず奴らが飛んで来る。」

ローレンス「奴らとは…………?」

ゼスト「シン=ウォルフォードとカケル=パラケルスだ。」

 

 ゼストがそう言うと、ローレンスは首を傾げる。

 ゼストがカケル達の名を出すと、ローレンスは口を開く。

 

ローレンス「ええっ!?どっ……………どういう事です!?だってさっき、シュトローム様は手を出すなと……………!?」

ゼスト「だからこそだ。シュトローム様がそこまで力を認める程の人間……………いずれ必ず我々の脅威になる。ならば危険の芽は早く摘むに越した事はない。」

 

 ローレンスは戸惑いながらそう聞くと、ゼストはそう説明する。

 それ程、脅威と認識されている様だ。

 それを聞いたローレンスは、察する。

 

ローレンス「つまり、来る日に備え、奴らの力を確かめようと言う事ですね。」

ゼスト「……………察しがいいな。お前になら出来るだろう?」

ローレンス「はぁ……………まあ、やるだけやってみましょ。何せ、元は優〜〜秀なあなたの部隊の一員ですから。」

ゼスト「期待しているぞ。」

 

 ローレンスがそう言うと、ゼストはそう聞く。

 ローレンスがそう言いながら移動すると、ゼストはそう呟く。

 魔人達が動き出そうとしていた。

 一方、カケル達は、ある部屋にいた。

 この部屋には、カケル、クリア、エレナ、シン、シシリー、マリア、オーグ、ユリウス、トールの姿があり、彼らの視線の先には、先程現れた謎の戦士、ドンヴァルバラドの変身者であるウィーン=マルガレーテの姿があった。

 ちなみに、先ほど、白城創がやってきて、変身アイテムを渡していた。

 ユーリがターン・スキャンドライバーとビルドのライドケミーカード、マークがブレイバックル2とブレイドのライドケミーカード、オリビアがゴーストドライバータイプKとゴーストのライドケミーカードを受け取っていた。

 



オーグ「……………それで、お前はいったい何者なんだ?スクールアイドル”Liella!"とやらなど、聞いた事が無いぞ。」

 

 

 オーグが皆を代表して質問すると、ウィーンが口を開く。



 

ウィーン「……………そうですね、では話しましょう。私がこの世界に来た目的などを。」


カケル(やっぱり、違う世界の人間か。)

 

 

 ウィーンの話が始まり、カケル達が姿勢を正す。



 

ウィーン「………私がこの世界に来た目的は主に三つ。一つ目はこの世界の波動を調査する為。二つ目にこの世界のケミーの回収。そして三つはマザーからの命令。」


オーグ「この世界の………波動?」


シシリー「マザー……………ですか?」


ウィーン「えぇ、そうよ。」


カケル(とことん、ドンムラサメだな……………。)



 

 ウィーンの説明から出てきたワードに、皆がそれぞれ疑問を浮かべている中、エレナが口を開く。



 

エレナ「ケミーの回収も行うのね…………。ウィーンが今持ってるケミーはどれくらいなの?」


ウィーン「そうね。こんな感じかしらね。」

 

 エレナはそう聞くと、ウィーンはそう言いながらライドケミーカードを取り出す。
 

 それらを全て出していくと、カケル達は驚愕する。

 



カケル「嘘だろ……………!?100体のケミーが全部居るのか!?」


シン「ええっ!?」


クリア「そうみたいね……………。レベルナンバー10のケミーも全て居る。」


マリア「しかも、私たちや殿下が持ってる仮面ライダーのカードもありますよ!?」


オーグ「何……………!?」

 

 

 そこには、1号と2号、クウガからギーツまでのライドケミーカードがあり、2号ライダーやダークライダー、最強フォーム、クワガタオージャーとスパイダークモノスのカードも確認された。

 カケル達はその光景に驚きながらライドケミーカードを見ていく。



 

ユリウス「こ、こんなにあるんでござるか…………!?」


トール「でも、待ってください。全てのケミーを持っているのなら、回収する必要性は無いんじゃないですか?」


ウィーン「私が持っているのはこの世界のケミーではないので、この世界のケミーも回収する必要性がある。」


トール「な、なるほ………ど?」

 

 

 ユリウスが驚く中、トールはそう聞くと、ウィーンはトールの疑問に対してそう答える。



 

オーグ「───うっうん!それで、お前が変身するドンヴァルバラド……………だったか?それはどういう物なんだ。」


カケル「確かに……………ガッチャードライバーがベースになってるのは間違いないんだろうけどな。」

 

 

 トールが納得する中、オーグが咳払いをしてからそう言うと、ガッチャードライバーの持ち主であるカケルも、同意する様に言う。

 すると、ウィーンは口を開く。



 

ウィーン「そうね。教えておきましょう。私のドライバーは、ガッチャードライバーにニンジャークイグナイターという物を装填しているのよ。」


クリア「ニンジャークイグナイター?」


ウィーン「そう。ニンジャークイグナイターはかつて使っていたニンジャークソードを素材にガッチャーイグナイターをベースに再錬成した物よ。」


トール「………カケル殿、ガッチャーイグナイターというのは知ってますか?」


カケル「何で俺!?」


オーグ「いや、ガッチャードの事なら、お前がよく知ってそうだなって。」


カケル「いや、流石にガッチャーイグナイターってのは知らないよ。」

 

 

 ウィーンがそう言うと、クリアが首を傾げる。
 

 ウィーンはそう説明するが、全員首を傾げていた。


 三人がそんな風に話す中、ウィーンが口を開く。

 

ウィーン「そしてこれは、シャークウィールとダイオーニの2枚を使って変身するんです。」


シン「シャークウィールにダイオーニ?」


オーグ「知っているか?」


カケル「シャークウィールは知らないけど、ダイオーニはオカルト属性のレベルナンバー6だ。」

 

 

 ウィーンはそう言いながら、2枚のライドケミーカードを見せる。


 シンが首を傾げ、オーグがカケルに聞くと、カケルはそう答える。



 

ウィーン「このシャークウィールは、私の覚悟に呼応して、マッドウィールが再錬成された姿。」


エレナ「……………再錬成?どういう事?」


ウィーン「………当初は自分に秘める紫の炎のせいで、仮面ライダーに変身することができなかったの。グリオンによってマルガムになった時は奴の復讐しか考えてなかった。でも。薫子さんやリコ、プリムに霧…………仲間がいたから、私は1人じゃないことに気づいて、自分の力を制御して仮面ライダーになれたの。これに関しては口より直接見てもらった方が早いかもしれないわね。」

 

 

 ウィーンはシャークウィールを見せながらそう言うと、エレナはウィーンに聞く。
 

 ウィーンは、そんな風に答える。


 カケル達は首を傾げる中、ウィーンは構える。



 

ウィーン「それじゃあ、行きますよ。」

 

 

 ウィーンはそう言うと、シャークウィールとダイオーニのライドケミーカードをドライバーに装填する。



 

SHARKWHEEL!イグナイト!


『DAIOHNI!イグナイト!』

 

 

 その音声が鳴ると、待機音が流れる。
 

 


ウィーン「変身。」

 

 

 そう言ってドライバーを操作する。

 



『ガッチャーンコ!What's up!?


『ドンヴァルバラド!


『斬リ捨テ SHINOBI!』

 

 

 その音声が鳴ると、ウィーンは仮面ライダードンヴァルバラドに変身した。



 

マリア「それがドンヴァルバラドね…………。」


オーグ「改めて見ると、本当にヴァルバラドに似ているな……………。」


ウィーン「ふふ、あのヴァルバラドよりも出来る事はまだあります。」



 

 ドンヴァルバラドを見て、マリアとオーグはそう言う。
 

 すると、ウィーンはそう言うと、ニンジャークイグナイターの上部を押し、セミアルトヴォークを4回操作する。

 



ウィーン「アバターチェンジ。」

 

 

 ウィーンはそう言うと、音声が流れる。

 



『アバター!』


yeah!Say bye!』

 

 

 その音声が鳴ると、ウィーンが光に包まれる。
 

 光が晴れると、ドンヴァルバラドの姿が、白色の戦士の姿へと完全に変わっていた。

 

トール「姿が変わった!?」


ユリウス「ど、どういう事でござるか!?」


ウィーン「これがドンヴァルバラドの能力の一つ、アバターチェンジよ。」

 

 

 ドンヴァルバラドの姿が変わったのを見て、トールとユリウスは口にして驚き、他の面子も驚く。



 

シン「なあ、あれって……………。」


カケル「間違い無くアバレキラーだな。」


クリア「もうなんでもありね……………。」

 

 

 その中でカケル、シン、クリアの3人は小声でそう話す。

 ドンヴァルバラドがアバターチェンジしたその白色の戦士は、爆竜戦隊アバレンジャーの追加戦士の一人、アバレキラーそのものであり、前世の記憶からアバレキラーのことを知っていた3人は、驚きもあったものの、戸惑いの方が大きかったようだった。

 



クリア「…………ねぇ、さっきから気になってたんだけど……………リコって誰なの?」


エレナ「確かに、他にも色々いたけど……………。」



 

 クリアがそう聞くと、エレナもそう同意する。


 すると、ウィーンは変身解除して、口を開く。

 



ウィーン「リコ……………リコ・パラケルスス。パラケルススの血を引き継いだ創世の錬金術師にして、創世の魔術師。かつては、創世の科学者と呼ばれた英雄よ。この指輪は彼女から貰ったの。」

 

 

 ウィーンはそう言うと、指についている宝石部分は六角形をベースにした矢印の形をした指輪・ジェネシスアルケミストリングを見せる。


 だが、彼らはそれどころでは無かった。



 

シシリー「えっ……………!?パラケルスス……………!?」


マリア「なんか、カケルの家の名前と似てるわね……………。」


オーグ「パラケルスとパラケルスス…………何か関係があるのか?」


カケル「分かんねぇ……………。そもそも別世界の人だし、ただの偶然………にしてはなんか似過ぎてるような………………?」

 

 

 シシリー達は、そんな風に驚いていた。
 

 そのリコという人物が、カケルの家の名前とほぼ同じで、最後の方にスが追加されるという違いだったのだ。
 

 そんな混乱もありつつも、ウィーンは、ひとまずはウォルフォード邸に住むことになったのだった。

 



その翌日────



 

シシリー「ここって……………魔法学院ですよね?今は夏季休暇中の筈では…………?」

 

 

 カケル達は魔法学院のとある場所へとセブンティアとギレーヌに案内されていた。



 

セブンティア「皆には、紹介しておきたい場所があってな。」


ギレーヌ「殿下やトール、ユリウスは知ってますけどね。」


シン「ん?オーグ達?」


オーグ「まあ、いけば分かるさ。」

 

 

 シシリー、マリア、カケルがそう言うと、セブンティアとギレーヌ、オーグはそう言う。
 

 それに首を傾げる中、ある部屋へとたどり着いた。


 

カケル「ここか?」


セブンティア「そうだ。それじゃあ入るぞ。」


エレナ「うん……………。」

 

 

 カケルがそう聞くと、セブンティアはそう答え、部屋の中へと入る。
 

 すると。



 

???「…………ようこそ冒険部へ。究極魔法研究会の者達よ。」

 

 

 扉を開けると、そこから現れたのは二人の男女。

 



???「私の名はマティウス=フォン=ゴールデン。この冒険部の統括を務めている。」


???「そうなのか?私はセブンティアが冒険部のリーダーと聞いていたが………。」


マティウス「……………まぁ、確かに今はそういうことになっているな。」


セブンティア「マティウス…………。」


ギレーヌ「…………。」


マティウス「二人ともなんだその目は!こういうのは最初のインパクトが大事なんだ!」


セブンティア「何に対してのものなんだそれは…………。」

 

 

 1人の男が仰々しくそう言う中でその隣に居た女性がそう突っ込み、気まずそうにマティウスという人物が反応する。

 そしてそんなマティウスを呆れたように見つめるセブンティアとギレーヌという、何とも言えない状況となっていた。

 



カケル「……………え?何これ?」


シン「さぁ……………?」


シシリー「冒険部……………?」


マリア「そんな研究会この学校にあったかしら…………?」


エレナ「分かんない…………私はそんな話聞いたことないけど…………。」


クリア「あっ、もしかして殿下達は知っているんですか?」


オーグ「ああ。冒険部は諸々の事情から、このアールスハイド王国の高等魔法学院にある研究会などの中では特別に秘匿されている研究会だ。」

 

 

 カケル達が唖然となる中、クリアはオーグにそう聞くと、オーグはそう答える。



 

セブンティア「それで、俺たちも冒険部に所属している。」 


ギレーヌ「セブンティアは殿下の推薦で、私はセブンスになった事で、認められたの。」 


カケル「なるほど……………。」


マティウス「その通りだ。ちなみに私はセブンディアよりも前にこの冒険部に所属していて、セブンディアが統括に成り立ての頃は冒険部の先輩として統括補佐を勤めていた。故に私は、裏のリーダーと言える立ち場についているということになるな!」


セブンディア「………まぁ間違ってはいないな。マティウスはこんなだが実績は確かだし、冒険部に欠かせない存在ではある。」


マティウス「フハハハハ!その通りだセブンティア!分かっているじゃあないか!」

ギレーヌ「全く……………あ、それと彼女はシンディア。彼女もこの冒険部に所属している仲間だ。」


シンディア「シンディア=フォン=ベルセルクだ。よろしく頼む。」

 

 

 セブンティアとギレーヌがそう言う中、マティウスは仰々しくそう言い、ギレーヌは呆れながらもシンディアの紹介を行い、シンディアも自己紹介する。



 

オーグ「……………とまあ、究極魔法研究会やガッチャードなど、我々のこれからの活動を、冒険部も協力するそうだ。」


カケル「へぇ……………よろしくな!セブンティア!」


セブンティア「ああ、改めて、よろしく頼む。」

 

 

 オーグがそう言うと、カケルとセブンティアは握手をする。

 一方、シュトロームから離脱した魔人達は、帝国にある廃村で、世界征服に向けて話し合っていた。

 

魔人「全くよぉ!シュトロームの腰抜けにはガッカリしたぜ!」

魔人「魔人の力を存分に使わずどうしろってんだ!?まぁ代わりに俺達が世界を支配してやるから良いけどな!」

 

 離反したシュトロームの手駒の魔人達が喚いてる。

 そんな中、それを見ていたローレンスはというと。

 

ローレンス(あーやだやだ、こんな低俗な連中にしばらく付き合わなきゃならんとは………。こりゃ早めに…………。)

魔人「んで、次は何処を攻める?」

魔人「そりゃあ、帝国の次はアールスハイド王国だろう!!」

 

 ローレンスはそんな風に思っていた。

 ローレンスがそう思う中、魔人達はアールスハイド王国に攻め込もうとしていた。

 そんなバカな考えに、ローレンスはずっこけると、大声で言う。

 

ローレンス「なぬ!?いやー、こんなのはどうです?まずは周辺の小国を落とし、我々が大国並みの規模となってからアールスハイドに挑むと言うのは?」

魔人「あ?」

 

 ローレンスがそう言うと、周囲の魔人達がローレンスを見る。

 首を傾げる魔人に、ローレンスがどうしてそう言ったのかを説明する。

 

ローレンス「大国同士、対決する方がロマンがあって良いかなーって。ね?(くそ………ロマンって何だ?アホか俺は…………。いや、それより、帝国を滅ぼせたのはシュトローム様の力があったからこそだって分かってんのか?此奴ら…………。)」

魔人「フム、周辺国を制圧して、我々の戦力を増強するのも悪くないか。魔人を増やす事は出来ないが、捕虜や俺達に従う者は出て来るだろうしな。」

 

 ローレンスはそんな風に言うが、内心では呆れていた。

 ローレンスのそんな考えに気づかずに、魔人のリーダー格はそう言う。

 考え込む魔人を他所に、ローレンスが地図を開いた。

 

ローレンス「(近隣諸国が魔人とに襲撃されたとなれば、恐らく国がウォルフォードとパラケルス達を動かそうとするはず………。とは言え、あまり距離があったり、小国過ぎると、ウォルフォードやパラケルス共が現れる前に此奴らが国を制圧し兼ねない。)アールスハイドに脅威を与える意味でも、次の狙いは………帝国と王国の国境を接するスイード王国でどうです?」

 

 ローレンスはそんな風に考えながら、地図を見ていく。

 ローレンスはスイード王国を提案する。

 

魔人「良いんじゃないか?スイードならここからそんなに距離も無い。」

ローレンス(ウォルフォードや仮面ライダー共がもし現れなければ、此奴らにまた別の国を襲わせれば良い。)

魔人「次の標的はスイード王国で決まりだ!!」

魔人達「オオオーーーー!!!!」

 

 魔人達は、スイード王国へと進軍しようとしていた。

 一方、ある場所では。

 

???「ほう、魔人達はスイード王国方面へと向かっていったか。」

マーキュリー「その様ですね。恐らく、シュトローム側の魔人が操作したからかと。所詮は帝国の平民の魔人。考えるだけの脳が無いのでしょう。」

???「ふむ……………。」

 

 1人の男がそう言うと、マーキュリーはそう言う。

 その男は考えると、口を開く。

 

???「マーキュリー。お前は念の為に、スイード王国へと向かえ。マルガムが現れたら、カケル=パラケルスを始めとする仮面ライダー達も現れる筈だ。」

マーキュリー「かしこまりました。それで、ブライス様は、何をなさるおつもりで?」

ブライス「私か?私は作業を続けるさ。」

マーキュリー「左様でございますか。分かりました。では、失礼します。」

 

 その男はそう指示をすると、マーキュリーはブライスという人物に聞く。

 その男……………ブライスはそう答えると、マーキュリーはそのまま去っていく。

 

ブライス「……………さあ、作業を始めよう。暗黒の破壊者の誕生のためにもな……………。」

 

 ブライスは悪どい笑みを浮かべながらそう言い、作業を始める。

 ブライスが口にした、暗黒の破壊者とは一体……………。

 その翌日、アールスハイドでは、立太子の儀式の日が訪れた。

 その為、国内では、大分盛り上がっていた。

 一方、当のオーグは。

 

エリザベート「お似合いですわ、アウグスト様。」

シン「おお………!オーグが王子様っぽい!」

マリア「いや王子様だし。」

カケル「どうだオーグ?今の心境は。」

オーグ「うーむ…………心境か………皆の前でこう言う格好をするのが恥ずかしくなってきたぞ…………。」

エリザベート「シンさんの影響を受け過ぎですわ。…………やっぱり怪しい。」

シン(しつけぇ………!)

 

 エリザベートがそう言う中、シンはそう言い、マリアが突っ込む。

 カケルがそう聞くと、オーグはそう言い、エリザベートはシンを睨む。

 

アリス「今日は私達もステージに上がるんですか?」

オーグ「ああ、研究会の面々もこの場を借りて紹介しようと思ってな。」

マリア「うぅ………キンチョー………!」

 

 そうして、立太子の儀式が始まる。

 究極魔法研究会、ウィーンがステージに立つ。

 そこには、ディセウムが既に居た。

 

民衆「お!いらっしゃったぞ!」

民衆「アウグスト殿下ーーー!!」

民衆「陛下ーーー!!」

 

 民衆の歓声が上がり、儀式が始まる。

 

ディセウム「我が息子アウグスト=フォン=アールスハイドよ、汝は王太子となり、国の為、国民の為に身を粉にして邁進する事を誓うか?」

オーグ「私は、この国の為、国民の為に、命を捧げる事を誓います。」

ディセウム「うむ、よく言った。アウグスト、汝を王太子として認めよう。国民の為一層務める事を期待する。」

オーグ「畏まりました。」

 

 ディセウムがそう聞くと、オーグはそう答える。

 それを見た周囲が拍手喝采する。

 すると、1人の兵士が駆け込む。

 

兵士「ご………御報告申し上げます!!スイード王国に魔人が多数出現!!現在、スイード王都に向かって進行中との事です!!」

カケル「っ!?」

 

 兵士は大声でそう叫び、カケル達が反応する。

 すると、別の兵士がその兵士を抑える。

 

兵士「馬鹿者!大切な儀式の最中に、そのような報告をするとは何事だ!!」

オーグ「よい!その者を咎めるな!」

兵士2人「殿下………?」

オーグ「よく知らせてくれた。魔人出現の情報は、何より最優先される。」

カケル(動き出したか……………。)

 

 兵士がそう叫ぶ中、オーグは取り押さえようとした兵士を止める。

 カケルがそう思う中、国民は。

 

国民「ま………魔人が出現って言わなかったか………!?」

国民「や………やだ、ちょっと…………大丈夫なの………!?」

 

 その言葉に、周囲に動揺が走る。

 そんな中、オーグが宣言する。

 

オーグ「皆、落ち着いて聞いて欲しい。たった今隣国スイード王国に魔人が現れたとの報告が入った。」

シン(おいおい、そんな不安を煽るような事をわざわざ………!?)

オーグ「だが心配するな!魔人に対抗する手段を我々は既に持っている!!シン!カケル!」

クリア(なるほど、国民に希望を持たせるためね。)

 

 オーグがそう言うと、シンは心の中で突っ込む。

 だが、次の言葉にクリアは感心する。

 オーグに言われ、シン、カケルが前に出る。

 

オーグ「彼らは、シン=ウォルフォードとカケル=パラケルス。周知だと思うが、新たな魔人と魔物討伐の英雄だ!我々は彼らと共に研鑽を続け、遂に魔人に対抗するだけの力を得た!これよりスイード王国に、魔人の討伐に向かう!!」

国民「おおおお!!」

 

 オーグはシンとカケルを紹介すると、国民はそう反応する。

 すると、オーグはそう言って、マントを脱ぎ捨てる。

 

オーグ「我々はすぐにスイード王国へ向かう!!安心するが良い!!」

シン(下に着込んでたのかよっ!?アイドルの早着替えか!?)

 

 オーグがそう言いながらマントを取り払うと、下は戦闘服となっており、シンはそう突っ込む。

 カケルもマントを脱いで、戦闘服に変える。

 

マリア「これ、私達も脱ぐトコロ?」

アリス「予定と違うけど…………ここしかないっしょ!」

エレナ「そうね。」

 

 マリアとアリスとエレナがそう話す中、究極魔法研究会の面々は、戦闘服に変わる。

 すると、オーグが話しかける。

 

オーグ「シン、カケル。お前らも何か言え。」

カケル「俺たちも?」

シン「お、俺も!?」

オーグ「これは国民の不安を払拭する為のパフォーマンスだ。決めてみせろ。あと、今すぐ何かチーム名を決めろ。研究会の名前じゃ、国民に不安が残る。」

シン「今ぁ!?うおい無茶振りし過ぎだっての……………!!」

カケル「じゃあ、俺から。」

 

 オーグがそう話す。

 要するに、パフォーマンスの一環だ。

 シンが驚く中、カケルは前に出ると。

 

カケル「俺は、カケル=パラケルス!シン=ウォルフォードと共に魔人を討伐した者だ!スイードに住む人たちは、必ず守ってみせる!」

 

 カケルはそんな風に言う。

 国民達が、カケルの宣言に歓声を上げる。

 

カケル「はい次、シンの番だ。」

シン「マジかよ!」

 

 カケルは問答無用にシンに譲る。

 動揺する中、シンが宣言する。

 

シン「えーーーーー………俺を始め、ここに居る仲間達は魔人に対抗出来る力を十分に持っています。だから安心して下さい………(チーム名!?えーと………えーと………究極魔法………研究会…………究極………あぁぁダメだ!!これしか浮かばねえ!)俺達は、必ず討伐して来ます!!」

 

 シンはそう言いながら、チーム名を考えるが、思いついたのが一つしかなかった。

 そして決まったチーム名がこれだ。

 

シン「アルティメット・マジシャンズが!!」

全員(アルティメット・マジシャンズって!?)

国民達「うおおおおおおおお!!」

 

 シンが決めたチーム名に、メンバーが驚く中、国民達はそう叫ぶ。

 シンは涙を流しながら呟く。

 

シン「ごめん……………またやっちゃった……………。」

カケル「まあ……………いきなりだからな。無理もないな。」

オーグ「くくくくくくくくく…………!!」

クリア「オーグ、いつまで笑ってんの?」

マリア「これ明日には国中に浸透してるよ…………。」

エレナ「そうね……………。」

リン「良い名前!私は気に入った!」

アリス「リンが言うと余計にヤバいから。」

 

 シンが涙を流しながらそう言うと、カケルはシンに同情し、オーグは笑いを堪える中、クリアはそう突っ込む。

 マリアの言葉にエレナがそう反応する中、リンは肯定的に言い、アリスが突っ込む。

 

オーグ「くっく…………それより派手に出陣するぞ…………くくっ……………!」

シン「笑うな!!」

ディセウム「アウグスト、シン君、カケル君、それに皆も。スイードには我が国から魔人対策の手段を幾つか提供しているが、実戦ではやはり心許ない。我々もすぐに出来る限りの対処をする。どうかそれまで……………頼むぞ!」

 

 オーグが笑いながらそう言うと、シンは突っ込む。

 すると、ディセウムがそう話しかけてくる。

 それに、カケル達が頷く。

 エリザベートは、オーグに話しかける。

 

エリザベート「お気を付けて…………アウグスト様。」

オーグ「ああ。」

シン「じゃあ、全員に浮遊魔法をかけるよ。宙に浮いたら……………練習通り各自風の魔法を起動してね。」

カケル「ウィーン、大丈夫か?」

ウィーン「大丈夫よ。私には、これ(・・)があるから。」

 

 エリザベートがオーグにそう話しかける中、シンはそう言い、カケルはウィーンに聞く。

 ウィーンがそう答えると、腕時計型端末コードブレスからウインドウを開き操作すると、暴太郎戦隊ドンブラザーズが所持する紫のサングラスを取り出し、目に装着する。

 

ウィーン「わざわざ、魔法を使うよりもこっちの方がすぐに移動できるから。」

 

 ウィーンはそう呟き、アバター空間を展開し後ろにドア型ゲートを出現する。

 

カケル「やっぱり、ドンブラザーズと同じことができるんだな。」

 

 カケルは感心し、ウィーンはドア型ゲートのドアが自動で開きスイード王国へ先回りした。

 すると、アルティメット・マジシャンズが宙に浮く。

 

国民「…………!!これ………は…………!?」

国民「アルティメット・マジシャンズが宙に………凄え…………!!」

シン「行くぞ!」

カケル達「おおっ!」

 

 国民がそれを見て驚く中、アルティメット・マジシャンズは、スイード王国へと出発する。

 一方、ヴァンは。

 

ヴァン「いよいよか……………わしもスイードに向かうとするかのう。確実に、ガッチャードになるじゃろうしな。」

 

 ヴァンはそう呟くと、ゲートの魔法を使って、スイード王国へと先回りをする。




今回はここまでです。
今回は、魔人達の離反とシュトロームの過去、ドンヴァルバラドの紹介と冒険部の紹介、スイード王国への出陣です。
ドンヴァルバラドは、ドンムラサメの特性も持っており、他の戦士へのアバターチェンジが可能です。
その対象は、仮面ライダー、スーパー戦隊、プリキュア、ウルトラマンなどと言った色んなヒーローになる事が可能だそうです。
次回から2〜3話ほどは、スイード王国での戦いになる予定です。
話の展開次第で変動するかもしれないので、ご了承下さい。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
昨日のガッチャードで、新フォームであるアイアンガッチャードに、ドレッド壱式が登場しましたね。
アイアンガッチャードに変身した宝太郎は、大丈夫なのか。
オリキャラを何人か登場させようと思っています。
あと、ガッチャードの強化フォームを出すテンポはどんな感じにしましょうか?
それぞれ、クロスユーフォーエックスは三国会談の際、クロスエックスレックスは三国会談を終えて、アールスハイドに戻って来た頃、スターガッチャードは最強ケミー☆ガッチャ大作戦の時、ファイヤーガッチャードは魔人領に入る前に獲得させます。
アイアンガッチャードからの形態はどのタイミングで獲得して欲しいというのがあれば、お願いします。

フィニッシュを決めるのはどちらにするか

  • ギーツIX
  • ギーツワンネス
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