そうして、親父の仕事を押し付けられる…もとい引き継ぐことになった。しかも、デビルハンター。堅気の仕事じゃないよ、デビルハンターとはあくまで通称、実際には様々な呼ばれかたがされている。この『ロストエデン』の世界では大体『対魔師』で統一されている。その名の通り、魔界の悪魔どもと殺し合うお仕事である。魔界は天王山の中腹にある洞窟が人間界との入口となっているせいか、京都が本部なのである。対魔師は国家公務員ではあるが表向きはその存在が秘匿されている。一応フリーランスの悪魔狩りをするデビルハンターも存在を隠されている。そもそも悪魔や魔法なんて存在自体が国家秘密だ。使えるやつは公安第八課に入れられるか、それから逃れてデビルハンターになるかの二択しかないだろう。第三択目の能力を隠して生きるという方法もあるがすぐに対魔師にバレることだろう。さて、長々と説明してきたが俺の今の状況を説明すると対魔師の四大名家の一つにご挨拶をしている状況だ。俺の親父ルイスこと、ルシフェルはデビルハンターなのだが、一流なのである。誇りある名家から仕事を貰える位には、なんせ、レッドクラス*1を一方的に倒せるほど強いのである。それ故か、その跡継ぎである俺は仕事の引き継ぎとして顔合わせをさせられているのである。
「ふむ、大方の事情はわかった。だが、お主の倅が使えるのかは解らぬな?」
まあ、当主の言い分もわかる。なんせ、デビルハンターの仕事はしたことがないからである。昔から高い魔力のせいで悪魔どもに狙われることは会ったから実戦経験は豊富たげどね?…おっと。
「ほぉ、今のを防ぐか?お主の後釜としては申し分ないようだの」
こいつ!俺を試すためにナイフ投げてきやがった!しかも脳天!殺す気満々だったじゃねぇか。反射的に魔力で頭をガード出来たからよかったものを…
「そう睨んでくれるな。この程度対応出来なくては妖どもと戦うなど夢のまた夢よ、」
「むぅ(=`ェ´=)」
言ってることはあながち間違いではないので反論出来なくて口を尖らせてしまう
「守、この爺さんのイタズラなんて気にすんな。どうせ反応を楽しみたいだけさ。」
そういわれ渋々許すことにした。
「では、今後は頼んだぞ栗井守殿」
かくして、お得意様に対するご挨拶は終わった
# # #
帰り道。徒歩で西園寺家の館を後にした俺と親父。俺は心配で心が一杯だった。大丈夫かな?原作崩壊?その一点ばかりが懸念点だった。なにせ自分は原作にいないのだ。いや、居るにはいるが本筋には関わらない日常シーン担当のキャラだった。それが今完全に崩壊した。自分の影響でとんでもないことになるのではと考える守だったが、すぐにそもそも俺という存在が既に原作崩壊か。と開き直った。それよりも、気になることがある。
「父さん。教えてくれ」
「なにをだ?」
とぼけているが原作知識を持っている俺はすぐにごまかしだとわかる。ルシフェルというキャラは嘘を付くのが苦手なんである。ごまかす時はうつむく癖がある。
「本当のことだよ。」
すると、父さんは真面目な顔付きになる。
「わかった、教えよう。だがまずは家に帰ろう。夕飯を食べながらでも遅くはない」
# # #
家に帰り、すぐに夕飯を作った。今日は作りおきできるカレーにした。食卓を二人で囲み、我が家で最初で最後となるであろう家族会議が行われる。
「まず、お前の読み通り俺は肺がんじゃあない。」
父さんははっきりと宣言した。
「じゃあ、何で死ぬの?」
「死ぬ訳じゃない。
鈍い?呪いか。原作知識を総動員してもなんのことかわからなかった。
「七天魔王の呪いさ。七天魔王は前に説明したな?その能力を受け継いだ悪魔はメリットと共にデメリットも得る。」
「それが呪い?」
思わず聞き返してしまった。自分にも関係する話でもある俺は強欲の魔王の力を受け継いだからだ。
「そうだ。その呪いってのがな魔法を使えば使うほど、対応する感情に悪影響を与えるというものだ」
「対応する…感情?」
いまいちピント来ない表現だった。
「例えば、俺の場合だと魔法を使えば使うほど他人に対する思いやりが亡くなっていく、つまり傲慢になっていくということだ。」
なんだよそりゃ、それじゃあ使わなければ良いじゃん?
「そうもいかん、その場合だと魔力が貯まってストレスになって逆に呪いが進行しちまう」
逃げ道無しかよ。
「だから、その前に自殺したかったんだ。どうせ、げろっちまったんだ。悪魔は他殺以外では死なないからな、お前の手で頼むわ」
その頼みに俺は沈黙しか出なかった。
☆解説
・悪魔の危険度
上から順にブラック、レッド、ブルー、グリーン。
・対魔師の四大名家
室町時代から続く由緒ある対魔師の家系。伊集院・西園寺・財前・善財の4つでそらぞれ強い家系魔法がある。当主は更に奥義を伝授したいる
・呪い
原作では一切出なかった設定。七つの大罪もモデルにしてる。この作品の重要ワード