『ロストエデン』内では原作開始前に起きた重大な出来事がある。それが第八課による「大規模魔界遠征作戦」通称島流し作戦、心臓を捧げよ作戦なんて揶揄されるほどに死者が出る。そもそもがこの作戦、犠牲を前提に作られている。というのも第八課が悪魔がゴロゴロいる魔界に遠征する理由が魔王をどうにかするためだからなのだ。近年、悪魔による被害が増大していることに疑問を持った対悪師たちが原因解明のために魔人を取り調べしたところ、
「魔界で王がご乱心なさっている、だから比較的安全な人間界に逃げこんだ」
との旨を打ち明けてきた。ここでいう【王】というのは現在魔界を統治したいる魔王、『憤怒の魔王サタン』のことをさす。原作ではなぜ発狂しているのかわからなかったが、おそらく魔王の呪いが進行してしまった結果なのだろうと考えれる。それだけなら、まだ流行り病みたいに一時的に悪魔犯罪が増加するだけで済むのだが、真に問題なのはここからだ、相手は「魔王」しかも理性なく暴れてるときた。魔界の魔人たちではどうすることも出来まい。そうなると魔界に済む大半の魔人がこちら側に来て難民と化すだろうし、下手すると破壊対象を求めて魔王が人間界に進行してくるかもしれないのだ。だからこそ、対魔師たちはその災害を防ぐ策を講じたのだ。それは『魔王の封印』
# # #
「集いし同胞たちよ、これより我らは『魔界遠征』を開始する、恐らくこの中で生きて帰れるものは多くはいまい…」
西園寺家の当主のその言葉を聞いて集められた実力派の対悪師たちはざわめく、なにせ死に行けと言われたようなものなのだから、
「なんだか、みんな落ち着かねぇな」
「仕方ないさ源吾。誰もが俺たちみたいに死ぬかも知れないっていう状況になれてる訳じゃないんだから」
その迷いを見抜いた西園寺輝は一息吸う
「逃げたくば逃げるが良い、西園寺家当主としてワシが許す」
その言葉を聞き、ざわめきはさらに大きくなる。それは他の名家当主も同じだからだ。この封印魔法を発動するには時間がかかりすぎるだからこそ、時間を稼ぐものたち言ってしまえば生け贄が必要だというのにいたずらにそれを削るこたを許可したのだ、この封印魔法に誰よりも詳しい男がだ…
「死の恐怖に屈したものなぞ使い物にならんからな、悪魔の恐怖に屈したものは去れ、そして好きにいい広めよその恐怖を愛する者たちに味わわせたいものもな!」
その言葉を聞いてとたん帰ろうとしていた者、迷う者全ての者たちの視線がその男に注がれる。
「この戦いははっきりいって神風特効作戦じゃ。魔王という厄災と只人とでは戦にもならんであろう。無論全ての人が死ぬことはないであろうだが、その犠牲者の中に我々の知人が一体何人含まれるであろうか?恐らく数え切れんだろう。災害は止められん。だか、押さえることはできる。故に我々は人の世では死ねん。だから、どうか皆
その言葉を聞いてなおも逃げようとする者は誰もいわしなかった。皆死ぬ覚悟を持っていた。それは目が物語っている。
「お主は消えんかったか、守。ワシはお主のような若者には生きて欲しいと思っとる。だが、そんなわがままを言えるほどの状況ではない」
「当主様。私は勉強と確定申告以外は逃げない人間ですよ、ですから死ぬ覚悟は出来てます。なぁにいつものことですよ」
当主が俺を見る目が一瞬懐かしい者を見る目に変わり直ぐにいつもの好好爺の雰囲気に戻る
「まったく誰に似たのやら」
「さぁ?あの世で聞いてみては?」
そう笑い合いながら魔界へと向かう