雀荘荒らしの咲   作:ロクナナエイト

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Q,白水編過去一で長くない?
A,マジですいません。こんなに長くなるとは私も予想外です。

次回で本当に白水編は終わりになるはずです!そして決勝戦編に突入します!


そして訪れる少女6

 

 精神が不安定になった事で咲に敵意を向ける白水。そんな彼女を自分なりのやり方で更生させようとする咲。お互いに譲らない両者は、精神世界での能力バトルによって白黒つけようとしていた。

 しかし、結果は火を見るよりも明らかであり・・・

 

「どうしました白水'先輩'?もう人形がほとんど散ってしまっていますよ?」

「ぐぅ・・クソォォッ!・・・」

 

 誰がどう見ても白水の劣勢だった。白水は咲と戦う前に錯乱して、自分で自分の人形を半分ほど壊してしまっていたのだ。残った半分では咲の作り出す本の壁を壊すには至れない。

 

「まだだ!まだ終わらんばい!気力ば減らしゃあ、まだ人形は増やせる!」

 

 その言葉通り、自身の気力を振り絞ってかなりの数の人形を一度に生み出した白水。その代償として息も絶え絶えになり、脚が笑い始めたが・・勝利を確信した彼女の顔も笑っていた。

 

「ぜー、ぜー・・・は、ははは・・アハハハハハ!!どうよ咲ちゃん!流石の咲ちゃんといえど、こん数の人形が一斉に自爆すりゃ、ただでは済まんやろ!アハハハハハ!」

 

 まるで映画の悪役みたいな事を言い始めた彼女だったが、それも仕方なし。現に彼女の前には、およそ部屋に所狭しと置かれていた全ての人形の約3倍もの数が、綺麗に列をなして立っていたのだ。普通なら勝ちを確信するところである。・・・がしかし、

 

「・・・えっと、まさかそれで全部・・ですか?」

「アハハ・・・はっ?」

「それが貴女の限界なのかと聞いたんです。でもまぁ、その様子だと限界のようですね。分かりました。じゃあフェアにいきましょうか。」

 

 そう言うと咲はパンッ!と大きな音を立てて手を合わせた。するとどうだろうか、咲の周りに浮いていた本達からページが何枚か落ちていき、そのまま地面に溶けて消えた・・・かに思われたが、ページが溶けた場所から図鑑のように大きな本がズゾゾゾッ!とせり上がり、そのまま宙へと飛翔し咲の隊列へと加わった。落ちたページの正確な数を白水は数えられていないが、だいたい500枚近くのページが落ち、それら全てが図鑑へと変わって咲の元へと帰っていったのだとなんとなく分かってしまった。

 

 図鑑が全て咲の元へ帰り、それぞれの陣営の戦力補充が済んだところで白水は改めて現状を把握した。

 白水率いるドール軍の人形総数は約500、いや正確には467。元々部屋にいた150体のうちの半分を自身の手で壊し、残りの半分のほとんどを自爆によって失った。そこから元の3倍の量の人形を召喚し、気力の現界点へと到達。

 一方、咲率いるブックス部隊の本の総数は約600。元々いた100冊の本によって一枚の大きな壁を形成し、自爆攻撃から身を守る事しかしてこなかった咲。ちなみに白水と違って一冊の犠牲も出していない。そこへ500冊の援軍、しかも全て最初にいた100冊の本よりも明らかに分厚くて大きい。そしてトドメと言わんばかりに、咲は500もの手駒を召喚しておいてなお、クールな表情を崩していない。つまりまだ気力に余力があると言う事だ。この事実に流石の暴走白水も勢いを失いつつある。

 

(そ、そげん馬鹿な!?これだけの手駒ば召喚して汗1つ掻かんで無表情ば貫くなんて・・・こげん、2年も下の後輩に!?)

 

 しかし白水も諦めない。(今うちがここで諦めりゃあ、そん瞬間に咲ちゃんはうちを気絶させて悪か連中のところへ売り渡しに行くやろう・・・そして二度と姫子に会えんくなる!)という恐怖心が、白水を奮い立たせた。

 

「・・いくばい!咲ちゃん!」

 

 その掛け声と同時に白水が人形を突っ込ませては自爆させ、なんとか咲の防御を崩そうと頑張る。しかしその壁は堅固で堅牢、何より分厚い。それでも諦められない彼女は大きな声で叫ぶ!

 

「咲ちゃん!うちゃあんたが羨ましかった!うちが立ちたかった場所に、あんたは立っとる!」

 

 今までの身勝手な恨み辛みを吐き出す事で自身を鼓舞する!しかしこの行動こそが、咲が求めていたものであった!

 

「(きた!ようやく醜い感情を気力と一緒に吐き出し始めた!)・・・羨ましい?私みたいな雀荘荒らしの何が羨ましいんですか?」

 

 このまま会話を続けて口喧嘩に持っていこうと考えた咲は、言葉を少し選びつつ返答する。出来るだけ表情を崩さずにクールに・・・当然白水も応える!

 

「何が雀荘荒らしか!?あんたはカンドラっちゅう伝説的な雀士やなか!?TVで2回戦の大将戦ば見てて思うたわ!うちもあげん風にカッコよう名乗りば上げたかった!あげん風に能力とオーラば優雅に使うて華麗に神様ば翻弄してみたかった!・・・あげん風に、試合が終わった後に沢山の強者達に囲まれながら、笑顔で格の違いば見せつけたかった!うちゃそん辺の一般人とは違うってところを!TVん前で!見せつけたかった!」

 

 相変わらずの自分本位な考え方、そこを咲は重点的に攻める。

 

「沢山の強者に囲まれながら格の違いを見せつける?貴女が私のようになって一番にやりたい事がそれですか?」

「そう!うちゃ多くの能力者の中でも格が違うって意味ば込めて!沢山の能力者に囲まれたい!そして羨望の眼差しを向けられたい!そしてそん顔達をTVの前の有象無象に見せつけたい!うちゃ・・・能力者達をコレクションしたい!」

「やはり・・貴女は自分以外の能力者を高価な指輪やネックレスとしてしか見ていない!他人を宝飾品としてしか見ていない!貴女の見る世界に人間は貴女ただ一人!他は自分を輝かせる為の道具でしかない!」

「そうばい!だからこそ咲ちゃんの周りにおる連中が欲しゅうてたまらん!あの連中ばうちの元へ下す事が出来りゃあ、うちゃもっと輝く!中学の時とは比較にならん!」

 

 そう、これこそが白水の精神に寄生する悪の元凶。幼い白水の価値観を狂わせた張本人。リザベージョンの能力の本質そのものであった。

 

「幼稚園児の頃からずっとそうやった!うちがリザベージョンで助けた子達はみんなうちにすり寄って来た!それこそ一日中!それば自覚した日から理解したっちゃん!うちゃ他者を宝飾品の様に着飾る事を許された唯一の人間だって!」

「その考え・・・それが悪だと言っているんです!いいですか白水さん!さっきも言いましたが普通はそんな風には考えないんです!人と人は互いに助け合って生きるのが普通なんです!貴女の生き方は人の生き方から大きく逸脱しています!」

「だってそげな能力なんやけん!しょうがなかろう!?リザベージョンなんていう特異な能力に目覚めて、そん力を最大限に引き出せる生き方をずっとしてきて、普通やないからやめれっていきなり言われても・・・今更手遅れなんばい!こっちは生まれてこんかた、こん生き方しか知らんっちゃん!もう自分でも、どうにもならんっちゃん!」

「変わるチャンスはあったはずです!中学の時!みんなが貴女から離れていって、貴女だけ独りぼっちになったあの時!何故あの時に自分一人の力で立ち直ろうとしなかったのです!?何故鶴田さんを巻き込んだんです!?鶴田さんは・・貴女の奴隷で収まるような人じゃなかったはずですよ!」

 

 姫子の名前が出た途端に目を丸くして口が止まる白水・・・分かり易く動揺していた。しかし人形達の特攻の勢いは衰えない。人形達は変わらずに咲に特攻を繰り返しては無惨に爆発四散を繰り返している。

 

「・・・姫子は・・姫子は・・」

「白水さん、貴女は可哀そうな人です。リザベージョンに価値観を歪められ、リザベージョンの能力を宣伝するだけの広告塔に成り果ててしまった、哀れな人。そんな貴女にも、本当の意味で貴女を愛してくれたのが鶴田さんだったのに・・・それを!」

 

 ここで、今まで守る事だけしかしてこなかった咲が攻撃に転じた!100冊の本の壁をそのままに、後ろに控えていた500冊の本の半分を人形達に特攻させた。いきなり本達が突っ込んで来てビックリした白水は反応が遅れ、人形達に指示を出すのが遅れてしまった。なんとか100体程の人形を後ろに下げる事は出来たが、残りは全て本の突進をまともに喰らい、胴が千切れて動かなくなってしまった。

 

「鶴田さんだけは貴女の全てを受け入れていた!貴女のその最低な価値観も!リザベージョンの能力も!なのに貴女は鶴田さんの好意に甘えて、鶴田さんを自分の良いように書き換えて、二人だけの世界に引きこもった!それじゃダメなんですよ!」

「んぐぅっ!?な、何が駄目な事があるばい!?うちにはリザベージョンの能力がある!こん能力さえありゃあ金に困る事は・・・」

「困る事になりますよ・・だって、その能力は貴女が成功して初めて発動する能力でしょう。」

「・・・・・え?」

「貴女はその能力で一生食っていこうって考えだったんでしょうけど、そんな事が出来るのは若いうちだけですよ。アラサーの小鍛冶さんを見れば分かりやすいと思いますが、人間っていうのは20代後半くらいから物凄い勢いで身体が衰えていくものなのです。無論、私達は能力者な上にオーラまで使えるので、多少は老けるのが遅くなるとは思いますが・・それでも30代中盤あたりから誤魔化しが効かなくなっていきます。」

「そ、そんな・・・」

「肌だってボロボロになりますし、腕や肩にも動かすだけで痛みが出るようになります。走れば高確率で転びますし、階段を踏み外して転げ落ちる可能性だって高いです。・・・白水さん、もし貴女が大怪我したとして、そんな貴女の為に救急車を呼んでくれる人が・・貴女にはいますか?」

 

 言い終わると同時に咲は後ろに控えていた250冊の本を全て気力に戻して即座にオーラに変換、そのまま無防備な白水にぶつけた。ぶつけられた白水の脳裏によぎる小鍛冶や瑞原、そして咏のドジっ子シーンと呼べば良いのか老化による前後不注意の結果と呼べば良いのか、とにかく3人のヒヤッとさせられるシーンが次々に白水に襲い掛かった!

 

「・・ああ・・あああ・・・」

 

 恐怖でガタガタと震えだす白水。頭の良い彼女にはそこから連想出来てしまったのだ。何かの拍子に階段から転げ落ちて苦しむ自分が。そんな自分から財布や貴重品を盗んで去っていく取り巻き達の様子が。そしてそのまま誰にも助けられずに朽ちていく自分が・・・それらを鮮明に想像してしまった白水は、肩を掴んでガタガタと震え始め、床にガックリと崩れ落ちた。

 それが影響し、白水の後ろに控えていた人形達もボトボトと落下を始め、遂に全ての人形が地面に横たわった。

 戦いは終わった。

 

「どうですか白水さん。自分がいかに目の前の事しか考えていなかったか、未来の事を見据えていなかったか。実感出来ました?」

 

 人形が本当に無力化出来た事を確認した咲が、ゆっくりと歩み寄りながら話しかける。白水は震えたままだったが、目だけは咲を睨みつけた。

 

「くっ・・・ふふ、あはは・・・うちん負けばい。好きにすりゃよか。」

 

 睨みつけはしたが咲の背後にある大量の本が目に入り、あっという間に戦意を喪失してしまった。ようやく白水は心からの敗北を受け入れたのだ。しかし咲の顔は暗いままだ。

 

「・・・白水さん。どうやらまだ足りないようですね。」

「・・へ?」

 

 咲の言葉の意味がよく分からず、思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。そのまま顔を上げて咲の顔を見ようとした・・・その瞬間!

 

 

 

 ズブッ!

 

 

 

「・・・ガッ!?・・ハッ!?」

 

 何かがめり込む音が部屋に響く。それと同時に強い衝撃が腹部に発生。驚いて目線を下げるとそこには・・・自分の腹に、咲の操る図鑑がズッポリと、ボディーブローのようにめり込んでいる光景があった。

 

「貴女・・質問に答えられてないんですよ。私言いましたよね?実感出来ましたかと・・・誰が勝敗について話せなんて言いました!」

 

 叫びながらもう一度図鑑で腹に追い打ちをキメる咲。不意打ちの一発目と違って、二発目は小突く程度のものであったが、それでも今の白水には大きな痛みだ。

 

「ウグッ!?・・・・ゲホッ!ゴホッ!・・ア、アンタ・・こげんことして・・うちが死んだりでもしたらどうする気で・・・」

「別に構いませんよ。というより、最初から殺す気で勝負を誘ったんですから、貴女の方こそとっくに気づいているものだと思っていましたけど。」

「なっ!?・・う、うちを殺しゃあ、アンタん上の連中は困るんじゃあ・・」

「いや、別に?そもそも私が悪い連中とつるんでいると決めつけて襲い掛かってきたのは貴女ですからね?そこのところをはき違えないで頂きたいのですけど。」

 

 咲はそう言いながら後ろに控えていた図鑑の内の2冊を手に取り、そのまま宙へ放り投げた。投げられた図鑑はその場で回転を始め、やがて風を切るような音を発するほどの速度まで回転を上げた。

 

「ひっ!?そ、そん本で一体何ばする気なんや!?」

「自分は質問に答えないのに私には質問するんですか?いい加減立場を弁えて欲しいのですが。」

 

 高速回転を続けながら宙に留まる2冊の図鑑。そんな図鑑に気を取られている白水に、咲は宣告した。

 

「白水さん。貴女は準決勝に負けて5位決定戦でも負けを重ね・・ついには年下である私との勝負にも敗北しました。よって・・私の独断で、貴女を処刑する事に致しました。」

「んなっ!?」

 

 咲の宣告と同時に2冊の図鑑がブンブンと大きな起動を描いて部屋内を回り始め、床や壁などのあらゆる部分に接触していく。部屋が傷だらけになる事を危惧した白水は、咲にやめさせるよう口を開こうとして・・・接触した部分を見て絶句した。2冊が触れた部分は、まるで空間ごとえぐり取られたかのように綺麗に消滅していたのだ。そして想像した。もしあんなものが自分の身体に当たったらどうなるか・・・優秀な彼女は完璧に結果をシミュレートし理解した・・・理解してしまった彼女が次に取った行動は・・・

 

「い、いやああああああああああぁぁぁぁ!!!???」

 

 悲鳴を上げて見っともなく恐怖に怯えるという選択肢であった。

 

「いやや!まだ死にとうなか!まだうちには!うちには!」

 

 自分を鼓舞して何とかこの状況を切り抜けられる作戦を考えようと頑張る白水。しかし・・・

 

 ザシュッ!ザシュッ!

 

 それより早く、図鑑が白水の両足を奪い可能性を潰していく。

 

「んがっ!?・・・グ八ッ!?」

 

 足が切られて胴が宙に放り出され、そのまま受け身も取れずに背中から落下する。切られた部分から出血するかと思われたが、出血は無かった。変わりに何か・・オーロラのような美しい気体のようなモノが、両足から宙に向かって流れ始めた。それを見た咲は感心した。

 

「ああ、精神世界だとこうなるんですね。・・・ふむふむなるほど、血の代わりに気力が可視化されて消滅していってますね。このペースだと消滅まで2時間、といったところでしょうか?」

(に、2時間!?)

 

 自身の破滅が近い事を理解した白水は、なんとか助かろうと持てる全ての策を弄して自身の延命を図る!

 

(そ、そうばい!人形達をオーラに分解して身体に戻せば、燃費は悪うけど片足だけなら戻るかもしれん!)

 

 そう思うのと同時に人形達をオーラに変えて足の修復に使う。しかし、人形をオーラに戻す際に半分は宙に溶けて無駄にしてしまった。さらに、肝心の脚の修復もかなりゆっくり気味な為、咲からして見れば無防備極まりない姿を晒す事になった。咲からの追撃を覚悟した白水だったが、意外にも咲は脚が治っていく様をじっくりと観察していた。

 

「へー、随分と時間が掛かるんですね。無くなるのは一瞬なのに、治るまでは長時間とは・・ いや、でもオーラをもっと沢山使えば案外早く治ったり?」

 

 もはや白水は咲にとって敵では無い、実験室の檻に入れられたマウスである。

 脚が治っていく様を十分観察出来た咲は、続いて白水の両腕を図鑑で切り取るよう2冊に命令した。治すことに集中していた白水は当然避けられずに被弾。脚と同じように傷口からオーロラが流れ出した。

 

「うがっ!?ぐっ!?・・・ああ、腕まで・・・」

 

 両腕両足を切られて無様に這いつくばる彼女の姿は、俗に言う達磨や芋虫と呼ばれる状態であった。もはや何も出来ない彼女は、自分の最後を想像して涙を流すだけであった。

 

「うふふ、いつ見ても良い物ですねー。悪の能力者が力ある能力者の前に膝まづく光景は。おっと、この場合は膝まづくというよりも転がっているという方が合ってますかね。」

「ふぐぅぅぅっ!!ば、馬鹿にしちょってからに!!」

 

 例え身体は屈しても、心までは屈しない白水。さらに咲へ罵倒を投げかけようと口を開くが、罵倒が出る前に嗚咽が漏れた。

 

「そん口を閉じ・・グヘガッ!?」

 

 最初に白水の腹へボディーブローを打ち込んだ1冊が再び白水を襲う。四肢の無い白水はもはや腹筋に上手く力を入れる事すら出来ずに、無防備のまま腹を晒す。

 

「まだ反抗する体力、いや気力が残っていましたか。じゃあもっと痛めつけて、命乞いするくらいまで気力を削ってしまいましょう。」

 

 その言葉に呼応して、さっきまで回転していた2冊も回転をやめて白水に突撃を開始した。合計3冊の本が白水の身体に突進し、当たるたびに四肢からオーロラがボフッと煙のように吹き出しては消えていく。

 

 

 

 それから約10分が経った頃、3冊にリンチを喰らった白水は虫の息であった。痣や腫れが全身に発生し、口や目からも血の代わりにオーロラが漏れ始め、身体は薄っすらと透け始めていた。マジで死にかけである。

 

「けほっ・・かほっ・・・ぁぁ・・ぁ・ぃ・ぃゃゃ・・ぃぃぁぅぁぃ」

「死にたくない・・ですか。じゃあ最後に聞きますよ。貴女は何で鶴田さんを捨てたんですか?お気づき無いでしょうが、貴女はこの質問をずっと無視しているんですよ。」

 

 これがラストチャンスだと白水は理解した。しかし、答えようにも口が重くて動かない。このままでは時間切れで本当に咲に殺されてしまう!もう駄目かと本気で死を覚悟した白水・・・と、その時!

 

「も、もうやめるばい!」

 

 白水とは違う、誰か別の人の博多弁がこの世界に響く!この声の主は!?

 

「・・ぁ・・ぁぁ・・」

「おおっと、これはこれは姫子さん。丁度良いタイミングで。」

 

 鶴田姫子。白水のパートナーである彼女が、何故か二人の精神世界に入り込んでいた!

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

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