気付き次第、直していきます。
「「「「ありがとうございました!!!」」」」
四人の挨拶が会場に響き渡る。同時に実況の恒子も高らかに終わりを宣言した。
「終わったーーーーーーー!!!くううぅぅぅ!長かったインターハイ団体戦もこれにて終幕!今しがた四人の大将が挨拶をした事で無事閉幕となります!いやー、今年も楽しかったですね小鍛冶さん!」
「そうですね、どの選手も各県各校の代表に恥じなり働きぶりだったと思います。しかしまだインターハイは続きます、そうですよね恒子さん。」
「はい!明日からまた一週間に渡ってインターハイ個人戦が行われます。視聴者の皆さんも、今回の団体戦でファンになったあの子が出て来るかもしれませんよ!引き続き、インターハイをお楽しみ下さいませ!さて、ここで全国雀荘紹介のコーナーです!今日紹介する雀荘は・・・」
一方試合会場では、互いに挨拶を交わした四人が中々その場を離れずに椅子に座って仲睦まじく語り合っていた。
「うーん、淡とミョンファって絶対話が合うと思うんだよねー。今からでもいいから会っていかない?何ならメアド無料で教えても良いけど。」
「いやいいって、ていうか同じチームのメアドを勝手に教えるなっての。それよりサキ!何でテルってあんなにお菓子ばっかり食べるの?遺伝?それとも家庭の事情?」
「知りませんよ、あの人の習慣なんて。ただ一つ言えるのは、あの人はまだ子供でいたいんだと思います。それに起因しているかもしれませんね。」
「・・なんか、みんな案外普通なんだね。それに思ったよりも優しいし、もしかして似た者同士だったりして。」
「あーそれ言えてるかも。何だかんだ言ってもこの場のみんな漏れなく大将に選ばれてるからね。私は白糸台でも格が違うなーって扱い受けてたけど、もしかしてみんなも?」
「ええ当然、清澄のみんなには私がカンドラだと最近バラしたのですが、バラす前から特別扱いされてましたよ。」
「さっすが咲!やっぱり咲の凄さは隠そうとしても漏れちゃうくらいのものなのよ!それに引き換えネリーは・・まぁ、臨海が海外からの留学生を沢山受け入れてるのも悪いんだけど、ぶっちゃけネリーって臨海では地味な扱いだよ。」
「へーそうなんですか。私はあんまり特別扱いされたりは・・・しないですね。みんな何かしらの能力持ちなので、みんな特別って感じです。」
「あーそれめっちゃ分かる!ネリーもそうなんだよねー、ネリー能力持ちなのに他の留学生も能力持ちだからさー。んもう、監督ももうちょっとネリーが味方にいる事のありがたみってもんを・・・」
と、いつまでも下らない世間話に花を咲かせ続けていると・・
「おーい咲ーー!」
「お、どうやらお迎えが来たようですね。」
京太郎を筆頭に清澄の面々が笑顔で駆け寄って来る。それを見てようやく椅子から立ち上がる咲。そしてそんな咲を見て自分達もそろそろ帰るかと重い腰を上げる一同。
「ったく、いつまでも帰ってこないから心配したぜ。」
「いやいや、試合が終わってもしばらく待っていて下さいって昨日言いましたよね?」
「それにしたって長すぎだじぇー!」
「そうじゃ、こっちは全国優勝を成し遂げた喜びでワーワー騒ぎたくて仕方ないんじゃ。」
「病院で待っている部長にも直接報告したかったですし、さぁ行きましょう!」
そう言って腕に抱き着いてくる和、それを見てムッとするネリー。しかし咲は、
「ちょっと待って下さい、行く前に一つやっておきたい事が。」
まだ行かないよう全員を呼び止める。まだ何かやるのかと清澄一同がじれったい思いに駆られる中、咲は何やらスマホをペタペタ操作すると・・・大将の三人に見るように促した。
「三人共、ちょっとこれを見て下さい。」
「うーん、どれどれ?・・・何だただの地図かーってこれって!超豪華で有名なセレブ御用達ホテルじゃん!?昨日もTVで見たよ!何よサキ~、まだまだ話足りないからってディナーのお誘い!?おっとなー!」
「場所は東京、というかすぐ近くですね。でもここから歩きとなるとまぁまぁ時間が掛かりそうですね。」
「道案内はネリーがするよ。どうせここにいる全員参加したいって言うだろうし。」
何も知らない二人に対して訳知り顔のネリー。反射的に知っているのか?と尋ねそうになったその時、咲が口を開いた。
「三人共、改めましてインターハイ団体戦お疲れ様でした。今回決勝戦まで残った各校の皆さまは特別に、我が友龍門渕透華が主催する”清澄インターハイ団体戦優勝おめでとうパーティ”に招待致します。」
青天の霹靂とはこの事。思わずポカンとする二人、一方ネリーは正式に咲から招待されてニヤケ顔。二人を置いてけぼりにして咲は続けた。
「詳しい内容はネリーちゃんに聞いて下さい。・・・では私達はこれで、午後7時にお待ちしております。」
そう言って去ろうとする咲、慌てて淡が止める。
「ちょ、ちょっと待って!」
「まだ何か?」
「・・その、テルも行っても・・いいの?」
その問いにニヤッと口端を吊り上げ、
「ええもちろん、来れるものならどうぞ。」
そう言って今度こそ、咲は麻雀部のみんなを引き連れて去って行った。
会場から出た咲達は取り合えず控え室まで戻ろうとしていた。そんな中、和が話し始める。
「改めてお疲れ様です咲さん。優勝おめでとうございます。」
「うん、みんなもおめでとう。よく頑張ったよホント、どの学校もみんな精鋭揃いだったしさ。この優勝はみんながあってのものだよ。」
「ははは、久にも言ってやっとくれ。何だかんだ言っても部長としてみんなを引っ張って来た久こそが、今一番欲しい言葉じゃろうからな。」
「ふふ、それもそうですね。ところでマスコミ関係者はまた控え室前に?」
「そうそう、あいつらホント礼儀ってもんを知らねぇよな。こっちが嫌だっつってんのにお構いなしなんだぜ。」
「そうだじぇ!咲ちゃんも嫌ならこのまま会場まで逃げちゃえばいいんだじぇ!」
「あはは・・そうしたいのは山々ですが、今回はしっかりインタビューに応じましょう。なにせ、これで名実ともにカンドラとしてのスタートを切ったのですから。後でグチグチ言われない為にもやる事はしっかりやっておきますよ。」
「・・そうでしたね、これで咲さんはカンドラとして・・・」
「・・和ちゃん?」
「・・・いえ何も!咲さんが何処へ行こうが、私がついていけば良いだけの話ですからね!」
「おおう、相変わらず押しが強いじぇ~。」
一方その頃、会場から出た淡は一人控え室へとゆっくり歩を進めるのだった。
(う~~~ん、どうしようかな。せっかくテルもOKが出たんだし、お呼ばれされたんだから行くべきだよね?でもなぁ・・・絶対テルが何かやらかす未来しか見えないんだよなー。いや待てよ、お呼ばれしたのは今のところ私ただ一人、だったら行くのは私一人だけでOK?いやいや、穏乃のあのはしゃぎ様やネリーのムヒヒヒって笑い顔からして絶対メンバー全員で行くのは確実だし、そんな中白糸台から私だけで行ったりなんてしたら、やだもう白糸台ってそういう人達ばっかりなの~?あらまぁ、あの淡さんって人ボッチなのねー!なんて風に馬鹿にされかねない!やっぱりここは全員で・・いやでも・・)
先程まで火花をバチバチにぶつけ合いながら戦った試合内容は何処へやら、すっかり抜け落ちて今夜開かれる清澄の祝勝会の事で頭が一杯のようだ。そんな淡は当然前を見ないで下を向いていた為、控え室前で待っている白糸台メンバーにも気づかなかった。
(うーーん、今からでも監督にお願いしてテルだけ説教してもらうって手が一番安牌かな?日頃の態度とかで色々内容を膨らませてさ。その間に私達だけでパーティ会場にレッツゴーとかどうよ?)
「おかえり淡!よく頑張っ「どぅわあああああああああああ!!???テ、テ、テルーーーーーー!!???」
突然の照の登場にビックリして叫んで尻もちをつく。無論叫ばれた方もビックリした。
「え?・・ご、ごめんね淡?ビックリさせちゃったかな?」
「はー、はー・・こ、こっちこそごめん。それよりセーコ、監督は今何処?」
「監督?監督なら控え室で誰かと電話してるけど・・」
「ああ、そう・・・そうだスミレ!今夜の打ち上げの事なんだけど・・」
「打ち上げ?ああ、清澄の優勝パーティに招待されたんだよな?知ってるぞ。」
「え゛!?な、何でその事を・・・」
「いや何でって、さっき同じ雀士かつ金持ちのよしみで龍門渕家から直々にお誘いが来たからだが。」
言われた瞬間ああ~そっちか~、と一人納得した淡。そんなどこかオッサン臭い淡に疑問符を浮かべつつ菫は続けた。
「開始時間は午後7時、それならこの後にインタビューを受けてからでも十分間に合う。・・まぁ、自分が負かした相手の祝勝会に呼ばれるなんてお前には屈辱以外の何ものでもないだろうが、これも社会見学の一環だと割り切って・・」
「・・・スミレ、ちょっとこっち来て!」
話が説教臭くなってきたので急いで要件を伝える為に菫と照を引き離す。菫の手を引きながらダッシュで廊下の隅まで走る淡!その間僅か10秒程だが、唐突に10秒も全力疾走させられた菫は不満爆発寸前だった。
「おい!いきなり何だ淡!行きたくないのは分かるが我儘が過ぎるぞ!お前もプロ雀士を目指しているなら少しは社会人としての礼儀を・・」
「違くて!!私が心配してるのはテルの方だよ!はぁ、はぁ・・」
「はぁ、はぁ・・照?照の何が心配なんだ?」
「いや、そもそもテルはこの誘いを受けたの?」
「ああ、もちろん受けたぞ?何せ向こう側が照の出席を絶対条件に指定してきたからな。無論そんな事しなくても本人は正面からカチコミする気満々だったが、こっちも直前で照が嫌がっても引きずって連れていくつもりだ。」
「えっ!?向こうって・・サキが?」
「そうだ、あの妹さんがな。」
「・・そうだったんだ。」
「まぁ、今までの照の行動を考えればそれも当然だけどな。」
「ん?どういう事?」
「考えてもみろ、照はあの日雀荘で咲ちゃんに会ってからしつこく付きまとっているんだぞ?最初の雀荘は偶然とはいえ此方側が待ち構えている状態だった。その後は咲ちゃんの客人であるネリーちゃんを利用しての居場所特定、それも白糸台の部員を全員投下しての人海戦術だ。でもそれを予測していた咲ちゃんは予め龍門渕家という強力な後ろ盾と東横桃子という能力者の協力を得てこちらの上をいった。そしたら今度は二回戦が終わった後の強引な押しかけ。これこそ完璧な不意打ちだった!インハイチャンプの突然の来訪、予測は不可能だ。でも咲ちゃんは戦力を揃えて待ち構えてた。あの時点で頭の良さは向こうが上だとハッキリした。もはや咲ちゃんが照を恐れる理由はどもにも無い。」
改めて思い返してみて思う。どれもこちらが悪いものばかりだと・・だからこそ淡は分からない、何故咲がそんな横暴な事を繰り返す照をわざわざ招待するのか。
「ごめんスミレ、スミレが何で納得してるのか全然分からない。サキがテルを恐れないのは分かったけど、そんだけ嫌な事されたんだから普通は招待しないもんじゃないの?」
「・・いいか淡、何で咲ちゃんはネリーちゃんを招待した時にわざわざ桃子ちゃんを護衛に付けて、目の前で追跡を振り切ったんだと思う?」
「え?・・・わざわざ目の前で?・・・何で?」
「見せつける為だ、自分の影響力の大きさを。」
そこまで言われてもまだ頭に?が付いている淡。そんな淡の為に菫は続ける。
「たぶん、ネリーちゃんの時は軽い牽制だったんだと思う。自分には助けてくれる能力者がいるんだぞ、だからやるだけ無駄だ、っていう意味の。それでもまだ深追いしようとすれば今度は龍門渕家が立ち塞がったはずだ。そうして咲ちゃんは力で無理やり排除するんじゃなく相手に諦めさせる方向で動いた。でも照は止まらなかった、カンドラの居場所が清澄の控え室だと分かるや否や一目散に飛び出した。決して褒められる行為では無いが、けれど今度こそ咲ちゃんの不意を突けるはずだった。・・・でも結果として私達は虎穴に飛び込む事になった。」
(そうだ、あの時は本気で死ぬかと思った。てっきり警戒するのはサキ一人だけだと思っていたのに、蓋を開ければ神を従えている連中がサキを守る為にいつ襲い掛かろうかと期を待っていた。こっちは戦力が私とスミレとテルの三人だけだっていうのに。)
「まさか対戦相手2校が清澄の控え室にいるなんて、完全に計算外だった。そして私達が入ってすぐにネリーちゃんが退路を断ち・・もう逃げられないんだと内心焦った。不意を突いたつもりが罠に飛び込んだだけだった。なんならあの場で私達全員咲ちゃんに殺されるとも思った。まぁ実際咲ちゃん、いやカンドラに喧嘩を売った形だからな、殺されても文句は言えない。でも咲ちゃんは殺さなかった、そして景気良く見逃してくれた。・・・ここまで言えば分かるよな。」
「なるほど、つまり咲は周りの人間に余裕を見せる事を優先する癖があるって事か!」
「癖というか生き方だな。そういう生き方が巡り巡って自分の得になる事が多かったんだろう。実際、セレブの中にも金がある事から生まれる余裕をカリスマと称して誇っている連中は多いからな。そしてそんな中身の無いカリスマに惹かれる連中の多い事多い事。」
「・・・でも咲のカリスマは、」
「そうだ、咲ちゃんは本物だ。今回の祝勝会でもきっと大勢の能力者が咲ちゃんのカリスマに惹かれてやって来る。照を呼ぶ理由も、おそらくは自分の影響力いやカリスマを見せつける事で、姉である貴女よりも妹の私の方が格上だ、だからこれ以上突っかかって来るな。と姉妹喧嘩に一応の決着を付けるつもりなんだろう。」
そこまで聞いて、ようやく菫が何を言いたいのかを把握した淡。しかし本当にそうだろうか?もし咲がカリスマだけで照を屈服させようとするなら、私達が押し入ったあの日にだって出来たのではないか?あの場には咲に味方する能力者が10人以上いたのだ。自身のカリスマを見せつけるには十分なのではないか?なら何故あの日自分達を見逃した?インターハイ中だったから?それとも他の要因が?
「だから照は連れていく、本人が嫌だと言っても絶対な。私達は今までの失礼な態度を謝らなければならないし、あの日見逃してもらった借りをどうやって返せばいいのか尋ねなければいけない。」
「え?あれ借りだったの?」
「はぁ・・あのな、お前は馴染みが無いかもしれないが、こういった命のやり取りは金持ち同士の間ではそれなりの頻度で起きてるんだよ。で、今回の件はまず照が清澄の控え室に押し入った。次に竜巻の能力で咲ちゃんを傷つけようとした。そして!あの攻撃は当たり所が悪ければ死んでいた!なにより最悪なのは、それを大勢の能力者が目撃していた事!特に天江衣!危うく龍門渕家を敵に回すところだった!・・・これらの事から謝罪はすぐにでも行った方が良いって事が分かるだろ。」
「そう、なんだ。・・・なんか、スミレって肝が据わってるんだね。」
「まぁ、お父様の仕事の関係で色々あったからな。だからこういった借りはすぐに返した方が良い。当然向こうの家にはすぐに謝罪しようとその日の内に連絡を取ったが向こう・・龍門渕透華が『近々両家が顔を合わせる事になります。謝罪はその時にお受け致します。』って。」
「じゃあ向こうはこうなる事が分かってたんだ。清澄が優勝するって。」
「だろうな。さぁ、早く控え室に戻るぞ。インタビューが長引く事も考えるとそろそろ支度した方がいい。」
「はいはい、りょーかい!」
菫の言う事に従って素直に控え室へと戻る淡。まだまだ疑問は尽きないが、その答えは会場に着けば解消されるだろう。と先を見据えての事だった。
そして時は流れ、開催時刻の30分前である午後6時半頃。三校のメンバー全員がネリーの案内で職員用の食堂に集合していた。
最初こそ、互いに顔を合わせた時は全く違う席に座ろうとしていた三校だったが、ネリーと淡、そして穏乃の三人が当たり前のように話し始めた事で空気が軽くなり、他メンバーも他校との交流を開始した。
「な、何か緊張しますね。ただ待っているだけなんですが、こう・・職員用の食堂っていうのは。」
「まぁ穏乃はそうだよね。かく言うネリーも咲が招待してなきゃガッチガチに固まってたよ。」
「ふーん・・・ねぇ、ネリーとサキってどうやって知り合ったの?」
「フフフフフ・・・よくぞ聞いてくれたわね。」
((あ、これ長いヤツだ。))
「忘れもしない・・・アレはネリーがまだ日本に来てすぐの頃・・・・・」
「うふふふ、思った通り。菫さんって温かいんですね。」
「そ、そうだろうか?・・なんだか照れるな。」
(お、お姉ちゃん!あんなに自分のお餅を菫さんにくっ付けて!だ、大胆!)
「へー、ミョンファさんも神様関係なんだ。シズと一緒ね。」
「はい、詳しくは話せませんが両親のどっちかが神様関係だったようでして。どうしました智葉?目を丸くして?」
「いや、別に。(ミョンファが珍しく他人にオカルト関係の話をしているな。いや、というより臨海にそういった話が出来る奴がいないのか。ふーむ、今度監督に神道関係の子をスカウトするよう打診してみるか。来年の為にも・・)」
なんだかんだで結構盛り上がっていた。それからだいたい5分くらい経った頃、
「お待たせしました皆さんって・・・ふふ、皆さん案外仲良しなんですね。」
透華が部員メンバーを引き連れてやって来た。その中には当然衣の姿もあった。
「なっ!?龍門渕透華に天江衣!?」
思わず驚いて立ち上がる菫。まさか次期当主候補2名が揃って”案内”を担当するなど思ってもみなかったのだ。
「ああ、どうかお気になさらず肩の力を抜いて下さい菫さん。」
「しかし・・」
「話は衣から聞いております。まずは会場まで移動しましょう。」
そこまで菫に話すと今度はこの場の全員に聞こえるように話し始めた。
「この場にお集まりの皆さん!私の名前は龍門渕透華!皆さんと同じくインターハイ団体戦に龍門渕高校麻雀部の代表として参加し、未熟ながらも部を引っ張ってきました。・・・まずはインターハイ団体戦ベスト4入賞おめでとうございます!生憎私達龍門渕高校は今年度においては予選敗退となってしまいました。ですがそれ故に本選に勝ち残る事の厳しさを身をもって知る事が出来ました!それを踏まえた上で・・私は今日、皆さんを盛大にもてなせる事を同じ高校生雀士として誇りに思います!」
深々とお辞儀をする透華、後ろに控えている4人もそれに倣う。そんな彼女達の姿を見て純粋に喜ぶ者、照れる者、目に涙を浮かべる者など様々な反応があった。
「ふふ、嬉しそうですねハオ?」
「もちろん、褒められて悪い気はしないわ。そういうメガン、貴女はニヤケ面が隠しきれてないわよ。」
「・・・ん、んん・・ぷふっ!」
「大丈夫誠子ちゃん?顔が真っ赤だよ?」
「ふふふふ・・ああごめん尭深、でも嬉しくってさー。」
「う、うう・・ぐすっ・・ううっ・・」
「ク、クロちゃん大丈夫?」
「お姉ちゃん・・・私達頑張ったかいが、かいが・・あったね!ううっぐすっ・・・」
ひとしきり反応があったところで、再びゆっくりと顔を上げる。そして淡々と喋り出す。
「・・では、これより皆さんを慰労会の開かれるホテルまでご案内致します。どうかはぐれないよう私達の後に付いてきて下さいませ。」
そう言うと踵を返してコトッコトッと上品な音を立てながら食堂を後にした。そのあまりに自然な動作に一瞬見惚れてしまうが、すぐに正気を取り戻した三人から順々に後を追いかけた。
「・・・・あ、追いかけなきゃ!ほら淡!穏乃!」
「え?あ!はい!」
「おおう!?了解!」
息の合った連携を見せながら固まって動く三人。そんな彼女達を見て皆もゆっくりと動き出す!
皆よりも先に動いた三人はすぐに透華に追い付いた。ほっとする二人を他所に穏乃が抱えていた疑問を口にする。
「あの、透華さん?慰労会っていうのは・・」
「ああ、咲さんが祝勝会を慰労会に変更したのですよ。その方がみんな心置きなく楽しめると。」
「へー、サキがそんな気遣いを・・・やっぱアイツ見てるな~人を。私じゃそんなとこまで気が周らなかったよ絶対。」
「ふふ・・・さぁ、見えましたよ。」
会話の終わりと同時に夕焼け空が広がる。夏の夜は中々訪れないなーなどと気取りつつ、咄嗟に目を覆いながら周りを見渡せば・・・目の前に一台のバスが。
「・・コレに乗るんですか?」
「はい、会場まで直通です。もちろん帰りのホテルまで無料で送迎させてもらいます。」
「うわ・・・めっちゃ金持ち。ネリーちょっと憧れちゃう。」
「ふふ・・・・・でも咲さんはもっと凄いですよ。」
「え?それってどういう・・・」
「詳しい話は会場に着いてから。まずはどうぞお乗りくださいませ。」
その後、全員が乗った事を確認したバスは予定通り祝勝会、いや慰労会が行われる会場まで真っすぐ向かう。会場には既に咲が到着し、役者が揃うのを今か今かと待っていた。
つづく
決勝戦はどんな展開を望みますか?
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能力を使った麻雀対決をがっつり書いて
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麻雀対決はあっさりでいい
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麻雀はいいから能力で直接戦って欲しい
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麻雀シーン少な目、キャラ同士の会話多めで
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試合中の回想シーン中に会話を多めで
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特になし、作者のお好きにどうぞ