健気系ヒロインのシノンに愛情たっぷりに心配されるの凄い良くない?   作:わっしょい丸

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シノンで書きたいことはすぐ思いつくけど、オリ主くんは思いつかないので初投稿です。

これ、前半削って良くないかと思ったのはナイショの話。


実質結婚してると言っても過言ではない関係のシノン凄い良くない?

 

 

 

《黒の剣士》キリトvs《聖騎士》ヒースクリフ

 

前代未聞、アインクラッド史上最も熱い。

そう評されたユニークスキル持ち同士のデュエルが決着してから5日。

 

 

 

 

 

 

 

 

二刀流。

追随を許さない圧倒的手数と、その速度。

 

そこらのプレイヤーでは、そのDPSに敵わずに一瞬で細切り。

 

タンクビルドですら、相当のステータスと装備に加え、冷静な判断力とある程度の先読みが必要になるであろう。

 

 

 

 

 

二刀流の高速連撃。

 

通常攻撃は、おそらく捌ける。

HPを削られる事は間違い無いが、ほぼ全てを撃ち落とす事が可能だ。

 

問題はソードスキル。

あのデュエルで最後に見せた連続攻撃を捌くとこは不可能だ。

 

通常攻撃では威力が足りず、ソードスキルでは手数が足りない。

 

 

現状の勝機は、1合目にしか見えない。

 

突進技、連続技、そのどれもが向かって来ようとも、初撃にて一刀で斬り伏せる。

 

 

 

 

 

 

 

そして神聖剣。

 

本来であれば、主な目的は二刀流を見る事だった。

 

ヒースクリフの神聖剣はボス攻略の際に、何度か間近で見たこともあったし、当初は硬いだけでPvEに突出しているのかと推測もしていた。

 

 

しかし、あの性能は完全にオーバースペックだ。

 

 

直撃どころか、HPを削ることすら困難な圧倒的防御力。

そして盾も攻撃判定になっていた、実質変速二刀流。

 

キリトの連撃を防ぎ切って尚、HPを警戒区域にすらさせないダメージカット率は、通常の盾より大きく設定されているのは確か。

 

 

 

――だけであれば、ここまでの注視はしなかった。

 

試合後半、ボルテージの上がっていくキリトは通常攻撃でヒースクリフの防御を僅かに貫通。

その勢いのまま、二刀流のソードスキルへ移行。

 

8撃目にて僅かに体勢を崩したヒースクリフは、間違い無く、キリトの9撃目以降をスレスレで受け切れずに決着。

 

 

 

かと。

 

思えたのだが。

 

 

 

なんと、彼の聖騎士はこちらの予想を遥かに超えるスピードで、自分の敗北を捻じ曲げるように、盾を間に合わせた。

 

 

その後、的確に攻撃を弾かれたキリトは、限界ラインだったHPに剣を受け、終幕。

 

 

 

「俺もあれは通ったと思ったんだけどなぁ」

 

無論、当事者どころか20mは離れての観戦なのだ。

予想も外れることもあろう。

 

 

 

 

しかし、今回のデュエルでヒースクリフは、俺の格上に位置付けして間違いなくなった。

 

特別、ヒースクリフを下げて評価していたつもりはない。

5日前までは同格と考えていたし、おそらく勝率は5分とも見ていた。

 

 

ならば、奴を打倒する方法は――

 

 

 

 

「ん?」

 

思考に耽っていると、視界の端にメールマーク。

フレンドからのメッセージ通知だ。

 

 

送り主は、キリトに続いてアスナ。

こんな同時に、あの2人からメッセージが来るとは珍しい事もあるものだ。

 

何か攻略についての急用だろうか。

 

怪訝に思いながら、いつもの手つきで開封。

 

 

「ぶっ!!!!!」

 

 

 

〈アスナと結婚したからゆっくりしたい。しばらく前線から離れる。

 

P.S. 絶対に邪魔しに来るなよ〉

 

 

〈この度、キリト君と結婚しました。

今後とも、夫婦共々よろしくお願い致します〉

 

 

添付されているのは、微妙に画角の違う2人の左手の写真。

そして双方の薬指にはシルバーのリング。

 

 

 

「……夢か?」

 

刀を振る。

普段では有り得ない一刀。

 

頬をつねる。

痛みはない、ゲーム内だった。

 

地面へ頭を殴り付ける。

HPが僅かに減る。

 

 

どうやらゲームという名の現実らしい。

 

 

 

 

え、何???

お前らそんな感じだったっけ…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼には、歳の離れた姉がいる。

 

私と彼が2歳差になるから、私とお姉さんは5つ差。

 

 

そんなお姉さんの口癖は、「バカ弟と交換したい」。

 

ずっと妹が欲しいと思っていたらしい彼女は、私が家に通い始めてから本当の妹のように可愛がってくれた。

 

 

ここ1年は、

「弟? 私には詩乃ちゃんっていう妹しかいないよ?

ゲームして起きてこないバカなんてもう知らん!」

 

どうやら、いつの間にか交換が成立していたようだ。

実際、私もお姉ちゃんがいたら、こんな感じなんだろうなぁと思えるほどにこの人が好きだった。

 

 

 

 

そんな彼の姉の誕生日が先日。

その日に、ついに意中の幼馴染に告白されたらしい。

 

おばさんと私の女子組としては、「ああ、やっとか」という表情をお互いにしていた。

 

 

 

 

 

内情は3年ほど前からよく聞いていた。

 

 

入りは決まって、

 

「ねえ、お母さん、詩乃ちゃん聞いてよ〜!」

 

 

そして次には、

 

「あのバカ男、ぜんっぜん告白して来ないんだけど!」

 

 

最後に、

 

「好きでもない一人暮らしの男の家まで行って飯を作る女なんていねぇっての!」

 

これがテンプレート。

所々、粗暴な口調が混ざるのは彼との血縁関係がよく窺える。

 

しかし、お姉さんの言う事はご尤もだ。

好きでもない男に、ご飯を作る女の子はいない。

 

そう、いないのだ。

もうずっと作っていないし。

 

 

 

 

 

 

 

そんなお姉さんの報告を聞いたのが昨日。

 

私は、今日も目的もなく学校に向かっていた。

 

 

高校も決まり、あとは淡々と授業を受けるだけ。

 

友人と呼べる人もいない。

イジメもなければ、交流もない。

あるのは事務的な交流だけ。

 

 

私のある噂が流れたこともあり、入学当初はそれは酷い扱いを受けた時もあったけど、夏休みが明けてからは嘘のように鳴りを潜めた。

 

――裏である人が動いていたおかげなのは、あいつを好きだったという同級生が卒業する時に耳にした。

あのお節介焼きのすることだから、なんとなく察していたけれど。

 

 

そんな私は、今ではすっかり腫れ物扱いだ。

 

昼休みはお弁当制だから1人で教室で黙々と。

放課後は遊びに行く事はなく、図書館に寄るか、家に直行かの2パターン。

 

 

 

変に干渉されるよりは、よっぽど良い。

なんなら充実してるまである。

 

 

 

――妙な物足りなさを除いては、だけど。

 

 

その正体は未だ分からずじまい。

何が気に食わないのか自問自答しても分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても、今日は通学路で手を繋ぐ男女の生徒がやたらと目につく。

 

たしかにこの近辺は学区内に入ったばかりだから、生徒数が多いにしても、やたらとカップルらしき二人組ばかりだ。

 

 

単に推薦受験組が浮ついてるのか。

それともお姉さんの話を聞いて、自分らしくもない恋愛脳にでもなっってしまったのか。

 

おそらく前者だろう。

 

 

 

どちらにしろ、私には関係のない話だ。

この通学路も、1人で歩いて約2年にもなる。

 

うるさいのがいなくなって、周りが視界に入るようになっただけ。

 

 

 

最初は、頼んでもないのに勝手に迎えに来て、

 

一年しか一緒に行けないけど、

 

なんて言ってたのに。

 

 

 

それどころか、7ヶ月で勝手にいなくなって、卒業式にも出ずに卒業して。

 

挙句には、あんたと一緒に卒業したかったという女子から、恨み言を言われる始末。

 

 

傍迷惑も良いところだ。

 

 

 

 

「はぁ…」

 

こうやって、何故か、あいつを思い出すと溜息が溢れる。

 

 

 

 

「あ、朝田さん!」

 

「……?」

 

突然、横から声をかけられる。

学校内では先生や極一部の生徒から事務連絡以外で話しかけられないから、反応に遅れてしまった。

 

 

 

「なに?」

 

見覚えがある、男子生徒。

おそらく、同じクラスの…たしか、えっーと。

 

 

 

「えと、その…推薦決まったんだってね!お、おめでとう!」

 

「え、ええ。ありがとう」

 

「それじゃ!また学校で!」

 

名前を思い出す前に、去ってしまった。

面食らって、思わず足を止める。

 

随分と人の良いクラスメイトがいたものだ。

他人の、しかもロクに話した事もないクラスメイトに対して、わざわざ推薦が決まった程度でお祝いの言葉をかけるなんて。

 

 

顔が赤かったような気もするし、風邪だろうか。

思えば、最近少し冷え込んできている。

 

 

吐く息も、微かに白い。

 

 

 

『寒ぃのか?マフラー貸してやるよ』

 

あいつが閉じ込められたのも、丁度この辺りの肌寒い季節だったかな。

 

7ヶ月だけ、横にいたはずの幻影が、今日も煩い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朝田さん、志望校はどこなんだっけ?」

 

「朝田さんは、今付き合ってる人っているの?」

 

「推薦決まった組で、今度どこか遊びに行かない?」

 

 

今日は、男子にやたらと話しかけられた。

 

いつもすぐに学校を出るようなよく分からない女子に声をかけるなんて。

 

余りにも非日常すぎて、不躾な態度をとってしまったかもしれない。

 

それにしても、わざわざ私を誘うだなんて変わった人達もいるものだ。

卒業まで半年だからってそんなに気を遣わなくていいのに。

 

 

勿論、こちらも気を遣って普通の対応をしたけれど。

 

 

 

 

 

 

あれは何だったのだろう。

 

奇妙な日も、あるものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんないつもとほんの少しだけ違った帰り道。

 

いつものように、当面の食材を買い足すためにスーパーに寄っている。

 

 

野菜と、あとは冷凍保存出来る魚をカゴに入れる。

 

お肉は最近食べたし、特に買う必要はないかな。

私は肉より魚派なのだ。

 

 

癖のように精肉コーナーで足を止めるが、特別買い得な商品はなかった。

 

 

 

『ハンバーグ食いてえから挽肉買おうぜ。

俺が出すし、タネ持って帰ったら姉貴も母さんも喜ぶし』

 

『これ、私の買い物なんだけど。

自分の家で食べなさい、あんたが勝手に付いてきてるだけでしょ』

 

『えー、今日だけは肉の気分なんだよ』

 

『先週もそう言って、あんたに合わせたでしょ』

 

『あれ、そうだっけ? 悪ぃな!』

 

 

 

 

 

「そうやって、いつも勝手に家に来て…」

 

 

記憶の中の、彼はいつも騒がしい。

横にいてくれもしないくせに、いつもいつも。

 

周りの目もあるのに、つい独り言。

幸い、店内のBGMと喧騒に飲み込まれたようだ。

 

 

 

 

『でも、詩乃と結婚する奴は幸せだよなぁ…』

 

『はぁ?』

 

『いやいやマジで!だって毎日美味い飯が食えるんだしさ』

 

『おだててるつもり?分かり易すぎ』

 

『そんなつもりはねぇけどなぁ…。あ、挽肉1割引きだぞ!』

 

『元値が高いからダメ』

 

『ちぇっ…』

 

 

 

「今日はハンバーグにしようかな、作り置きも出来るし」

 

また、独り言。

まるで自分に言い聞かせるように。

 

 

 

『お肉代はあんたが出してよ…』

 

『まじで!?流石は詩乃!』

 

 

ああ、今日も思い出が騒がしい。

 

 

 

 






























今回に関しては、オリ主くんとシノンの視点に分かりやすい繋がりがなくなっちゃった。


表現し切れてないけど、オリ主くんがご都合展開でシノンのトラウマを軽減して、イジメもなくしたら、まあそりゃモテるよねって話。

男子としてはそりゃクリスマスも近いし、オリ主くんとかいうお邪魔虫の影もないからワンチャンあるかなと思っちゃうみたいです。



作者の妄想である、健気ヒロイン系シノンはそんなこと気付いてないみたいだけど…南無三!


変にオリ主くん肉付けしたの少しだけ後悔してる。

真面目に戦闘するシーン書くつもりだったけど、アインクラッドもアルブヘイムも介入するところほぼないなって気付いちゃった。



多分次で書きたいところ終わる気がする。

感想と評価おなしゃす!
強欲な壺なので
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