遊戯王ARC-V 戦士の鼓動   作:ナタタク

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第121話 太陽との戦い

ユーゴを乗せたDホイールが螺旋階段の凸凹をものともせず突き進んでいき、ユーゴはその先に待っているであろうリンに思いをはせる。

零児に単独行動を許されてここまでくる中で、何人かのデュエル戦士を葬った。

「もうすぐですね、ユーゴ。リンまで手が届く」

「ああ…。待ってろよ、リン!!」

翔太からランサーズのことを聞いたときはリンを救うためにも、それに加わりたいと思っていた。

だが、ランサーズは次元戦争を終わらせることを目的とした組織であり、ユーゴには次元戦争のことははっきり言って、どうでもよかった。

あくまでも、目的はリンを救い、シンクロ次元へ戻ることだけなのだから。

そう考えると、自分にはランサーズに加わる資格はないのかもしれない。

それに、元々の性分として、何かに従って動くことなどできないだろう。

そんなことを考える中で、Dホイールは螺旋階段を上り終える。

「な…!?」

「なんだよ、これ…!!」

しかし、上り終えたユーゴの目に飛び込んだのはなぜかここを上がる直前に最初に見た螺旋階段のついた塔で、振り返るとそこにあるはずの螺旋階段がなく、あるのは一番下のはずの光景だ。

「どういうことだよ!一番上までいったはずなのに、どうして一番下にいるんだよ!おかしいだろ!?くそ…!もう1度登って…!!」

「待ってください、ユーゴ!おかしいですよ、これは!!」

クリアウィングの制止の声がユーゴの耳に届くが、それに意を介することをせずに、ユーゴはDホイールを塔に向けて走らせる。

だが、走っても走っても塔に近づくことができず、なぜか遠ざかっているように見える。

「止まってくださいユーゴ!落ち着いて…落ち着けっつってんだろ!このくそばかがぁ!!」

「誰がクソバカだぁ!!」

頭に血が上ったクリアウィングの暴言によってようやくDホイールを止めたユーゴ。

すると、遠ざかっていたはずの塔もまた止まっているように見えた。

「よく考えろよ!こんなんでいくら進んでも同じことの繰り返しだぞ!もう、私たちは罠にはまっちまってんだよ!!」

「罠…!?んじゃあ、なんだよここは…!」

「見事なものだろう?ここは」

「…!!」

急に背後から声が聞こえ、振り返ろうとしたユーゴの頭を大きな手がわしづかみし、そのまま片手で持ち上げられていく。

黒咲が戦ったディアナに似た服装をしているが、朱色の肩当と兜をつけていて、2メートル近い大柄で筋肉質な男はじたばたと手足を動かしながら抵抗するユーゴをそのまま投げた。

地面を転がるユーゴは痛みを感じる顔を抑えながら立ち上がる。

「ちっくしょう…てめえは…」

「俺の名はアポロ。東の塔の番人だ」

「どうなってんだよ、ここは!!」

「侵入者を排除しろという命令だ。この場所は私を倒さない限り、決して出ることはできない」

そういうと、アポロはそばにあるユーゴのDホイールからデュエルディスクを取り外し、それをユーゴに投げ渡す。

すると、周囲に広がっていたはずの景色が消えていき、床だけのある何もない空間へと変化してしまった。

そして、アポロのそばに置かれたはずのDホイールも消えてしまった。

こうなっては、もうアポロを倒す以外にリンの元へ行く道はない。

投げ渡されたデュエルディスクを装着し、展開する。

「くそ…!だったら、やってやるよ!てめえがリンを阻む壁なら、ぶっ壊すだけだ!!」

「「デュエル!!」」

 

アポロ

手札5

ライフ4000

 

ユーゴ

手札5

ライフ4000

 

「俺の先攻。俺はカードを2枚伏せ…ターンエンド」

 

アポロ

手札5→3

ライフ4000

場 伏せカード2

 

ユーゴ

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「カードを2枚伏せただけ…?なんだよ、筋肉マッチョのくせに消極的だな!!」

「さあ、貴様のターンだ。さっさとドローしろ」

「ち…!わかってるっつーの!」

 

ユーゴ

手札5→6

 

(嫌な状態です…。デュエルが始まる前から、ユーゴは相手デュエリストのペースに乗せられている…!)

「俺のフィールドにモンスターが存在しないとき、《SRベイゴマックス》は手札から特殊召喚できる!」

 

SRベイゴマックス レベル3 攻撃1200

 

「そして、《ベイゴマックス》の召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキから新たなスピードロイドを手札に加える。俺が手札に加えるのは《赤目のダイス》!俺は《赤目のダイス》を召喚!」

 

SR赤目のダイス レベル1 攻撃100(チューナー)

 

「こいつの召喚・特殊召喚に成功したとき、《赤目のダイス》以外のスピードロイド1体のレベルを1から6のいずれかに変更させることができる。俺は《ベイゴマックス》のレベルを4にする!」

 

SRベイゴマックス レベル3→4 攻撃1200

 

(これで、ユーゴはレベル5のシンクロモンスターをシンクロ召喚できる…)

相手フィールドにモンスターがいないこの状況で、早急に蹴りをつけるのであれば、シンクロ召喚するモンスターは1体のみ。

(ここで、《HSRチャンバライダー》をシンクロ召喚する!こいつは1ターンに2度攻撃できて、攻撃力は2000!一気に…)

「ふん…シンクロ召喚をするつもりか。だが、果たしてうまくいくかな…?」

「なんだと!?」

「俺は永続罠《マクロコスモス》を発動。このカードを発動すると同時に、手札・デッキから《原始太陽ヘリオス》を特殊召喚できる」

発動と同時に青々としていたはずの空が夜のように真っ暗になり、同時に何もない空に太陽が浮かぶ。

そして、その太陽の中から頭の部分が太陽となっていて、体が包帯で巻かれた細身の女性というべき姿のモンスターが出てくる。

 

原始太陽ヘリオス レベル4 攻撃0

 

「攻撃力0!?」

「《原始太陽ヘリオス》の攻撃力は除外されているモンスターの数×100となる。そして、《マクロコスモス》が存在する限り、墓地へ送られるカードはすべて墓地へ向かうことなく除外される」

「な…!?」

除外コンセプトはユーゴのデッキには大きな弱点となる。

墓地のカードを利用することの多いユーゴは奥歯をかみしめる。

「でもよぉ!ここでシンクロ召喚して、こいつらが除外されたとしても、《ヘリオス》の攻撃力は200!そんなもんじゃ、何の意味もねえよ!俺はレベル4の《ベイゴマックス》にレベル1の《赤目のダイス》をチューニング!その躍動感溢れる、剣劇の魂。出でよ、レベル5!《HARチャンバライダー》!」

 

HSRチャンバライサー レベル5 攻撃2000

 

原始太陽ヘリオス レベル4 攻撃0→200

 

「こいつは1ターンに2度攻撃でき、こいつが戦闘を行うダメージステップ開始時に攻撃力が200アップする!こいつなら、《ヘリオス》を倒して、そのままダイレクトアタックでお前のライフを…」

「愚かなことを…。俺は速攻魔法《惑星直列》を発動。私のフィールドに《ヘリオス》が存在するとき、相手フィールドのすべてのモンスターを破壊し、お前に300のダメージを与える」

「何!?」

せっかくシンクロ召喚されたはずの《HSRチャンバライダー》が砕け散り、その破片がユーゴを襲う。

「く…そんな!!」

 

ユーゴ

ライフ4000→3700

 

「《マクロコスモス》の効果により、そのシンクロモンスターは除外される。…なるほど、《チャンバライダー》は墓地へ送られたとき、除外されているスピードロイドカード1枚を手札に加える効果があったか…。その効果を使えず、残念だったな」

「てめえ…!!」

「ユーゴ!挑発に乗ってはいけません!それに乗れば乗るほど、リンから遠ざかっていきますよ!!」

「く…う!!」

クリアウィングの忠告がようやく届き、ユーゴは握りしめた拳を見る。

リンがさらわれて、多くのアカデミアのデュエル戦士と戦ってきたが、アポロのようなタイプと戦うのは初めてだ。

ユーゴは浅慮を反省しつつ、アポロに向き直る。

「さらに、《惑星直列》の効果により、デッキから《錬金釜-カオス・ディスティル》を手札に加える」

「…俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!!」

 

アポロ

手札3→4(うち1枚《錬金窯-カオス・ディスティル》)

ライフ4000

場 原始太陽ヘリオス レベル4 攻撃200→300

  マクロコスモス(永続罠)

 

ユーゴ

手札6→3

ライフ3700

場 伏せカード1

 

「俺のターン、ドロー」

 

アポロ

手札4→5

 

「俺は手札から永続魔法《錬金窯-カオス・ディスティル》を発動。発動処理として、俺はデッキからヘリオス1体を手札に加える。俺が手札に加えるのは《ヘリオス・デュオ・メギストス》。そして、《ヘリオス・デュオ・メギストス》は俺のフィールドの《原始太陽ヘリオス》をリリースすることで、特殊召喚できる」

《原始太陽ヘリオス》の頭の太陽が赤々と光るとともにその体が太ったものへと変貌していった。

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃0→800

 

「《ヘリオス・デュオ・メギストス》の攻撃力は除外されているモンスターの数×200となる。さらに俺は手札から《原始太陽の従者》を召喚」

《ヘリオス・デュオ・メギストス》のそばに、彼女と同じく包帯姿をした男が槍を持って現れる。

顔は太陽ではなく、それを模した仮面で隠しており、召喚されたと同時に彼女にひざまずく。

 

原始太陽の従者 レベル4 攻撃1800

 

「このカードは《マクロコスモス》、もしくはヘリオスモンスターが存在する場合にのみ、召喚が許されるカードだ。そして、手札から魔法カード《成功報酬》を発動。お前は手札が6枚になるようにデッキからカードをドローし、俺はドローしたカードの数×1000ライフを回復する」

「俺の手札を増やすだと…!?」

アポロのライフが回復することは気に入らないが、それでもシンクロ召喚に失敗し、墓地を使えないユーゴには手札が増えるのはありがたい話だった。

 

ユーゴ

手札3→6

 

アポロ

ライフ4000→7000

 

「さらに俺は手札から魔法カード《手札抹殺》を発動。お互いに手札をすべて捨て、捨てたカードの数だけデッキからカードをドローする」

「な…てめえ!!そのためにドローさせやがったのか!汚ねえぞ!!」

「ただで敵に塩を送るとは思うな、小僧」

怒りで震える手を抑えながら、ユーゴは手札すべてをデッキケースに入れ、改めて6枚カードをドローする。

アポロもそれにならうと、除外されたカードが増えたことで《ヘリオス・デュオ・メギストス》の力が上がる。

 

除外されたカード

アポロ

・異次元の偵察機

・原始太陽ヘリオス

 

ユーゴ

・SRドミノバタフライ

・ダイスロール・バトル

・緊急同調

・SRオハジキッド

・SR-OMKガム

・スピードリフト

 

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃800→1800

 

「そして、モンスターをセットし…バトル。《ヘリオス・デュオ・メギストス》でダイレクトアタック。ウルカヌスの炎」

《ヘリオス・デュオ・メギストス》の太陽から炎が発生し、それがユーゴを襲う。

「く…うおおおお!!」

炎を浴びたユーゴは全員が焼ける感覚がし、声を上げたことで炎が喉を焼くのを感じる。

炎が収まると、焼けれた痛みでその場に倒れこむ。

 

ユーゴ

ライフ3700→1900

 

「ユーゴ!!これは…実体化しているというのですか…!?」

リアルソリッドビジョンはプレイヤーへのダメージを抑えるために、再現度をある程度調整することができるが、このアポロはそのリミッターをはずしている。

そのせいで、《ヘリオス・デュオ・メギストス》の炎によるダメージで実際にユーゴの体が焼かれることになった。

「警告する。サレンダーをして、この場を立ち去れ」

あくまでも、これはまだ警告。

攻撃力1800だから、まだ火傷でおさまっているが、この攻撃力がデュエルをつづけることで高まっていくのは明白。

最悪の場合、焼け死ぬ可能性も否定できない。

「か…はぁ!!だ、誰が…そんな、こと…する、かよ…」

痛みに耐え、起き上がるユーゴだが、息苦しさを感じるとともに声もかすれている。

拳を握りしめ、キッとアポロをにらむ。

「こん、なの…なんだってんだ…!!これくらい…待っているリンが受けている痛みと、比べれば…どうってこと…!」

「強情だな。《原始太陽の従者》でダイレクトアタック」

続けて、《原始太陽の従者》が手から炎を放ち、それがユーゴを襲う。

「され…かよ!俺は手札の…《SRブリキライダー》の効果を発動…!俺がこのターン、戦闘ダメージを受けている状態でダイレクトアタックされるとき…こいつを手札から特殊召喚できる…」

昭和時代の日本の白バイに乗った、ブリキでできた人型のロボットがユーゴの背後から飛び出してくる。

ユーゴの目前にまで来ていた炎を自らが盾となり受け止めた。

「そして、バトルフェイズを終了する…」

炎が収まると、ユーゴの前には焼け焦げた《SRブリキライダー》が残っていて、車体のいたるところから煙が上がっていた。

 

SRブリキライダー レベル5 守備2300(チューナー)

 

「2撃目は許さん、か…。ならば俺は《原始太陽の従者》の効果を発動。このカードは装備カード扱いとしてヘリオスモンスターに装備できる。そして、装備モンスターの攻撃力を1000アップする」

《原始太陽の従者》の体が炎へと変わり、《ヘリオス・デュオ・メギストス》に取り込まれていく。

従者の炎を手にしたことで、彼女の太陽の力が強まる。

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃1800→2800

 

「そして、カードを1枚伏せて…ターンエンド。そして、除外された《異次元の偵察機》の効果。このカードは除外されたターン終了時に特殊召喚できる」」

 

アポロ

手札5→1

ライフ7000

場 ヘリオス・デュオ・メギストス(《原始太陽の従者》装備) レベル6 攻撃2800→2600

  異次元の偵察機 レベル2 攻撃800

  マクロコスモス(永続罠)

  錬金窯-カオス・ディスティル(永続魔法)

  伏せカード1

 

ユーゴ

手札6→5

ライフ1900

場 SRブリキライダー レベル5 守備2300(チューナー)

  伏せカード1

 

「ユーゴ、わかっていますね?《マクロコスモス》が存在する限り、君のデッキの力が封じられます。ここは…」

「ああ…わかってる…。《マクロコスモス》を破壊すりゃあ、いいんだろ…?俺のターン…!!」

 

ユーゴ

手札5→6

 

「《ブリキライダー》の効果…!俺のフィールドに《ブリキライダー》以外のモンスターが存在しない場合…《SRトークン》1体を特殊召喚する…!」

緑色の風をまとった《SRブリキライダー》というべき分身が《SRブリキライダー》の背後から現れるとともに、彼と並列になる。

 

SRトークン レベル1 攻撃0

 

「さらに…俺は手札から《SRダルマヘッド》を召喚…!」

続けて、上空から達磨落としの達磨の頭の部分だけとなっているモンスターが空から落ちてくる。

ころころと転がったそれは足元から発生する緑色の竜巻の上に乗った状態で態勢を整える。

 

SRダルマヘッド レベル1 攻撃500

 

「《SRトークン》の効果…こいつを、スピードロイドチューナーと一緒にシンクロ素材にする場合、こいつのレベルを2として扱うことができる…!レベル2の《SRトークン》とレベル1の《ダルマヘッド》に…レベル5の《ブリキライダー》をチューニング…!吹き荒れる勝利の風よ、希望の翼に宿り、すべてを決する竜となれ!シンクロ召喚!現れろ、レベル8!《HSRカイドレイク》!!」

3体のモンスターがチューニングされ、生まれたのは《クリアウィング・シンクロ・ドラゴン》に似た体つきをした青いドラゴンだ。

しかし、機械族のようにその体は金属でできた装甲で構成されている。

 

HSRカイドレイク レベル8 攻撃3000

 

「《ダルマヘッド》をシンクロ素材として風属性シンクロモンスターのシンクロ召喚に成功したターン終了時に、こいつ以外のシンクロ素材1体を墓地から手札に加える効果がある…!」

「だが、せっかくのシンクロ素材も《マクロコスモス》によりこの次元から消え去る。そして、除外されたモンスターが3体増えたことで、《ヘリオス・デュオ・メギストス》の攻撃力もアップする」

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃2600→3200

 

「これで、せっかくの《カイドレイク》の攻撃力も《ヘリオス・デュオ・メギストス》には及ばない」

「そんなの関係、ねえ…!《カイドレイク》のシンクロ召喚に成功したとき、2つの効果から1つを選択できる。俺が選択するのは、相手フィールドに存在するカードの効果をすべて無効にする効果だ!」

《HSRカイドレイク》の装甲に光が走り、それが光線となってアポロのフィールドに襲い掛かる。

「これで、《マクロコスモス》は効果を失い、《ヘリオス・デュオ・メギストス》の攻撃力も0に…!」

「ふん…。やってくれる。俺は手札の《原始太陽の守り人》の効果発動。相手ターンのメインフェイズ時、俺のフィールドにヘリオスモンスターが存在するとき、このカードを手札から除外することで、ヘリオスモンスターの効果を無効にし、ターン終了時まで俺のフィールドのヘリオスモンスター、《マクロコスモス》、《錬金窯-カオス・ディスティル》は相手のカード効果を受けない。ただし、この効果を発動した次のターン、俺はドローできない」

太った体を包帯で包み、両腕にタワーシールドを装備した人型モンスターが現れ、盾で襲い掛かる光線を受け止める。

だが、《ヘリオス・デュオ・メギストス》の太陽が真っ黒になる。

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃3200→1000

 

「く…けどよぉ、これで《ヘリオス・デュオ・メギストス》の攻撃力は1000!これなら《カイドレイク》で戦闘破壊できる。バトルだ!《カイドレイク》で《ヘリオス・デュオ・メギストス》を攻撃!!」

口を大きく開いた《HSRカイドレイク》が青い光の奔流を《ヘリオス・デュオ・メギストス》にぶつける。

光を受けた《ヘリオス・デュオ・メギストス》は消滅し、その勢いは収まることなくアポロを襲う。

「ぐうううう!!」

 

アポロ

ライフ7000→5000

 

「よっしゃあ!これで《ヘリオス・デュオ・メギストス》はおしまいだぜ!」

「《錬金窯-カオス・ディスティル》の効果。俺のフィールドのヘリオスモンスターが破壊されたとき、そのカードは除外されることなく墓地へ送られる」

「ああ…?でも、戦闘破壊できたことには変わりねえ!俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!!」

「変わりない…?そう考えた愚かさを呪うがいい。《ヘリオス・デュオ・メギストス》の効果。このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られたターン終了時、攻撃力・守備力を300アップさせた状態で特殊召喚される」

「何!?」

消滅したはずの太陽が再びアポロのフィールドに出現し、そこからみるみると《ヘリオス・デュオ・メギストス》が無傷の状態で再生されていく。

 

アポロ

手札1→0

ライフ5000

場 ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃2400→2700

  異次元の偵察機 レベル2 攻撃800

  マクロコスモス(永続罠)

  錬金窯-カオス・ディスティル(永続魔法)

  伏せカード1

 

ユーゴ

手6→3

ライフ1900

場 HSRカイドレイク レベル8 攻撃3000

  伏せカード3

 

「俺のターン…。俺は《原始太陽の守り人》の効果の代償として、このターンはドローを行えない。俺は罠カード《ウルカヌスの炎》を発動。俺のフィールドにヘリオスモンスターが存在するとき、俺はデッキの上からカードを3枚確認し、その中の1枚を手札に加え、それ以外を除外する。俺が手札に加えるのは《封印の黄金櫃》。そして、残り2枚のカードは除外される」

 

ゲームから除外されたカード

・魔導雑貨商人

・ネクロフェイス

 

「そして、除外された《ネクロフェイス》の効果発動。お互いのプレイヤーはデッキの上からカードを5枚除外する」

「ちっ…!」

舌打ちをしたユーゴは泣く泣くデッキの上から5枚をデッキケースに入れる。

 

ゲームから除外されたカード

アポロ

・ヘリオス・デュオ・メギストス

・D.D.R

・邪帝ガイウス

・サイクロン

・次元幽閉

 

ユーゴ

・SR電々大公

・死者蘇生

・シンクロ・リフレクト

・カードガンナー

・ヒドゥン・ショット

 

「そして、除外されたモンスターが《ヘリオス・デュオ・メギストス》の力を高める」

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃2700→3900

 

「まだだ…。魔法カード《封印の黄金櫃》を発動。デッキからカードを1枚選択して除外し、発動後2回目の自分スタンバイフェイズ時に手札に加える。俺が除外するのは《ネクロフェイス》。さあ、再びデッキの上からカードを5枚除外してもらうぞ」

「またかよ…ちくしょう!!」

再びカードをデッキケースに入れていくユーゴの脳裏に、アポロが使ってきたカードたちが浮かぶ。

(《ネクロフェイス》に《ヘリオス・デュオ・メギストス》、《マクロコスモス》…。《成功報酬》と《手札抹殺》…。おまけにこのターンで俺のデッキからカードが10枚も…)

 

除外されたカード

アポロ

・次元誘爆

・カオス・グリード

・マクロコスモス

・メタモルポッド

・ヘリオス・トリス・メギストス

 

ユーゴ

・ファイティング・スピリッツ

・重力崩壊

・SRパッシングライダー

・トラップ・スタン

・エクスプレスロイド

 

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃3900→4700

 

「そして、俺は《錬金窯-カオス・ディスティル》の効果発動。このカードを除外し、除外されているモンスターをデッキに戻すことで、ヘリオス融合モンスターの融合召喚を行う。俺が融合素材とするのは《原始太陽ヘリオス》、《ヘリオス・デュオ・メギストス》、《ヘリオス・トリス・メギストス》」

「除外されたモンスターで融合召喚だとぉ!!?」

《錬金窯-カオス・ディスティル》が3体のヘリオスモンスターを取り込み、3体の構造をすべて分析したうえで分解していく。

「太陽の原子を統べる3体の人工生命体よ、新たな世界に浮かぶ太陽を生み出せ。融合召喚。現れろ、《原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス》」

《錬金窯-カオス・ディスティル》が粉々に砕け散り、その中から太陽の頭をし、両手に太陽を握る包帯まみれの巨人が現れる。

包帯には魔法陣や太陽が組み込まれていて、巨人の大きさは《ジャイアント・ボマー・エアレイド》以上だ。

 

原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス レベル10 攻撃4000

ヘリオス・デュオ・メギストス レベル6 攻撃4700→4100

 

「《ヘリオス・ネオ・メギストス》はゲームから除外されているモンスターの数によって、効果が決まる。除外されているモンスターは19体。そして、《ネオ・メギストス》の効果。除外されているモンスターが10体以上存在する場合、このカード以外のフィールド上のカードをすべて除外する」

「何!?」

3つの太陽が活性化するとともにオレンジ色の光線がフィールドを襲い掛かる。

まずは仲間のはずの《異次元の偵察機》と《ヘリオス・デュオ・メギストス》を焼き払い、さらには《HSRカイドレイク》も消し飛ぶ。

それだけでは飽き足らず、ビームはさらに魔法・罠カードをも消滅させていった。

 

ゲームから除外されたカード

・リサイコロ

・異次元からの願い星

・聖なるバリア-ミラーフォース

 

「これで、フィールドからカードが消えた。そして、残るは《ヘリオス・ネオ・メギストス》のみ。このままダイレクトアタックをすることで、勝負が決まる…拍子抜けだな」

「くっ…!!」

フィールドからカードが消え、今のユーゴにできるのはこの太陽の巨人の直接攻撃を受けることだけ。

この状況にユーゴは拳を握りしめる。

「シンクロ次元からここまで来て、塔にいる彼女を救おうとしたことについては評価してやろう。だが、悲しいな。力が及ばなかったな…。バトルだ、楽になれ。新たな次元で彼女を待つがいい!《原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス》でダイレクトアタック」

《原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス》が右手を空に掲げてから、それをユーゴに向けて振り下ろしていく。

近づくにつれて地面が振動し、灼熱がユーゴを襲う。

「うぐ…ぐおおおおお!リンーーーーー!!!」

 

ユーゴ

ライフ1900→0

 

 

惑星直列(アニメオリカ・調整)

速攻魔法カード

(1):自分フィールドに特殊召喚された「ヘリオス」モンスターが存在する場合に発動できる。相手フィールドに存在するモンスターをすべて破壊し、相手に300ダメージを与える。その後、デッキ・墓地から「錬金窯-カオス・ディスティル」1枚を手札に加える。

 

成功報酬(アニメオリカ)

通常魔法カード

(1):相手は手札が6枚になるようにデッキからカードをドローする。その後、この効果で相手がドローしたカード1枚につき、自分は1000LP回復する。

 

錬金窯-カオス・ディスティル(アニメオリカ・調整)

永続魔法カード

(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから「ヘリオス」モンスター1体を手札に加える。

(2):自分フィールドに存在する「ヘリオス」モンスターが破壊されるとき、そのカードは除外されることなく墓地へ送られる。

(3):自分メインフェイズ時、フィールド上に存在するこのカードを除外し、EXデッキに存在する「ヘリオス」モンスターを含む融合素材を指定している融合モンスター1枚を対象に発動できる。除外されているそのカードによって決められた融合素材モンスターを持ち主のデッキに戻し、そのモンスターを融合召喚する。

 

原始太陽の従者

レベル4 攻撃1800 守備1800 効果 炎属性 炎族

このカードは自分フィールドに「マクロコスモス」または「ヘリオス」モンスターが存在する場合にのみ、召喚できる。

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズ時に発動できる。このカードを攻撃力1000アップの装備カード扱いとして自分フィールドの「ヘリオス」モンスターに装備する。

(2):自分フィールドに存在する「マクロコスモス」「錬金窯-カオス・ディスティル」または「ヘリオス」モンスターが破壊されるとき、代わりに装備されているこのカードを破壊する。

 

SRブリキライダー

レベル5 攻撃1200 守備2300 チューナー 風属性 機械族

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手の直接攻撃宣言時、そのターンに自分が戦闘ダメージを受けている場合にのみ発動できる。手札に存在するこのカードを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる。

(2):自分メインフェイズ時、自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合に発動できる。自分フィールドに「SRトークン」1体を特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分はS召喚以外の方法でEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。

 

SRトークン

レベル1 攻撃0 守備0 トークン 風属性 機械族

「SRブリキライダー」の効果で特殊召喚される。

(1):このカードをS素材とする時、S素材の中に「スピードロイド」チューナーが存在する場合、このカードのレベルを2として扱うことができる。

 

SRダルマヘッド

レベル1 攻撃500 守備500 風属性 機械族

【Pスケール:青6/赤6】

このカード名の(1)のP効果はデュエル中1度しか発動できない。

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分Pゾーンにこのカード以外の「スピードロイド」カードが存在する場合、自分の墓地にチューナーを含む「スピードロイド」モンスター2体を対象に発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚し、そのモンスターのみを素材に風属性SモンスターのS召喚を行う。

【モンスター効果】

(1):このカードをS素材とする場合、このカード以外のS素材がすべて「スピードロイド」モンスターの場合、このカードはチューナーとしても扱うことができる。

(2):このカードをS素材として風属性SモンスターのS召喚に成功したターン終了時に発動できる。このカード以外のS素材としたモンスターのうち、1体を墓地から手札に加える。

 

原始太陽の守り人

レベル4 攻撃0 守備2100 効果 炎属性 炎族

(1):相手メインフェイズ時、自分フィールドに「ヘリオス」モンスターが存在する場合、手札に存在するこのカードを除外することで発動できる。ターン終了時まで自分フィールドの「ヘリオス」モンスターの効果は無効化され、自分フィールドに存在するカードは相手のカード効果を受けない。この効果を発動した次の自分ドローフェイズ時、自分はカードをドローできない。

 

原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス

レベル10 攻撃4000 守備4000 融合 炎属性 炎族

「原始太陽ヘリオス」+「ヘリオス・デュオ・メギストス」+「ヘリオス・トリス・メギストス」

(1):このカードは除外されているモンスターの数により、以下の効果を得る。

●3体以上:このカードが相手モンスターと戦闘を行うとき、ダメージステップ終了時まで相手は魔法・罠・モンスター効果を発動できない。

●7体以上:このカードは相手のカード効果を受けず、相手はこのカード以外のモンスターを攻撃対象とすることができない。

●10体以上:自分メインフェイズ時に発動できる。このカード以外のフィールド上に存在するすべてのカードを除外する。

(2):このカードは破壊されたとき、ゲームから除外される。

(3):このカードが除外されてから次のスタンバイフェイズ時、ゲームから除外されている自分の炎属性・炎族モンスター1体をデッキに戻すすることで発動できる。除外されているこのカードを自分フィールドに特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分は「ヘリオス」以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

 

「ふん、つぶれたか…」

《原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス》が腕をどかすと、そこにはうつぶせに倒れ、全身から煙を出しているユーゴの姿があった。

「…」

あまりのダメージで声を上げることができず、虚ろな表情になっていた。

(ちくしょう…体中が熱い。力も、入らねえ…ここまで、なのかよ…)

リンまであと少しなのに、せっかくここまで来たのに。

(何をしているんですか!?ユーゴ!立って、立ってください!!)

クリアウィングの声が聞こえてくる。

立ち上がらなきゃいけないこと、そんなことはわかっている。

でも、もう立ち上がるだけの力がない。

だんだんと視界が暗くなっていく。

(立ち上がって)

今度はクリアウィングでも、リンでもない、ほかのだれかの声が聞こえてくる。

若干柚子かリンと似たような声のせいか、なぜか懐かしさが感じられる。

(立ち上がって、あなたにはまだ…立ち上がる力が残っている)

「俺に、力…」

「うん、これは…」

ユーゴのライフが0になり、デュエルが終了したはずなのに、なぜか《原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス》がいつまでも消えないことに違和感を抱き始めたアポロの前に大きなサイコロが落ちてきて、くるくると回転し始める。

「なんだ、このサイコロは…まさか、カード効果を発動したのか…!?」

フィールドにカードがなく、手札から発動した様子もない上に、ユーゴの墓地にそのようなカードは存在しないのに。

「…6、だ…」

「何?」

「ゲームから除外されている罠カード…《異次元からの流れ星》の効果…。俺が、ライフが直接攻撃でライフが0になるダメージを受けるとき…除外されているこいつを墓地へ戻し、サイコロを転がして…その目を俺が宣言する…。そして、当たった場合…俺のライフは…100、残る…」

くるくると回り続けたサイクロがようやく倒れ、出目がユーゴの宣言通り6になる。

そして、ユーゴはなけなしの力を振り絞り、立ち上がる。

 

ユーゴ

ライフ0→100

 

「そして…エクストラデッキからレベル7の風属性シンクロモンスター1体をシンクロ召喚扱いで特殊召喚する…。出てこい、《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》…」

 

クリアウィング・ファスト・ドラゴン レベル7 攻撃2500

 

「どうにかシンクロモンスターを呼び出したようだが、《ヘリオス・ネオ・メギストス》はゲームから除外されているモンスターが7体以上存在する場合、相手のカード効果を受けず、このカード以外を攻撃対象とすることができない。俺はこれで、ターンエンドだ。そして、除外されている《異次元の偵察機》を特殊召喚する」

 

アポロ

手札0

ライフ5000

場 原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス レベル10 攻撃4000

  異次元の偵察機 レベル2 攻撃500

 

ユーゴ

手札3

ライフ100

場 クリアウィング・ファスト・ドラゴン レベル7 攻撃2500

 

どうにか首の皮一枚がつながったものの、それでもユーゴが絶体絶命の状況であることには変わりない。

《マクロコスモス》が消え、カードが除外されることはなくなったのはいいが、せっかく召喚した《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》の効果を使うことができない。

今のユーゴの手札にはそれを打開する手段もない。

(ユーゴ!!)

「ああ…俺は…まだ!!俺の、ターン!!」

 

ユーゴ

手札3→4

 

「俺は手札から速攻魔法《マグネット・リバース》を発動!俺の墓地、もしくは除外されている通常召喚できない岩石族か機械族モンスター1体を特殊召喚する!俺は《HSRカイドレイク》を特殊召喚!」

 

HSRカイドレイク レベル8 攻撃3000

 

「そして、《カイドレイク》をリリースし…手札から魔法カード《受け継がれる力》を発動!《カイドレイク》の力を《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》に!!」

 

クリアウィング・ファスト・ドラゴン レベル7 攻撃2500→5500

 

「これで、攻撃力は《クリアウィング》が上回る!!」

「それがどうしたというのだ?《ヘリオス・ネオ・メギストス》は破壊されたときに除外される。そして、除外されたこのカードは次のターンのスタンバイフェイズ時、除外されている炎属性・炎族モンスター1体をデッキに戻すことで復活する。そして、再び《ヘリオス・ネオ・メギストス》の効果を使うことで、貴様の命綱は消える!

!」

「てめえに次のターンはねえ!!俺は手札から魔法カード《ハイ・スピード・リレベル》を発動!墓地のスピードロイド1体を除外し、俺のシンクロモンスター1体のレベルを除外したモンスターと同じにする!俺は《カイドレイク》を除外する!」

《HSRカイドレイク》の幻影が《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》の前に一瞬だけ現れると、青い風となってそのモンスターを包んだ。

「そして、攻撃力を除外したモンスターのレベル×500アップさせる!!」

 

クリアウィング・ファスト・ドラゴン レベル7→8 攻撃5500→9500

 

「攻撃力9500だと!?」

「いけ!!《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》!リンを阻む最後の壁をぶっ壊せぇ!!」

《クリアウィング・ファスト・ドラゴン》が咆哮するとともに口から青い光線を発射する。

光線を撃ちぬかれた《原始太陽ヘリオス・ネオ・メギストス》が消滅し、光はアポロにも襲い掛かる。

「ぐ、うう…アークエリアプロジェクト達成まであと少しというところで…。プロフェッサー…申し訳、ありません…!!」

 

アポロ

ライフ5000→0

 

 

ウルカヌスの炎

通常魔法カード

(1):自分フィールドに「ヘリオス」モンスターが存在し、手札が0枚の場合に発動できる。デッキの上からカードを3枚確認し、その中から1枚を手札に加え、それ以外のカードをゲームから除外する。

 

異次元からの流れ星

通常罠カード

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):ゲームから除外されている風属性Sモンスター1体をEXデッキに戻すことで発動できる。自分の墓地に存在するそのモンスターと同じレベルのSモンスター1体を墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化される。発動後、このカードは墓地へ送らずゲームから除外する。

(2):相手の直接攻撃宣言時、そのモンスターの攻撃力が自分LPよりも上回っている場合、ゲームから除外されているこのカードを墓地へ戻すことで発動できる。サイコロを1回降り、その出目を宣言する。出目が宣言したものと同じだった場合、自分のライフを100にすることでこのターンに発生する自分へのすべてのダメージを0にする。その後、EXデッキからレベル7・風属性・ドラゴン族Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。この効果は(1)の効果を発動したターン、発動できない。

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