遊戯王ARC-V 戦士の鼓動   作:ナタタク

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第122話 悲しきL

扉をくぐれば、自分の戦いが終わる。

修羅場をくぐり続けた黒咲はそう思っていた。

この先には助けを求める最愛の妹がいて、彼女が安心したような笑顔を向けてくれる。

そう信じていた。

そう信じていたから、黒咲はずっと戦い続けることができた。

だが、今の黒咲にはそのような甘い幻想は叩き潰されていた。

首に伝わる圧迫感と浮かぶ体が黒咲に現実を突きつける。

黒咲の首をつかみ、持ち上げているのはそうするには華奢な白い腕。

その腕の主は黒咲にとって、命に代えてでも救いたい家族のはずの瑠璃のものだった。

「何…を、する!?瑠璃…!!」

「兄さん…私の使命の、邪魔をしないで…」

今まで聞いたことのない、心の通わない冷たい声色を見せた瑠璃はそのまま黒咲を片手で放り投げる。

地面を転がる黒咲は塔から転落するギリギリのところで勢いを抑えることができたが、この状況をいまだに飲み込むことができない。

(どういう、ことだ…瑠璃!?なぜ、お前が俺を…)

「いい?兄さん。私に近づかないで。もし次に近づいたら…殺すから」

見下したように見る瑠璃は黒咲に背を向け、その場から立ち去ろうとする。

だが、何かが飛んでくるような音が聞こえ、足を止めた瑠璃は振り返ると飛んできたものをつかむ。

「これは…?」

「《リトル・フェアリー》…。お前の友の…サヤカのカードだ…」

エクシーズ次元を出るときにサヤカから託されたカード。

このカードには彼女の瑠璃への謝罪と帰ってきてほしいという願いが込められている。

「お前を取り戻したいのは、俺だけの願いじゃない…」

ユートやサヤカといった、エクシーズ次元の仲間たちや自分を鍛えてくれた侑斗と凌牙。

黒咲のために戦ってくれた仲間たちのおかげで、今ようやく瑠璃の前まで来ることができた。

せっかくたどり着いたゴールに自分から背を向けるわけにはいかない。

「デュエルだ!瑠璃!お前の目を覚まさせて、一緒にエクシーズ次元へ帰る!!」

「私の使命は…ここにある。エクシーズ次元は、私の帰る場所じゃない」

「いいや、違う!お前がアカデミアに何を吹き込まれたかは知らないが、俺たちが生きて、デュエルをして、触れ合ったのはどこだ!?こんな場所じゃない!俺たちの故郷だろう!!それを帰る場所じゃないと言わせるものか!!」

「そう…どうあっても邪魔をするというのね。なら…あきらめさせてあげる」

そうつぶやくとともに瑠璃の左腕が光り、そこにはまるでいくつもの虫が組み合わさったかのようないびつなデュエルディスクが現れる。

可憐な瑠璃には全く似合わないそのデュエルディスクに顔をしかめつつ、黒咲もデュエルディスクを展開する。

「「デュエル!!」」

 

黒咲

手札5

ライフ4000

 

瑠璃

手札5

ライフ4000

 

 

「いけ!《覚醒の魔導剣士》!《オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン》!」

2体のモンスターの剣とブレスが《古代の機械巨人》を撃破し、イエローのデュエル戦士2人を吹き飛ばす。

遊矢とともにいる翔太も《MLX-魔装騎士ペイルライダー・ムーンレィス》の一斉射撃で《古代の機械猟犬》の軍団をせん滅していく。

「クソッ!数が多すぎんじゃねえか!?」

「ここは本拠地だ。これぐらいの数で喚くな!」

「喚く…?誰が!これだけのオーディエンスなんだ、逆にファイトがわくっても…!?」

権現坂の煽りを受け、奮起しようとする沢渡だが、急に次々と現れた人型ロボットたちに表情が固まる。

まるで瞬間移動したかのように次々と現れるロボットに翔太たちは包囲される。

「これは…確か、シンクロ次元で!!」

「あのクソ野郎の置き土産をそっくりアカデミアが持って行っていたってわけか!!」

ロジェが作ったライディングロイドをもとにしたであろうそれらのロボットたちがデュエルディスクを展開し、次々と古代の機械モンスターたちを召喚してくる。

「アカデミア…もう人間も必要ねえっていうのか!?」

 

「俺の先攻…。俺は《終末の騎士》を召喚」

 

終末の騎士 レベル4 攻撃1400

 

「このカードの召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したとき、俺はデッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送ることができる。俺は《BF-精鋭のゼピュロス》を墓地へ送る。そして、手札からフィールド魔法《ランクアップ・サンクチュアリ》を発動」

発動と同時に空がオーバーレイネットワークのような銀河へと変化していき、そこから一筋の光が黒咲と瑠璃の間に降り注ぐ。

「《ランクアップ・サンクチュアリ》…?」

「このカードの発動処理として、俺はデッキからRUMを1枚手札に加える。俺が手札に加えるのは《RUM-レイド・フォース》。そして、墓地の《精鋭のゼピュロス》は俺のフィールドに表側表示で存在するカード1枚を手札に戻すことで1度だけ墓地から特殊召喚できる」

発動したばかりの《ランクアップ・サンクチュアリ》が消え、空が元に戻るとともに黒咲のフィールドに《BF-精鋭のゼピュロス》が現れる。

 

BF-精鋭のゼピュロス レベル4 攻撃1500

 

「そして、俺は400のダメージを受ける」

 

黒咲

ライフ4000→3600

 

「これでレベル4のモンスターが2体…」

「俺はレベル4の《終末の騎士》と《精鋭のゼピュロス》でオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!《RR-フォース・ストリクス》!」

 

RR-フォース・ストリクス ランク4 攻撃100

 

「そして、俺は再び《ランクアップ・サンクチュアリ》を発動。発動処理に伴う効果については1ターンに1度しか使用できない効果。よって、その効果はここで発動しない。だが、《フォース・ストリクス》の効果発動。1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。俺が手札に加えるのは《RR-ファジー・レイニアス》」

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・BF-精鋭のゼピュロス

 

「そして、俺は手札から《RUM-レイド・フォース》を発動!俺のフィールドのエクシーズモンスター1体をランクが1つ高いRRへとランクアップさせる。俺はランク4の《フォース・ストリクス》でオーバーレイネットワークを再構築!まだ見ぬ勇猛なハヤブサよ。猛き翼に秘めし未知なる力、今ここに知らしめよ!エクシーズ召喚!現れろランク5、《RR-エトランゼ・ファルコン》!」

 

RR-エトランゼ・ファルコン ランク5 攻撃2000

ランクアップ・サンクチュアリ ランクカウンター0→1

 

「ランクカウンター…?」

「そうだ、《ランクアップ・サンクチュアリ》はRUMの効果でエクシーズモンスターの特殊召喚に成功するたびに、そのモンスターの数だけランクカウンターを1つ置く。そして、俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

黒咲

手札5→2(うち1枚《RR-ファジー・レイニアス》)

ライフ3600

場 RR-エトランゼ・ファルコン ランク5 攻撃2000

  伏せカード2

  ランクアップ・サンクチュアリ(フィールド魔法 ランクカウンター1)

 

瑠璃

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「私のターン、ドロー…」

 

瑠璃

手札5→6

 

「私は手札から永続魔法《ドン・サウザンドの契約》を発動」

発動と同時に瑠璃の体が赤紫のオーラに包まれていく。

髪が揺れ、瑠璃の口角が吊り上げっていく。

「このカードの発動処理として、私と兄さんはライフを1000失い、デッキからカードを1枚ドローする。さあ、さっさと引きなさい!」

瑠璃の手から放たれる赤紫のオーラが黒咲を襲い、それを受けた黒咲の全身に激痛が襲う。

「ぐ、あ、ああああ!!なんだ、これは…!!」

「場所代よ、ここは私が使命を果たすための聖域。土足で入るのはたとえ兄さんでも認められないわ」

 

瑠璃

ライフ4000→3000

 

黒咲

ライフ3600→2600

 

痛みに苦しむ黒咲を後目に瑠璃はカードを引き、そのカードを黒咲に見せつける。

「私がドローしたカードは《LL-バード・コール》。《ドン・サウザンドの契約》の効果で、このカードが存在する間にドローしたカードはお互いに公開する。そして、公開したカードの中に魔法カードが存在する場合、そのプレイヤーは通常召喚を行えない。さあ、兄さんがドローしたカードを見せて」

「くっ…」

脂汗をかく黒咲は言われるがままカードを引き、それを瑠璃に見せる。

「《RR-バニシング・レイニアス》…。ついているわね、兄さん。私は手札から《LL-バード・コール》を発動。デッキからLL1体を手札に加えるか墓地へ送る。私は《ベリル・カナリー》を手札に加える。そして、手札から名前の異なるLL1体を特殊召喚できる。私が特殊召喚するのは《コバルト・スパロー》」

スズメのコスプレを身に着けたかのような薄金色の髪の少女が現れる。

現れたそのモンスターは瑠璃の姿を見た瞬間、怖いと思ったのかガタガタと震え始め、半分泣いているような状態になっていた。

 

LL-コバルト・スパロー レベル1 攻撃0

 

「《コバルト・スパロー》の効果。このカードの特殊召喚に成功したとき、デッキから鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札に加える。私は《セレスト・ワグテイル》を手札に加える。そして、手札から魔法カード《ワン・フォー・ワン》を発動。手札1枚を墓地へ送り、手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。私は《サファイア・スワロー》をデッキから特殊召喚」

続いて現れたのは燕のコスプレ姿の少女だ。

彼女も今の瑠璃が非常に怖いようで、仲間である《LL-コバルト・スパロー》と抱き合い、ガタガタ震えていた。

 

LL-サファイア・スワロー レベル1 攻撃0

 

手札から墓地へ送られたカード

・LL-セレスト・ワグテイル

 

「さらに手札から魔法カード《テイク・オーバー5》を発動。デッキの上からカードを5枚墓地へ送る」

 

デッキから墓地へ送られたカード

・ゴッドバードアタック

・サイクロン

・LL-ターコイズ・ワーブラー

・リトル・フェアリー

・D.D.クロウ

 

「そして、手札の《ベリル・カナリー》の効果。このカードは墓地にLLが存在するとき、そのモンスターとともに特殊召喚できる」

墓地に落ちたはずのトルコ石のついたウグイスのコスプレ姿の少女とともにカナリア姿の少女も現れる。

 

LL-ベリル・カナリー レベル1 攻撃0

LL-ターコイズ・ワーブラー レベル1 攻撃100

 

「そして、私は《ベリル・カナリー》、《ターコイズ・ワーブラー》、《サファイア・スワロー》、《コバルト・スパロー》でオーバーレイ。麗しき翼を持つ鳥たちよ。戦場に集いて気高く輝け!エクシーズ召喚!舞い降りよ!ランク1、《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》!」

4体の小鳥たちがオーバーレイネットワークの中で一つとなり、やがてその姿が白・ピンク・青のトリコロールの衣装と体を持つ女性の鳥人へと変貌を遂げる。

そのモンスターは黒咲にとっては何度も見てきた、瑠璃のエースモンスター。

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ランク1 攻撃0

 

「《アセンブリー・ナイチンゲール》はオーバーレイユニットとしているモンスター1体につき、攻撃力が200アップする」

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ランク1 攻撃0→800

 

「そして、《セレスト・ワグテイル》の効果。このカードが墓地に存在するとき、このカードを私のフィールドのLLのオーバーレイユニットにすることができる」

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ランク1 攻撃800→1000

 

「さらに、《アセンブリー・ナイチンゲール》のオーバーレイユニットになっている《ベリル・カナリー》の効果。フィールド上のこのカードを素材としてエクシーズ召喚に成功したモンスターの攻撃力は200アップし、そのモンスターのコントロールを変更することができなくなる」

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ランク1 攻撃1000→1200

 

「そして、《アセンブリー・ナイチンゲール》は相手プレイヤーに直接攻撃でき、オーバーレイユニットの数だけ1度のバトルフェイズ中に攻撃することができる」

今の《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》のオーバーレイユニットは5つで、攻撃力は1200。

5回連続攻撃で一気に黒咲のライフを0にすることができる。

「くっ…瑠璃!!」

「気安くその名前を呼ばないで…兄さん…いいえ、黒咲隼。さあ、この男を攻撃して!《アセンブリー・ナイチンゲール》!!」

命令を受けた《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》が上空を舞い、《RR-エトランゼ・ファルコン》が黒咲を守るべく立ちはだかる。

だが、小柄な《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》は比較的大柄なそのモンスターの脇を通り、黒咲に肉薄する。

「くっ…!罠発動!《和睦の使者》!!このターン、俺のフィールドのモンスターは戦闘では破壊されず、俺が受ける戦闘ダメージは0になる!!」

両足の爪で引き裂こうとする彼女の猛攻を黒咲の周囲に展開されたバリアが受け止める。

攻撃しても意味がないと判断したそのモンスターはおとなしく瑠璃のフィールドに戻った。

「和睦…?ふざけたことをするわね。私のために散々他人を蹴落としてきたあなたが」

「ああ…そうだ。わかっている!!その程度のこと…だが、今は!!」

「なんとでも言いなさい、黒咲隼。私はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

黒咲

手札2(うち1枚《RR-ファジー・レイニアス》)

ライフ2600

場 RR-エトランゼ・ファルコン ランク5 攻撃2000

  伏せカード1

  ランクアップ・サンクチュアリ(フィールド魔法 ランクカウンター1)

 

瑠璃

手札6→1

ライフ3000

場 LL-アセンブリー・ナイチンゲール(オーバーレイユニット5) ランク1 攻撃1200

  ドン・サウザンドの契約(永続魔法)

  伏せカード1

 

「ククク…いいぞ、黒咲瑠璃。これでいい…」

真っ暗な部屋の中で、タブレット端末から黒咲と瑠璃のデュエルの光景を見る白衣の男はニヤリと笑みを浮かべる。

部屋にはいくつもの試験官が置かれていて、その中には勝鬨が使用していた《パラサイト・フュージョナー》と似た虫が培養されている。

「ええ、ええ…わかっていますよ、プロフェッサー…。彼女こそが『創造』の鍵、そして…彼こそが『破壊』の鍵…。創造が破壊からしか生まれないように、アークエリアプロジェクトを完遂するためには…クククク…」

この研究者は今のプロフェッサーに感謝している。

かつての上司は寄生虫を利用した他者のコントロールや強化のすばらしさを理解しない俗物だった。

だが、今はその意味を理解してくれた存在のおかげでこうして大っぴらに動くことができる。

湯水のごとく提供されるデータや資金で、この虫たちの完成度も上がりつつある。

「さて…まだ彼女たちは途中だが、指示に従って、実践テストを開始するとしよう…」

 

「くそ!!このままでは!!」

「ひるむなぁ!数はまだ俺たちが上回っている!一斉攻撃で奴らを止めろ!!」

デュエル戦士たちは突入するランサーズやヴァプラ隊を止めることができず、苦戦する中でどうにか光明を見出そうとしていた。

見たことのないロボット達も参戦し、より数では上回ったものの、そのロボット達のデュエルに彼らは恐怖を覚える。

確かに自分たちと同じ古代の機械のカードや《融合》を使うロボットが多いものの、それらの大半が自分たちが支給されているデッキにはない、オベリスク・フォースなどが使用しているエリート用のカードを使用している。

おまけに、中には見たことのないカードや召喚法を使っているものもいて、彼らの注意がロボット達に向けられている。

もし、ロボット達だけの手柄でランサーズとヴァプラ隊が退けられる事態となったらどうなるか。

もはや自分たちはアカデミアにとって不要な存在となる。

そうなればどこにも居場所がなくなってしまう。

「奴らを倒れ!プロフェッサーのため…に…!?」

「これは…!!」

ロボット2体を撃破した侑斗の視界に頭を抱え苦しみ始めるデュエル戦士たちの姿が映る。

叫び声をあげ、異様な空間が生み出されていく中でも、ロボット達は味方のはずの彼らのことなど歯牙にもかけず、デュエルを続けている。

やがて叫び声が収まると、頭痛で苦しんでいたはずの彼らは無表情となり、遊矢たちに目を向ける

「あ、ああ…!!」

彼らの目を見た瞬間、オッドアイへと変わった遊矢の目は彼らから感じるどす黒い何かを感じ取ってしまう。

それが何もかもを塗りつぶしていき、塗りつぶされていく何かが助けを求めて手を伸ばしているが、その手すらも飲み込んでいく。

それを見た遊矢は耐えきれず、その場で膝をついて嘔吐してしまう。

「遊矢!!」

「おい、どうしたんだよ!?緊張のし過ぎで参っちまったのか!?」

遊矢の異常に驚く権現坂と沢渡だが、彼らも相手をしているロボット達への対応に集中せざるを得ず、遊矢を助けるだけの余裕がない。

豹変したデュエル戦士たちはロボットと合流して仕掛けてくる。

「私の、ターン…。私は手札、から《融合》…発動。手札の《パラサイト・フュージョナー》と《古代の機械兵士》を融合…」

「《パラサイト・フュージョナー》…!?」

フィールドに現れた《古代の機械兵士》に背後から取りついてきた《パラサイト・フュージョナー》が侵入していく。

グググと変な動きを見せ始めた《古代の機械兵士》の装甲にひびが入り、ひびや隙間などから触手や刃のようなものが出現していき、まるでそれは寄生虫にモンスターが乗っ取られたかのような光景だった。

「融合召喚…《古代の機械寄生兵》」

「くそ…機械を使うだけじゃ飽き足らず、やばいものを人間の体に植え付けやがって!!もうこいつらに倫理を解くだけ無駄か!」

「うえ…これじゃあ、キャンディーも食べられないよ」

気持ちの悪いものを見てしまい、遊矢ほどではないが気分が悪くなった素良は残念そうに口の中に入れていたキャンディーを捨てた。

 

「俺の…ターン!!」

 

黒咲

手札2→3

 

「《ドン・サウザンドの契約》の効果。さあ、ドローしたカードを見せなさい」

「ああ…俺がドローしたカードは魔法カード《RR-ネスト》。俺はこのカードを発動する!こいつは俺のフィールドにRRが2体以上存在する場合、デッキ・墓地からRR1体を手札に加えることのできるカードだ。そして、俺のフィールドにRRが存在するとき、手札の《RR-ファジー・レイニアス》は特殊召喚できる」

 

RR-ファジー・レイニアス レベル4 攻撃500

 

「そして、《RR-ネスト》の効果。俺はデッキから《RR-トリビュート・レイニアス》を手札に加える。そして、《トリビュート・レイニアス》を召喚!」

 

RR-トリビュート・レイニアス レベル4 攻撃1800

 

「このカードの召喚・特殊召喚に成功した俺のターンのメインフェイズ時、俺はデッキからRR1体を墓地へ送る。俺が墓地へ送るのは《RR-バリア》。そして、俺はレベル4の《ファジー・レイニアス》と《トリビュート・レイニアス》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!《RR-フォース・ストリクス》!」

 

RR-フォース・ストリクス ランク4 守備2100

 

「《フォース・ストリクス》の効果。オーバーレイユニットを1つ取り除き、デッキから《レイダーズ・ウィング》を手札に加える」

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・RR-ファジー・レイニアス

 

「そして、オーバーレイユニットとして墓地へ送られた《ファジー・レイニアス》の効果。俺はデッキからもう1枚の《ファジー・レイニアス》を手札に加える。そして、《エトランゼ・ファルコン》のオーバーレイユニットを1つ取り除き、《レイダーズ・ウィング》を手札から特殊召喚する!」

 

レイダーズ・ウィング レベル4 守備2000

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・RR-フォース・ストリクス

 

(そして…)

《RR-エトランゼ・ファルコン》を見た後で、黒咲は手札に残った最後の1枚を見る。

侑斗からRUMを学び、ある程度修練を積んだ後で彼から託されたカード。

そのカードを受け取った時のことを思い出す。

 

レジスタンスでの修行の中、RUMでエクシーズ召喚した《RR-レヴォリューション・ファルコン》でユートに勝利した後のこと、呼び出された黒咲はさっそく侑斗から褒められることになった。

「黒咲君、君はすごいよ。もうRUMを自分の手足のように使いこなせてる。僕はここまでRUMを連携させることなんてできないよ」

「いや…剣崎さん。まだ足りない。アカデミアから、瑠璃を取り戻すには、まだ…」

「そうだね。アカデミアは僕たちよりも圧倒的に数がいる。君一人だけ、レジスタンスだけでは守るだけで精一杯。君の本当の願いをかなえることはできない。だから…」

一度言葉を止めた侑斗から渡されたのは黒咲にとっては今やなじんだ存在のカード。

だが、その中身を黒咲は理解できなかった。

「剣崎さん、このカードは…!?」

「アカデミアからエクシーズ次元を取り戻すには、もっと多くの力がいる。たくさんの人との協力が、信頼が必要になる。それができるかできないか…それにかかっているんだ」

 

(最初は理解できなかった…。このカードのこと、信頼のこと…)

今振り返ると、確かに黒咲はレジスタンスを、特にユートや家族である瑠璃のことを信頼していただろう。

だが、あくまでもその信頼は仲間内だけのことであり、狭い範囲での話。

スタンダード次元にやってきて、ランサーズに加わることに応じたのはあくまでも侑斗からの願いがあり、彼がここにいたからという理由が大きい。

彼がいなければ、ランサーズに加わらずに1人で戦っていたかもしれない。

だが、曲がりなりにもランサーズに加わり、戦う中で信頼できる仲間ができ、少しずつ変わっていった。

だから、今ならこのカードを使うことができる。

「俺は手札から《WRUM-トラスト・フォース》を発動!!このカードはお互いに自分のフィールドに存在するエクシーズモンスターを対象とすることで発動できる。俺が対象とするのは《エトランゼ・ファルコン》!!さあ、瑠璃!お前もエクシーズモンスターを選べ!」

「くっ…選ぶとしても、《アセンブリー・ナイチンゲール》しかいない…!私は《アセンブリー・ナイチンゲール》の効果を発動!オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、このターン私のLLは戦闘・効果では破壊されず、私が受ける戦闘ダメージを0にする!」

オーバーレイユニットを宿した《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》は目を閉じて歌い始める。

歌によって生じた波紋が瑠璃の周囲で停滞し、バリアの代わりになる。

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・LL-セレスト・ワグテイル

 

「そして、俺のエクストラデッキからそれらのモンスターのランクの合計と同じランクを持つRRを2体選択し、それらのモンスターをオーバーレイユニットとしてエクシーズ召喚する!」

「自分のモンスターだけじゃなくて、私のフィールドのモンスターまでランクアップさせるなんて…」

そんなカードは下手をすれば相手に大きなアドバンテージを与えるかもしれないカード。

それに、コントロールを奪われる事態が起こらない限りはアカデミアとの戦いでは決して使われることがないであろうカード。

確かに、《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》の持つ効果を考えるとそれに対応できるカードでもあるかもしれない。

だが、今の黒咲にとってそれはついででしかない。

「瑠璃…。俺は信じている。お前たちと一緒に故郷へ帰って、またこんなバカげた戦いの前までの日々を取り戻せることを。お前が何を吹き込まれたのかは知らない…だが、俺が見た瑠璃の笑顔を、楽しんでいた姿を、お前と過ごした時間のすべてを…俺は信じている!!」

「黒咲…兄、さん…」

「革命の炎をまといし2匹のハヤブサよ、その炎で欺瞞を焼き尽くし、真実への灯となれ!!ダブルランクアップ・エクシーズチェンジ!現れろ!《RR-レヴォリューション・ファルコン-エアレイド》!!《RR-レヴォリューション・ファルコン》!!」

《RR-エトランゼ・ファルコン》と《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》が上空のオーバーレイネットワークに取り込まれて一つとなり、やがてそれらが2つの光へと分離する。

そして、黒咲のフィールドに《RR-レヴォリューション・ファルコン》が、瑠璃のフィールドに《RR-レヴォリューション・ファルコン-エアレイド》がそれぞれ舞い降りる。

 

RR-レヴォリューション・ファルコン ランク6 攻撃2000

 

RR-レヴォリューション・ファルコン-エアレイド ランク6 攻撃2000

 

「そして、《ランクアップ・サンクチュアリ》の効果。RUMの効果で特殊召喚されたモンスターは2体。よってランクカウンターが2つ乗る」

 

ランクアップ・サンクチュアリ(フィールド魔法) ランクカウンター1→3

 

「どういうつもりでそんなカードを使ったかは知らないけれど、《エアレイド》の効果を使わせてもらうわ!黒咲隼!《エアレイド》はエクシーズ召喚に成功したとき、相手フィールドに存在するモンスター1体を破壊して、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える!その効果でせっかくの《レヴォリューション・ファルコン》を破壊するわ!!」

瑠璃のフィールドの《RR-レヴォリューション・ファルコン-エアレイド》が口から真っ赤な光線を発射し、それが己の分身へと襲い掛かる。

だが、その光線は彼に届く前に消滅してしまう。

「何!?」

「俺は墓地の《RR-バリア》の効果を発動した。俺のフィールドのRRエクシーズモンスターが破壊されるとき、代わりに墓地に存在するこのカードを除外できる」

 

「俺は《ランクアップ・サンクチュアリ》の効果を発動!ランクカウンターをすべて取り除き、俺のフィールドに存在するRR1体を取り除いたランクカウンターと同じ数のランクを持つRRにエクシーズ召喚させる!俺はランクカウンターを3つすべて取り除き、《レイダーズ・ウィング》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク3!《RR-デビル・イーグル》!」

黒咲のこれまでエクシーズ召喚してきたRRと比較すると小柄な分類で、真っ黒な走行をした鷲が《レイダーズ・ウィング》を大体の素材として舞い降りる。

 

RR-デビル・イーグル ランク3 守備0

 

「《デビル・イーグル》の効果。オーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

「何…!?そのために、《エアレイド》を私のフィールドに特殊召喚したというの!?」

「ああ…。お前が《アセンブリー・ナイチンゲール》を使ってくることも、信じていたということだ!」

瑠璃のデッキには攻撃力の低いモンスターが多く、《RR-デビル・イーグル》の効果を活用できない状況の方がいい。

だから、《WRUM-トラスト・フォース》は結果的に《RR-デビル・イーグル》に活躍の機会を与えた。

オーバーレイユニットを宿した《RR-デビル・イーグル》の鳴き声が衝撃波となって瑠璃を襲う。

「キャアアアア!!」

 

瑠璃

ライフ3000→1000

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・レイダーズ・ウィング

 

「さらに、《レヴォリューション・ファルコン》の効果発動!RRエクシーズモンスターをオーバーレイユニットとしている場合、1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を破壊し、破壊したモンスターの攻撃力の半分の数値のダメージをお前に与える!!《エアレイド》の攻撃力は2000。よって、お前に1000のダメージを与える!目を覚ませ、瑠璃ぃぃぃ!!!」

《RR-レヴォリューション・ファルコン》が黒咲の叫びとともに体中を炎で包んでいく。

瑠璃のフィールドの《RR-レヴォリューション・ファルコン-エアレイド》もその体を炎へと変化させて本来の自分自身と一つになる。

巨大な炎の鳥へと変わった2体のRRが一直線に瑠璃へと突撃する。

瑠璃のいた場所で大きな爆発が起こり、その光から腕で目を守った黒咲は爆発が収まった場所を見る。

「瑠璃…!!」

これで、このデュエルに決着がつく。

そして、瑠璃は正気に戻って黒咲に元へ戻ってくる。

だが、そんなことはない。

効果の発動が終わっても、ソリッドビジョンが消えていないから。

「私は…罠カード《ダッジ・ロール》を発動したわ。私が受けるダメージを0にする…」

《RR-レヴォリューション・ファルコン》と《RR-デビル・イーグル》の猛攻をもってしても、このターンで決着をつけることができなかった。

それでも、瑠璃のフィールドから《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》はなく、黒咲のフィールドには3体のエクシーズモンスターが存在する。

まだ望みがついえたわけではない。

「俺はこれで、ターンエンドだ…」

 

黒咲

手札3→0

ライフ2600

場 RR-レヴォリューション・ファルコン(オーバーレイユニット2) ランク6 攻撃2000

  RR-フォース・ストリクス(オーバーレイユニット1) ランク4 守備2100

  RR-デビル・イーグル ランク3 守備0

  伏せカード1

  ランクアップ・サンクチュアリ(フィールド魔法)

 

瑠璃

手札1

ライフ1000

場 ドン・サウザンドの契約(永続魔法)

 

「ラストターン、ドロー…」

 

瑠璃

手札1→2

 

「ドローしたカードは《リ・エクシーズ》。…《リ・エクシーズ》を発動…。墓地のエクシーズモンスター1体を墓地のモンスターを素材にエクシーズ召喚できる…」

「くっ…瑠璃…!!」

あの一撃が一歩届かず、ライフを削り切れなかったことで再び《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》の出現を許すことになった状況に唇をかみしめる。

墓地に眠る5体のLLが再びフィールドに現れ、地面に出現したオーバーレイネットワークに飲み込まれていく。

「エクシーズ召喚…!再び現れなさい、《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》!!」

 

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ランク1 攻撃0→1000→1200

 

「《ナイチンゲール》のダイレクトアタックで勝負を決めるつもりか!?」

「これで終わり…さようなら、黒咲隼」

《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》が上空を舞い、今度は翼を動かして真空波を生み出す。

「罠発動!《軍神の采配》!このカードは相手のバトルフェイズ中に発動でき、攻撃対象を俺が決める!ただし、その発生するお前へのダメージは0となる。攻撃対象は《レヴォリューション・ファルコン》!!」

黒咲の盾となるように割り込んだ《RR-レヴォリューション・ファルコン》がかまいたちを己の装甲で受け止める。

大きなひびが入ったが、それでも戦闘継続可能なレベルを維持していた。

「これで、残り4回攻撃を行ったとしても、無意味だ」

「無意味…?フフフ、笑わせないで。無意味は、あなたよ!!速攻魔法《LL-ストリーム》発動!私のフィールドにレベル1またはランク1のLLが存在するとき、デッキからレベル1のモンスター1体を特殊召喚できる。ただし、この効果で特殊召喚されたカードは攻撃できず、ターン終了時に破壊される!私が特殊召喚するのは《パラサイト・フュージョナー》!!」

「この、タイミングで特殊召喚だと!?それに、そのカードは…!!」

可憐な鳥たちに包まれた瑠璃のデッキに似つかわしくない不気味な寄生虫がフィールドに現れ、すぐに味方であるはずの《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》にかみつく。

かみつかれた瑠璃のエースは最初は苦しんだものの、次第に目からトーンが消えていく。

そして、取りついた《パラサイト・フュージョナー》は中に入り込み、その体を作り替えていく。

「《パラサイト・フュージョナー》は特殊召喚に成功したとき、このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材に融合召喚を行える!そして、《パラサイト・フュージョナー》自身はあらゆる融合モンスターの融合素材になれる!!闇夜に響く小夜鳴鳥のさえずりよ。内なる声と一つになりて更に激しく鳴くがいい。融合召喚!舞い降りよ!気高き孤高の夜鳴き鳥。《LL-インディペンデント・ナイチンゲール》!」

赤いオーラに包まれた《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》だったモンスターの瞳は赤く染まり、血のような赤が混じった翼へと変貌を遂げていく。

その周囲には《パラサイト・フュージョナー》の幻影がいくつも浮遊していた。

 

LL-インディペンデント・ナイチンゲール レベル1 攻撃1000

 

「馬鹿な…瑠璃が、融合召喚を…。それに、LLだと…!?」

デュエル戦士たちの代名詞といえる召喚法を、それによって苦しめられたはずの瑠璃が何のためらいもなく使い、おまけに自らのエースカードを進化させたこの現実を受け止めることができなかった。

(だが、このターンだけしのげればいい…。《軍神の采配》の効果は生きている。そして、俺のターンのバトルフェイズ時にこのカードを墓地から除外すれば、《レヴォリューション・ファルコン》でダイレクトアタックができる…!)

「《インディペンデント・ナイチンゲール》は融合素材にしたエクシーズモンスターのオーバーレイユニットの数だけレベルが上がり、攻撃力は自らのレベル1つにつき500アップする…。《アセンブリー・ナイチンゲール》のオーバーレイユニットは5つ!!」

 

LL-インディペンデント・ナイチンゲール レベル1→6 攻撃1000→4000

 

「こ、こ…攻撃力4000…!?」

バトルフェイズ中に現れた寄生虫から力を受けただけで、労せずに《RR-レヴォリューション・ファルコン》の攻撃力をはるかに上回るモンスターを呼び出した。

今の黒咲にはここからの攻撃に耐えるだけの力はない。

《軍神の采配》は己へのダメージを抑える効果はない。

「さようなら…」

翼を広げた《LL-インディペンデント・ナイチンゲール》は目の前に巨大な闇と風のエネルギーを凝縮させていく。

そして、それは《RR-レヴォリューション・ファルコン》ともども黒咲を吹き飛ばすには十分すぎるほどの大きさへと膨張していく。

(ここまで、なにか…!?)

せっかく瑠璃の目の前までこれたのに。

もうすぐ彼女と一緒にエクシーズ次元へ帰れるはずだったのに。

その長い闘いが助けたいはずの瑠璃の手で幕を下ろすことになる。

その現実に衝撃を受ける黒咲だが、なぜか叫びたい思いはわかない。

思い浮かぶのは戦っているランサーズの仲間たちのこと、そして遊矢の中にいるユートのこと。

「(ああ…そうだ。俺が、終わりじゃない。これだけが、すべてじゃない…)瑠璃!!よく聞け、瑠璃!!たとえ俺が助けることができなくとも、俺の仲間が必ずお前を助ける!!」

彼らなら、きっと瑠璃をもとに戻して、彼女をエクシーズ次元に連れて帰ってくれる。

そこにもしかしたら自分はいないかもしれない。

だが、瑠璃が再び平和な日常へと帰ってくれるなら、そんなことは些末事だ。

「だから…待っていろ!!」

「それは遺言のつもり!?なら、もう十分ね!消えなさい!!」

膨張したエネルギーが発射され、《RR-レヴォリューション・ファルコン》が迎撃のためにミサイルを発射するが、いくらミサイルを受けても勢いは衰えることがない。

エネルギーを受けて《RR-レヴォリューション・ファルコン》が爆発する。

そして、エネルギーと爆風は黒咲を襲い、彼は吹き飛ばされていく。

宙を舞う体は塔から離れていき、やがて重力に従って落ちていく感じがした。

(すまない、剣崎さん…。ユート、あとは…頼む…)

 

黒咲

ライフ2600→0

 

古代の機械寄生兵(アンティーク・ギア・パラサイト・ソルジャー)

レベル5 攻撃2100 守備2100 融合 地属性 機械族

「パラサイト・フュージョナー」+レベル4以下の「アンティーク・ギア」モンスター

(1):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。

(2):このカードが戦闘・効果によって破壊され墓地へ送られたとき、自分の墓地にこのカードの融合素材となったモンスター一組がそろっている場合にのみ発動する。それらのモンスターを墓地から特殊召喚する。

 

WRUM-トラスト・フォース

通常魔法カード

このカード名のカードは1ターンに1度しか発動できない。

(1):お互いのフィールドにXモンスターが存在するとき、互いのプレイヤーは自分フィールドのXモンスターを1体ずつ対象とすることで発動できる。EXデッキから選択したモンスターのランクの合計と同じランクを持つ「RR」Xモンスター2体を対象としたそれぞれのモンスターの上に重ねてX召喚する。

 

RR-バリア

通常罠カード

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):このカードは発動後、装備カード扱いとなって「RR」Xモンスター1体に装備できる。装備モンスターは以下の効果を得る。

●1ターンに1度、自分フィールドに存在する「RR」が相手によって破壊されるとき、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除くことができる。

(2):自分フィールドに存在する「RR」Xモンスターが戦闘・効果によって破壊されるとき、代わりに墓地に存在するこのカードをゲームから除外することができる。

 

ランクアップ・サンクチュアリ

フィールド魔法カード

(1):このカードの発動処理時、自分はデッキから「RUM」魔法カードを1枚手札に加える。

(2):自分または相手が「RUM」魔法カードの効果でXモンスターの特殊召喚に成功したとき、特殊召喚したモンスターの数だけこのカードの上にランクカウンターを置く。

(3):自分フィールドのXモンスター以外のモンスター1体を対象とし、このカードに乗っているランクカウンターをすべて取り除くことで発動できる。取り除いたランクカウンターと同じ数のランクを持つ「RR」Xモンスター1体をそのモンスターの上に重ねてX召喚する。

 

LL-ストリーム

速攻魔法カード

このカード名のカードは1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分フィールドにレベル1またはランク1の「LL」モンスターが存在する場合にのみ発動できる。デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃できず、ターン終了時に破壊される。

 

軍神の采配(アニメオリカ・調整)

通常罠カード

(1):相手ターンのバトルフェイズ中にのみ発動できる。このターン、相手モンスターの攻撃宣言時、攻撃対象を代わりに自分が選択する。この効果を発動したターン、戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0となる。

(2):自分ターンのバトルフェイズ時、墓地に存在するこのカードを除外し、自分フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。このターン、そのモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

 

 

「うおおおお!!」

D-HEROを操るデュエルロイドを《覚醒の魔導剣士》が切り捨てる。

周囲に広がるロボットの残骸を見つつ、周囲の敵の気配を感じなくなった遊矢は一息つく。

だが、何か冷たい風が通り過ぎるのを感じた。

「なんだ…この感じ!?」

(胸騒ぎがする…。まさか、隼…!?)

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