遊戯王ARC-V 戦士の鼓動   作:ナタタク

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第36話 ランサーズへの条件

「よーし、今度こそ頑張るぞー、セラフィム!」

「は、はい!!」

翔太のバイクのサイドカーに乗る伊織がセラフィムと共に気合を入れる。

「頑張るといっても、何か対策はあるのかよ?」

「ううん、何も!」

「即答かよ…話にならねえな」

翔太の想像する通りの伊織ならば、少なくとも対策などと言うたいそうなことはまず無理だ。

できることとしたら、デュエルの中で適応していくだけだろう。

少なくとも、伊織にはその適応力が翔太並みにある。

「この試合で7連敗目だな。帰りに記念で赤飯を買って帰るぞ」

「ふーんだ!だったら、私が勝ったら翔太君に罰ゲームだね」

「罰ゲーム…?」

「デート1回!」

キキーーーッ!!

「へぶっ!!」

急ブレーキにより、伊織が額をぶつけてしまう。

赤くなった額を両手でさすりながら翔太に文句を言う。

「もー翔太君、何もないのに急ブレーキなんてないよー」

「お前の爆弾発言に驚いたんだよ。デート1回、まあ…確かに罰ゲームだな」

「うれしい罰ゲームでしょ?」

「何言ってんだ、最悪な罰ゲームだろ。さっさと負けてこいよ」

再びバイクを走らせる翔太。

口では嫌だと言っている翔太だが、その頬は若干赤くなっていた。

 

「さあてっと、もうそろそろあのお嬢ちゃんの登場だな」

LDSのデュエルリングでガーダーが伊織が来るのを待っている。

中継室では侑斗とウィンダが待機している。

「ユウ、ガーダーさんすごく楽しみにしているね」

「うん。多分相手が伊織ちゃんだからかな?」

「伊織ちゃんだから…?」

「うん、毎回デュエルではガーダーさんが勝ってるけど、彼女のデュエルの実力が…」

「あ、来たよユウ!!」

ウィンダがデュエルリング入口を指さすと、そこには翔太と伊織がいる。

その2人の後ろに隠れてセラフィムとビャッコも。

「あ、この2人って…」

「翔太君と伊織ちゃん…。2人もカードの精霊に好かれているんだ」

侑斗とウィンダがそういう話をしていることも知らずに、翔太はビャッコを伊織が持ってきているリュックサックに入れて観客席へ行き、伊織がガーダーの前へ行く。

「リベンジに来ました、ガーダーさん!!」

「よく来たな、嬢ちゃん。さっそく始めようぜ?分かっているとは思うが、勝ったらランサーズ入りだ。もう後戻りできないと思えよ?」

伊織は何も言わずにうなずくとデュエルディスクを展開し、ガーダーもそのあとすぐにデュエルディスクを展開する。

(あいつ…なんでそこまでランサーズに入りたいんだ?)

客席から見ている翔太が今持つ疑問だ。

普通ならば、1度負ければ諦めるはずだ。

6度も負けている人ならばなおさら。

だが、伊織は諦めずにまたランサーズに入ろうとしている。

そこまで執着する理由もないはずなのに。

「「デュエル!!」」

 

ガーダー

手札5

ライフ4000

 

伊織

手札5

ライフ4000

 

「俺のターン、俺はモンスターを裏守備表示で召喚。そして、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

ガーダー

手札5→3

ライフ4000

場 裏守備モンスター1

  伏せカード1

 

伊織

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「かなり無難な立ち上がりだね」

「ガーダーさんのチームのデッキは獣族中心。もしそのモンスターが何者かわからなかったら、伊織ちゃんはまずいことになるかもしれないよ」

ガーダーがフィールドにある正体不明の2枚のカードを侑斗はじっと見る。

「私のターン、ドロー!」

 

伊織

手札5→6

 

「私は手札から魔法カード《融合》を発動!その効果で手札の《シャドー・ミスト》と《セラフィム》を融合!」

「よろしくお願いします、《シャドー・ミスト》」

セラフィムと《E・HEROシャドー・ミスト》が手を合わせると上空で《融合》の渦に溶け込んでいく。

「影の戦士よ!天上の射手よ!今こそ1つになりて、新たなヒーローに進化せよ!融合召喚!現れて、闇夜を切り裂く爪、《E・HEROエクスリダオ》!!」

《融合》の渦を黒い爪が切り裂く。

すると、渦が消滅しその爪の持ち主が姿を現す。

黒い鋭利な翼を6枚持ち、黒く鋭い爪を持つ合計10本の手の指、悪魔をモチーフとしていると思われる黒い仮面。

闇属性のHEROに似合う、ダークヒーロー風のモンスターだ。

 

E・HEROエクスリダオ レベル8 攻撃2500

 

「《シャドー・ミスト》の効果発動!このカードが墓地へ送られた時、デッキから《シャドー・ミスト》以外のHEROを1枚手札に加えることができる!私はデッキから《E・HEROスカイランナー》を手札に加える!そして、このカードは私のフィールド上にHERO融合モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できるよ!」

 

E・HEROスカイランナー レベル3 攻撃1200

 

「《スカイランナー》は特殊召喚に成功した時、デッキ・墓地から融合かフュージョンと名のつく魔法カードを手札に加えることができる。私はデッキからもう1枚の融合を手札に加えるよ」

「なるほどな、もしかして手札にはもう1枚HEROがいるってことかい?」

ガーダーが伊織の手札に加わった《融合》以外の3枚をじっとみながら質問する。

無論、それにはいそうですかと答えるほど伊織だってばかではない。

先程の言葉は翔太が言うべきかもしれないが、当の本人は今誰かと電話をしているため、筆者が代わりに言っておく。

「《エクスリダオ》の効果発動!このカードは墓地に存在するE・HERO1体につき、攻撃力が100アップするよ!ダークコンセントレイション!!」

「あなたに力をお貸しします!」

墓地にいるセラフィムが《E・HEROシャドー・ミスト》から受け取った黒い弾丸と自身が持つ白い銃弾を連続で手持ちの拳銃から発射する。

《E・HEROエクスリダオ》は右手に白い弾丸を、左手に黒い弾丸を受け止める。

すると右手の黒い爪が白く染まり、左手の爪には黒い炎が発生する。

 

E・HEROエクスリダオ レベル8 攻撃2500→2700

 

「バトル!《エクスリダオ》で裏守備モンスターを攻撃!Dark diffusion(ダークディフュージョン)!!」

《E・HEROエクスリダオ》の両手の爪が万力のように裏守備モンスターを左右から襲う。

しかし、爪でスライスされる前にそのモンスターは銀色の鎧をつけた純白の狩猟犬となってダークヒーローの首に食らいつこうとする。

「甘いな嬢ちゃん!《ライトロード・ハンター ライコウ》のリバース効果で《エクスリダオ》は破壊されるぜ!」

「読んでた!」

「何?」

「私は手札から《E・HEROブルーライト・ランサー》の効果発動!私のHEROモンスターがフィールド上のカードを破壊する効果の対象になった時、このカードを手札から特殊召喚するよ!そしてこのターン、私のHEROはカード効果では破壊されないよ!」

青いショートヘアで水色の服で青い胸当てを装備した儚げな印象を見せる少女が青い刀身を持つ長槍で《ライトロード・ハンター ライコウ》の牙を受け止める。

「やるな嬢ちゃん。破壊できなかったとはいえ、効果は発動しているから俺は《ライコウ》の効果でデッキの上から3枚カードを墓地へ送るぞ」

 

デッキから墓地へ送られたカード

・パラレル・セレクト

・ユニコーンの導き

・ボルト・ヘッジホッグ

 

E・HEROブルーライト・ランサー レベル3 守備800

 

E・HEROブルーライト・ランサー

レベル3 攻撃500 守備800 光属性 戦士族

【Pスケール:青8/赤8】

(1):自分は「HERO」モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化できない。

【モンスター効果】

(1):自分フィールド上に存在する「HERO」モンスターが、「フィールド上のカード1枚を破壊する効果」を持つ相手の効果の対象となった時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚できる。

(2):この効果によって特殊召喚に成功したターン、自分フィールド上に存在する「HERO」モンスターはターン終了時まで相手の効果では破壊されない。

 

「そして、俺は罠カード《次元均衡》を発動!」

「ええ!!?」

伏せカードの正体に伊織がびっくりする。

《ライトロード・ハンター ライコウ》の効果を防いでくるのを予測していたかのような行動だったからだ。

 

「なるほど、一手二手先を見た罠カードだな」

侑斗とウィンダの元へ黒咲が来る。

今の彼は襟の右側にランサーズのバッジがついている青いライディングスーツを着ていて、右手には耳の部分に鏡写しのRが描かれているヘルメットを持っている。

「黒咲君、例のプロトタイプの性能はどうかな?」

「問題ない。例の換装システムは少し扱いづらいが、バイクとしてはかなりいい性能だ。これならばシンクロ次元とも…」

「ストップ。シンクロ次元はまだ敵だとは限らないよ」

 

「《次元均衡》は戦闘で俺の獣族モンスターが相手モンスターの攻撃によって破壊され墓地へ送られた時、そのモンスター1体を除外し、破壊された獣族モンスター1体を特殊召喚するぞ!」

上空に現れた灰色の渦に《エクスリダオ》が飲み込まれていく。

そして、入れ替わるように《ライトロード・ハンター ライコウ》が飛び降りる。

 

ライトロード・ハンター ライコウ レベル2 守備100

 

次元均衡(アニメオリカ・TF(タッグフォース)仕様)

通常罠カード

(1):自分フィールド上に存在する獣族モンスターが相手モンスターの攻撃によって破壊され墓地へ送られたときに発動することが出来る。そのモンスター1体を墓地から特殊召喚し、攻撃モンスターをゲームから除外する。

 

「くうう…けど、《スカイランナー》の攻撃は残ってる!」

《E・HEROスカイランナー》が長剣で仲間の仇たる光の狩猟犬を真っ二つに切り裂く。

「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

ガーダー

手札3

ライフ4000

場 なし

 

伊織

手札6→2(うち1枚《融合》)

ライフ4000

場 E・HEROスカイランナー レベル3 攻撃1200

  E・HEROブルーライト・ランサー レベル3 守備800

  伏せカード1

 

互いにライフは減ることはなかったものの、ガーダーのフィールドにカードはなく、伊織のフィールドには2体のモンスター。

しかし、《ライトロード・ハンター ライコウ》と《次元均衡》によって伊織は貴重なHERO融合モンスターを1体失ってしまった。

《平行世界融合》が手札にあったとしても、除外されているモンスター1体だけではどうにもならない。

「ガーダーさんの墓地にいったカード、《ボルト・ヘッジホッグ》…あれがどう動くか…」

「俺のターン、ドロー!」

 

ガーダー

手札3→4

 

「相手フィールド上にのみモンスターが存在し、自分フィールド上にカードが存在しないとき、このカードはレベル4モンスターとして手札から特殊召喚できる。《こけコッコ》を特殊召喚!」

円くなったトサカと尾を持つ、真っ白で大きな鶏が出てくる。

つぶらな瞳と丸いぬいぐるみのようなモンスターだ。

 

こけコッコ レベル5→4 攻撃1600(チューナー)

 

「更に《ボルト・ヘッジホッグ》は俺のフィールド上にチューナーが存在するとき、墓地から特殊召喚できる」

 

ボルト・ヘッジホッグ レベル2 攻撃800

 

「レベル2の《ボルト・ヘッジホッグ》にレベル4の《こけコッコ》をチューニング。闇を切り裂く刃よ、舞い踊る刃と共に戦場を踊れ!シンクロ召喚!レベル6!《BF-星影のノートゥング》!!」

ガーダーの周囲を駆けまわるように、4つの鎌のような刃でできた鍔のある剣が飛ぶ。

そして、上空から降りてきた黒いセパレートタイプのローブを着ているカラスをモチーフとした人型モンスターがそれを掴む。

 

BF-星影のノートゥング レベル6 攻撃2400

 

「BF!?それってピアスンって人が使っていたカードじゃ…」

「嬢ちゃん、だからといって俺が使ってはいけないって理由にはならないぜ?《ノートゥング》の効果発動!このカードの特殊召喚に成功した時、相手に800ダメージを与え、相手モンスター1体の攻撃力を800ダウンさせることができる!舞い戻る剣(ホーミング・ソード)!!」

《BF-星影のノートゥング》が投げた剣が《E・HEROスカイランナー》にブーメランのように襲い掛かる。

彼女は長剣でガードしたため、肉体的なダメージはなかったものの、持っていた剣が砕けてしまう。

そして、技名にあるように剣は《BF-星影のノートゥング》の元へ戻っていく。

 

E・HEROスカイランナー レベル3 攻撃1200→400

 

伊織

ライフ4000→3200

 

「くうう…」

「《こけコッコ》と《ボルト・ヘッジホッグ》は自身の効果でゲームから除外される。そこで俺は手札から魔法カード《ユニコーンの導き》を発動!手札を1枚ゲームから除外することで、除外されているレベル5以下の獣族か鳥獣族モンスター1体を攻撃表示で特殊召喚できる。《こけコッコ》を異次元から呼び戻すぜ」

灰色の渦が上空に現れ、その中から《こけコッコ》が一生懸命羽をばたつかせながら下りてくる。

 

こけコッコ レベル5 攻撃1600(チューナー)

 

「またチューナーが!?」

「まだまだ続くぜ…。相手フィールド上にモンスターが存在し、俺のフィールド上にチューナーモンスターが存在するとき、このカードは手札から特殊召喚できる。《異次元の一角戦士》を特殊召喚!」

 

異次元の一角戦士 レベル4 攻撃1800

 

「こいつはこの方法で特殊召喚に成功した時、ゲームから除外されている俺のレベル3以下のモンスター1体を特殊召喚できる。《ボルト・ヘッジホッグ》を特殊召喚!」

《こけコッコ》の背中の上に急に《ボルト・ヘッジホッグ》が現れる。

そのモンスターは自分の出番が来るのを分かっていたようで、いつの間にフィールドに出て鶏の羽根の手入れをしていた。

 

ボルト・ヘッジホッグ レベル2 攻撃800

 

「ほー、こいつのこの方法での特殊召喚は通常召喚を行ったターンに発動できない。そして、こいつはこのターン、通常召喚を行うことなくシンクロ素材をそろえていたな」

《こけコッコ》も《ボルト・ヘッジホッグ》も自身の効果で特殊召喚を行うことができるモンスター。

そして、デメリットとして除外されていることも想定の範囲内でそれすらもメリットに変えるカードを入れている。

さすがはヴァプラ隊で小隊長を務めるだけある。

「レベル2の《ボルト・ヘッジホッグ》にレベル5の《こけコッコ》をチューニング!悪魔を模したガラクタの巨人の怒りで戦場を打ち砕け!シンクロ召喚!レベル7!《スクラップ・デスデーモン》!!」

鋼の装甲で作られた、翼と2本の角を持ついかにもステレオタイプといえる悪魔をもした機械が現れる。

 

スクラップ・デスデーモン レベル7 攻撃2700

 

「うう…1ターンで攻撃力2600と2700、そして1700かぁ…」

伊織を3方向から包囲するように展開する3体のモンスターを見て、伊織は苦笑いする。

更に先ほどのシンクロ召喚で《こけコッコ》は除外され、《ボルト・ヘッジホッグ》は墓地へ行った。

またチューナーモンスターが召喚された場合、《ボルト・ヘッジホッグ》が召喚されてまたシンクロ召喚されてしまう。

「さあ、いくぜ嬢ちゃん!俺は《異次元の一角戦士》で《ブルーライト・ランサー》を攻撃!」

二又の刃が特徴的な剣を持つ《異次元の一角戦士》が《E・HEROブルーライト・ランサー》に襲い掛かる。

しかし、相手がまだ少女だからか刃を当てるのをためらい、剣を寸止めすると左手人差し指で伊織のエクストラデッキを指さす。

すると、彼女は槍をしまって頭を下げるとエクストラデッキへ避難していった。

「あーー、たとえモンスターであっても女の子を傷つけるのは嫌でな…」

「うーん、そういうところを翔太君は見習わないとねー」

「ふん…」

「まあ、気を取り直して…今度は《ノートゥング》で攻撃だ!」

《BF-星影のノートゥング》の場合はまずは武器をしまい、《E・HEROスカイランナー》の前で一度お辞儀をする。

そして、彼女はそのままフィールドの外へエスコートされる形で消滅し、それと同時にカラスの剣士はガーダーのフィールドへ戻っていく。

 

伊織

ライフ3200→1000

 

「おいおい、これで一気にライフが1600。このまま《デスデーモン》に攻撃されたら負けだな」

「これでしまいだ!《スクラップ・デスデーモン》!」

《スクラップ・デスデーモン》ががら空きとなっている伊織の目の前のフィールドに拳を叩き込もうとする。

「私は罠カード《リバース&マスク》を発動!私のフィールド上に存在するレベル4以下のHEROモンスターが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、そのモンスター1体を墓地から特殊召喚するよ!」

先程《BF-星影のノートゥング》にエスコートされ、退場したはずの《E・HEROスカイランナー》が空を飛んで戻ってくる。

 

E・HEROスカイランナー レベル3 攻撃1200

 

「そして、そのモンスターを墓地へ送り、エクストラデッキから同じ属性のM・HERO1体を融合召喚できる!」

《E・HEROスカイランナー》が仮面をつけると、一度装備しているものが緑色の光に包まれる。

「風の疾走者よ、今こそ風の力を宿し、新たなヒーローに進化せよ!変身召喚!《M・HEROカミカゼ》!!」

光がはじけ飛ぶ形で消えると、彼女の装備が女性用に調整された《M・HEROカミカゼ》のものに変化していた。

 

M・HEROカミカゼ レベル8 攻撃2700

 

リバース&マスク

通常罠カード

(1):自分フィールド上に存在するレベル4以下の「HERO」モンスターが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。そのモンスター1体を自分フィールド上に攻撃表示で特殊召喚する。その後、そのモンスターをリリースし、そのモンスターと同じ属性の「M・HERO」モンスター1体を「マスク・チェンジ」による特殊召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 

「《カミカゼ》が存在する限り、相手は1度のバトルフェイズ中に1体しか攻撃することができない!」

「へへっ、そうこなくっちゃあな。俺はこれでターンエンドだ」

 

 

ガーダー

手札4→0

ライフ4000

場 スクラップ・デスデーモン レベル7 攻撃2700

  BF-星影のノートゥング レベル6 攻撃2400

  異次元の一角戦士 レベル4 攻撃1800

 

伊織

手札2→1(うち1枚《融合》)

ライフ1000

場 M・HEROカミカゼ レベル8 攻撃2700

 

連続召喚の影響で、今のガーダーには手札がなく、フィールドにいるのはモンスターだけ。

攻撃するのは今がチャンスだ。

(この嬢ちゃん…やっぱり強くなってるな)

最初にガーダーとデュエルをした時は《森の番人グリーン・バブーン》に敗れた。

2度目はそのモンスターを破ったが、《ライトニング・トライコーン》に敗れ、その次はそのモンスターを打ち破った後、《氷結のフィッツジェラルド》に敗れた。

伊織は敗れはするものの、一度自分を倒した相手モンスターに2度は倒されないくらい成長する。

翔太も何度も伊織とデュエルをしているが、最初のデュエルで伊織にとどめを刺した《魔装騎士ブラックライダー》でそれ以降のデュエルではとどめを刺すことができなくなった。

(あいつ…負けを確実に自分の糧にできるのか…)

「私のターン、ドロー!!」

 

伊織

手札1→2

 

「私は手札から《E・HEROエアーマン》を召喚!」

 

E・HEROエアーマン レベル4 攻撃1800

 

「《エアーマン》の効果発動!このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、デッキからHEROモンスター1体を手札に加えるよ。私は《E・HEROドラゴンガール》を手札に加える!そして、手札から魔法カード《融合》を発動!手札の《ドラゴンガール》とフィールドの《エアーマン》を融合!疾風の戦士よ!竜を愛でる少女よ!今こそ1つになりて、新たなヒーローに進化せよ!融合召喚!現れて、竜巻の王者、《E・HERO Great TORNADO》!!」

 

E・HERO Great TORNADO レベル8 攻撃2800

 

「《Great TORNADO》!?へっ…やってくれるぜ」

「《Great TORNADO》は融合召喚に成功した時、相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力を半分にする!タウン・バースト!!」

《E・HERO Great TORNADO》が起こした嵐によって、2体のシンクロモンスターと1体の戦士の体に大量の切り傷ができる。

 

スクラップ・デスデーモン レベル7 攻撃2700→1350

BF-星影のノートゥング レベル6 攻撃2400→1200

異次元の一角戦士 レベル4 攻撃1800→900

 

「《ドラゴンガール》の効果発動!このカードを融合素材としてHEROと名のつく融合モンスターの融合召喚に成功した時、デッキからカードを2枚ドローして、その後で手札を1枚墓地へ送るよ!!」

 

手札から墓地へ送られたカード

・E・HEROボルテック

 

「そして手札から魔法カード《死者蘇生》を発動!蘇って、《E・HEROスカイランナー》!!」

 

E・HEROスカイランナー レベル3 攻撃1200

 

「《スカイランナー》の特殊召喚が成功したことで、私はデッキから《ミラクル・フュージョン》を手札に加えるよ。そして、魔法カード《ミラクル・フュージョン》を発動!フィールド・墓地のモンスターでE・HERO融合モンスターを融合召喚する。私が融合素材にするのは《ドラゴンガール》と《セラフィム》!!」

「《ドラゴンガール》さん、力をお借りします!」

《E・HEROドラゴンガール》とセラフィムが上空に現れた虹色の渦に飲み込まれていく。

「竜を愛でる少女よ!天上の射手よ!今こそ1つになりて、新たなヒーローに進化せよ!融合召喚!現れて、2つの次元を守る光の番人、《E・HERO The シャイニング》!!」

8つの羽根のような飾りがついた金色の輪を背中につけ、金色の線と赤い宝石で装飾された純白のスーツとマスクをつけたHEROが上空から光を降り注ぎながら下りてくる。

 

E・HERO The シャイニング レベル8 攻撃2600

 

「このカードは除外されている私のHERO1体につき攻撃力が300アップするよ!」

 

E・HERO The シャイニング レベル8 攻撃2600→3200

 

今度は伊織のHERO達がガーダーと彼のモンスター達を包囲する。

《E・HERO Great TORNADO》の効果で弱体化したモンスターたちでは防ぎようがない。

「へっ…お返しの連続融合召喚か…。来い嬢ちゃん!!」

負けを認めたガーダーがニヤリと笑う。

「いっけーーーー!!私のHERO達!!」

伊織の4体のHERO達が一斉にガーダーのモンスター達に襲い掛かる。

《E・HEROスカイランナー》の剣が《異次元の一角戦士》を両断し、《E・HERO The シャイニング》が指から放った糸状の光が《BF-星影のノートゥング》の剣と翼を焼き尽くす。

そして、《M・HEROカミカゼ》が竜巻状の風を宿した右拳による正拳突きが強固であるはずの《スクラップ・デスデーモン》の装甲を貫き、《E・HERO Great TORNADO》が起こした竜巻がガーダーを飲み込んでいった。

 

ガーダー

ライフ4000→3700→1700→350→0

 

「ふう…やるようになったな、嬢ちゃん。ランサーズのリーダーには俺が話しつけておくぜ」

「…やったー!」

嬉しそうにガーダーには見えない少女と強引にハイタッチをする。

「こいつまでランサーズに入るのかよ…うるさくなるぜ」

ため息をつきながら喜ぶ伊織を見つめる翔太だが、なぜかほんの少し安堵感も存在していた。

 

「これでランサーズにまたメンバーが加わったか」

「黒咲君、分かっているとは思うけど…」

「ふう…分かっている。しっかりこれからコミュニケーションを図るつもりだ。それで…結果はどうだ?」

侑斗の言いたいことが分かっているのか、少しため息をつきながら了承すると、本題に入る。

「ウィンダ、発生したエネルギーは?」

「うん、発生したエネルギーはかなりあって、しかもその量は素良君やオベリスクフォースに匹敵してる。もしかして…」

「もしかするかもしれないね…」

侑斗とウィンダの目線は翔太の元へ駆け寄っている伊織とそれについていくセラフィムにうつっていた。




今回は少し短めでしたが、これで伊織のランサーズ加入が決定!
さて、これからどうするか…。
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