案内された客室は思いのほか快適だった。
何しろひとつの客車に対して三つしか客室をつくらないという贅沢ぶり。さらには一部屋に対して三人まで泊まれる設計になっている。この広い部屋をひとり占めできるのは実に素晴らしい。
……うん?よく考えれば、カウレスは俺と同じ部屋の方が良かったのでは?先生はともかく、男をグレイと同じ部屋にするのはよろしくない。
「今更か……」
時すでに遅し。今更何を考えた所で時間は戻らない。
荷物は特に持ってきていないため、部屋にルーンで結界を張ってベッドに潜る。
今日はもう遅い。さっさと寝て明日に備えよう。
◇
だいたい週5の確率で寝ると『影の国』に飛ばされる不憫な体質になってしまったせいで、眠気が半端ではないがなんとかしてベッドから起き上がる。
向こうに飛ばされているのは精神だけのはずなのに、疲労が肉体にまで反映されるのは勘弁して欲しい。師匠のしごきや魔獣神獣どもとの戦闘でクタクタだ。
そのかわり現代では到底手に入らない様な魔術資源なんかも蔵に貯蓄できるから一概に悪いとは言えない。
「あ。ツカサさん、おはようございます」
「グレイ………おはよう」
簡単に身支度をして部屋を出ると、偶然グレイと遭遇した。先生の姿が見せないから恐らくこの間に調査するつもりなのだろう。
「よく眠れたか?」
「はい。ツカサさんは………あまり眠れなかったんですか?」
「まあそんな感じ……」
ぼんやりと、一直線に列車の進行方向へと進む。
窓の外には白い霧と針葉樹の影に埋め尽くされていた。この列車は霊脈の上を走っているそうだが、霊脈の地図はあいにくと頭に入っていない。だから今、自分たちが何処を走っているのかもよく分からないのだ。
やがて食欲をかきたてるトーストの香りが鼻孔にしのびいった。気が付いたら既に食堂車の目の前だ。
「お、ムスコくん、内弟子ちゃん。こっちこっち!」
「チィッ!」
イヴェットが手をぶんぶん振って、自分の席をバンバン叩いている。
何が悲しくて朝っぱらからこいつと顔を合わせなければならないのか。頼むからどっか行ってくれ。
だがその思いも虚しく、グレイは戸惑いながらもイヴェットの向かいの席に座ってしまった。
「………………………はあ」
「お?まさかムスコくんがあたしの横に座るとは!まさかまさか、あたしに気があったり~?」
「バカか。俺があっちに座ったら先生がお前の横になるだろうが。そうなるくらいならこっちの方がマシだ」
「おやおやおや~? それってもしかして嫉妬?嫉妬かな?」
こいつここで殺した方が良いんじゃなかろうか。
ルーンで呪い殺すか別の手段をとるか、割と本気で考えていると、食堂車の中心に透明な筒が置いてあるのを見つけた。その内側には溶液に浸された一対の
「こちらが、ノウブルカラー───炎焼の魔眼にございます」
オークショナーのレアンドラがそう説明した。
「ご存じかと思われますが、視界に入ったものを燃やす───
テーブルには焼きたてのトーストとジャムといった朝食と一緒に、硬質の冊子が載せられていた。なるほど、これは確かにオークションらしい。
「今回のオークションで出品される魔眼の内、まず本日は二点、明日も二点から四点ほどをお披露目する予定となっております。ご了承くださいませ」
「お披露目の数は、いつも通りか」
イヴェットが呟く。
「もともと、このオークションは先代の支配人がとびきりの魔眼を自慢するための口実なんだけどね。とびきりの───文字通りの目玉商品は明日のお楽しみってわけ」
「自慢のために、こんなオークションを?」
思わず、という様にグレイが呟く。
「そんなもんよ。もともとは、どこぞの死徒の道楽だったそうだもの。ロズィーアンとかいう家名だったかな」
「『薔薇姫』リタ・ロズィーアン。魔眼の収集が趣味のロズィーアンの家系だったら恐らく奴だろう。アレは死徒の中でも上位に食い込むからな。もし遭遇しても戦おうとはするなよ、グレイ」
死徒。
生きながら死ぬ者。死にながら生きる者。
生物としての在り方を捻じ曲げて、あるいは『吸血鬼』などと呼ばれる
英霊が人類史を肯定する存在であるのなら、死徒とは人類史を否定する存在と言えるだろう。
「ちなみに支配人が代わったのは蒼崎橙子と当時の使い魔にボコボコにされたからだ。ハンッ。自称貴族主義の変態吸血鬼め。よっぽど金狼が怖かったと見える。ざまあ見ろ」
とはいえ、もし本体がここに現れると面倒なのも事実。二十七祖に数えられるだけのポテンシャルと薔薇の魔眼は厄介だ。
だが
「むう。なんか常連のあたしより詳しくない?」
「そりゃ、ロード・エルメロイⅡ世の義息として知識面で負けるわけにはいかないさ」
「むむむう!じゃあどっちのほうが詳しいか勝負といこうじゃない!」
「……えっ。あ、あのイヴェットさん……?」
「───その勝負、乗った!」
「ツカサさんまで……!?」
仮とは言え、時計塔の君主の義息なのだ。負けられない戦いというのは結構ある。それが今だ。絶対にそうだ。
「判決は内弟子ちゃんお願い!いくわよ。───わたしほどの常連にもなるとある程度は客の判別も付くようになるの。たとえば、あれは売り主だろうね」
イヴェットの視線が投げられているのは、寡黙な老人だった。
「カラボーさん、ですか?」
聖堂教会の寡黙な老人、カラボー・フランプトン。
「聖堂教会にも魔術の使い手はいる。だが母体が母体だからな、洗礼詠唱以外は歓迎されていない。そもそもあの年で新しく魔眼を移植しても習熟できるほどの時間も体力もないだろう。だから制御できなくなった魔眼を売りに来たと考えた。───その程度誰だって見ればわかるわ」
「チッ。ダメだったか……」
「……年齢で、変わるんですか?」
グレイがおずおずと尋ねてくる。忘れてた。先生の内弟子とは言え彼女は魔術師ではないのだ。
「ごめん、ちゃんと説明するよ。……まず第一に、魔眼ていうのは魔術師に付属した器官でありながら、それ自体が半ば独立した魔術回路だ。その辺りは先生の講義で知ってると思うけど、魔眼ごとに個別の能力があるのを考えると、血筋に関係なく適応できる特殊な魔術刻印みたいなものって言った方が近いと思う」
魔術回路は、魔術師が生まれ持った『魔力を生み出すための器官』だ。魔術師はその質と量によって扱える魔力には天地の差が生じるため、どの家系も一本でも多くの魔術回路を子供に持たせるべく血道を上げていく。
疑似的とはいえ、魔眼を移植するという事は魔術師の魔術回路を増やすという事なのだ。
ちなみにだが俺は別に魔術師の家系というわけでもない為、魔術回路の数はそんなに多くはない。師匠や先生の話だと魔術回路の質が特殊なのだとか言っていたが……。
「では、制御できなくなるというのは」
「うん。独立した魔術回路と言ったように、魔眼は単体で魔力を生み出して術式を起動させることができる。これも先生の講義で言っていたけど、一般の魔術回路に対してノウブルカラーが天体運営に近い、なんて表現されるのはこれが理由だ。だから魔術師の家系じゃない、魔術回路すら持たない一般人でも稀に魔眼の使い手が現れる。まあ、魔眼が生み出す魔力と術式が必ずしも釣り合うとは限らないし、酷い場合だと魔眼が勝手に術式を発動したあげく、魔術師本人の魔術回路から
コップの水で口を湿らせる。
「足りない分が僅かであれば、生命力が旺盛な若いときはしんどい程度ですむかもしれない。けど年を取ると冗談抜きで命に関わる。自分にも、周りの人間にも。ここならより低位の魔眼や普通の眼球も提供してるらしいし、そういう人にとっては得しかないだろうさ」
「……それで」
グレイが小さくうなずくと、イヴェットはくるくると人差し指を回した。
「買う方はどこまで覚悟してるか分からないけどね、よっぽど魔力の扱いに卓越してれば、逆に魔眼の魔術回路を自分のそれに上乗せだってできるし、こんな列車に乗る魔術師だったら自分だけは例外だなんて思ってるものよ。くく、一代限りのサブとはいえ魔術回路を上乗せできるなんてのはそりゃ美味しいだろうものね」
今度は、反対側のレールに並んだテーブルへ視線が移った。
銀色の髪の、十一かそこらの少女、オルガマリー。
あるいは、同じく反対側のテーブルに座った化野菱理なら。
今も愉し気に白い帽子をくるくると回している、冠番組持ちのジャンマリオ・スピネッラなら。
「やっと……わかってきました」
「ん。まあ招待客がこれで全部とは限らないけど。オークション当日に乗り込んでくるヤツだって結構いるもんよ?ただ、本気で買いに来てる客はまず最初からいるわね。さっき言った目玉商品にだって、大抵の場合
「え?それは魔眼を売ってくださいってことですか」
「そんな穏当なものか」
くつくつと、イヴェットが笑う。
「魔眼所有者の間ではそこそこ有名なんだけどね。招待状を無視しても、強引に拉致されたり、両目をくりぬかれた死体で見つかったりだよ。うん。つまりは命が惜しかったらおとなしく魔眼を差し出しなさいというメッセージなわけ。世界のすべての魔眼は私のものなんだからってぐらいの理屈」
俺が気になっていたのもその点だ。
先生はともかく、俺の所にも招待状がきたのは偶然なのか、それとも俺の
招待状には眼を差し出せと言ったことは書かれていなかったから違うと思いたいが、先生や師匠からもこの眼のことは隠すように言われている。
仮に狙われてたらどうしよう。死徒の影なんていくら殺しても意味ないだろうし。何とか本体を見つけ出して殺すしか方法がない気もする。
そもそも、師匠の話だと俺のコレは魔眼ではなく体質、一種の千里眼に近いものらしいのだが……。
「まあ、さっき話したように魔眼を持て余してる相手にしてみれば、救い主だよ。世界で一番高く魔眼を買い上げてくれる場所には違いないから」
少し冷めてしまったが、トーストをかじり、食堂車の入り口を見やる。
「あ、先生おはようございます。どうぞグレイの横に。この馬鹿は俺が押さえておきますので」
「む………ああ、ありがとう」
先生にはいい相手を見つけて欲しいが、イヴェットのようなタイプの女は流石に認めない。かといって蒼崎青子みたいなのも嫌だ。第一、自分の義理の母になる相手だ。俺にも選ぶ権利というものがある。
「レーマン家は付き人はつれてこなかったのか」
「ははは。実家にはいますけどね。慣れてないんですよああいうの。ほら、スパイは身軽じゃないと!」
くいくいと腕を振って、イヴェットがアピールする。
対する先生は慣れない眼鏡の上から、そっと指で眉間を押さえていた。
やはりこの女は始末したほうが先生のためになるのでは?付き人がいないのであれば簡単に消せる。
「───もうひとつ、お見せしましょう」
と、そこで動きがあった。オークショナーが口を開いたのだ。
続けて無表情なスタッフが新たに透明な筒を運んできた。
「
そう、内側に浮かぶ眼球の名を呼んだ。
途端、手にしていたカタログに新たなページが生まれたのだ。眼球の写真とことこまかな説明が浮かび上がるのに合わせて、オークショナーもまた言葉を続ける。
「名の通り、視界に入った者の生命力を直接奪う魔眼です。クラスとしては『黄金』に位置します。いささか古いものですが、保存状態については申し分ありません。ですが、魔眼の性質上、宿主に牙を剥く可能性もございます。過去ふたりの被移植者が三年以内に瀕死に至り、当スタッフの手で摘出されておりますので、入札される方は契約書の責任制限条項をよくご確認くださいませ」
淡々と流れる説明に対し、食堂車に広がる魔術師の呻きはさざ波のようだった。たかだが『黄金』くらいで大袈裟な。
「……さすが、は、
「それほどの、ものなんですか」
「さっきの炎焼だけでも、大したものだったんだけどね」
対して、イヴェットも爛々と隻眼を輝かせていた。辺りを見渡せば、オルガマリーも顔色を変えている。
「魔眼における位階、『黄金』は通常のノウブルカラーのさらに上位。ひとつ間違えれば封印指定ものになる」
「封印指定って、前に橙子さんがなってたっていう?」
「そう。時計塔の技術では魔眼だけを確実に摘出できるとは限らないから、本人ごと保管した方が楽って考えだ」
先生に代わって簡単にだが説明する。
「とはいえ、たかだか『黄金』くらいで時計塔も大袈裟だと思うけどな。『黄金』のさらに上には『宝石』と呼ばれる位階の魔眼も存在する。これに関しては時計党内でも実在を疑われてたけど、俺の知る限り日本には『宝石』の魔眼所有者は何人かいるぞ」
「「ブーーーーッ!!」」
突然、先生とイヴェットが吹き出した。喉にでも詰まらせたのだろうか。朝食くらい落ち着いて食べればいいのに。
「ゲホ、ゲホッ……待ってくれそれは本当か!?『宝石』なんて神話や伝説でしか語られないような代物だぞ!?」
「ブリテンがそうであったように、日本も島国ですからね。現代でもそういう神秘が結構産まれてくるんですよ。それこそ蒼崎家や俺みたいなのもそうですし、聖杯戦争も日本で行ってますし」
「………日本って、すごいんですね………」
君も負けず劣らず凄いけどね。
と、ここまで口にした時だった。
「『
と声が上がったのだ。
立ち上がった少女は、オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィアである。
「なんでしょう」
「今言った通りよ」
と、少女はたたきつけた。
強気な瞳でオークショナーを睨みつけ、むしろ静かに言葉を紡ぐ。
「
がたん、と硬い音がして、誰かが席から立ち上がった。
事もあろうに、それはかの法政科───化野菱理であった。
『虹』の魔眼。ノウブルカラーの上に位置する『黄金』、その更に上の『宝石』
俺の知る限り、その位階に達しているのはバロールと朱い月くらいだ。他の神話なんかでもいるかもしれないが、現状『虹』だと明言されているのはこれだけである。
つまり何が言いたいかというと………『虹』の魔眼はない。絶対にない。
「本日この場では、お答えしかねます」
と、オークショナーは口にした。
ない癖にない、と言わないのは勿体ぶっているのか、それとも客の反応を楽しんでいるのか。
だが周囲の魔術師たちは一様に硬直していた。
「直死の魔眼なんて、そんないいものじゃないんだがなぁ………」
というか、オルガマリーはなぜ極東に直死の魔眼が現れたことを知っているのか。俺はそっちの方が気になるんだけど。
◇
朝食を兼ねた下見会はそれで終わりだった。
誰もそれ以上の会話をすることなく散っていく。それに合わせて俺たちもまた、食堂車を出たのだ。
「カウレスさん」
グレイが呟く。
その視線の先を追うと、廊下に眼鏡の少年が立っていた。
「グレイさん。………顔色悪いけど、そっちは大変だった?」
「あっ。いえ、大丈夫です。ちょっと気分が悪くなっただけで」
「ならよかった」
そう言って、お人好しそうな顔を緩めた。
それから、
「先生。これがさっき、扉の間に」
と、白い封筒を差し出したのである。
「手紙?」
「はい。すぐ扉を開けたんですが、その時にはもう誰の姿も見当たらなくて。すいません」
「いや、かまわん。そういう風に接触してきたということは、どうせ捕まってもいいように即席の使い魔か何かを使ってるだろう」
言って、封筒を破る。
内側の手紙を開き、その手が硬直した。
『招待状に気づき、この場に来てくださったこと、光栄に思います』
冒頭にはそういう風に書いてあった。
「例の盗人からみたいですね」
「ああ。まずはゆっくり吟味させてもらって───」
「───ロード・エルメロイⅡ世」
麗らかな声が、自分たちを引き留める。
振り返った先には、銀髪をかきあげる魔術師の少女がいた。
「ミス・オルガマリー」
「少し、話をさせていただいてかまわない?」
高慢な口調で、オルガマリーは言った。
「残念だが、あなたの眼鏡にかなうような話ができるかどうか。それに、情報交換は諦めたのでは」
「状況が変わったからよ。それに、この話は時計塔であなたが最も適任だと思うわ」
「ほう」
次の展開を読んで溜息を吐く。
オルガマリーは、まるで古い魔術のように、こう口にしたのだ。
「
【礼装紹介】
『アースライト』
正式名称『超限定的疑似時間遡行礼装、
見た目は青白い水晶のような玉でペンダントとして首に掛けている。
二十四時間以内の肉体情報の検索、
他者ではなく、自分に自分自身の情報を上書きするため後遺症も無く、また世界の持つ修正力が情報と現実の齟齬・矛盾を正そうとする。
簡単に言うと情報を上書きされた対象は、損傷を受ける前の状態、怪我をしなかった状態に復元されると言う事だ。
これは、「過去に外的影響を受けて確定した現在」を、「過去の一時点から外的な影響を受けずに時間が経過した現在」で置き換えるということであり、全てが無かったことになる、一種の置換魔術に分類される。
発動順序としては、
➀肉体情報の変更履歴を遡及する。
➁復元時点を確認する。
③所定の時点の情報を復元し、礼装内の術式演算領域に複写する。
④複写した情報を変数として魔術式を組み立てる。
⑤魔術式を対象の情報体に貼り付ける。
⑥現在の情報体を上書きする(術式の発動)。
⑦情報の書き換えに伴い、その事象に限定して世界が上書き更改され、現在に定着する。その際、時間経過による内在的変化が調整される。
⑧「世界」の修復力が作用する
となる。
世界は矛盾を許さない。抑止力は世界の上に発生した矛盾を潰して辻褄を合わせようとするものだ。
投影した物が時間と共に消える様に。展開した固有結界が圧し潰されるように。
だがアースライトを用いた『再成』は時間経過で傷が再び発生することはない。なぜならこれは抑止力による事象の修正を利用したものであるためである。
「過去の自分」で上書きされた対象は、情報に矛盾が無ければ損傷を受けることなく時間が経過した状態(コピーした時点から外的要因による変更を受けず時間だけが経過した状態)でこの世界に定着する。言い換えると、その事象が固有に持つ時間を遡り、過去の一時点からその事象に限定して世界が上書き、更改される。
故にこの礼装の本質は『固有時間遡行魔術』あるいは『超限定的世界更改術式』と言えるだろう。
これを魔術師とは言え人間如きが習得することは不可能。魔法の領域に足を突っ込んだ奇跡と呼ぶにふさわしい治癒の業。本来ならば魔術として習得するのが一番だろうが、それを行うことは演算処理に長けたアトラス院レベルでもなければちょっと厳しい。
そのため、ツカサはこれを完全自律型制御装置として組み上げた。結果として所持者であるツカサ(と身に纏っている服などもおまけ)にのみ神の如き恩恵が与えられ、その他の一切を再成・復元することはできない。
余談だが、この礼装の作成に費やした期間は5年。本人は時間がかかったと思っているが、他の魔術師から見ればあまりにも短すぎる期間である。