灰燼齎し紅き龍皇と世界観を共有しています。
ふと、私は『ソレ』を考えると何事も手につかなくなる。
人生を生きる意味だ。
産声を上げるまでは皆ほとんど同じだろう。
だがそれ以降はどうであろう。
両親、他の家との貧富の差、家庭内環境‥‥‥‥。
この世は皆平等ではないのだ。
私に付けられた火傷の跡やリスカ痕がそれを物語る。
お父さんには性的虐待を受け、お母さんには家の足しにと言われ売春させられた。
今日も高校が終わった後寝たくもないおっさんと一緒に眠り、パパ活が終わった後だ。
秋の寒さが支配する自室の片隅から私は月を見上げた。
「おばあちゃん‥‥‥私もう生きるのが辛いよ‥‥‥‥‥‥」
そっちに行って楽になりたい。
満天の夜空の星の一つになりたい‥‥‥。
こんな世界はもういや。
私は眼張って順応しようとしたのに世界が私を拒むんだもの。
「おばあちゃん‥‥‥い、ま行くね‥‥‥」
カッターナイフを手に取り思い切り自分の首に突き刺そうとしたが手が全く動かない。
「どういうこと‥‥!?」
恐怖により止まったわけじゃない。間違いなく手には全力を入れている。なのにカッターナイフが全く進まない。
「どうして!どうしてぇ!」
「私が止めてるからに決まってんだろ?バーカ」
漆黒の暗闇の中からその少女は姿を現した。
炎を連想させるような赤い髪に赤い双眸、そして赤いドレス。
「貴女‥‥!どこから‥‥?」
「ずっとこの部屋にいたが?。姿を消してお前の腕を掴んでたのさ。死なない為にな」
残虐性を含んだ笑みが恐怖に強張る私を更に動けなくさせた。
「勿論、お前が考えてるように善意でお前の死を止めたわけじゃないから安心しろ。何なら私は人間共なんて皆死んでくれたって別に構わないし」
私はカッターナイフを持つ手を赤いドレスの少女に向けた。
「何なの‥‥気味が悪い。消えて!」
「お前メンヘラか。死にたいのになんで私を恐れる」
「煩い!消えなさいよ!」
「人間風情が調子に乗るなよ」
「きゃあ!」
爆炎と突風と共に周囲の光景が作り替えられていく。
彼女が巻き起こしたのだろうか。
幸いにもその炎は幻のようで私の身体を焼き尽くす事はなかったが、炎の収束と共に私は見知らぬ場にいた。
「‥‥家の中にいたのに」
荒廃した瓦礫の地べた、高台には重くて大きそうな槍が設置されている。
そしてその場の空模様はまるで世紀末のように赤紫がかっていた。
「どうだ?スマホに支配されてる現代人には中々の刺激だろう」
赤いドレスの少女は笑いながら私に話かける。
「貴女‥‥何者?‥‥‥私は夢を見てるの?それとも死んだの?」
「どっちもノーだ。私の名はミラバルカン。馬鹿な同族の長の命によりこの世界で活動してる」
舌舐めずりをしながらミラバルカンと名乗った少女は私を一啓した。
「な、なに?」
「怖がんなよ‥‥。私はお前が気に入ったぜ」
『
名乗ったわけでもないのに少女は私の名を口にした―――――。